観葉植物が直射日光に当たりすぎると、葉っぱの色が焼けたように変色してしまうことがあります。これを「葉焼け」と言い、一度葉焼けが起きた葉っぱは元の状態には戻らないため注意が必要です。
しかし、適切な扱い方・対処法を知っておけばそこまで怖い症状ではありません。 そこで今回は観葉植物の葉焼けについて解説していきます。
「そもそも葉焼けはどういった症状なのか」「葉焼けが起きたらどうすればいいのか」といったことを知りたい方にもおすすめの内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
葉焼けした部分は今すぐ剪定をしましょう。放置をしていると、他の健康な葉へ栄養が行き届かなくなる可能性があります。プロが使用する植物専用の切味のよい剪定バサミは、下記のページよりお求めください。/p>
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]観葉植物の葉焼けとは
人間で言う日焼けと同じように、観葉植物も長時間日光に当たっていると葉っぱが焼けてしまいます。観葉植物のグリーンを保っている葉緑素が、過剰な日光によって破壊されるからです。
植物の葉の色や厚み・固さによって、葉の色が白や黒・茶色などに変色します。一度焼けてしまうと回復することができないため、新芽の成長を待つしかありません。
葉焼けは、葉の厚みが薄い植物や斑入りなど、色素が薄い植物などで生じやすいです。葉のクロロフィルが直射日光で損害を受けて生じる障害なので、植物種によって、葉のクロロフィル含有量が異なります。これにより、葉やけのしやすさにも変化が出てくるわけです。
また、葉が薄い植物は水が蒸発しやすいので、葉やけが生じるリスクが高くなります。
葉焼けが発生すると観葉植物は枯れる?
結論は以下のとおりです。
- 観葉植物が完全に枯れるわけではない
- 葉焼けした葉は復活しない
葉焼けをしても観葉植物が枯れるわけではありません。これを聞いて少しホッとした方もいるのではないでしょうか。もう少し具体的に見ていきましょう。
観葉植物が完全に枯れるわけではない
葉焼けをしても観葉植物がダメになるわけではありません。葉焼けが進行したとしても、葉っぱの一部が黒く変色するだけです。日光の当たる箇所によっては、健全な葉っぱも見られるでしょう。
とはいっても、植物がまだ小さな苗であったり直射日光下に長時間放置したりしていると、株は弱くなり枯れる危険性が高まります。すぐに枯れることはないとしても、そのまま放置をしていい理由にはならないのです。
葉焼けを起こす置き場所であれば、日当たりもよいはずなので、水不足に繋がるかもしれません。葉っぱ以外に、土の状態などもチェックしておきましょう。
葉焼けした葉は復活しない
葉焼けが発生すると、葉っぱは元の姿には戻りません。グリーンを維持する葉緑素が強い日光で破壊されるからです。変色し健全そうに見えても最終的には枯れてしまうため、放置するのはおすすめしません。
ただし、葉焼けが発生した後に適切な処置をすれば、ふたたび新芽が吹いてきます。株元が健全であれば問題ありません。
観葉植物に葉焼けが起こる原因
葉焼けが起こる原因は下記の通り。
- 置き場所の気温が高い
- 直射日光に長時間当てている
- 屋内から屋外へいきなり移動させている
高温や急な環境変化が植物のストレスに繋がるため、注意が必要です。
置き場所の気温が高い
観葉植物を管理している場所の温度が高いと、葉焼けを起こすことがあります。具体的な温度は、真夏日(一日の最高気温が30℃以上)、熱帯夜(最低気温が25℃を下回らない)などが連続的に発生する場合です。
連続的に発生すると、観葉植物は「高温障害」とよばれる問題を起こします。すると、グリーンを維持する葉緑素が上手く生成されなくなるのです。
直射日光に長時間当てていなくても、高温障害によって葉焼けを起こすかもしれませんので、置き場所の見直しをおすすめします。
直射日光に長時間当てている
観葉植物の品種にもよりますが、直射日光に長時間当てていると葉焼けが起きやすいです。日当たりを好むものでも、少しずつ緑要素か破壊されていきます。
特に、葉先が細い・葉っぱが薄いものは、先端から葉焼けを起こす可能性が高いです。真夏の日中は注意をしておきましょう。
窓際から距離を置くだけでも、葉焼けが発生するリスクは下がります。
屋内から屋外へいきなり移動させている
観葉植物を暗い場所から明るい場所に移動させるだけでも、葉焼けが発生するとされています。急な環境変化は、緑要素の生成が上手く追いつかず、ストレスになるからです。
屋外で管理をする際は「カーテン越しに置いて1週間ほど慣らす」といったことをおこなってから、移動させます。日光に対する耐性を徐々に身につけさせてから屋外へ出せば、葉焼けを上手く回避できるはず。
段階を踏んで屋内から屋外へ移動させることが大切です。
観葉植物に葉焼けが起きた際の対処法
「日光に当てすぎたら葉っぱが焼けてしまった…」といった際は、次の対処法を試してみるのがおすすめです。
- 室内に移動させる
- 直射日光が当たらない場所に移動させる/li>
- 葉焼けした部分は切る
まずは置き場所の再検討をしていきましょう。
室内に移動させる
葉焼けの多くは、急に屋外へ出した際に発生する場合が多いです。日光への耐性が整っていないと、数時間で葉焼けが起きてしまいます。その際は、屋外で無理に慣らそうとするのではなく、一度室内に移動させるのがおすすめ。
室内に移動させたからといって、葉焼けが回復するわけではないですが、拡大は防げます。
もし、屋外での管理を検討しているなら「カーテン越しで1週間ほど置く」「屋外の日陰でふたたび1週間ほど置く」をおこなうと、日光への耐性がつけられるはずです。
直射日光が当たらない場所に移動させる
葉っぱが直射日光に当たると、当たった部分の温度が急上昇するため、高温障害になりやすいです。そのため、直射日光の当たらない場所に移動させる必要があります。夏場の日差しは特に強いので、窓際に近距離で置かない方が無難です。
窓際で鑑賞したいのであれば、屋内であっても「場所慣らし」をするのがおすすめ。
たとえば、はじめの1週間は窓から距離を置いた場所(床・棚など)で管理をする。それから窓際に置くなどすれば、より確実に環境へ適応してくれるでしょう。
葉焼けした部分は切る
葉焼けした葉っぱは元に戻りませんので、カットするのがよいです。全体的に変色していたら、葉元から切り取ります。一部分だけであれば、変色した部位だけをカットすれば大丈夫です。
また、葉焼けした葉っぱをそのままにしておくと、他の健全な葉っぱに栄養が行き渡らない可能性があります。 観葉植物の健康と新芽のためにも、適切な処理を素早くおこなうのが重要です。
剪定する際は、植物専用のもので別途用意しておきましょう。普段使いしているもので剪定すると、雑菌によって傷む可能性があるからです。
[https://andplants.jp/products/scissors]観葉植物の葉焼け防止方法
ふたたび葉焼けを起こさないように、以下の防止方法が効果的です。
- 遮光ネットを使用する
- お水やりは朝か夕方ごろにおこなう
- 葉水・サーキュレーターで葉の温度を下げる
上手に取り入れていけば、観葉植物の生育促進にも繋がります。では、それぞれ見ていきましょう。
遮光ネットを使用する
観葉植物に遮光ネットを使用すれば、日よけをすることが可能です。具体的には、遮光率50%のネットを採用するといいでしょう。
遮光率50%であれば、直射日光の当たる場所でも半日陰を作ることができるからです。葉焼けを防ぐだけではなく温度上昇も抑えられるため、高温障害も回避できます。
ただし、ネットを使用すると風通しが悪くなる可能性があるので、注意が必要です。気温の高い場所で風が流れない日が何日か続くと、根腐れやカビが発生するかもしれません。
遮光ネットを取り入れたら、植物の状態を何日間か様子見してください。
お水やりは朝か夕方ごろにおこなう
お水やりは気温がまだ上がっていない朝、もしくは下がってきた夕方ごろにおこなうのがおすすめです。
たとえば、気温がもっとも高くなるとされる14時ごろにお水やりをすると、葉焼けが起きる可能性があります。夏場の屋外は特に気温が高くなるため、お水やりの時間帯を工夫しなければいけません。
屋内で管理しているなら時間帯は気にせず、土が完全に乾いたタイミングでお水をあげましょう。
葉水・サーキュレーターで葉の温度を下げる
高温障害を防ぐためにも葉の温度を下げる工夫が必要です。具体的には、葉水をしたりサーキュレーターで風を送ったりするのが効果的。 筆者は以前、窓際でパキラを育てていた際に一度葉焼けが起きました。
そこで、サーキュレーターを常時使用するようにしたところ、葉焼けをせずに夏越しができた経験があります。 風を送れば熱気を分散させるだけではなく、植物の生育も促進できるため、1年を通して活用してもいいかもしれません。
ただし、葉に水滴がついていると、レンズのような働きで日光を1点に集中させてしまう可能性がありますので注意が必要です。日中の霧吹きは避け、午前中に行うことをおすすめします。
関連記事:観葉植物とサーキュレーター|必要性や使い方について
観葉植物の葉焼けに関するよくある質問
最後に観葉植物の葉焼けに関するよくある質問とその答えをまとめました。
- 葉焼けしない植物っているの?
- 庭木の植物は葉焼けする?
- 観葉植物の葉焼けは水やりで防げる?
それでは具体的に見ていきましょう。
葉焼けしない植物っているの?
屋外向きの観葉植物は葉焼けしにくいと言われています。たとえば、平和の象徴でもある「オリーブ」は、一年中屋外で鑑賞することが可能です。強い日差しにも難なく耐えられるため「葉焼けしない植物」といっても過言ではありません。
一方、屋内向きの観葉植物は、耐陰性をつけるために一度生産者がハウスで栽培し、室内の環境に慣らしてから出荷をします。そのため、急な直射日光には耐性が低くなるため、葉焼けしやすくなるのです。
葉焼けしない植物を探している方は「屋外向き」のものを選ぶといいかもしれません。
関連記事:観葉植物は外でも育てられる?おすすめから注意点まで解説
[https://andplants.jp/collections/olive]庭木の植物は葉焼けする?
すでに庭木として植えられているなら、葉焼けを起こす可能性は低いです。
しかし、日陰で管理をしていて庭木に植え替えをするなら、一時的に葉焼けを起こすかもしれません。植物は急な環境変化についていけないからです。
いずれ強い日差しの下で管理する予定ならば、少しずつ日光に慣れさせて置いた方が上手く適応してくれるでしょう。
観葉植物の葉焼けは水やりで防げる?
結論から伝えますと、水やりで葉焼けを防止できます。
観葉植物は水不足の状態だと、水分量が少ない部分から葉が焼ける可能性があります。そこでたっぷりとお水やりをしてあげれば、葉焼けを防げます。
とはいえ、適切なお水やりだけで確実に回避できる保証はありません。もっとも効果的なのは直射日光に当てないことです。強い日差しを浴びなければ、体内にある緑要素が破壊されずに、美しいグリーンを保つことができるでしょう。
まとめ
葉焼けの対処法は、病気や害虫対策と比較するとそこまで難しくありません。原因に対して適切な処置をすれば安心です。
もっとも良くないのが、自己流で解決しようとすること。原因を特定せず、対処法も調べないで「自分の感覚」でおこなってしまうと、植物全体を枯らす恐れがあります。
まずは、葉焼けした葉を見つけたら、植物専用のハサミで剪定をするのが得策です。市販のものでも除去はできますが、中途半端に切ってしまうと、かえって植物を傷める恐れがあります。
下記の剪定バサミであれば、持ちやすく、切れ味も抜群です。他の観葉植物を選定する際にも活用できますので、まだ持っていない方はこの機会に手に取ってみてください。
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