観葉植物の根腐れ|対処法や見分け方の紹介

観葉植物の根腐れ|対処法や見分け方の紹介

観葉植物にお水を与えすぎると、実は根が腐ってしまうのをご存じでしょうか?

愛らしいからといって、お水をたくさん与えても植物が喜ぶとは限らないのです。かえってストレスになり、枯れる原因に繋がってしまうことも。一度に蓄えられるお水の量は決まっているので、正しい育て方を心がけることが大切です。

そこで今回は、観葉植物の根腐れについて一緒に確認していきます

お水を与え過ぎて枯らした経験がある方、植物を腐らせないためにどうすればよいのか知りたい方などにピッタリの内容です。後半では根腐れの予防策・見分け方も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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観葉植物の根腐れとは

根腐れとは、文字通り「根が腐った状態」のこと。根の先端から少しずつ腐っていき、次第に観葉植物全体に菌が行き渡ります。

胴体がブヨブヨしてきたり葉っぱが黒ずんできたりすると、根腐れを起こしている可能性が高いです。

見た目で根腐れがわかる頃には、すでに手遅れである場合が多いため、植物と土の状態を日頃から観察しておく必要があります。

根腐れの症例画像

観葉植物の根腐れ
観葉植物の根腐れ

根腐れが発生すると、根元や茎が少しずつ黒く変色していきます

日頃から観察しておけば気づける可能性が高いですが、葉っぱだけの変化を追っていると手遅れになるかもしれません。葉っぱに症状が現れるときは、たいてい根腐れによる菌が全体に行き渡った後だからです。

「茎がブヨブヨしていないか」「土が湿った状態が続いていないか」など、指で触って確認する癖をもつようにすると、早期発見に繋がります。

観葉植物の根腐れが起こる原因

根腐れが起きた際に適切な処置ができるのも大切ですが、まずは「なぜ起こるのか」といった原因分析が必要です。下記5つをご覧ください。

  1. お水・肥料のあげすぎ
  2. 日当たりが悪い
  3. 風通しが悪い
  4. 土にカビが発生している
  5. 植物に適した土を使用していない

では、それぞれ見ていきます。

お水・肥料のあげすぎ

観葉植物にお水・肥料を与えすぎてしまうと、根腐れを起こす可能性があります。お水は土が完全に乾いているときだけ与えて、湿っているときはあげなくて大丈夫です。湿っているにもかかわらずお水を与えると、湿った状態がさらに続くので、次第に根っこが腐ってしまいます。

肥料に関しても与えすぎはよくないです。過剰に与えると「肥料焼け」といった症状を起こし、根っこが枯れます。これは「浸透圧」の影響です。 肥料を多く与えると、土の成分が根に含まれている成分より濃くなります。

すると、土の濃度を薄めようと根から水分が放出され、枯れてしまうのです。肥料は、用法用量を守って正しく活用しましょう。

日当たりが悪い

日当たりが悪いと土が乾きづらいため、根腐れになりやすいです。仮にお水を適切に与えていても、日当たりが悪く湿っている状態が長続きしてしまうと、植物によくありません。

そのためお水やりをした後は、なるべく日当たりの良いところで管理するのが望ましいです。少しでも湿った状態を短くすれば、根っこにかかる負担を減らすことができます。

日当たりの悪さをカバーするためには、次に解説する「風通し」も重要であるため、一緒に考えておくとよいです。

風通しが悪い

日当たりと同じく風通しが悪いと、土が乾かず植物が蒸れるため、根腐れに繋がります。具体的には「閉め切った部屋で育てている」「気温の高い場所でずっと管理をしている」などのケースです。

風通しが悪いと、湿った状態が続くだけではなくカビが発生する可能性もあります。衛生面においても悪影響ですし、根腐れのリスクが高まるでしょう。

屋内であれば「エアコンをつける」「サーキュレーターを回す」など、人工的に風を送るのが大切です。特に夏場は、部屋の温度も上がり蒸れやすくなるため、植物への配慮が欠かせません。

関連記事:観葉植物の風通し|大切な理由と悪いときの対策について

土にカビが発生している

カビが発生するのは、土の内部が多湿であったり周囲の湿度が高かったりする証拠です。そのまま放置をしていると、根腐れに繋がる可能性があります。

具体的な改善策としては「日当たり・風通しの改善」です。特にお水やり後は、もっとも湿度が高い状態なので、注意して管理をしましょう。

たとえば、お水やり後の植物をベランダや玄関の外に1〜2時間置くだけでも、土に発生するカビを抑えることができます。 普段のお世話にちょっとした工夫を取り入れるだけで、植物の健康をキープすることが可能です。

植物に適した土を使用していない

観葉植物の育て方がそれぞれで異なるように、植物に適した土を使用するのが大切です

たとえば、サボテン・ペペロミア系などの植物(多肉質)を保湿効果の高い土に植えていると、根腐れする可能性が高まります。保湿効果が高い土は、水分を内部に保っているため、水が乾きづらいからです。

多肉質の植物は、他の植物より内部に水分を蓄えられるため、保湿効果の高い土は必要ありません。つまり、水はけの良い土が好ましいのです。観葉植物の植え替えなどを行う際は「植物の性質」と「土の成分」をよく考えてからおこないます。

具体的には、水はけの良い土を基本ベースとして、普段のお水やりで乾湿を調整するのがおすすめ。土が乾く分にはお水を与えればいいですが、湿った状態が続く場合は、乾かすのに時間がかかるからです。

根腐れのリスクを下げるためには、湿った状態をいかに短くできるかがポイントになってきます。

観葉植物の根腐れの対処・復活手順

根腐れが起きたときは次の手順を試してみてください。

  1. 根腐れをした植物を鉢から取り出して乾かす
  2. 変色した(黒ずんだ)根・茎を切断する
  3. 新しい土で植え替えをおこなう
  4. 数日後に少しずつお水やりを再開する

早期発見であれば復活する可能性も高いです。では、それぞれ具体的に見ていきます。

①根腐れをした植物を鉢から取り出して乾かす

根腐れを起こしたと思われる植物がある場合は、鉢から取り出して根っこを乾かしていきます。根っこが湿った状態だと、根腐れが進行する可能性があるからです。直射日光を避けた風通しの良い場所で管理をしてあげましょう。

根っこが過度に湿っていたら、新聞紙などで水分を拭き取ってあげると早く乾きます。その際は、根っこをこするように拭くのではなく、優しく軽めにたたいてあげるとよいです。

②変色した(黒ずんだ)根・茎を切断する

根っこをしっかり乾燥させたら、変色した部位を清潔なハサミ・カッターなどでカットします。切り落とした際に中身がまだ黒ずんでいたら、健康な色が見えてくるまで切断して大丈夫です。

わずかでも変色した部位を残すと、菌はすぐに感染するため、ふたたび根腐れが発生します。 再発させないためにも、しっかり切り落としておきましょう。

③新しい土で植え替えをおこなう

変色した部位を切断したら、新しい土に植え替えをします。加えて、以下2点のポイントを意識してみると、根腐れから復活する確率がアップするでしょう。

  1. 根腐れ防止剤を一緒に混ぜる
  2. 根腐れした土は再利用しない

何もせずにそのまま植え替えをおこなってもいいですが、薬剤を活用するのもおすすめです。

根腐れ防止剤を一緒に混ぜると効果的

ゼオライトや珪酸塩白土などが原料の根腐れ防止剤を新しい土に混ぜると、上手く育ってくれます。 根腐れ防止剤を土に混ぜると、菌の発生を抑制するだけではなく、水分を新鮮な状態にキープしてくれるからです

土の衛生面を整えてくれるので、根腐れが発生していない健全な観葉植物にも効果があります。

効果の持続期間は、1〜3ヶ月ほど続くそうです。 植え替えをおこなうタイミング、もしくは湿度の高い時期(梅雨・夏)に混ぜてあげるのがいいかもしれません。

根腐れした土は再利用しない

根腐れした観葉植物に使用されていた土は、再利用せずに破棄するのがよいです。菌が土の中に混ざっているかもしれません。再利用してしまうと、ふたたび根腐れが発生する可能性があります

新しく植え替えをおこなうなら、新鮮な土を利用しましょう。栄養も完備されていますし、植物にとっても安全です。

④数日後に少しずつお水やりを再開する

本来、植え替えをした後はすぐにお水やりをしますが、根腐れの対処をした後は根っこを切断しているためお水を吸収できません

直射日光を避けた日当たりの良いところで4〜5日間ほど管理をします。そうすると、次第に植物が根を張っていくので、そのタイミングでお水やりを再開するとよいです。

筆者は、根が張っているかどうかが見た目ではわからなかったので、数日後に植物を触って確認していました。しっかり根を張っていれば、糸を張ったような感覚が手に残るからです。

強く引っ張ると、土から抜けてしまうため、力加減には注意してください。

根腐れが悪化している(手遅れ)なら挿し木がおすすめ

根腐れが悪化していると根っこが全滅している可能性があるため、根っこがダメであれば挿し木にするのがよいです。元気な枝や茎の部位を切り取り、新たな株として育てます。その際は、10〜15cmほどカットするのがいいでしょう。

カットした後は、新鮮な水に2〜3時間ほど浸してから、新たな土に植え替えをおこないます。数日後に発根するはずなので、徐々にお水やりを再開していくとよいです。

挿し木は、新たな株を増やす際の手段でもあるため、健康な観葉植物やサボテンにおこなうのもおすすめします。

観葉植物に根腐れを発生させないための予防策

再発防止のために、以下3つの予防策を取り入れてみてはいかがでしょうか。

  1. 1週間に2〜3回は日光浴をさせる
  2. 土が完全に乾くまでお水やりはしない
  3. 屋内で管理する際はサーキュレーターを活用する

根腐れを防ぐのと同時に、植物の生育促進にも繋がります。

1週間に2〜3回は日光浴をさせる

観葉植物には定期的に日光浴をさせるのがおすすめです。適切な場所で管理をしていても、十分な光量や風通しを提供できていないこともあります。日当たりや風通し不足を少しでも解消するためにも、屋外に触れさせるのが大切です

定期的な日光浴は、観葉植物を健康な株にできるだけではなく、多湿を回避できます。当然、根腐れが発症する可能性もグッと下がるでしょう。

まとまった時間を確保するのが難しい方は、休みの日やお水やりをする際でも構いません。普段のお世話にぜひ取り入れてみてください。

土が完全に乾くまでお水やりはしない

観葉植物にお水やりをする際は、土が完全に乾くまでおこなわなくて大丈夫です。湿っている状態のときにさらにお水を与えると、土の内部がずっと湿ってしまいます。乾燥するまでに時間がかかり、菌が増殖することも。結果、根腐れが起こるのです。

「完全に乾いたかどうかの判別方法がわからない」といった方は、指で土に直接触れてみるとわかります。湿っていれば指に土がつきますし、乾いていれば指に土がつきません。

目視で判断したり、何日か後にお水をあげたりするのではなく、触って確認するのがもっとも確実に判別できます。

屋内で管理する際はサーキュレーターを活用する

屋内で観葉植物を管理する際は、サーキュレーターなどを活用するのがおすすめです。人工的に風通しをつくることで、温度・湿度が下げられるため、根腐れの発症リスクを抑えられます

屋内で自然に風通しをつくるとなると、窓などを開放する方法が妥当だと思いますが、それでは部屋中に行き渡りません。

一方、サーキュレーターなどであれば風向・風量を自由に設定できるため、納得のいく風を観葉植物のある部屋に送れます。適度な風は、植物の生育促進効果があるとも言われているので、一年中活用してもいいかもしれません。

関連記事:観葉植物とサーキュレーター|必要性や使い方について

観葉植物の根腐れの見分け方

根腐れの具体的な見分け方を下記にまとめましたので、ご覧ください。

  1. 葉・枝・茎が変色していないかを確認する
  2. 幹を触ってブヨっとしていないかを確認する
  3. 土が湿った状態で植物がぐったりしていないかを確認する

日頃から観葉植物を観察していると、状態変化に気づきやすいです。では、具体的に見ていきましょう。

葉・枝・茎が変色していないかを確認する

根腐れを起こすと葉・枝・茎が黒く変色を起こします。これは、根っこから内部へ菌が感染している証拠です。一度黒く変色すると元には戻らず、葉は落ちて茎は折れてしまいます。

葉の先端に変色が現れる頃には、植物全体に菌が行き渡っている可能性があるため、手遅れになっているかもしれません。

しかし、茎元だけが黒ずんでいるならまだ復活の余地はあります。早期発見が重要であるため、日頃からしっかりと観察しておきましょう。

幹を触ってブヨっとしていないかを確認する

観葉植物の内部に菌が行き渡ると、幹がブヨっと柔らかくなります。根腐れの進行具合にもよりますが、全体の半分以上柔らかいと回復させるのが難しいかもしれません。

筆者も根腐れによってサボテンを枯らした経験が過去にあります。幹が柔らかくなっていて、復活させようとカットをしたら、中身が空洞になっていました。菌によって植物の内部が溶けていたのです。

根腐れは見た目以上に進行スピードが早いため、注意しなければいけません。

土が湿った状態で植物がぐったりしていないかを確認する

根腐れが進行すると変色するだけではなく、植物がぐったりと折れてしまうことがあります。内部が溶けてしまい、植物の胴体を植物自身が支えられなくなったからです。

特に、上へと生長する植物は倒れやすいため、変化に気づくかもしれません。

一方ミニサイズや背丈が高くないものは、根腐れを起こしてもぐったりしない可能性があるので、葉や枝の状態から判別してみてください。

まとめ

観葉植物の根腐れは内部から発症するので、見た目に変化が現れたときには、すでに手遅れになっている可能性が高いです。

もちろん今回ご紹介した回復方法をおこなえば、復活することもありますが確実ではありません。 根腐れを発症させないためには、普段のお世話が大切です。

基本の育て方を何度も振り返り、きちんとマスターしていくのがもっとも効果的な防止策になります。

馬淵 大
観葉や多肉植物が昔から好きで、今は自宅でコウモリランをメインに育てています。 前職で、仕入れ、植え替え、販売などを経験。育てているうちに、まるで我が子のように愛着を感じてお持ち帰りしてしまう日も。 同じように…とまではいかなくても、そんな風に愛着をもって育ててもらえれば嬉しいです。 ぜひ一緒にお気に入りの植物を探すお手伝いをさせてください。