観葉植物に発生するハダニ

観葉植物に発生するハダニ|対処と予防法の紹介

観葉植物を育てる中で、葉や茎に白い糸にからまる虫がいるのを見た経験はないでしょうか?

その虫は「ハダニ」と呼ばれ、そのまま放置をしていると植物を弱らせ枯らしていく存在です。初めて見た方はどのように対処すればいいか悩んでしまいますよね。とはいえ、何もせずただ見ているわけにもいきません。

そこで今回は、観葉植物に発生するハダニについて深掘りをしていきます

加えて「なぜハダニが発生するのか」「発生した際の対処法と予防法」なども詳しく解説していくので、観葉植物を害虫から守りたい方はぜひ参考にしてみてください。他の害虫が発生した際にも応用できますので、もし知らなかったら一緒に目を通していきましょう。

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観葉植物のハダニとは

そもそもハダニはクモの一種で、英語では「Spider mite」と呼ばれています。クモの仲間であることから、白い糸を引く理由がわかっていただけたかと思います。

成虫でも0.5mmほどの大きさしかないため、肉眼で見つけるのは難しいです。ハダニを探す場合は観葉植物を近くで観察し、葉の表だけではなく裏も見るようにしてください。裏側は風が当たらず湿気もこもりやすいため、虫が集まりやすいからです。

ハダニの症例画像と症状

観葉植物についたハダニ

画像上部に白い糸と小さなハダニがついているのがおわかりでしょうか。しっかり観察しないと見過ごしやすいです。特に発生初期の数匹程度しかついていないときは、何も起こっていないと思いスルーしてしまうこともあるでしょう。

具体的な症状は、葉から栄養を少しずつ吸い取っていくことです。被害の進行スピードはゆっくりなのですぐに枯れる危険性はないですが、放置するのはよくありません。栄養が吸い取られ、葉が落ちるだけではなく株自体がもろくなリます。

ハダニは見つけ次第、素早い対処が必要です。

観葉植物にハダニが発生する原因

では、なぜハダニが発生するのでしょうか。考えられる原因を次にまとめましたので、ご覧ください。

  1. 気温が高く乾燥している
  2. 窓から風に乗って運ばれてくる

では、それぞれ見ていきます。

気温が高く乾燥している

ハダニは高温(20〜30℃)かつ乾燥している場所に発生します。梅雨明けから夏の時期は特に発生しやすく、どの観葉植物にもつくため注意深く観察しておくとよいです。

雨があたりにくいベランダや軒下などでもハダニは発生するので、外で植物を管理している方も気をつけておきましょう。

窓から風に乗って運ばれてくる

ハダニは風に乗って運ばれてくると言われています。成虫でも0.5mmほどしかないので、外の雑草などにくっついていたハダニが飛んでくるのです。

風が強い日だと衣類やバッグに付着することも多いので、家に帰った際は玄関前で軽く全身をはたいておくのをおすすめします。とはいっても、確実に発生原因を断つのは難しいので、ハダニが発生したあとの対処法を徹底するのが効果的。

「ハダニがくっつかないかな…」と気にしすぎても、目視で確認するのは容易ではありません。発生後にきちんと対処すれば植物の健康は守られるので安心してください。

対策:ハダニの弱点はお水

ハダニは気温が高く乾燥しやすい場所に発生するので、葉水をおこなうのが効果的です。葉水をすることで気温が下がり、湿度を保てます。つまり、ハダニが発生しにくい環境が簡単につくれるのです。

ハダニが発生しやすい時期は梅雨明けから夏頃ですが「なんだか乾燥している」と思ったら、季節問わずに葉水をおこなうのをおすすめします。

観葉植物にハダニが発生した際の対処法

ハダニが発生した際の具体的な対処法を次に紹介します。

  1. 葉水をおこなう
  2. 牛乳や木酢液を吹きかける
  3. 殺虫剤(オルトランなど)を散布する
  4. 鉢ごと水に5〜15分ほど浸す
  5. 葉や茎を切り落とす

お水が弱点であるため、水に関する対処法が中心です。

葉水をおこなう

葉水は毎日おこなうのがおすすめです。ハダニを駆除できるだけではなく、他の害虫にも効果があります。 また、葉水をおこなう際は葉の表裏をしっかりと濡らすのが効果的

水を隅々まで届けるためには、観葉植物全体が濡れるほど振りかけてしまって構いません。 ハダニはとても小さい害虫なので、どこに潜んでいるかわからないからです。

中途半端な濡らし加減だと再発する可能性があるので、意識しておこなっていきましょう。

関連記事:観葉植物の葉水|効果と正しいやり方について

牛乳や木酢液を吹きかける

ハダニには、牛乳や木酢液を水に薄めて散布するのもおすすめです。牛乳を吹きかけた場合は、乾燥した際にハダニが窒息するため、目視できない部分にも効果があります。

ただし、牛乳の独特な臭いが残る可能性が高いので、植物をふたたび水で洗い流さなければいけません。少し面倒な後処理がデメリットです。

一方、木酢液はハダニを駆除できるだけではなく、土壌改善や観葉植物の生育面にもメリットがあります。栄養剤として日頃から活用するのもいいかもしれません。

殺虫剤(オルトランなど)を散布する

手っ取り早く駆除するためには、殺虫剤を活用するのもアリです。具体的な薬剤は「オルトランDX」「ベニカXスプレー」「マラソン」などが効果的。

「オルトラン」は白い粉状で、土の中に混ぜて使用します。お水やりの際に成分が溶け出し、根から植物全体に行き届くようになっています。少し嫌な臭いがするので、換気を忘れないでおきましょう。

「べニカXスプレー」「マラソン」の2つは霧吹きなどで散布します。即効性があるため、効果を実感できるでしょう。

また、ハダニに殺虫剤を使用する際は、薬剤耐性がつかないように他の殺虫剤とローテーションするのがおすすめです。

鉢ごと水に5〜15分ほど浸す

ハダニの幼虫や卵ごと駆除するなら、鉢ごと水が入ったバケツなどに浸すのがもっとも効果的。5〜15分ほど浸していると、水面にハダニの幼虫や卵が浮かんでくるので、網などで除去するとよいです。

「でも、観葉植物を水に浸したら根腐れが起きるのでは?」と勘のいい植物愛好者の方は疑問に感じたかもしれません。

結論から言うと、風通しのよい場所で管理をしておけば根腐れは起きません。「水に浸す」のも「お水やりで水を与える」のも、原理としては同じだからです。ハダニを根本から駆除するためにも、思い切って水に浸してみてください。

葉や茎を切り落とす

ハダニがついてしまった葉や茎をそのまま切り落とすのもおすすめです。ハダニの被害を押さえることができますし、他の健康な葉に移るのも防げます。切り落とした後の観葉植物は、樹形が乱れてしまいますが、しばらくすると新芽が出てくるので安心してください。

ただし、ハダニの被害が広範囲だと切り落とすだけでは対処ができません。切り落とす方法が有効なタイミングは「初期症状または被害の範囲が狭いとき」です。

また、切り落とす方法に加えて葉水や薬剤散布も一緒におこなうとさらに効果があります。

観葉植物のハダニ予防法

ハダニが発生したときの対処法をいくつか学んだら、次は予防法を覚えていきます。再発させないための重要なポイントを以下にまとめました。

  1. こまめに葉水をおこなう
  2. 葉のほこりを拭き取る
  3. 風通しの良いところで管理をする
  4. 防虫剤を散布する

上記4つを普段のお世話の際に意識してもらえれば、ハダニの発生確率は下がるでしょう。

こまめに葉水をおこなう

ハダニの対処として有効である葉水は、予防法にもなるため積極的に取り入れていくのをおすすめします。ハダニは乾燥した部分に発生しやすいので、葉水をおこなうことで発生させる余地を与えません。

特に乾燥する時期は、毎日霧吹きをするのがよいです。葉の湿度をキープし、なるべく乾燥させないようにします。 害虫予防になるだけではなくほこりを洗い流すため、生育面にもよい効果があるからです。

一つ注意点としては「葉水=お水やり」ではないので、通常のお水やりを忘れないようにしましょう。

葉のほこりを拭き取る

ほこりがたまりやすい場所は乾燥しやすい場所でもあります。つまり、ハダニが発生しやすい場所でもあるのです

毎日おこなわなくてもいいですが、1週間に1回は葉のほこりを拭き取るようにします。ハダニ予防もできますし、ほこりを除去できると適切に日光を浴びられるからです。

観葉植物は日光をしっかり吸収できると体内に栄養素を運べるので、立派に生長しますよ。

風通しの良いところで管理をする

観葉植物は日光やお水やりと同じくらい「風通し」が大切であるため、管理をする際は風通しの良いところに置きます

一方、風通しの悪いところで管理をしているとハダニを含めた害虫が発生しやすいです。水はけも悪くなるので、病気にかかってしまうことも。

ハダニ予防だけではなく、健康面を考慮しても風通しの良いところに置くのはとても重要なのです。 もし屋内で風通しがどうしても確保できない方は、サーキュレーターを活用するといいでしょう。

関連記事:観葉植物の風通し|大切な理由と悪いときの対策について

防虫剤を散布する

ハダニを含めた害虫には、防虫剤がよく効きます。メーカーにもよりますが数日後には効果が表れ、1年以上ハダニが発生しないこともあるそうです。土の中に混ぜるだけでいいですし、異臭も発生しないためペットやお子さんがいるご家庭でも使用できます。

観葉植物にハダニが発生したらまずは葉水や殺虫剤などで対処をし、最後に防虫剤をおこなうのが効果的です。防虫剤にもハダニを駆除する効果があるので、少量のハダニでしたら防虫剤だけを散布すれば解決するかもしれません。

しかし、防虫剤はあくまで予防するための手段なので、発生当初は本記事でも取り上げた対処法を実践するのが確実。正しい手順を踏んで、ハダニの再発を防ぎましょう。

観葉植物のハダニについてよくある質問

最後にハダニについてよくある質問とその答えをまとめました。

  1. 室内の観葉植物にハダニが発生した際のおすすめ対処法は?
  2. ハダニって人体への影響があるの?

では、それぞれ具体的に見ていきましょう。

室内の観葉植物にハダニが発生した際のおすすめ対処法は?

ハダニはお水が弱点ですので、葉水をおこなうのをおすすめします。臭いが発生しないだけではなく飛び散っても後処理が楽だからです。ほこりも洗い流せますし、植物の生育面にもよい影響を与えてくれます。

ただしハダニの被害が拡大していたら、殺虫剤を使用して早めの対処が必要です。ハダニを放置している期間が長引くほど、植物が枯れる危険性が高まります。ハダニの被害範囲を見て臨機応変に対応をしていきましょう。

ハダニって人体への影響があるの?

結論から伝えると、人体への影響はないとされています。ハダニは植物・農作物の葉や茎の栄養を吸収する害虫だからです。そうはいっても、ハダニを駆除する際は手袋などを着けて作業するのをおすすめします。

万が一触れてしまったら、手洗いをすれば問題ありません。

まとめ

ハダニは一つひとつがとても小さい害虫ですが、繁殖力も高いためすぐに群れていきます。密集されると少し不気味に思う方もいるのではないでしょうか。

しかし、具体的な発生原因や対処法を知っておけば、もう不安に感じることはありません。 殺虫剤や防虫剤に頼るのもいいのですが、筆者としては日頃から葉水でこまめにケアしていくのがよいかと思います。

「何事も基礎が大切」と言われるように、観葉植物においても「毎日のお世話」がもっとも重要です。基礎を疎かにしなければ、害虫の発生を最小限にし、植物をいつまでも美しい姿で鑑賞できるでしょう。

馬淵 大
観葉や多肉植物が昔から好きで、今は自宅でコウモリランをメインに育てています。 前職で、仕入れ、植え替え、販売などを経験。育てているうちに、まるで我が子のように愛着を感じてお持ち帰りしてしまう日も。 同じように…とまではいかなくても、そんな風に愛着をもって育ててもらえれば嬉しいです。 ぜひ一緒にお気に入りの植物を探すお手伝いをさせてください。