植物名 | サンスベリア・ファーンウッド・ミカド |
学名 | Sansevieria Fernwood Mikado |
英名 | Snake plant |
科目/属性 | キジカクシ科/サンスベリア属 |
原産地 | アフリカ、南アジア乾燥地帯 |
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの特徴
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、細長い棒のような葉が伸びる植物です。人気の観葉植物であるサンスベリアの品種であり、小ぶりな棒状の葉が密集して生える特徴があります。
サンスベリアは、多肉植物のように水やりの頻度は少なくてお世話が簡単なので、初心者にもおすすめです。幅を取らずに狭い場所で管理ができるため、観葉植物を置くスペースがないとお困りの方にも良いかもしれません。
スタイリッシュな姿をしているサンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、インテリアグリーンとして人気があります。植物を初めて育てる方への贈り物にも最適です。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの花言葉
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの花言葉は「永久」「不滅」「幸福」「開運」です。いずれもサンスベリアが持つ花言葉と同様であり、「永久」「不滅」の花言葉は、少ない水でも育つことのできる生命力の強さが由来となっています。
サンスベリアは気温や温度など一定の環境が整わないと、花が咲きません。そのため、花が咲くことは珍しく、開花することで「幸福」「開運」が訪れるとされています。
これらの花言葉を持つサンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、お祝いでのプレゼントにおすすめです。「永久」「不滅」という花言葉と一緒に、花を咲かせることで「幸福」「開運」という花言葉も生まれることを伝えると贈る相手に喜ばれます。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの風水
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドには、「幸運」「健康運」「邪気払い」などの風水効果があるとされています。花が咲くことが珍しいため、開花を見ることができたら幸運も一緒に舞い込むと信じられているためです。
また、環境が合えば10~20年と長く生きることのできるサンスベリアは、風水として健康運に影響します。さらに、葉先が尖っていることから悪い気を払ってくれる風水効果も。
多くの風水効果のあるサンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、新築祝いや開店祝いなど様々なお祝いに活躍するでしょう。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの育て方
日当たり | 室内の直射日光を避けた明るい場所 |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:葉の表面にしわが寄ってから(12月〜2月以降はほぼ断水でもよい) |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5~9月 |
置き場所と日当たり
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、風通しのよい明るい環境を好みます。室内の直射日光の当たらない明るい場所に置いてください。
室内の窓際で直射日光が当たる場合は、レースカーテンをして光を和らげることが重要です。直射日光や西日などの強い日差しが当たると葉焼けする恐れがあります。
耐陰性もありますが、あまりにも暗い場所では葉が徒長して軟弱に育つので注意してください。日陰でも太陽の薄日が4時間以上入り、電気がついている時間が長い部屋であれば問題なく育ちます。
温度
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドはやや寒さに弱い植物です。最低10℃以上をキープすれば安心ですが、断水すると耐寒性が上がるため、5℃ほどでも育ちます。
暖房の風が当たると急激な乾燥によって葉が傷むため、暖房の風が当たらないように気を付けましょう。
水やりの頻度
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:葉の表面にしわが寄ってから(12月〜2月はほぼ断水でも構わない)
春夏の生育期には、手で土を触って水分を感じなくなったら鉢底から水が流れるくらいに、しっかりと水やりしてください。ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。
そのため、水やり後の受け皿に溜まった水はこまめに捨てることが重要です。 気温の下がり始める12月〜2月は、ほぼ断水でも問題ありません。
もし暖房で常に15℃以上ある場合は、葉の表面にしわが寄ってから水やりしてください。冬場に水やりする場合は月に一回程度で十分です。
肥料
植え替えの時に長期間ゆっくりと効く緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくだけで十分です。もし、植え替え時に土に肥料を混ぜ込んでいない場合は、土の上に置き肥をしたり液肥を与えたりします。
5~9月の生育期に2か月に1度置き肥、または2週間に1度水やり代わりに薄めた液肥を与えてください。10月以降は水やりを控えると同時に施肥も止めます。
土の上の置き肥は取り除き、液肥も与えません。冬に肥料を与えることは根が傷む原因になるので注意が必要です。
剪定方法
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの剪定時期は5~9月です。冬に傷んだ葉や枯葉、徒長して倒れる葉を株元から剪定します。
生育期には、地下茎がよく成長して地際から多くの葉が出てくるでしょう。あまり多くの葉が出てくると込み合って、風通しが悪くなります。
その場合は、全体のバランスを見ながら元気のない葉を優先的に剪定すると、見栄えも風通しも良くなります。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドのよくあるトラブルと対処法
シャープな姿がかっこいいサンスベリア・ファーンウッド・ミカドですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すために古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状。根詰まりの症状は以下の通りです。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうと悪影響です。
対処法は植え替えをすること。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下の通りです。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドのよくある質問
最後にサンスベリア・ファーンウッド・ミカドのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 子株の株分け方法は?
- サンスベリア・ファーンウッド・ミカドとスタッキーの違いは?
- 育てるために適した土は?
- 植え替え時期/植え替え方法は?
- サンスベリア・ファーンウッド・ミカドが枯れる原因は?
- 水耕栽培(ハイドロカルチャー)できるの?
それでは具体的に見ていきましょう。
子株の株分け方法は?
5~9月の生育期に株分けを行います。サンスベリア・ファーンウッドを長年育てていると、地下茎が伸びて、新芽がたくさん出てきます。
そのため、新芽を根が付くように切り分けてください。地下茎の切り口には癒合剤を塗って、病原菌が入らないようにしておくと安心です。
切り分けたサンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、植え替えて明るい日陰で管理すると、その後も順調に育ちます。株分けは植え替えのタイミングで行うとよいでしょう。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドとスタッキーの違いは?
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドとスタッキーの違いは、葉の特徴や大きさ、密集して育つのかどうかに違いがあります。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの葉は、細長い棒状の葉が密集して生える特徴があります。また、縞状の斑が入り生育スピードが比較的緩やかです。
一方、サンスベリア・スタッキーはファーンウッドと同様に棒状の葉をしていますが、葉が丸まっているような形です。そのため、根元から先端までに一本の筋が真っすぐ入っています。
また、葉の先端は丸く、ファーンウッド・ミカドに比べて葉の表面がザラザラしているのが特徴です。さらに、スタッキーは1本で90㎝ほど伸びるため、ファーンウッドのように密集しません。
育てるために適した土は?
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドに適した土は水はけのよい土です。
初心者の方は、園芸店でサンスベリア専用の土を使用して育てるとよいでしょう。サボテンの土や多肉植物の土でも育てることができます。
水持ちのよい花や野菜の土を使うと、根腐れをしてしまう可能性があるので気を付けてください。観葉植物の土を使用して育てる場合は、土に1割ほど小粒の軽石を混ぜて水はけをよくする工夫をすると育てやすくなります。
土をオリジナルで作る場合は、水はけを考えて作ることがポイントです。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドの植え替え時期/植え替え方法は?
植え替え時期は、5~9月です。7月以降に植え替える場合は、猛暑日を避けて植え替えしてください。
鉢の大きさによりますが、およそ1~2年おきに植え替えます。鉢底から根が出てきたり、水やり後に土の吸水が悪かったりする場合も植え替えが必要です。
鉢から根鉢を取り外した後は、根が固まっていたら土と一緒にほぐして、一回り大きな鉢に植えてください。この時に子株がたくさんある場合は、株分けするとよいでしょう。
鉢底から水が流れるくらいに水やりをして、明るい日陰で様子を見ます。その後、元に戻して管理してください。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドが枯れる原因は?
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドが枯れる原因は、「日当たり不足」「水のやりすぎ」「寒さ」が多いです。
耐陰性があるとはいえ、日差しが入らないような暗すぎる場所では枯れる恐れがあります。直射日光の当たらない明るい場所で育ててください。
水をやりすぎて、土が常に湿っている場合は根腐れを引き起こす恐れがあります。水やりは適切に行い、特に生育が緩慢な冬は断水気味に育ててください。根腐れした場合は、状態の悪い根を取り除いて早めに植え替えることが重要です。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドは寒さに弱い植物であるため、気温の下がる秋からは室内で育ててください。冬は10℃以上をキープして冷え込む窓から離して管理しましょう。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドは水耕栽培(ハイドロカルチャー)できるの?
水耕栽培は管理が難しいため、鉢植えで育てることをおすすめします。サンスベリア・ファーンウッド・ミカドは水耕栽培には向いていません。サンスベリアは、根が常に水に浸っている状態では根腐れしやすいためです。
穴の開いていない容器に水を溜めて生育させる水耕栽培では、枯れる恐れがあります。もし水耕栽培したい場合は、焼土を使ったハイドロボールやセラミスを使用しましょう。
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドのまとめ
サンスベリア・ファーンウッド・ミカドは、風通しがよい明るい環境であれば、一年を通して簡単に育てることができます。棒状の葉が密集して生える姿は、おしゃれなインテリアグリーンとして活躍するでしょう。
「永久」「幸福」などの花言葉は縁起が良く、新築祝いや誕生日のお祝いなどにおすすめです。邪気を払い幸運を招くとされる風水効果は、どのようなお祝いにも喜ばれます。
ぜひ、素敵なインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。
[https://andplants.jp/collections/sansevieriafernwoodmikado]