「葉が黄色くなってきたけど、枯れるの?」
「黄色の葉は元に戻るの?」
育てているモンステラの葉が黄色くなると、さまざまな疑問や不安を感じるのではないでしょうか。しかし、葉が黄色になる原因や対処法について知っておくと、安心して育てることができます。
そこで、今回はモンステラの葉が黄色になる原因や対処法について詳しく解説していきます。モンステラを元気に育て続けるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
AND PLANTSでは、斑入りや根上がりのモンステラも取り揃えています。現在育てているモンステラとは違った種類をお部屋に飾りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
[/collections/monstera]モンステラの特徴
モンステラは、葉に深い切れ込みが入るおしゃれな観葉植物です。艶のある緑色の大きな葉が茂る様子は、お部屋のシンボルにもなります。
大きくなったモンステラは、茎の節から気根と呼ばれる根を出します。気根が伸びてくると、モンステラが持っているワイルドさがより引き立つでしょう。
また、気根が土に根付くと、インテリアとしてもおしゃれな根上がりの樹形を楽しめます。しかし、樹形がおしゃれであっても、大きな葉が黄色になるとお部屋の雰囲気に影響してしまいます。
お部屋でモンステラを美しく楽しむためには、お手入れを欠かさず健康的に育ててください。
黄色になった葉は元には戻らない
モンステラに限らず、観葉植物の黄色になった葉は元には戻りません。そもそも葉が緑色から黄色に変化している状況は、その葉が枯れ始めている証拠です。
葉1枚だけの場合は、モンステラの株そのものが枯れ始めているわけではないため、安心してください。
しかし、多くの葉が一斉に黄色になるような場合は、モンステラの株そのものが枯れ始めているサインなので注意しましょう。
黄色くなった葉が1枚だけでも、モンステラの生育環境によっては、徐々に黄色くなる葉が増えてくる場合があります。黄色になった葉は元には戻りませんが、他の葉に影響が及ばないように、生育環境を見直すきっかけにしてください。
モンステラの葉が黄色くなる原因
モンステラの葉が黄色くなる原因は、以下の6つです。
- 日差しが入り込まない
- 水切れまたは水のあげすぎ
- 10℃以下の場所で管理している
- 根詰まりを起こしている
- 肥料を与えすぎている
- 病害虫の被害に遭っている
それぞれ詳しく解説します。
①日差しが入り込まない
モンステラは日当たりを好む植物です。日差しが入り込まないような暗い場所では、生育が十分にできません。
日当たりが悪いと、葉色が徐々に薄くなり、最終的には葉が黄色く枯れてしまいます。そのため、モンステラは日頃から、日当たりの良い場所で育ててください。
ただし、真夏の直射日光に当たると葉焼けによって葉が黄色になることもあります。夏に屋外で育てる場合は、直射日光を避けて管理しましょう。
②水切れまたは水のあげすぎ
モンステラは、水切れが長く続いたり土がずっと湿っていたりすると、葉が黄色くなります。水切れが続けば根が乾燥して傷み、土が湿り続けていれば根腐れしてしまうためです。
モンステラの水やりは控えめを意識して与えることがポイントですが、まったく水やりしない場合は、葉がしおれて黄色くなるので注意してください。
水やりは少なすぎても与えすぎても、葉が黄色くなる原因になるので、季節に合った水やりを心がけましょう。
③10℃以下の場所で管理している
モンステラは寒さに弱い観葉植物です。10℃以下の温度に当たり続けると、葉が黄色くなり枯れてしまうこともあります。
気温が下がる秋以降は、屋外には出さずに暖かい室内で管理しましょう。室内であっても、室温が10℃以下の場合や外気の影響を受けやすい窓際では、葉が黄色くなりやすいです。
冬に葉が黄色くならないように、温度に注意してください。
④根詰まりを起こしている
モンステラの葉が黄色くなるのは、根詰まりが原因かもしれません。観葉植物は鉢の中で根詰まりすると、水分や肥料分を吸収しにくくなってしまうためです。
葉が大きく株も茂りやすいモンステラは、水分や肥料分が不足すると、新芽に大きな影響を与えます。新芽の生育が止まり、葉が展開しないまま黄色く枯れることも。
モンステラの根は、太く長く伸びます。長年植え替えしていない場合は、根詰まりしていることがほとんどなので、注意してください。
⑤肥料を与えすぎている
モンステラの葉が黄色くなるのは、肥料を与えすぎている可能性があります。肥料を与えすぎると、吸収されなかった肥料が根に悪影響を与えて、根傷みを引き起こすためです。
モンステラは肥料が少ない場合は、葉色が薄くなりますが、黄色にはなりません。置き肥や液体肥料を与えた後に、葉が黄色くなってきた場合は肥料を与えすぎている可能性が高いです。
与える量や濃度には気を付けましょう。
⑥病害虫の被害に遭っている
モンステラは、病害虫の被害によっても葉が黄色くなります。葉が黄色くなる主な病害虫は以下の通りです。
- 立ち枯れ病
- 黒星病
- 褐変病
- ハダニ
立ち枯れ病は、湿度が高い環境で発生しやすく、茎や葉に傷があると病原菌が侵入して、葉が全体的に黄色くなります。黒星病や褐変病は病斑の周囲が黄色くなるため、黄色の斑点が目立つようになるでしょう。
ハダニが発生すると、葉色がカスリ状に薄くなります。最終的に、葉が黄色くなって枯れるので、素早い対処が必要です。
生育環境や育て方に問題がなければ、病害中によって葉が黄色くなっている可能性があります。「葉の裏に虫がいないか」「黒や黄色の斑点がないか」などチェックしましょう。
下葉1枚だけが黄色になるのは新陳代謝
モンステラの下葉1枚だけが黄色になるのは、新陳代謝によって変化している場合もあります。観葉植物の多くは、古い葉と新しい葉が入れ替わりながら成長します。
新芽が大きくなる際に、一番古い下葉が黄色になる現象は、生き物としての新陳代謝なので心配はいりません。黄色くなった下葉は剪定して取り除いてください。
もし剪定後も下葉から黄色になり続けるのであれば、生育環境や育て方を確認してください。
モンステラの葉が黄色になった時の対処法
モンステラの葉が黄色くなった時の対処法は、以下の4つです。
- 黄色になった葉を切る
- 活力剤を与える
- 植え替える
- 殺虫殺菌剤を噴霧する
それぞれ詳しく解説します。
黄色になった葉を切る
モンステラの葉が黄色になった場合は、まず剪定しましょう。そのままにしていても、黄色になった葉は元の緑色には戻らないためです。
付けたままにしておくと、見栄えが悪いだけでなく風通しの悪化や病害虫の増殖を招いてしまうかもしれません。黄色になった葉は、茎の付け根付近で綺麗に剪定してください。
活力剤を与える
葉が黄色くなった場合は、原因によってモンステラの株が弱っている可能性が高いです。原因を改善するだけではなく、モンステラの回復にも努めましょう。
黄色になった葉を剪定した後は、活力剤を与えて元気を取り戻してあげてください。元気がない時に、肥料を与えたくなるかもしれませんが、根が傷んでいる可能性もあります。
そのような状態で肥料を与えると、根傷みを助長させるかもしれません。モンステラの根にストレスを与えにくい活力剤を与えると、回復が早まります。
肥料は、葉がシャキッと戻ったり、新芽が元気の大きくなり始めたタイミングで与えてください。
AND PLANTSでは、活力剤として「evo 植物が元気に育つ水〔原液〕」を取り扱っています。モンステラの葉が黄色くなって元気がない時にも与えることができますので、ぜひ使ってみてください。
[https://andplants.jp/products/evo_grawwell_plantwater]植え替える
モンステラの葉が黄色くなった原因が、根腐れや根詰まりである場合、植え替えをしてください。
鉢から根鉢を取り出して、根の状態を確認しましょう。黒ずんだりドロドロに溶けていたりする根は、綺麗に取り除きます。
健康的な白い根が少ない場合は、茎や葉を剪定してボリュームを整えると、植え替え後にストレスがかかりにくいです。また、植え替える鉢もサイズダウンさせると復活が早くなります。
根鉢が固まっている場合は、根を傷めないように優しくほぐして植え替えをしてください。いずれの場合も、植え替え後は活力剤を与えて様子を見ましょう。
根が伸びてくると、葉が黄色になる現象は止まります。
モンステラを植え替える際に、鉢のサイズや選び方について気になりませんか。「モンステラに合う鉢」の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
殺虫・殺菌剤を噴霧する
病害虫の被害によってモンステラの葉が黄色くなっている場合、殺虫殺菌剤を噴霧してください。虫が原因であれば殺虫剤を、病気が原因であれば殺菌剤を噴霧します。
商品によっては、どちらにも効果的な薬剤が入っている殺虫殺菌剤がありますが、効果のある虫や病気は限られていることがほとんどです。効果のある病害虫の記載を確認しておきましょう。
殺虫殺菌剤は、モンステラ全体に噴霧してください。葉の裏や茎の付け根にも薬剤が行き届くようにします。
殺虫殺菌剤を噴霧した後は、風通しの良い場所で様子を見ながら、症状が治まるまでに何度か噴霧すると安心です。
モンステラの葉が黄色にならない育て方
モンステラの葉が黄色くならない育て方を、以下の5つのポイントに分けて紹介します。
- 日当たりと置き場所
- 温度
- 水やり
- 肥料
- 剪定
それぞれ詳しく解説します。
モンステラを元気に育てるためには、基本の育て方が重要です。基本の育て方が気になる方は、「モンステラの育て方」の記事で詳しく解説しているので、見直しを兼ねてチェックしてみてください。
日当たりと置き場所
モンステラは日当たりと風通しの良い環境を好みます。ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるので、注意が必要です。
日当たりが悪いと葉の切れ込みが少なくなり、切れ込みのない葉になってしまいます。また、茎も徒長して間延びしやすいです。
樹形が崩れるだけではなく、葉も黄色くなりやすいので、日当たりはしっかり確保して育ててください。室内で夏の直射日光が差し込む場合は、レースカーテン越しの柔らかい光にしてあげましょう。
温度
モンステラは寒さに弱い植物です。最低10℃以上をキープして育ててください。
室内でも冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離れた明るい場所に置いてください。ただし、暖房の風が当たると急激な乾燥によって葉が傷みやすいです。
暖房が直接当たらず、窓から離れた暖かい場所で管理してください。
水やり
基本的にはモンステラの水やりは控えめを意識するくらいが良いです。
モンステラは根が太くて水もちがいい特徴があり、水やりしすぎると根腐れを起こしてしまう恐れがあります。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後にお水をあげる
夏は、土を触って水分を感じずカラカラに乾いたら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。
乾燥しすぎると茎や葉がしおれて黄色く枯れる原因になるので、真夏は土が乾きすぎていないかこまめにチェックしましょう。
一方、冬場の寒い時期には、午前中や日中の暖かい時間帯に水やりをします。冬は空気が乾燥しやすいため、水やりと一緒に葉水も与えるとイキイキとした元気な葉になります。
ただし、気温が低い時間帯に水やりや葉水を与えると逆効果になるので、注意してください。
もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめです。
肥料
モンステラには、生育期の5~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。
モンステラは肥料が少なくても十分に育ちますが、葉色をよくしたり葉を茂らせたりしたい場合は、土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。ただし、肥料の与えすぎは根を傷めて葉を黄色にするため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。
[https://andplants.jp/products/evo_solid_fertilizer_for_green]剪定
モンステラは大きくなる観葉植物です。剪定をしなければ伸びすぎて倒れてしまったり、すべての葉に栄養が行き届かなくなったりとトラブルの原因になってしまいます。
そのため、年に1回6~7月、または暑さの和らぐ9~10月に定期的な剪定が重要です。傷んだり茂りすぎたりした茎や葉を剪定します。葉は茎の根元から剪定して問題ありません。
剪定をする際は、樹液には触れないように気を付けてください。体質によってかぶれる恐れがあるので、剪定するときは手袋をすると安心です。
もし触ってしまったら水で洗い流してください。モンステラの剪定方法の手順やポイントについては、「モンステラの剪定方法」の記事で詳しく紹介しています。
剪定をする際は、プロが使用する切れ味のよい剪定バサミがおすすめです。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]モンステラの葉が黄色になる原因は複合的な場合もある
育てているモンステラの葉が黄色になる原因は、複合的な場合もあることに注意してください。例えば、「日当たり不足で葉が黄色になったと思っていたけど、根腐れもしていたため、どちらとも原因であった。」といった場合です。
根詰まりで葉が黄色になっているだけでなく、ハダニの影響も受けている場合もあります。葉が黄色になる原因が複数ある場合は、1つの原因を解決しても葉が黄色になる症状は止まりません。
葉が黄色になる症状や今までの育て方、生育環境などを確認して、消去法的に原因を洗い出しましょう。「これが原因だ。」と決めつけて、対処しても解決しない場合があります。
筆者が園芸店に勤めていた際は、お客様の育て方や置いている環境、症状写真などを確認させていただいてから、アドバイスをしていました。多くのお客様から、「観葉植物が元気になった」とうれしい報告をいただいていましたので、1つ1つ丁寧に原因を探って解決することが重要だと思います。
モンステラには黄色の斑入り品種もある
モンステラには黄色の斑入り品種が複数あります。主に黄色の斑入り品種は、「黄斑」「オーレア」などといった言葉が、品種名に付けられていることが多いです。
「オーレア(aurea)」はラテン語で金色の意味ですが、実際のモンステラの黄斑やオーレアは、完全な黄色ではなく黄緑色に近いです。ただし、個体差があるため、より黄色に近いものもあります。
AND PLANTSではモンステラの斑入り品種を「モンステラ・バリエガータ」として取り扱っています。白~黄緑の散り斑が入ってる美しいモンステラです。
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
[https://andplants.jp/collections/monsteravariegata]まとめ
モンステラの葉が黄色になる原因や対処法について、お話させていただきました。育てているモンステラの葉が黄色になったら、「枯れるのかな」「どうしたらいいのかな」と不安に感じると思います。
この記事で紹介した原因や対処法を参考に、「どうして葉が黄色になったのか」を冷静に分析してみてください。葉が黄色になる原因は1つとは限りません。
複数の原因によって黄色くなっている場合もあるので、生育環境や育て方、病害虫もチェックして対処しましょう。ぜひ、美しい緑色を維持したモンステラを育ててください。
[/collections/monstera]