項目 | 詳細 |
植物名 | コパンダガジュマル |
学名 | Ficus microcarpa 'Panda Dwarf' |
英名 | Chinese Banyan |
科目/属性 | クワ科フィカス属 |
原産地 | 沖縄・東南アジア |
日当たり | 日当たりの良い置き屋内 |
温度 | 最低0℃以上をキープ |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:土が乾いてから |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5月~10月 |
コパンダガジュマルをすぐにチェックしたい方は、下記をクリックすると商品一覧に移ります。
[https://andplants.jp/collections/kopandabanyan]コパンダガジュマルの特徴
コパンダガジュマルは、通常のガジュマルよりも丸葉が特徴的なパンダガジュマルの矮性(わいせい)品種です。成長が遅いため、コンパクトに可愛らしい姿を長く楽しめます。

ガジュマルやパンダガジュマルを育てていて、成長によって樹形が崩れることに悩んでいる方におすすめの品種と言えるでしょう。机や棚、出窓などの限られたスペースにちょこんと飾られる姿は、非常に可愛らしく人気があります。
耐陰性もあるので、初めて植物を育てる方やお部屋の明るさに不安な方にも安心です。窓から日差しが差し込み、程よく明るい環境であれば問題なく育ちます。
生育はゆっくりなので、じっくりと気長に育ててください。耐寒性は最低0℃以上ですが、寒さに当たり続けると枯れるので、冬は暖かい室内での管理をおすすめします。
コパンダガジュマルの育て方

コパンダガジュマルは、生育がゆっくりで可愛らしい丸葉が特徴的な観葉植物です。
ここでは、コパンダガジュマルの基本の育て方を6つのポイントに分けて紹介します。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
- 植え替え方法
それぞれのポイントを守って育てれば、コンパクトで可愛らしい姿を維持して元気に育つはずです。育て方の確認前に、コパンダガジュマルの小さな丸葉やコンパクトな姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。
置き場所と日当たり

コパンダガジュマルは日当たりのよい屋内を好む植物です。ただし、真夏の直射日光に当たると葉焼けするので注意してください。
耐陰性はありますが、日差しが入らない暗い場所では生育ができません。日当たりが不足する環境では、枝が徒長してひょろひょろになったり、葉がポロポロと落ちたりします。
普段は、明るい窓際で管理すると安心です。もし真夏の時期に、窓越しに直射日光が当たる場合は、レースカーテンや遮光シートなどで光を和らげましょう。
直射日光が当たらないように、窓際から移動させるのもおすすめです。窓が一つしかなく、一方向からの光だけに当たる環境であれば、定期的に鉢を回してください。
株全体にまんべんなく光が当たるようにすると、形よく育ちます。
温度

コパンダガジュマルは寒さに弱いので、最低0℃以上を保って育ててください。室内で10℃以上を維持できると、より安心して冬越しできます。
0℃付近の低温に当たり続けると、凍結したり葉が黒く枯れたりします。一度、凍結すると、一気に葉が枯れ落ちて復活しません。
冬は必ず室内に移動させましょう。暑さには比較的強いですが、30~35℃以上の高温には注意してください。
水やりのタイミングで蒸れて根傷みすることがあります。冬は10℃以上、夏は30℃以下の環境で育てるようにすると、綺麗な姿を維持できます。
水やりの頻度

コパンダガジュマルの季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:土が乾いてから
春夏の生育期は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いたら)水やりしてください。ただし、受け皿に水を溜めたままにしておくと根腐れの原因になるため、溜まった水はこまめに捨てましょう。
35℃を超えるような真夏は生育が緩慢になります。真夏の暑い時期に常に土が湿っていると、蒸れによって根傷みして葉がポロポロと落ちやすいです。
かといって、土を乾かしすぎても葉が落ちるので、水やりは土の乾燥具合を確認して行ってください。
気温が下がり始める晩秋に入り始めたら、徐々に水やりを控えてください。生育が緩慢になる冬は、土が常に湿っていると根腐れしやすいです。
冬の水やり頻度は、土が乾いたら与える程度です。室温によっては、一度水やりしたら土がなかなか乾かないこともありますが、乾いていない場合は無理に水やりしないようにしてください。
寒い冬に水やりしすぎると根腐れしやすいので、気を付けましょう。季節に応じた水やりが苦手な方は、水やりチェッカーの利用がおすすめです。
パッと一目で土の乾燥具合を確認できるため、気温や成長具合、鉢の大きさによる水やり間隔に悩まされることがなくなるでしょう。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

コパンダガジュマルには、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。
葉の緑を綺麗に維持したい方は、元肥とは別に上記タイミングでの追肥をおすすめします。生育はゆっくりですが、葉が増えるほど葉の葉緑素を維持するために多くの栄養を必要とするためです。
ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、薄める濃度や与える量、時期はしっかり守ってください。
AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。「土の上に置く」「土に混ぜる」どちらの使い方でも効果を発揮して、コパンダガジュマルの生育を助けてくれるはずです。
匂いも少なく、初心者にも使いやすい安心設計なので、肥料に迷っている方はぜひ使ってみてください。
[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]剪定方法

コパンダガジュマルの剪定は、傷んだり枯れたりした枝葉を切る程度です。
生育はゆっくりなので、頻繁な剪定は必要ありません。枯れた下葉や込み合った枝を間引くように剪定すると良いでしょう。
もし日当たり不足でひょろひょろに伸びた枝を剪定したい場合は、切りたい箇所の葉の上を剪定します。ガジュマルは枝葉を丸坊主にしても、葉が出てくるほどの強さを持つため、思い切って短くする剪定も安心して行えます。
コパンダガジュマルは、ゴムの木の仲間でもあるので、乳白色の樹液にはラテックスが含まれている点には注意してください。肌が弱い方やゴムアレルギーの方は、手袋をして剪定すると安心です。
AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。剪定に失敗しないためには、切れ味の良いハサミが欠かせません。
軽くて切れ味抜群の使いやすい剪定ハサミを使って、形の良いコパンダガジュマルを仕立ててみてください。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]植え替え方法

コパンダガジュマルは2~3年おきに生育期の5~10月に植え替えをしましょう。真夏は生育が緩慢になるので、30℃を超えるような日が続く場合は避けてください。
育てている年数だけでなく、主に以下の3つの症状が現れた時にも植え替えをします。
- 根腐れしている
- 鉢底から根が出ている
- 土に水が染み込まない
鉢からコパンダガジュマルの根鉢を取り出し、黒ずんだりしわしわになったりした根は取り除きます。根をほぐした後は、一回り大きな鉢に新しい土で植え替えましょう。
植え替え後は、しっかりと水やりしてください。その後は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で1週間ほど様子を見ます。
株のぐらつきが落ち着いたら、元の場所に戻して管理します。綺麗に植え替えるポイントは、株を鉢の真ん中に設置して高さを調整しながら植えることです。
その他、植え替えの際に注意したいことは「観葉植物の植え替え」の記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
初めての植え替えが不安な方は、以下の植え替えセットがおすすめです。土や鉢底石、網などを余分に残さずに植え替えができます。
植え替え手順をまとめた「イラスト付きカード」もあるので、ぜひ参考にして植え替えてみましょう。
[https://andplants.jp/products/andplantsrepotset-s]コパンダガジュマルの増やし方

コパンダガジュマルは、5月~7月、9月~11月に挿し木や水挿しで増やせます。写真は筆者がガジュマルを挿し木で増やすために、剪定後に吸水させているものです。
コパンダガジュマルも挿し木する直前は、写真のように吸水させて行うようにしましょう。
挿し木の簡単な手順は以下の通りです。
挿し木
- 伸びた枝を葉が付いた状態で切る
- 1時間ほど吸水させる
- 枝に付いた葉を1~2枚にする
- 肥料分を含んでいない土に挿す
- しっかり水やりして土が乾かないように明るい日陰で管理する
水挿し
- 伸びた枝を葉が付いた状態で切る
- 枝に付いた葉を1~2枚にする
- 水を溜めた容器に挿す
- 2~3日に1度、水を入れ替える
- 発根したら土に植え替える
コパンダガジュマルは生育が遅い植物ですが、ガジュマル同様に挿し木や水挿しで簡単に増やせます。ただし、挿し木や水挿しで増やした株は、根元が太りにくい点には注意してください。
初心者の方でも、安心して増やせる方法は挿し木です。「ガジュマルの挿し木」の記事を参考に、コパンダガジュマルをぜひ増やしてみてはいかがでしょうか。
コパンダガジュマルのよくあるトラブルと対処法

耐陰性があり、育てやすいコパンダガジュマルですが、トラブルが発生する場合もあります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。
コパンダガジュマルによくあるトラブルは以下の4つです。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
- 葉が落ちる
対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。
根腐れ
コパンダガジュマルの根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 土がなかなか乾かない
- 株がグラグラする
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 葉がポロポロ落ちる
- 株元がグズグズに柔らかくなっている
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
- 古い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与える
- 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。
ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。
根腐れによって株元が傷んでいる場合、影響を受けていない枝を剪定して挿し木や水挿しで増やしましょう。
根腐れの状態をそのままにしていると、いずれ株全体が枯れてしまいます。なるべく元気な枝があるうちに、再生させておくと安心です。
根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。写真は筆者が育てているガジュマルですが、鉢底から根が出ている様子です。
コパンダガジュマルが根詰まりすると、写真と同様の症状も現れます。また、鉢底から根が出る以外には以下のような症状が見られます。
- 水が浸透しづらくなる
- 葉の分厚さが薄くなる
- 葉色が全体的に薄くなる
- 株元の節から発根し始める
- 下葉がポロポロと落ち始める
すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうと生育が悪くなるので注意してください。
コパンダガジュマルは生育が遅く根が細いため、植えてすぐに根詰まりすることは少ないです。しかし、長年植え替えていないと鉢内で細根がびっしりと張って根詰まりします。
対処法は、植え替えです。
5月~7月、または9月~11月に、土と根をほぐして植え替えます。現在の鉢より1回り大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。
葉焼け

写真は筆者が育てているガジュマルの挿し木苗ですが、真夏の直射日光で葉焼けした写真です。
コパンダガジュマルも葉焼けすると、同様の症状が出てきます。
- 株全体が茶色くなる
- 葉の一部分が茶色く焦げたようになる
強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。
対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- レースカーテンやシェードなどで遮光する
- 葉焼けした葉は取り除く
葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。
株全体が強い直射日光で枯れていなければ、日差しの対処をすれば自然と新芽が出てきます。葉焼けした葉も、新陳代謝でいずれ枯れ落ちて気にならなくなるので安心してください。
ただし、葉焼けの症状が大きいほど見栄えも悪いので、取り除いた方が良いでしょう。
コパンダガジュマルは、挿し木や水挿しで簡単に増やせるため、葉焼けのダメージが酷い場合は無事な枝を剪定して増やすのもおすすめです。
葉が落ちる
コパンダガジュマルを育てていると、葉が落ちるトラブルに悩まされることがあるかもしれません。葉が落ちる主な原因には、以下が考えられます。
- 水切れしている
- 根腐れしている
- 日当たり不足
- 風通しがない
- 害虫が大発生している
- 急に暗い場所から明るい場所に移動させる
コパンダガジュマルが葉を落としやすい原因は、主に「水」「日当たり」「蒸れ(風通しが悪い)」に分かれます。その3つ以外が原因である場合は、害虫や環境変化の可能性が高いです。
葉の付け根や葉の裏に、カイガラムシやハダニがいないか確認しましょう。また、葉が落ち始める前に、置き場所を移動させていたり、購入したお店がデパ地下の雑貨店であったりしていないかの確認もしておくと復活しやすいです。
上記が原因で葉が落ちる場合の対処法は以下の通りです。
- 土は乾燥気味にして季節に合った水やりをする
- 根腐れしている場合は植え替える
- 真夏を除いて直射日光が当たる場所へ移動させる
- 窓を開けたりサーキュレーターを付けたりする
- 布やブラシで取り除きつつ殺虫剤を使用する
コパンダガジュマルは葉が芽吹く力が強い植物なので、丸坊主になっても復活することが多いです。そのため、葉が落ちる原因を突き止めて適切な対処を取れば、自然と復活してくれます。
慌てずに、育て方を見直して置き場所や水やり管理などの基本を守って様子を見てください。
コパンダガジュマルの害虫トラブルと対処法

コパンダガジュマルに発生しやすい害虫は以下の4つです。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- コバエ
それぞれ見ていきましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点やカスリのような傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉は取り除く
- 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。
2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。
コパンダガジュマルにハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりすると良いでしょう。
ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。
ハダニがいるサインや対処法については、「観葉植物に発生するハダニ」の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
カイガラムシ
カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や鉢、床がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
風通しの悪い環境で育てていると、葉と葉の隙間や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。
見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
コパンダガジュマルにカイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。
しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。
予防や駆除に悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容を参考にして多肉植物に付いたカイガラムシを駆除しましょう。
アブラムシ
コパンダガジュマルを徒長させると、アブラムシが増えやすくなります。徒長した茎や生育不良の新芽は柔らかく、アブラムシが集まりやすいためです。
アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。
- 新芽にアブラムシが密集している
- 新芽の葉の形がゆがんでいる
- 白~茶色い脱皮殻が目立つ
- 葉や鉢、床がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。
脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- ゆがんだ新芽は取り除く
- アブラムシを取り除く
- 枯れた下葉は取り除いて風通しをよくする
- 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
- アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。
観葉植物以外に、お花やお野菜を育てている方は、アミノ酸を含んだ有機肥料を扱う方が多いかもしれません。観葉植物にアミノ酸系肥料を多く与えると、アミノ酸に誘引されてアブラムシが引き寄せられることがあります。
もしコパンダガジュマルをはじめとした観葉植物にアミノ酸の多い有機肥料を与えている場合は、控えた方が安心です。
コバエ
コバエの症状は以下の通りです。
- 土に虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、コパンダガジュマルを育てるうえでの不快害虫です。
放っておくとコバエは増えていくので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 新しい土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
コバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。しかし、飛び回るコバエにスプレーするのは難しく、土にかけても飛んでいるコバエには効果がありません。
スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らしましょう。コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで作ることができます。
植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるはずです。コバエは、発酵不十分な腐葉土やバーク堆肥、有機質肥料の匂いに引き寄せられます。
そのため、有機質肥料を取り除いたり土の表面に赤玉土や鹿沼土など3~5㎝程度敷き詰めたりするとコバエ発生を防ぐことが可能です。
つい水やりしすぎてコバエが出てきてしまう場合もあるかもしれません。コバエに悩む方は、無機質の土に植え替える方法を筆者はおすすめしています。
無機質の土に植え替える方法以外でコバエ対策をしたい方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認してみてください。
まとめ
コパンダガジュマルは、パンダガジュマルの珍しい矮性品種です。パンダガジュマル自体も流通量が決して多くないので、その矮性品種であるコパンダガジュマルは非常にレアな品種と言えるでしょう。
生育がゆっくりなので、じっくり育てたい方や大きな植物を飾るスペースがない方におすすめです。ガジュマルの育てやすさをしっかりと持っているので、初心者も安心して育てられます。
明るいお部屋で、極端な低温や高温に当てずに風通しよく育ててください。後は、季節に合った水やりを心がけるだけで元気に育ち続けます。
珍しい植物が好きな方や新生活を始める方へのプレゼントにもぴったりです。小さな丸葉が可愛いコパンダガジュマルを育ててみてください。
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