新築祝いを贈る際の基本マナーと人気ギフト

大切な家族や友人が家を建てた際、「心からのお祝いを伝えたい」と思う方は多いと思います。しかし、「いつ贈ればいいの？」「タブーはある？」とマナーに迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。

そこで、今回は新築祝いを贈る際の基本的なルールから金額相場、さらに相手に喜ばれるおしゃれな人気ギフトまでを網羅して解説します。マナーを正しく理解して、お祝いの気持ちをスマートに届けましょう。

新築祝いを贈る際のマナー

新築祝いは一生に一度の大きな節目に対するお祝いです。まずは、失礼のないように押さえておきたい基本ルールを以下にまとめました。

それぞれ確認しましょう。

新築祝いを贈るタイミング

新築祝いを贈る時期は、入居後1～2ヶ月以内が目安です。引っ越し直後は片付けで忙しいため、少し落ち着いた頃に届くよう手配するのは理想的です。

もし新居にお披露目で招待されている場合は、その当日に新築祝いの品を直質お渡しするのもよいでしょう。

新築祝いを贈る際の熨斗(のし)のルール

新築祝いの熨斗(のし)は、以下の形式が一般的です。

水引は、何度あってもおめでたい意味のある蝶結びがおすすめです。表書きは上段に、名前は下段にバランスよく記載しましょう。

贈る相手別の金額相場

新築祝いの金額は、相手との関係性によって相場が異なります。多すぎても相手に気を遣わせてしまいますし、少なすぎても失礼にあたるため、以下の贈る相手別の金額相場を参考にしてください。

親・兄弟・親戚

10,000円～50,000円程度が金額相場です。身内への贈り物なので、事前に欲しいものをリクエストしてもらうケースも多いです。

友人・知人

5,000円～10,000円程度が金額相場です。共通の友人・知人グループで出し合って、少し豪華な新築御祝いを贈るのも喜ばれます。

会社の上司・同僚

5,000円～10,000円程度が金額相場です。部下から上司へ贈る場合は、あまり高価すぎない品物を選ぶのがビジネスマナーなので、注意してください。

新築祝いの選び方

新居の雰囲気や、相手のライフスタイルに合わせたものを選ぶのがポイントです。自分では購入しないけど、あると嬉しい「少し上質な日常品」が喜ばれます。

以下のようなもので、少し上質なものを選んでみてください。

消え物とは、食べたり飲んだり、使ったりすると消費されて形がなくなる消耗品のことです。お菓子や飲み物、洗剤、入浴剤などが代表と言えます。

新築祝いに適していないギフトの特徴

反対に、新築祝いに適していないギフトの特徴は、以下の通りです。

特に、「火」「火事」を連想させるアイテムには注意してください。灰皿やライター、キャンドルなどです。

さらに、火に関係なくても「赤色」一色のアイテムは、火事を連想させるため避けましょう。筆者が園芸店に勤めていた際は、アレンジメントであっても赤い花は使わないようにしていました。

綺麗なお花であっても、赤色である場合は新築祝いに贈らないように気を付けてください。

ジャンル別｜新築祝いに贈るおすすめのギフト

ここからは、新居を彩る人気ギフトをジャンル別に細かく3つずつ紹介します。まず新築祝いに贈るおすすめのジャンルは以下の3つです。

生活雑貨

実用性とデザイン性を兼ね備えた生活雑貨は、どんな家庭でも重宝されます。特に以下の生活雑貨がおすすめです。

高級タオル

今治タオルをはじめとしたブランドタオルは、吸水性や肌触りが格別です。タオルは消耗品のため、いくつあっても困りません。

新居への引っ越しを機に古いものを新調したいと考えている方も多いため、安定した人気があります。

アロマ家電

新しい家でのリラックスタイムを演出する加湿器やディフューザーは、インテリアとしても重宝されます。新築祝いでは「火」を避けるのがマナーのため、超音波式やリードディフューザーなどの火を使わないタイプを選びましょう。

キッチン家電

電気ケトルやホットプレートなど、デザイン性の高い調理家電は食卓を華やかにします。特に、生活感が出すぎないスタイリッシュなブランドのものは、料理好きの方やホームパーティーを楽しみたい方に非常に喜ばれるギフトです。

花

お祝いの定番であるお花は、殺風景になりがちな入居直後の室内をパッと明るく彩ります。相手の好みの色や、新居のインテリアの雰囲気に合わせて、以下3つの中から選ぶと良いでしょう。

季節の生花アレンジメント

陶器やカゴなどの器に吸水スポンジを入れて生けられたアレンジメントは、そのまま飾れるメリットがあります。花瓶を用意する手間や水替えの負担が少ないため、片付けで忙しい引っ越し直後の相手への配慮にもなります。

季節のブーケ

季節の花々を束ねたブーケは、華やかさでお祝いの場を盛り上げてくれます。花瓶に生ける楽しみがあるため、お花が好きな方への贈り物に最適です。

相手のイメージに合わせたカラーでオーダーすると、より一層特別感が伝わるでしょう。ただし、オーダーする際は「新築祝い」であることを伝え、赤色が入らないように気を付けてください。

胡蝶蘭

「幸福が飛んでくる」といった縁起の良い花言葉を持つ胡蝶蘭は、ビジネス関係の方や、高級感を重視したい場合におすすめです。花持ちが非常に良く、1～2ヶ月ほど美しい姿を楽しめる点も、新築祝いの贈り物に選ばれる理由と言えます。

観葉植物

観葉植物は「地に根付く」という意味から、新築祝いにおいて非常に縁起が良いとされています。インテリアのアクセントになるだけでなく、リラックス効果や空気清浄効果も期待できるため、新生活の贈り物にぴったりです。

数多くの観葉植物の中でも、以下の3種類は新築祝いに贈ると特に喜ばれます。

パキラ

「発財樹」とも呼ばれ、金運や仕事運を高める効果が期待されるパキラ。乾燥に強く、初心者でも育てやすいため、初めて植物を育てる方にも安心です。

手のひらのような葉の形が、空間に明るい印象を与えてくれます。

サンスベリア

上向きに伸びる鋭い葉が特徴的なサンスベリアは、魔除けや厄除けの効果があるとされています。空気清浄能力が非常に高いことでも知られており、新居の空気をクリーンに保ちたい方へ贈るギフトとして人気です。

ドラセナ

「幸福の木」として有名なドラセナは、お祝いの定番品種です。ハワイでは「家の前に置くと幸せが訪れる」と言い伝えられており、新しい門出である新築祝いに最適です。

存在感があり、リビングの主役として活躍するでしょう。

新築祝いを贈る際によくある質問

最後に新築祝いを贈る際によくある質問とその答えを以下にまとめました。

それでは具体的に見ていきましょう。

現金を贈るのは問題ない？

基本的には現金を贈るのは問題ありません。特に親族間では実用的な現金が喜ばれることもあります。

ただし、目上の方へ贈る場合は「新築祝いの贈り物を選べなかった」といったネガティブな印象を与えることがあるため、カタログギフトにすると良いでしょう。

メッセージカードは必要？

お祝いの気持ちをより温かく伝えるために、ぜひメッセージカードを添えましょう。品物だけを贈るよりも、一言だけでもお祝いの言葉があるだけで、心遣いがより深く伝わります。

ただし、メッセージを書く際の注意点として、「火」を連想させる言葉(燃える、焼けるなど)や、家が傾くことを連想させる言葉(倒れる、傾くなど)を使わないように気を付けてください。

メッセージに迷ったら、以下の例文を参考に考えてみましょう。

上記のように、相手との関係性に合わせたトーンで、これからの幸せを願う言葉を贈ると非常に喜ばれます。

子どもがいる場合はお菓子でもいい？

贈る相手にお子さんがいるいないにかかわらず、お菓子は新築祝いに人気のギフトです。家族全員で楽しめるお菓子は、「消え物」として相手の負担にもなりません。

ただし、贈る相手やそのご家族に食品アレルギーを持つ方がいる場合は、原料に注意して贈りましょう。

まとめ

新築祝いは、相手の新しい門出を祝う大切なギフトです。火を連想させるものを避けるといった最低限のマナーを守りつつ、相手の好みに寄り添ったアイテムを選びましょう。

 もし迷ったときは、手入れがしやすく縁起の良い「パキラ」や、実用的な「高級タオル」などがおすすめです。心のこもった贈り物で、素敵な新生活のスタートをお祝いしてください。