ポトスはお部屋を美しく彩ってくれる人気の植物です。初心者にも育てやすいため、お部屋に飾る一鉢目としてお迎えする方も多いのではないでしょうか。
ポトスはお部屋を可愛く彩ってくれますが、購入した時のままでは次第に元気がなくなることも。元気に美しく育て続けるためには、植え替えが重要です。
そこで、今回はポトスの植え替え方法について詳しく解説します。植え替えサインや植え替えに必要な道具まで紹介しますので、初めて植え替える方はぜひ参考にしてみてください。
「最近、ポトスの元気がないな」と感じている方は、植え替えをしてあげるだけで、きっとイキイキとした姿で楽しめるでしょう。
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ポトスの植え替え方法を今すぐチェック
ポトスの特徴
ポトスは、ハート型の葉が可愛らしい植物です。種類によって葉色や模様が異なります。
いずれも茎が伸びて這う性質があり、茎の節から気根を出して、上に登るように育ちます。しかし、支柱やヘゴ板などを設置しなければ、そのまま横に伸びて枝垂れる姿を楽しむことが可能です。
茎を枝垂れさせて空間を彩りたい方は、棚やスツールの上に置いたり、ハンギングボウルを利用したりすると良いでしょう。
ポトスの茎を上に仕立てたい方は、植え替えのタイミングで、支柱やヘゴ板などを一緒に植え込んで茎を固定させると自然に上に登ってくれます。
ポトスの特徴からどのような姿で楽しみたいか考えて、植え替えを行うと、その後の生育をより楽しめるでしょう。
AND PLANTSでは、さまざまなポトスの種類を取り扱っています。植え替えのタイミングでもう一鉢新しいポトスを飾りたい方は、以下のリンクをチェックしてみてください。
[https://andplants.jp/collections/pothos]ポトスの植え替えサイン|2~3年に一度

ポトスを元気に育てるためには、2~3年に一度植え替えが必要です。ポトスは生育期にぐんぐんと茎と根を伸ばすため、植えっぱなしにしていると鉢の中で根詰まりを起こしやすいので注意してください。
根詰まりすると、葉色が悪くなったり新芽が出てこなくなったり、生育に悪影響を与えます。美しい姿を維持するためにも、ぜひ2~3年に一度は植え替えをしましょう。
ただし、ポトスの植え替えサインは年数だけではありません。以下の3つのサインにも気を付けてください。
- 鉢底から根が出ている
- 水やり後に土の吸水が悪い
- 葉がポロポロと落ちる
ポトス以外にも、まとめて植え替えをしようと考えている方は、観葉植物の植え替えの記事で、観葉植物に共通する植え替えの基本を紹介しています。ぜひそちらもチェックしてみてください。
植え替えサイン①鉢底から根が出ている

鉢底からポトスの根が出ている場合も、植え替えが必要です。
鉢底穴から根が出てきている状況は、生育が順調で土の中で根を伸ばすスペースが減っていることを表しています。
鉢の大きさや生育状況によっては、植え付けて2年経たずに鉢底から根が出てくることも多いです。1~2回り大きな鉢に植え替えることで、根がのびのびと成長して、さらに元気に育ちます。
植え替えサイン②水やり後に土の吸水が悪い
「水やり後に土の吸水が悪い」とは、鉢の表土に水が溜まっていたり、鉢底から水が流れるまで時間がかかったりする状態のこと。
原因は以下の2つが考えられます。
- 土の中で根詰まりしている
- 土の団粒構造が崩れている
土の中で根がびっしりと伸びて根詰まりしていると、水が土の中をスムーズに流れることができません。そのため、鉢底から水が流れるまでに時間がかかります。
また、同じ土で長年育てていると、鉢の中で土の団粒構造が崩れてしまいます。結果的に、泥のようになり、水が流れず吸水が悪くなるため注意が必要です。
土が泥のようになっていると、根腐れを引き起こす危険もあります。根詰まりや根腐れによって生育が悪くなる前に、植え替えをしてくてください。
植え替えサイン③葉がポロポロと落ちる
ポトスの葉がポロポロと落ちる時も、植え替えサインです。葉が落ちる原因には、根詰まりや根傷みなどが考えられます。
もちろん、病害虫や寒さの影響でも葉は落ちますが、どちらも当てはまらない場合は根詰まり、または根傷みの可能性が高いです。暖かい生育期に鉢から取り出して、根をチェックしてください。
根詰まりの場合は、根がぐるぐると鉢底で巻いて固まっています。土と一緒にやさしくほぐして植え替えましょう。
根傷みの場合は、スカスカな根や黒ずんでいる根を取り除き、新しい土に植え替えると徐々に元気を取り戻します。
根腐れした場合も植え替えが必要
ポトスは土が常に湿っていたり、受け皿に水を溜めていたりすると根腐れしやすい植物です。根腐れすると、水分や養分を吸収することができずに、次第に葉が下向きになり、茎や根元が黒ずんでいきます。
また、鉢底から異臭が漂うこともあるので気を付けてください。そのままでは根腐れの症状は止まらないため、新しい土に植え替えます。
その際に、溶けたような根や黒ずんだ根はすべて取り除きましょう。植え替え後は、発根剤を薄めた水で水やりをしながら様子を見てください。
もし根腐れの状態が酷く、残った根が少ない場合は、植え替える鉢は1~2回りサイズダウンさせます。根が少ない状態で大きな鉢に植え替えると、土が乾かずに根腐れを進行させる可能性が高いためです。
AND PLANTSでは、発根を促進する「微生物の力で植物を元気にする水」を取り扱っています。新しい元気な根を伸ばしてポトスを復活させるためにも、ぜひ水に薄めて水やりの際に与えてみてください。
[https://andplants.jp/products/microorganismswater]ポトスの植え替え時期|5月~7月

ポトスの植え替え時期は、5月~7月です。早春の3月~4月は気温が安定していないので、植え替え後に低い温度に当たると傷む可能性があります。
しっかりと気温が上がった時期に植え替えると安心です。ただし、猛暑日が続く夏は、植え替えによる傷みから回復しにくいため、避けてください。
筆者おすすめの植え替え時期は、6月~7月の梅雨です。ポトスは熱帯雨林気候のソロモン諸島原産の植物なので、湿度が高い環境で育っています。
原産地に近い環境で植え替えると、ポトスに植え替えストレスが溜まりにくく、その後の生育が良くなります。梅雨時期の晴れ間を狙って植え替えをしてみてください。
ポトスの植え替えに必要な道具

ポトスの植え替えに必要な道具は、以下の通りです。
今まで植えていた鉢より1~2回り大きな鉢を準備してください。4号鉢(直径12㎝)であれば、5号~6号鉢(直径15㎝~18㎝)を準備します。
葉や根を切る剪定ハサミは清潔で切れ味のよいものを準備しましょう。不清潔で切れ味の悪い剪定ハサミは病原菌が入ったり、切り口の組織が潰れたりしてポトスを傷める可能性があります。
新しい土には、ANDPLANTSの「AND PLANTS SOIL 観葉植物の土」がおすすめです。殺菌効果のある原料で、虫が住みにくい環境を維持できるため、室内でも安心して使用できます。
植え替え時に床が汚れないように、園芸用シートがあると作業がしやすいです。筆者は植え替えの際に、土袋を倒してお部屋を汚したことがあるので、園芸用シートの利用をおすすめします。
植え替えに必要な基本道具を揃えたい方は、以下の植え替えセットを活用してみてください。
[https://andplants.jp/products/andplantsrepotset-s]上に仕立てる場合は支柱も用意する
ポトスは伸びた茎の節目から気根が伸びて上に登る性質があります。この性質を利用して、上に仕立てたい場合は、植え替えするタイミングで支柱やヘゴ板を準備しておきましょう。
ヘゴ板支柱であれば、土にポトスを植える時に一緒に植え込みます。通常のプラスチックの支柱であれば、植え替え後にポトスの横に挿し込み、麻ひもやビニタイ(樹脂製ワイヤータイ)を使って茎を括ってください。
ポトスを上に仕立てるために植え替えたい場合、ねこ型登り棒の使用もおすすめです。筆者は、ポトスではありませんが、幅広の鉢底網を丸めて結束バンドで固定したもので代用して仕立てたことがあります。

ポトスの植え替え方法

植え替えに必要な道具を準備したら、実際にポトスを植え替えましょう。植え替えの手順は以下の5つです。
- 鉢底網を敷いて鉢底石を入れる
- 新しい土を入れる
- ポトスを鉢から取り出す
- 根鉢をほぐす
- 準備した鉢にポトスを植える
それぞれの手順を解説します。
ポトスにも共通する植え替え方法を動画でご覧になりたい方は、植物バイヤーが下記にてわかりやすく解説しているので、参考にしてみてください。
①鉢底網を敷いて鉢底石を入れる
作業前に園芸用シートを敷いておきましょう。その上に植え替える鉢を準備し、鉢底網を敷きます。
鉢底網が見えなくなる程度に鉢底石を入れてください。鉢の大きさにもよりますが、鉢の高さの1/5~1/4の量を入れるとちょうどよいです。
[https://andplants.jp/products/andplants_drainagestones]②新しい土を入れる
鉢底網と鉢底石を入れた鉢に、新しい観葉植物の土を鉢の半分ほど入れてください。
[https://andplants.jp/products/andplantssoil-25l]③ポトスを鉢から取り出す
植え替えるポトスを、鉢から優しく取り出します。この時に、茎や株元を引っ張るように取り出すと傷んでしまうので、気を付けてください。
鉢を横に傾けながら徐々に角度を付けて、ポトスの根鉢が落ちてくるように優しく取り出します。根が張って取り出せない場合は、鉢の縁をトントンと叩いたり、鉢底穴に棒を差し込んで押し出したりして取り出してください。
④根鉢をほぐす
根鉢が固まっている場合は、土と一緒にほぐします。根がスカスカに枯れていたり、根腐れしていたりするときは、剪定ハサミやピンセットを使って取り除いてください。
ポトスはサトイモ科の植物であるため、樹液にシュウ酸カルシウムが含まれています。触れると皮膚がかぶれたり、かゆみが出たりする場合もあるので、手袋をして茎や根の整理をすると安心です。
もしすでに支柱で上に仕立てているポトスを植え替える場合は、根鉢を崩しすぎずに、刺さった支柱ごと植え替えます。根鉢を崩しすぎると、支柱が倒れてしまうので気を付けてください。
⑤準備した鉢にポトスを植え替える
半分くらいの高さまで土が入った植木鉢に、根を整理したポトスを入れます。植え付けるポトスの高さや位置を確認しながら、スコップで土を入れてください。
正面がある鉢であれば、見た目が良い向きが正面になるように植えるのがポイントです。
植え替えの際に、土を鉢の縁いっぱいまで入れると、水やり時に土がこぼれてしまいます。そのため、鉢の縁が1~2㎝程開くようにウォータースペースを取っておきましょう。
筆者は、人差し指の第一関節分のスペースができるように心がけています。ちょうど1~2㎝程度なので、上手にウォータースペースがとれるようになるはずです。
土をスコップで入れた後は、細い棒で土を突いて狭い隙間にも土が入るようにします。その後、鉢の縁をトントンと叩いて土をならせば植え替えが完了です。
土をならした後に、ウォータースペースに余分ができる場合は土を足します。その後は、土全体が湿るように四方から水やりしましょう。
鉢底から水が流れるようにたっぷりと水やりすることが重要です。
ポトスの気根は無理に土に植える必要はない
ポトスから気根が伸びている場合、気根も土に植えた方が生育が良くなります。しかし、ポトスの茎から伸びている気根は短い場合が多く、うまく土の中に植えることは難しいです。
土上にある短い気根は、植え替え後に自然と伸びて土の中に潜るので安心してください。無理に植えようとすると、茎が折れたり茎や葉に土を被ったりするので、気を付けましょう。
ポトスの植え替え後の育て方

ポトスの植え替え後の育て方を4つにまとめてみました。
日当たりと置き場所 | 直射日光が当たらない明るい室内に置く |
温度 | 10℃~25℃内の温度を維持する |
水やり頻度 | 手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) |
肥料 | 根を切っている場合は、新芽が出てくるまで与えない |
ポトスは非常に育てやすい植物です。上記のポイントを守っていれば、植え替え後も元気に育つでしょう。
植え替えの際に根傷みがなく、まったく根を切っていない場合は、肥料を与えても問題ありません。しかし、少なからず植え替えストレスを感じているので、根を切っていなくても、1週間は肥料を与えないように育てると安心です。
詳しい育て方が気になる方は「ポトスの育て方」を参考にしてみてください。基本の育て方を理解すると、1年を通して元気なポトスを楽しめるようになるはずです。
ポトスは水耕栽培(ハイドロカルチャー)への植え替えも◎

ポトスは水耕栽培(ハイドロカルチャー)でも育てられます。そのため、植え替えのタイミングで土を流水で綺麗に落として、水耕栽培として植え替えることも可能です。
また、植え替えの際に伸びた茎を切った場合、切った茎を水に挿して増やす水挿しもできます。発根したポトスは、そのまま水栽培としても楽しめます。
水耕栽培(ハイドロカルチャー)の詳しい作り方については、「ハイドロカルチャー徹底解説」にて紹介しています。管理方法についても解説しているので、ポトスを水耕栽培する方は、ぜひ参考にしてみてください。
ポトスの植え替えに関するよくある質問

最後にポトスの植え替えに関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- ポトスの植え替えで根を切るのは大丈夫?
- ポトスの植え替えは同じ鉢でもいい?
- ポトスが植え替え後に枯れる原因は?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ポトスの植え替えで根を切るのは大丈夫?
ポトスの植え替えで根を切るのは問題ありません。ただし、根を切った場合は茎も剪定してバランスを整えてください。
根が少ないにもかかわらず茎や葉が多いと、根が吸収する水分と栄養分ではポトス全体の生育を補うことができません。
植え替え後に根の量に応じて、徐々に葉先から枯れ込むことがあります。そのため、あらかじめ根を切った量と同等の茎や葉を剪定しておきましょう。
ポトスの植え替えは同じ鉢でもいい?
ポトスの根と茎を整理したり、根傷み・根腐れしていたりする場合は、同じ鉢でも大丈夫です。ただし、同じ鉢に植えなおす場合は、一度は鉢内を綺麗に洗って植え替えをしましょう。
特に根腐れをしていた鉢の場合は、土を総入れ替えしても鉢の内側に根腐れの原因となる腐食菌が付着したままです。他の鉢に一時的に仮植えしておき、その間に鉢を綺麗に洗って天日干しして植え替えると安心です。
根が健康的に育っており、大きく育てたい場合は、1~2回り大きな鉢に植え替えてください。
ポトスが植え替え後に枯れる原因は?
ポトスが植え替え後に枯れる原因は、植え替え時期や植え替え後の日当たり、水管理などが考えられます。
正しい植え替え時期に植え替えをしてください。根を切っているほど、植え傷みをしやすいので、肥料ではなく発根剤を与えながら様子を見ましょう。
また、植え傷みによって植え替え前と同様の間隔で水やりすると、水のやりすぎになる場合もあります。紹介した植え替え後の育て方を参考に管理してください。
まとめ
ポトスは初心者におすすめのインテリアグリーンです。初めての観葉植物としてお部屋に迎える方も多いでしょう。
ただし、お迎えしただけでは、長く元気に楽しめません。紹介した植え替えサインを見逃さないようにして、適切なタイミングで植え替えをしてください。
ポトスは仕立て方で印象が全く異なります。暑い夏に向けて涼しげな水耕栽培として植え替えるのもおすすめです。
ぜひ植え替えをしてポトスを美しく育ててください。きっとお部屋を美しく彩るインテリアグリーンとして欠かせない存在となるでしょう。
ポトスの植え替えに役立つケアグッズをチェックしたい方は、ぜひ以下のリンクから確認してみてください。
[https://andplants.jp/collections/caregoods]