お祝いやお供えなどに頂く機会の多い胡蝶蘭。花が咲き終わった後の捨て方に、「どうしよう」と悩む方は多いのではないでしょうか。
この記事では、胡蝶蘭の捨て方を詳しく解説します。捨てるタイミングから、家庭ごみとしての捨て方などを見ていきましょう。
鉢物の胡蝶蘭を、いざ捨てようとすると、ワイヤーやビニールポット、水苔など捨て方に悩むものが多く出てきます。この記事を最後まで一読すると、きっと胡蝶蘭の捨て方に悩むことなく片付けることができるはずです。
胡蝶蘭を捨てるタイミング
胡蝶蘭を捨てるタイミングは、主に以下の2通りに分けられます。
- 花がすべて枯れ落ちたタイミング
- 緑色の葉がすべて枯れたタイミング
胡蝶蘭は花が終わっても、葉がイキイキとした緑色であったり根が勢いよく伸びていたりする場合は、そのまま育てることができます。しかし、スペースや管理の問題でそのまま育てられない方も多いはず。
その場合は、花が咲き終わったタイミングで捨てることをおすすめします。お花を十分に楽しんだ後であれば、贈っていただいた方にも失礼にはなりません。
もし、胡蝶蘭を育ててみたい方は、植え替えをして管理を楽しんでください。ただし、葉がすべて茶色く枯れると、胡蝶蘭を育て続けることは非常に難しいです。
葉がすべてなくなり枯れた場合は、鉢から取り出して捨てるようにしましょう。
胡蝶蘭の捨て方は2通り

胡蝶蘭の捨て方は、以下の2通りです。
- 家庭ごみとして処分する
- 業者に回収してもらう
ご家庭で1鉢~3鉢程度の少数の胡蝶蘭を捨てる場合は、分別して家庭ごみとして処分するとよいでしょう。初めて胡蝶蘭を解体するのは大変ですが、費用を最小限に抑えることができます。
とはいえ、多くの胡蝶蘭を捨てる場合は、解体作業に時間がかかります。胡蝶蘭を解体して捨てる時間が確保できない場合は、不用品回収業者や花屋に相談して回収してもらうのもおすすめです。
株が元気な場合|もらってもらうのもアリ
株が元気な胡蝶蘭の場合、捨てるのではなく植物が好きな方にもらってもらうのもアリです。株な元気な胡蝶蘭とは、主に以下の2点で判断します。
- イキイキとした緑色の葉が付いている
- 白~緑色の硬い根が張っている
葉や根が元気な胡蝶蘭は、植え替えて育てると翌年にも花を咲かせることが多いです。環境が良く、管理が上手であれば、花終わり後に連続で新たな花を楽しめることも。
また、胡蝶蘭のイキイキとした葉は観葉植物としても楽しめます。そのため、植物が好きな方にとっては、花が終わった胡蝶蘭でも非常に魅力的な植物と言えるでしょう。
もし身近に植物が好きな方、特にランや観葉植物を育てている方がいる場合は、もらってもらえないか相談してみてください。快く引き取ってくれるかもしれません。
家庭ごみ|胡蝶蘭の捨て方

贈り物用のラッピングされた胡蝶蘭は、多くの資材によって美しく形作られています。そのため、解体し始めると以下のような「ごみ」が出てきます。
- 胡蝶蘭
- ワイヤー支柱
- 植え込み材
- ビニールポット
- 発泡スチロール
- 鉢
- 立て札
- ラッピング類
自治体によって分別方法が異なるため、あらかじめ可燃・不燃・資源などの分類の確認が重要です。それでは、それぞれの捨て方を詳しく見ていきましょう。
①胡蝶蘭
胡蝶蘭そのものは、「燃えるごみ」として捨ててください。花茎や葉、根は、それぞれ細かく切断すると、燃えるごみ袋に綺麗に収まります。
②ワイヤー支柱
胡蝶蘭を固定しているワイヤー支柱は、素材ごとに分別して捨ててください。金属製のワイヤー支柱であれば「燃えないごみ」に、プラスチック製の支柱であれば「燃えるごみ」、または「資源ごみ」として捨てます。
ワイヤー支柱が長くてごみ袋に収まらない場合は、ワイヤーカッターやニッパーで短く切ると捨てやすいです。
また、ワイヤー支柱は胡蝶蘭の花茎にテープやプラスチックの留め具で固定されていることがほとんど。ワイヤー支柱と同様にテープや留め具も分別して捨ててください。
③植え込み材
胡蝶蘭の植え込み材は、主に水苔とバークチップの2種類です。どちらも燃えるごみとして捨てられます。
ただし、多くの胡蝶蘭を処分するほど水苔やバークチップの量は増えます。あまりにも大量の植え込み材を捨てる場合は、一度自治体に確認しておくと安心です。
④ビニールポット
胡蝶蘭が植えられているビニールポットは、「燃えるごみ」または「資源ごみ」として捨ててください。胡蝶蘭は1株につき、1つのビニールポットごと鉢の中に収められていることがほとんど。
つまり、3本立ちの胡蝶蘭であればビニールポットは3つ、7本立ちであれば7つのビニールポットが鉢の中にあります。ビニールポットも数が増えるほど、ごみ袋の容量を多く消費するため、それぞれ重ねて捨てるとごみ袋の消費量を抑えられるでしょう。
⑤発泡スチロール
胡蝶蘭の固定に使用されている発泡スチロールは、「燃えるごみ」または「資源ごみ」として捨ててください。胡蝶蘭の固定に使用されている発泡スチロールは、鉢の大きさやビニールポットの大きさに合わせて作られている特殊な形状をしています。
胡蝶蘭の鉢の大きさによっては、小さなごみ袋では丸々収まらないことも。もし、ごみ袋に収まらない場合は、細かく割ってごみ袋に入れてください。
⑥鉢
胡蝶蘭の鉢の多くは陶器ですが、近年ではプラスチック製も徐々に増えています。陶器鉢であれば「不燃ごみ」または「粗大ごみ」として、プラスチック製であれば「燃えるごみ」または「資源ごみ」として捨ててください。
陶器鉢は割れると危険であるため、捨てる際は安全に配慮して新聞紙や梱包材を使用すると丁寧です。陶器鉢を割って捨てる際は、ごみ回収業者が怪我をしないように必ず新聞紙や梱包材を使用して「割れ物」の記載をして捨ててください。
⑦立札
開店祝いや開業祝い、昇進祝いなどの贈答用胡蝶蘭である場合は、紙製や木製の立札が付いている場合があります。どちらも「燃えるごみ」として捨ててください。
ただし、立て札には個人情報が記載されていることが多い点には注意が必要です。紙札であればシュレッダーやハサミで細かく裁断しましょう。
木に印刷用紙を張り付けているタイプであれば、印刷用紙を剥がして裁断します。木札そのものに直接記載されている場合は、マジックで塗りつぶしておくと安心です。
⑧ラッピング類
贈答用胡蝶蘭のラッピング類は「燃えるごみ」として捨ててください。ただし、リボンに針金ワイヤーが使用されている場合は、針金ワイヤーは「燃えないごみ」として分別しましょう。
胡蝶蘭を回収してもらう方法

胡蝶蘭を回収してもらう方法には、大きく分けて2つあります。
- 不用品回収業者に依頼する
- 花屋に相談する
それぞれの方法について解説します。
①不用品回収業者に依頼する
胡蝶蘭の捨て方に迷った場合は、不用品回収業者に依頼して引き取ってもらう方法もあります。胡蝶蘭の数が多かったり解体する時間が確保できなかったりする際におすすめです。
回収費用は、おおよそ1鉢1,000~3,000円です。しかし、地域の不用品回収業者によって回収費用は異なるため、あらかじめ連絡して確認しておくと良いでしょう。
胡蝶蘭の大きさや数、回収場所によって費用は大きく異なってきます。回収日が決まれば、依頼主は時間をかけることなく胡蝶蘭を処分できます。
②花屋に相談する
胡蝶蘭を回収してもらうには、花屋に相談する方法もあります。花屋によっては、胡蝶蘭の回収サービスを行っている場合があるためです。
また、回収費用は花屋によって異なるので「まずは回収してくれるのか」「回収費用はいくらかかるのか」について確認してください。購入した、またはお届けした花屋であれば無料で回収してくれることもあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
連絡を取って回収日が決まれば、そのまま回収されるため、時間をかけて携帯する手間もかかりません。
胡蝶蘭の捨て方に関してよくある質問

胡蝶蘭の捨て方に関してよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 大量の胡蝶蘭を簡単に捨てる方法はある?
- 花が咲き終わったら捨ててもいい?
それでは具体的に見ていきましょう。
大量の胡蝶蘭を簡単に捨てる方法はある?
大量の胡蝶蘭を簡単に捨てる方法は、「不用品回収業者への依頼」「花屋の胡蝶蘭回収サービス」の利用です。
胡蝶蘭を多くいただいた場合、一つ一つ解体して家庭ごみとして捨てるのは非常に多くの時間と労力を要します。手間をかけることなく、胡蝶蘭を簡単に捨てるには業者への依頼がおすすめです。
回収業者や花屋によっては、回収する胡蝶蘭の数で引き取り交通費無料などもあります。電話やインターネットで確認しておくと、手間なくお得に大量の胡蝶蘭を捨てられるでしょう。
花が咲き終わったら捨ててもいい?
胡蝶蘭を育てる気持ちや時間、スペースがない場合は、花が咲き終わったら捨てても問題ありません。贈っていただいた方には、花を最後まで楽しめたことを感謝とともに伝えれば十分です。
とはいえ「身近に胡蝶蘭を育てたい方がいないか」を、まずは確認してみてください。胡蝶蘭は縁起がよい高級なお花であり、飾り方によっては観葉植物のように楽しめる人気の植物です。
身近に育てたい方がいれば、ぜひ譲ってあげましょう。イキイキとした緑色の葉を維持しているのであれば、新しい育て主の元で綺麗に花を咲かせてくれるかもしれません。
まとめ
お祝いとしていただくことの多い胡蝶蘭。花が咲き終わっても上手に育て続ければ、再び花を咲かせてくれます。
しかし、スペースや管理の問題で捨てる方も多いです。いざ捨てるとなると「どうすればいいのか」と悩むのではないでしょうか。
捨て方には「家庭ごみ」「業者の回収」がありますが、その前に育てたい方が身近にいないか探してみてください。胡蝶蘭も再び花が咲ける環境で育つことができれば、きっと幸せなはずです。
胡蝶蘭を育てたい方が見つからない場合は、この記事で紹介している捨て方を参考にして処分してみてください。
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