ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の育て方

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の育て方

項目 詳細
植物名 アネクトキルス アルボリネアータ
学名 Anoectochilus albolineata
英名 Anoectochilus albolineata
科目/属性 ラン科アネクトキルス属
原産地 東南アジア
日当たり 屋内のレースカーテン越しの光
温度 最低10℃以上をキープ
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
水やり 手で土または水苔を触って水分が少なくなってきたら
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 5月~10月

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)をすぐにチェックしたい方は、下記をクリックすると商品一覧に移ります。

[https://andplants.jp/collections/jewelorchidalbolineata]

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の特徴

アルボリネアータは、ダークグリーンの葉に黄色~オレンジ色の葉脈が迷路のように描かれているアネクトキルス属のジュエルオーキッドです。葉脈は光に当たると、色や明暗が変化させながらキラキラと光ります。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の特徴的な葉の写真

ベルベットのような質感を持つ葉は、眺めるだけでなく、つい触りたくなるほどの心地よい感触を持っています。葉の美しさだけにとどまらない魅力的なアルボリネアータは、テラリウムやパルダリウムに特に人気です。

葉色が黒っぽいため、緑葉のジュエルオーキッドと並べるように飾ると、お互いの魅力を引き立て合います。細かな葉脈の模様がはっきりと見えやすいので、つい時間を忘れて不思議な模様を眺めてしまうでしょう。

繊細な葉の美しさから、1株と言わず複数の株を常にコレクションしたくなるジュエルオーキッドの1つと言えます。

ガラス瓶やガラスケース内で育てつつ、植物用育成LEDライトで光を当ててあげると、より絵になる美しさを楽しめるでしょう。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の育て方

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)を水苔で育てている写真

ここでは、ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の基本的な育て方を5つのポイントに分けて紹介します。

  1. 置き場所と日当たり
  2. 温度
  3. 水やりの頻度
  4. 肥料
  5. 剪定方法

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の育て方の確認前に、シックな葉に入る華やかな葉脈や神秘的な美しさが気になる方は以下をクリックしてみてください。

置き場所と日当たり

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の置き場所と日当たりを示す図解

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は屋内のレースカーテン越しの光を好む植物です。直射日光に当たると、葉焼けの原因になるので窓際で管理する際は注意してください。

レースカーテンやシェードなどで、直射日光を和らげて管理します。ただし、緑葉のジュエルオーキッドよりも、やや明るい環境の方が育てやすいです。

暗すぎる環境では葉の色素が抜けて薄ピンク色になったり茎が徒長したりします。光が入らない暗いお部屋には置かないでください。

外出した際のお部屋が暗い方は、植物育成用LEDライトを利用して光を補うと安心です。AND PLANTSでは、太陽光に近い波長を使用した「バレル 植物ライト(TSUKUYOMI 10W ホワイト)」を取り扱っています。

徒長させずに美しい葉を維持させたい方は、ライトスタンドと併せて使ってみてください。インテリアの一部としてもおしゃれに育てることができるでしょう。

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温度

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の季節ごとの温度管理を示す図解

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は寒さに弱いため、最低10℃以上をキープして育ててください。生育温度は15~25℃です。

基本的に一年を通して室内で育てますが、冬や真夏は窓際の近くに置かないようにしてください。レースカーテンをしていても、屋外の気温の影響を受けてしまいやすいためです。

夏は冷房が効いた涼しいお部屋、冬は暖房の効いた暖かいお部屋で管理します。暑さには比較的強いですが、30~35℃以上の夏の高温に当たり続けると枯れる可能性が高いです。

特に、密閉した容器の中で育てている場合は、高温で蒸れやすいです。密閉した容器内の温度が上がりすぎないように、定期的に風を通して温湿度を調整してください。

もし可能であれば、真夏だけでもクーラーを常時稼働させて室温を一定にしておくと、安心して夏越しさせられます。

水やりの頻度

土または水苔が乾いたジュエルオーキッド(アルボリネアータ)に水やりするタイミングを示す図解

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の水やりは、1年を通して以下の水やりを徹底してください。

  • 手で土または水苔を触って水分が少なくなってきたら

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の水やりポイントは、土または水苔を完全に乾燥させないこと。生育が緩慢な真夏や冬であっても、基本的に湿った状態を保ってください。

ただし、受け皿に常に水を溜めた状態だと、根が空気に触れることができずに根腐れします。指で少し水分を感じる程度を一年中維持しましょう。

土や水苔に霧吹きを近づけて、噴霧して水分を染み込ませる水やりがおすすめです。ガラス容器や水槽内では、湿度計を入れて湿度70~90%を維持しながら霧吹きで管理すします。

土や水苔の乾き具合が分からない場合は、水やりチェッカーの利用がおすすめです。以下の水やりチェッカーは水苔にも使用できるので、ぜひ水苔管理の際に使ってみてください。

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肥料

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)に肥料を与えるタイミングを示す図解

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)には、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を水やり代わりに与えると生育が良くなります。

ただし、ドラセナやフィカス属のような肥料を与えるとグッと生育が良くなる観葉植物より、ずっと少なく薄い濃度にしてください。通常の観葉植物に与える液肥の希釈倍率が1,000倍であれば、3,000倍といった形です。

肥料成分を多く必要とする植物でないため、与えすぎると根傷みの原因になります。フカフカとしたベルベット感や、より美しい葉脈を楽しむために肥料を与えたい方は「いつもより少なく」を意識してください。

AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。土や水苔の上に置くだけ、混ぜるだけで効果のある肥料です。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)に与える際には、土や水苔の上に5粒程度の量を置いておくと良いでしょう。

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剪定方法

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の剪定を表現した図解

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の剪定は、枯れた下葉や伸びすぎた茎を切る程度です。

ジュエルオーキッドは花が咲く植物です。順調に生育した場合、直径5㎜程度の小さな白い花を咲かせる花茎が伸びます。

花が咲くと花に栄養が集中して、葉が枯れる原因となるため、花茎が伸び始めたら早めに茎の付け根部分からの剪定をおすすめします。葉の美しさだけを楽しみたい方は、開花させないように気を付けてください。

AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。剪定に失敗しないためには、切れ味の良いハサミが欠かせません。

筆者も園芸店時代に実際に使っていた剪定ハサミで、使いやすさや切れ味などの点からおすすめします。観葉植物専用の剪定ハサミを持っていない方は、ぜひ使ってみてください。

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ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の増やし方

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の茎にある節部分を写した写真

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は、5月~7月に挿し木や茎伏せ(くきふせ)で増やします。簡単な手順は以下の通りです。

  1. 節が残るようにカットする
  2. 容器に溜めた水に浸けて1時間ほど吸水させる
  3. 葉を半分ほど剪定する
  4. 肥料の入っていない土または水苔に挿す
  5. 乾燥しないように明るい室内で管理する
  6. 発根して新芽が出てきたら植え替える

茎伏せとは、茎を土や水苔に挿すのではなく、横に寝かせる方法です。1節残るように茎をぶつ切りにして、土や水苔の上に横に置くだけです。

湿度が70~90%の高湿度環境下で育てている株であれば、剪定前の株の節から気根が伸びていることがあります。気根が出ていれば、より簡単に増やすことが可能です。

挿し木も茎伏せも、気根が土に付くように挿したり横にしたりしてください。明るさや温度、湿度、用土の違いによって、芽や根が出てくるスピードは異なります。

発根発芽までに、数カ月かかる場合もあるので、じっくりと管理しましょう。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)のよくあるトラブルと対処法

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)のよくあるトラブルと対処法

テラリウムやパルダリウムで活躍するジュエルオーキッド(アルボリネアータ)ですが、トラブルが発生する場合もあります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)によくあるトラブルは以下の5つです。

  1. 根腐れ
  2. 根詰まり
  3. 葉焼け
  4. 徒長
  5. 根元から倒れる

対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。

根腐れ

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 株がグラグラする
  2. 葉が茶色・黄色に変色している
  3. 葉がポロポロ落ちる
  4. 株元が柔らかく黒ずんでいる
  5. 土や水苔から腐敗臭がする
  6. 土や水苔の表面にカビが生えている
  7. 根が黒く変色している

根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。

水苔は多く空気を含むことができ、通気性も良いため、土よりも根腐れしにくい素材です。しかし、管理によっては土同様に根腐れを発生させる点には注意しましょう。

根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 土や水苔の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
  2. 古い土や水苔を落として新しいものに交換する
  3. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  4. 風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  5. 発根剤を与える
  6. 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
  7. 殺菌剤に浸す

根腐れが起こった場合は、植え替えをして土や水苔の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。

ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土や水苔に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は根詰まりすると、以下のような症状が見られます。

  1. 新芽が出てこなくなる
  2. 葉色が全体的に薄くなる
  3. 下葉からポロポロと落ち始める

ジェルオーキッド(アルボリネアータ)の根は繊細で小さく、さらに1~2本程度しか伸びません。さらに根の生育も非常にゆっくりです。

そのため、2~3号(直径6~9㎝)程度の小さな鉢で育てられていることがほとんど。最初の数年間はそのままでも問題ありませんが、あまりにも小さな鉢に長期間植えっぱなしにしていると根詰まりする場合があります。

対処法は、植え替えです。

5月~7月、または9月~11月に、土や水苔を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。根の伸び具合にもよりますが、ほとんどの場合は同じ鉢サイズまたは0.5号アップの鉢に植え替えてください。

大きな鉢に植え替えると、根腐れする原因になるので気を付けましょう。植え替えするだけで、上記の症状は解決します。

葉焼け

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)が葉焼けすると、以下の症状が出てきます。

  1. 葉先が赤色~茶色くなる
  2. 葉が黒く焦げたようになる

強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。

対処法は以下の通りです。

  1. 置き場所を変える
  2. レースカーテンやシェードなどで遮光する
  3. 葉焼けした葉は取り除く

葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。

株全体が強い直射日光で枯れていなければ、日差しの対処をすれば自然と新芽が出てきます。葉焼けした葉は、元には戻らないので、株全体のバランスを見ながら切り取ってください。

株元が葉焼けで傷んでいる場合は、元気な茎を節を残すように切って挿し木や茎伏せで復活させるようにしましょう。

ジュエルオーキッドをテラリウムやパルダリウムとして育てている方の中には、植物育成用LEDライトで明るさを管理している方もいると思います。

植物育成用LEDライトは、種類によって光の強さが異なります。そのため、近距離で光を当てていると葉焼けすることも。植物育成用LEDライトを使って育てる場合は、照射距離を調整しながら育ててください。

徒長

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)には、茎が伸びすぎる徒長トラブルが起きることがあります。考えられる原因は、主に以下の2つです。

  1. 日当たり不足
  2. 水のやりすぎ

徒長すると、株全体が伸びて見栄えが悪くなります。また、葉や茎の組織が軟弱になるため、病害虫の被害も発生しやすいです。

徒長の対処法は、以下の通りです。

  1. 日当たりの良い環境で育てる
  2. 風通しを良くする
  3. すでに徒長した茎は切り戻す

徒長したジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は、日当たりの良い場所に置いても元に戻ることはありません。徒長して見栄えが悪い株は、茎を切り戻してください。

日頃から暗すぎない場所で管理しないように、植物用LEDライトを利用して管理しておくと安心です。

根元から倒れる

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は、以下の原因で根元から倒れるトラブルが発生します。

  1. 日当たり不足
  2. 根腐れ
  3. カビ

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は、生育が進み茎が伸びると自身の重さに耐えきれず、根元から倒れることが多い植物です。自然な成長によって倒れた場合は、茎の節から出てきた新芽が上に伸びていきます。

しかし、日当たり不足や根腐れ、カビが原因で根元から倒れた場合は、株が弱っていることがほとんど。節からも新芽が出にくい状態です。

上記3つが原因で根元から倒れた場合は、以下の対処法を試してみてください。

  1. 日当たりの良い環境へ移動させる
  2. 風通しを改善する
  3. 伸びすぎた茎は剪定する
  4. 植え替える

直射日光に当てると葉焼けするので、レースカーテン越しの柔らかい光が当たるくらいの場所で管理しましょう。また、サーキュレーターやクーラーで室内の空気を動かすことも重要です。

日当たり風通しの改善でも、株が根元から倒れてしまう場合は、剪定したり植え替えたりして、様子を見るようにしてください。

その後は、適切な環境を意識して育てるようにすると、根元から倒れることも少なくなるでしょう。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の害虫トラブルと対処法

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の害虫トラブルと対処法

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)に発生しやすい害虫は以下の4つです。

  1. ハダニ
  2. カイガラムシ
  3. アブラムシ
  4. コバエ

それぞれ見ていきましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉の裏に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点やカスリのような傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 傷んだ葉は取り除く
  2. 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。

2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。

ガラス容器内やテラリウムで高湿度環境を維持して育てていれば、ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)にハダニが付くことは稀です。ただし、高湿度条件下でなければ、ハダニが発生することはよくあります。

ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。

ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。

大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。

カイガラムシ

カイガラムシの症状は以下の通りです。

  1. 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
  2. 黒いカビ(すす病)が発生している
  3. 葉や鉢、床がベタベタしている

カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。

風通しの悪い環境で育てていると、葉と葉の隙間や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。

見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。

  1. 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
  2. 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
  3. カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。

しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の茎は柔らかいので、傷つけないように優しくブラシで取り除いてください。数が少なければ、ピンセットで取り除いた方が早い場合もあります。

ジェルオーキッドに付くカイガラムシ対策も、観葉植物に付くカイガラムシ対策と一緒です。「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容を参考にしてみてください。

アブラムシ

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の葉を徒長させると、アブラムシが増えやすくなります。徒長した葉や生育不良の新芽は柔らかく、アブラムシが集まりやすいためです。

アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。

  1. 新芽にアブラムシが密集している
  2. 新芽の葉の形がゆがんでいる
  3. 白~茶色い脱皮殻が目立つ
  4. 葉や鉢、床がベタベタしている

アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。

脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。

脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. ゆがんだ新芽は取り除く
  2. アブラムシを取り除く
  3. 枯葉は取り除いて風通しをよくする
  4. 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
  5. アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
  6. アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。

コバエ

コバエの症状は以下の通りです。

  1. 土や水苔に虫が湧く
  2. コバエが植物の周囲を飛んでいる

コバエ自体は植物に無害ですが、ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)を育てるうえでは不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
  2. 新しい土や水苔に植え替える
  3. 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
  4. トラップを仕掛ける
  5. コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する

土や水苔が常に湿っている環境になりやすいジュエルオーキッド(アルボリネアータ)に、堆肥や有機質肥料を使うとコバエが発生する原因になります。そのため、水苔で育てて有機質肥料を使わない育て方がおすすめです。

もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らすのも一つの手です。

コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで簡単に作ることができます。植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるはずです。

土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。

土栽培にこだわりたい方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認して、コバエ対策をしっかりしておきましょう。

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の育て方に関するよくある質問

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)を鉢から取り出した写真

最後にジュエルオーキッド(アルボリネアータ)の育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. テラリウム栽培で水をやりすぎた時の対処法は?
  2. 水槽で育てるのはアリ?
  3. 冬の管理方法は?

それでは具体的に見ていきましょう。

テラリウム栽培で水をやりすぎた時の対処法は?

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)をテラリウムで育てている際に、水やりをしすぎた時は、溜まった水を捨てるようにしてください。

ガラス瓶やガラスケースを傾けることができれば、傾けて溜まった水を取り出します。傾けることができない場合は、ティッシュを丸めたものを容器内に入れて、余分な水分を吸水した後にピンセットで取り出してください

排水穴のないガラス瓶やガラスケース内で水が溜まると、根腐れや蒸れの原因となります。水をやりすぎないように、ジョウロではなく霧吹きで水分を与えるようにしましょう。

水槽で育てるのはアリ?

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)を水槽で育てるのはアリです。水槽の底にベラボンや洋ラン用の土などを敷いて、その上に鉢植えした株を並べて管理します。

水槽にそのままジュエルオーキッドを並べても良いですが、水槽の底に1~2㎝だけ土を敷いておくだけで、湿度を維持しやすくなります。余分な水分を吸水し、空気中に放出などの役割を担うためです。

さらに、見た目にもおしゃれになので、植物用育成LEDライトと組み合わせてインテリアのように育ててみてはいかがでしょうか。

冬の管理方法は?

冬は、暖かく明るいお部屋で乾燥に注意して育ててください。生育が緩慢になる季節ですが、土や水苔を完全に乾かさないようにすることが重要です。

ガラス瓶やガラスケース内で育てている場合は、乾燥することは少ないと思います。しかし、鉢植えをしているだけの場合は、乾燥してしまいがちです。

こまめに霧吹きをしながら管理しましょう。空気が乾燥しすぎる場合は、加湿器で湿度を維持すると、冬越ししやすくなります。

まとめ

ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は、ダークグリーンの葉に黄色~オレンジの葉脈が入る美しい植物です。日当たりや湿度に注意すれば、初心者でも比較的育てやすいと言えます。

鉢植えをお部屋にそのまま飾って育てるよりも、大きめのガラス瓶やガラスケースなどに入れた方が管理がしやすくなるでしょう。ジュエルオーキッド(アルボリネアータ)のテラリウムやパルダリウムは、インテリアとして人気があります。

垢抜けたお部屋を目指している方は、ぜひ挑戦してみてください。植物用LEDライトで照らされながら、ケース内で光り輝く姿はまさに宝石。

お部屋の中で宝石のように光り輝くジュエルオーキッド(アルボリネアータ)は、忙しい毎日に癒しや活力を与えてくれるでしょう。

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