画家のクロード・モネが好み、よく絵画に描いていた美しいスイレン(睡蓮)。水に浮かぶ姿が涼し気で凛とした様子は見ているだけで爽やかな気持ちになれます。
そんなスイレンの色別花言葉や誕生花、名前の由来、スイレンとハスの違いなどをご紹介します。
スイレン(睡蓮)の特徴
植物名 | スイレン(睡蓮) |
学名 | nymphaea |
英名 | water lily |
科名 | スイレン科 |
属名 | スイレン属 |
原産地 | 東南アジア、パプアニューギニアなど |
開花期 | 6月~10月 |
スイレン(睡蓮)はスイレン科スイレン属の植物。原産地は東南アジアやパプアニューギニアなどの熱帯・温帯地域で、池や湖などに浮かんでいるように咲く多年草の水性植物です。
花は水上に咲き、花色もピンクや白、紫と鮮やかです。花の大きさは5センチ~10センチほど。花びらはとがって上を向いています。
葉の形は円形に切れ込みが入った珍しい形をしています。世界に原種は40種類ほどあるとされ、耐寒性のある温帯性スイレンと寒さに弱い熱帯性スイレンの2種類に分けられます。
ハスと似ていますが、植物分類上違う植物となります。
スイレン(睡蓮)の花言葉|信頼、優しさなど
スイレン(睡蓮)の花言葉には「信頼」「優しさ」「清純な心」「甘美」などがあります。凛とした清々しいたたずまいからこのような花言葉がついたのでしょう。
スイレン(睡蓮)の色別花言葉
スイレン(睡蓮)には白やピンク、黄色、紫など色があります。色別花言葉を紹介します。
白のスイレン | 純白、純潔 |
ピンクのスイレン | 信頼 |
黄色のスイレン | 優しさ、甘美 |
紫・青のスイレン | 信頼 |
スイレン(睡蓮)の誕生花
スイレン(睡蓮)の誕生花は7月7日です。
スイレン(睡蓮)の名前の由来や別名
スイレン(睡蓮)の名前は夕方になると眠るように閉じるハスという意味からつけられたそうです。日本名は「未草」(ヒツジグサ)」といい、未の刻(午後2時頃)に花が咲いたことからつけられたといわれています。
学名の「Nymphaea(ニンフェア)」は水の妖精「ニンフ」が由来です。水に浮かぶ美しい花はまるで水の妖精のようですよね。また英名の「water lily」はその名の通り水に咲くユリという意味です。
スイレン(睡蓮)の育て方
スイレンは公園などの広い池でよく見られますが、お庭やベランダなどで水鉢を置いて育てられます。ぜひ身近にスイレンを育ててみましょう。
- 栽培環境
- 植え付け
- 水やり
栽培環境
スイレンを育てるためには大き目なスイレン鉢と、スイレンを植え付ける内鉢の2種類の鉢を用意します。日光を好むので日当たりのよい場所においてあげましょう。
植え付け
植え付けは3月ごろから6月ごろに行います。スイレン用の土は粘着性の高い泥状のものが必要です。
園芸店やホームセンターなどで専用のものがあるのでそちらを用意しましょう。内鉢に植えたスイレンの苗はしっかりと土に植え付けます。
そうしないと苗だけが浮いてきてしまうので気を付けましょう。そのあと水を入れたスイレン鉢に内鉢を沈めます。土の表面から水面までは10センチくらいにします。
水やり
水の中で育つ水性植物なので、水やりは基本的には必要ありません。水が減ってきたら足してあげましょう。
花が咲く時には水をよく吸うので、多めに水を足してあげます。水が汚れた場合は水を取り替えます。
スイレン(睡蓮)の種類
スイレンは温帯や熱帯地方に約40種類ほど生息しています。現在は品種改良が進み、園芸種は100種類以上あり、温帯性スイレンと熱帯性スイレンに分けられます。
- 温帯性スイレン
- 熱帯性スイレン
温帯性スイレン
耐寒性があり日本の屋外でも冬を越すことができます。花の色は赤、白、紫、黄色などがあり、温帯スイレンよりも淡い優しい花色をしています。
花の形も八重や花弁がとがっているものなど豊富です。花や葉が小さい「ヒメスイレン」も温帯スイレンの一種です。
水面付近に花を咲かせることが特徴で、初夏から秋ごろまで長く花を咲かせます。日光が好きなので日当たりが良い場所で育てると花つきがよくなります。
昼に咲いて夕方には花を閉じ、3日くらいそれを繰り返して枯れ、春になるとまた芽吹いてきます。
熱帯性スイレン
熱帯スイレンはアジアやアフリカなどの熱帯地域に生息するスイレンです。耐寒性がないので、15度以下になると枯れてしまいます。
熱帯スイレンは茎をのばして水面より少し高い場所で花を咲かせるのが特徴です。温帯スイレンよりも色鮮やかな色の花を、昼夜に咲かせます。
冬には枯れてしまうので、家の中で管理したりヒーターを使うなど温度を調整する必要があります。
スイレン(睡蓮)の花言葉によくある質問
スイレン(睡蓮)の花言葉によくある質問をご紹介します。
- スイレン(睡蓮)に怖い花言葉はある?
- スイレン(睡蓮)とハスは違う?
スイレン(睡蓮)に怖い花言葉はある?
スイレンの花言葉には実は「滅亡」といった怖い花言葉があります。古代エジプトではスイレンを太陽のシンボルとして崇めていました。
しかし、その後エジプト文明は滅んでしまったことから、「滅亡」という花言葉がついたといわれています。また、復活の意味を込めて棺の中にスイレンを入れたともいわれています。
プレゼントには少し不向きなお花かもしれませんね。
ほかにも怖い花言葉が気になる方は、怖い意味の花言葉一覧の記事で紹介しています。
スイレン(睡蓮)とハスは違う?
スイレン(睡蓮)とよく間違われるのがハスです。似ていますが、まったく別の植物です。ハスはハス科で根はレンコンとして使われます。
ハスは泥の中でも咲かせる姿が美しく、極楽浄土で咲いている花として仏様が座っている「蓮華座」に使われています。仏教絵などにもよく描かれています。
まとめ
スイレン(睡蓮)の花は基本的には午前中に咲くものが多いので(熱帯性以外)、夏の早朝まだ涼しいころに花を眺めるのをおすすめします。
また、鉢の中でメダカやグッピーなどを一緒に育てると生態系となるビオトープができるので、お子さんの環境教育にも最適ですよ。
お庭やベランダで小さな自然の風景を楽しむの素敵ですね。
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