カランコエ・黒錦蝶の育て方|増やし方やトラブルについても解説

カランコエ・黒錦蝶の育て方|増やし方やトラブルについても解説

項目 詳細
植物名 カランコエ・黒錦蝶
学名 Kalanchoe beauverdii
英名 Kalanchoe beauverdii
科目/属性 ベンケイソウ科カランコエ属
原産地 マダガスカル
日当たり 日当たりの良い置き場所
温度 最低10℃以上をキープ
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
水やり 春秋:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
夏冬:手で土を触って水分を感じなくなって(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)一週間後
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 5月~10月

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カランコエ・黒錦蝶の特徴

カランコエ・黒錦蝶(コクキンチョウ)は、黒くマットな細葉を付けながら上に伸びる半つる性の多肉植物です。黒い細葉とぐんぐんと伸びるユニークなフォルムが目を惹きます

カランコエ・黒錦蝶

花や蕾も黒味がかっており、シックな雰囲気を持っている珍しい多肉植物です。線が細く繊細な印象を与えますが、生命力が強いためぐんぐんと伸びます。

行灯仕立てで伸びるツルを巻き付けたり、ハンギングで枝垂れさせたりすると良いでしょう。乾燥に強いので、初めて育てる方や毎日が忙しい方でも育てやすいです。

黒色の葉色が特徴的ですが、日当たりが不足すると株全体がグリーンになってしまいます。日頃から日当たりの良い場所で育ててください。

カランコエ・黒錦蝶の育て方

カランコエ・黒錦蝶の育て方

カランコエ・黒錦蝶は、乾燥に強くユニークな姿から、初心者にも人気の多肉植物です。しかし、ユニークな姿を楽しみ続けるには育て方にポイントがあります。

ここでは、以下5つの基本の育て方を見ていきましょう。

  1. 置き場所と日当たり
  2. 温度
  3. 水やりの頻度
  4. 肥料
  5. 剪定方法

それぞれのポイントを守って育てれば、美しいマットな黒葉姿を維持したまま元気に育ってくれるはずです。育て方の確認前に、個性的な姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。

置き場所と日当たり

置き場所と日当たり

カランコエ・黒錦蝶は日当たりのよい環境を好みます。真夏を除いて、基本的には直射日光に当てて管理してください。

室内に置く場合は、日差しが入る窓際に置いて管理しましょう。日差しが当たらない環境で育てると、徒長したり葉色が黒くならなかったりするなどのトラブルを起こします。

日光を好む植物ですが、真夏の強い直射日光が当たり続けると、葉焼けする可能性が高いです。7月~9月は明るい日陰への移動や、レースカーテン、シェードなどをして光を弱めてください。

温度

温度

カランコエ・黒錦蝶は寒さに弱い植物なので、最低10℃以上をキープして育ててください。生育温度は、15~25℃です。

10℃以下の温度に当て続けないことも重要ですが、30~35℃以上の高温にも注意してください。温度が高いほど、葉焼けや蒸れなどのトラブルが起きやすいです。

特に、蒸れによって根元がグズグズになりやすい環境なので、なるべく風通しのある15~25℃程度で育てましょう。

水やりの頻度

水やりの頻度

カランコエ・黒錦蝶の季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。

  1. 春秋:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
  2. 夏冬:手で土を触って水分を感じなくなって(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)一週間後

カランコエ・黒錦蝶の生育型は夏型ですが、日本では主に春と秋に生育します。そのため、春秋型の水やり管理を行うことがポイントです。

春と秋の生育期は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いたら)水やりします。たっぷりと与えて流れ出た水は、受け皿に溜め続けると根腐れするので、こまめに捨ててください。

気温が30℃を超え始めると、生育が緩慢になります。梅雨以降は、水やりに気を付けましょう。

水やりしすぎると、根腐れや蒸れによって枯れやすいです。夏に水やりする際は、涼しい時間帯に与えてください。

気温の下がる晩秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えます。生育が緩慢になる冬は夏同様、土が常に湿っていると根腐れしやすいので、注意してください。

冬の水やり頻度は、手で土を触って水分を感じなくなって(鉢の中央部分までしっかりと乾いたら)一週間後に与えるくらいで十分です。鉢や株が大きいほど、水やりの頻度は少なくなり、月に一回でも十分な場合もあります。

水の与え過ぎや水やり忘れが多い場合、水やりチェッカーの利用がおすすめです。パッと一目で土の乾燥具合を確認できるため、水やりで失敗することが少なくなります。

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肥料

肥料

カランコエ・黒錦蝶には、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。

肥料が少なくても十分に育つ植物ですが、株を大きくしたり発色を良くしたりしたい場合は、土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。

ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、薄める濃度や与える量、時期はしっかり守ってください。

カランコエ・黒錦蝶は秋~冬に花を咲かせる性質があります。花を楽しみたい方は、涼しくなる9月末~10月にリン酸を多く含む肥料を与えると、花が咲きやすいです。

AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。リン酸も含まれているため、銅細工のようなシックなお花を楽しみたい方は、ぜひひとつまみ与えてみてください。

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剪定方法

剪定方法

カランコエ・黒錦蝶の剪定は、傷んだり枯れたりした葉や伸びすぎた茎を切る程度です。

ぐんぐん成長する多肉植物なので、「伸びすぎたかな」と思った際は、バッサリと切ってください。定期的に剪定をすることで、新芽も芽吹きやすく、株も元気になります。

枯れた葉はポロッと落ちるので、剪定ハサミを使うよりも手で取り除いた方が早いです。優しく取り除いてあげてください。

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カランコエ・黒錦蝶の増やし方

カランコエ・黒錦蝶の増やし方

カランコエ・黒錦蝶は、5月~7月、9月~11月に挿し木で増やします。

簡単な手順は以下の通りです。

挿し木

  1. 伸びた茎を葉が付いた状態で2~3節残して切る
  2. 土に埋める部分の葉は取り除く
  3. 肥料分を含んでいない土に挿す
  4. 倒れないように支柱で支える

カランコエ・黒錦蝶は、葉の先端に子芽(しが)と呼ばれる小さな双葉を付けます。この子芽を土の上に置くと、根を張り増えていきます。

自然に落ちて、ぐんぐん増える性質も持ち合わせているので、すぐに増やしたい方は挿し木よりも、子芽を取って土に撒いておくと良いでしょう。

カランコエ・黒錦蝶の増やし方は、多肉植物の一般的な増やし方と同様です。詳しい手順や注意点、コツについては「多肉植物の増やし方」の記事で紹介しています。

カランコエ・黒錦蝶のよくあるトラブルと対処法

カランコエ・黒錦蝶のよくあるトラブルと対処法

カランコエ・黒錦蝶ですが、思わぬトラブルが発生する場合もあります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。

カランコエ・黒錦蝶によくあるトラブルは以下の5つです。

  1. 根腐れ
  2. 根詰まり
  3. 葉焼け
  4. 伸びすぎる(徒長)
  5. 葉が黒くならない

対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。

根腐れ

カランコエ・黒錦蝶の根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 水をあげても元気にならない
  2. 土がなかなか乾かない
  3. 株がグラグラする
  4. 葉が茶色・黄色に変色している
  5. 葉がポロポロ落ちる
  6. 株元が溶けて倒れている
  7. 土から腐敗臭がする
  8. 土の表面にカビが生えている
  9. 根が黒く変色している

根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。

根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
  2. 古い土を落として水はけのよい土に交換する
  3. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  4. 風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  5. 発根剤を与える
  6. 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く

根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。

ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。

根腐れによって株元が傷んでいる場合、影響を受けていない茎があれば、挿し木で増やしましょう。葉に子芽が付いている場合は、新しい土に撒いておくと増えてくれます。

根腐れの状態をそのままにしていると、いずれ株全体が枯れてしまいます。なるべく元気な茎や葉があるうちに、再生をさせておくと安心です。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状。カランコエ・黒錦蝶が根詰まりすると、以下のような症状が現れます。

  1. 水が浸透しづらくなる
  2. 鉢底から根が出てくる
  3. 葉の分厚さが薄くなる
  4. 生育が緩慢になる
  5. 葉色が全体的に薄い緑色~黄色になる
  6. 新芽が出なくなる
  7. 下葉がポロポロと落ち始める

すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうと生育が悪くなるので注意してください。

カランコエ・黒錦蝶の根は細いため、植えてすぐに根詰まりすることは少ないです。しかし、長年植え替えていなかったり、鉢内に落ちた子芽が増えすぎたりしていると、細根がびっしりと張って根詰まりします。

対処法は、植え替えです。

5月~7月、または9月~11月に、土と根をほぐして植え替えます。現在の鉢より1回り大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。

こぼれ落ちた子芽によって子株が増えている場合は、1鉢に3株程度ごとに分けしてください。1鉢に1株でも良いですが、フォルムが細いので、3株程度まとめて植えていた方が見栄えは良いです。

葉焼け

カランコエ・黒錦蝶が葉焼けすると、以下の症状が現れます。

  1. 葉や茎部分が茶色っぽくなる
  2. チリチリと焦げたような痕ができる

強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。

対処法は以下の通りです。

  1. 置き場所を変える
  2. レースカーテンやシェードなどで遮光する
  3. 葉焼けした部分はカットする

葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。

葉焼けした葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉や茎はカットし、新しい健康な新芽が出てくるのを待ちましょう。

葉焼けの症状は、気温が高いほど発生しやすいです。屋外管理の場合は、なるべく風通しがよく涼しい日陰に移動させることも重要です。

伸びすぎる(徒長)

カランコエ・黒錦蝶には、茎が伸びすぎる(徒長)トラブルがあります。考えられる原因は、主に以下の2つです。

  1. 日当たり不足
  2. 水のやりすぎ

茎が伸びすぎるのは、主に日当たり不足や水のやりすぎのためです。茎が伸びすぎると、節間が長くなってひょろひょろとした姿になります。

ぐんぐんと伸びる性質があるので、「伸びすぎる徒長トラブルなのか」が分かりにくい問題点があります。以下の様子が見られる場合、徒長していると考えて良いでしょう。

  1. 古い茎の節間よりも新しい茎の節間が長い
  2. 葉や茎が柔らかく薄い

茎が伸びすぎる徒長の対処法は以下の通りです。

  1. 日当たりの良い環境で育てる
  2. 土は乾燥気味に育てる
  3. すでに伸びすぎた茎は切り戻す

ひょろひょろと伸びた茎に、しっかりと日差しを当てても、ギュッと引き締まることはありません。伸びすぎた茎は剪定して、新芽の節間が伸びないようにガッシリと育ててください。

葉が黒くならない

カランコエ・黒錦蝶は、黒葉が魅力的な多肉植物です。しかし、以下の原因によって葉が黒くならない場合があるので、注意してください。

  1. 日当たり不足
  2. 根腐れ
  3. 肥料の与え過ぎ

カランコエ・黒錦蝶の葉が黒くならない原因の多くは、日当たり不足です。根腐れや過剰な肥料分によって生育が妨げられ、黒くならない場合もあります。

葉色が黒くならない場合は、以下の対処法を試しましょう。

  1. 日当たりの良い場所に移動させる
  2. 根腐れしていないか土の状態を確認する
  3. 置き肥を取り除く
  4. 植え替えして無肥料の土に植える

暗い場所で育てていて、葉が黒くなっていない場合、日当たりの良い場所に移動させるだけで黒葉になり始めます。

しかし、急に屋外の直射日光に当てると葉焼けしやすいです。まずは屋内のレースカーテン越しの明るさに1週間ほど慣れさせてください。

その後に、屋外の明るい日陰や半日陰、真夏を除けば直射日光下に置くと良いでしょう。

カランコエ・黒錦蝶の害虫トラブルと対処法

カランコエ・黒錦蝶の害虫トラブルと対処法

カランコエ・黒錦蝶に発生しやすい害虫は以下の4つです。

  1. ハダニ
  2. カイガラムシ
  3. アブラムシ
  4. コバエ

それぞれ見ていきましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉の裏に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点やカスリのような傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 傷んだ葉はカットする
  2. 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。

2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法がおすすめです。

乾燥気味に育てる多肉植物は、比較的ハダニが付きやすい傾向にあります。カランコエ・黒錦蝶にハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりすると良いでしょう。

水や霧吹きで洗い流した場合は、葉の隙間に水滴が残らないように、しっかりとエアダスターで水滴を吹き飛ばしておくと蒸れを予防できます。

そのままにしておくと、蒸れて茎がグズグズと溶けたり葉が落ちたりする原因になるので、注意してください。

ハダニがどんな姿をしていて、どのような被害をもたらすか詳しくご存じでしょうか?気になる方は、「観葉植物に発生するハダニ」の記事を、ぜひ参考にしてみてください。

カイガラムシ

カイガラムシの症状は以下の通りです。

  1. 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
  2. 黒いカビ(すす病)が発生している
  3. 根に白い虫が付いている(ネジラミ)
  4. 葉や鉢、床がベタベタしている

カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。また、ネジラミとはカイガラムシの一種で根に寄生するタイプのこと。

風通しの悪い環境で育てていると、葉と葉の隙間や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。

見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。

  1. 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
  2. 茂り過ぎている葉は茎から取り除き、風通しを良くする
  3. 子芽で子株が増えすぎている場合は、株分けして風通しを良くする
  4. 植え替えの際に、ネジラミを取り除く
  5. カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

カランコエ・黒錦蝶にカイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。

しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。

カイガラムシの駆除方法については、多肉植物も観葉植物も共通です。予防や駆除に悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事を参考にしてみてください。

アブラムシ

カランコエ・黒錦蝶を徒長させると、アブラムシが増えやすくなります。徒長した茎や生育不良の新芽は柔らかく、アブラムシが集まりやすいためです。

アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。

  1. 葉が縮れている
  2. 白~茶色い脱皮殻が目立つ
  3. 葉や鉢、床がベタベタしている

アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。

脱皮を繰り返し短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。

脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 縮れた葉はカットする
  2. アブラムシを取り除く
  3. 茂り過ぎている葉は茎から取り除いて風通しをよくする
  4. アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。

コバエ

コバエの症状は以下の通りです。

  1. 土に虫が湧く
  2. コバエが植物の周囲を飛んでいる

コバエ自体は植物に無害ですが、カランコエ・黒錦蝶を育てるうえでの不快害虫です

放っておくとコバエは増えていくので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
  2. 新しい土に植え替える
  3. 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
  4. トラップを仕掛ける
  5. コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する

コバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。しかし、飛び回るコバエにスプレーするのは難しく、土にかけても飛んでいるコバエには効果がありません。

スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らしましょう。コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで作ることができます。

植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるでしょう。コバエは、発酵不十分な腐葉土やバーク堆肥、有機質肥料の匂いに引き寄せられます。

そのため、有機質肥料を取り除いたり土の表面に赤玉土や鹿沼土など3~5㎝程度敷き詰めたりするとコバエ発生を防ぐことが可能です。

カランコエ・黒錦蝶は乾燥に強い植物なので、一年を通して乾燥気味な管理がおすすめ。有機質を含んだ土であっても、常に湿っていることがなければ、コバエが湧く心配は少ないはずです。

乾燥気味に育てることが基本の多肉植物では、本来コバエは発生しにくい不快害虫です。

しかし、つい水やりしすぎてコバエが出てきてしまう方は「観葉植物に発生するコバエ」の記事をチェックして対策を実践してみてください。

まとめ

カランコエ・黒錦蝶は、マットな黒葉とユニークな株姿が特徴的な多肉植物です。日当たりと風通しの良い場所での管理を心がけることで、美しい姿を楽しめます。

順調に伸びた茎は行灯仕立てにしたり、ハンギングで枝垂れさせたりして楽しんでください。大事に育てると、秋にはシックで可愛らしい花も咲きます。

あまり見かけないユニークない多肉植物を探している方は、ぜひ育ててみてください。モノトーンな鉢に植えると、インテリアとしても映えるので、鉢にセットしてプレゼントするのもおすすめです。

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