多肉植物が枯れる5つの原因｜復活方法や枯らさないための育て方

「多肉植物を育てても、なぜか枯れる」

「枯れ始めたら、復活させることはできないの？」

と、悩んでいませんか。

「初心者にも育てやすい」と言われることが多い多肉植物ですが、上手に育てられなくて枯らしてしまう方もいるかもしれません。そこで、今回は多肉植物が枯れる5つの原因について詳しく解説します。

枯れそうな多肉植物の復活方法や、枯らさない育て方についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。枯れる原因や復活方法などを知っておくと、育てている多肉植物が枯れそうになっても、安心して対処できます。

枯れそうな多肉植物を復活させることができれば、自信につながります。今までと異なった多肉植物の魅力にも気づきやすくなるでしょう。

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多肉植物が枯れる5つの原因

多肉植物が枯れる5つの原因は、以下の通りです。

それぞれ見ていきましょう。

①日当たり

品種によって日当たりの好みは異なりますが、「日差しが全く差し込まない暗い部屋」「真夏の直射日光が当たる場所」には注意が必要です。

耐陰性を持つ品種であっても、一定の明るさがなければ光合成ができずに枯れます。葉や茎が光を求めて徒長する場合は、多肉植物にとって日当たりが十分でないかもしれません。

また、日当たりを好む品種であっても、真夏の直射日光は葉焼けの原因になります。葉の一部が白くなったり、茶色～黒色に焦げたりすると、変色した部分は光合成ができません。

長期間、真夏の直射日光に当たるほど、葉焼けの影響が大きく枯れやすいです。室内の窓際であっても、直射日光が差し込む場所であれば、夏は置き場所に注意してください。

筆者は真夏の直射日光で何度もエケベリアを枯らしたことがあります。多肉植物にとって、日当たり管理は非常に重要です。

季節別の日当たりや日照不足の対策については、「多肉植物にも日光は重要」の記事で解説しています。

②水やり

多肉植物にお水やりをしすぎると枯れる原因になりやすいです。

多くの多肉植物は、葉や茎に水分を蓄える性質を持っています。そのため、水やりの頻度が少なくても元気に成長します。しかし、水をあげ過ぎたり土が常に湿っていたりすると、根腐れで枯れやすいので注意してください。

葉や茎に溜め込められる水分量には限界があります。水分を溜めこめられない状態になると、吸水効率が落ち、土が乾きません。

結果的に、根腐れや蒸れによって根や株元から枯れやすいです。水のやりすぎには気を付けましょう。

多肉植物の水やりをマスターするとグッと枯れる心配が少なくなります。

「多肉植物の水やり方法」の記事で、水やりサインや注意点について詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

もし水やりの頻度で多肉植物を枯らしてしまう場合は、下記水やりチェッカーを使うと管理がしやすいでしょう。

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③気温

多くの多肉植物は、「0℃以下」「35℃以上」の気温が続く環境下では枯れやすいです。水分を葉や茎に多く蓄える多肉植物ほど、冬の0℃以下の環境下では凍結しやすいので、注意してください。

一度、凍結してしまうと、葉や茎はブヨブヨになり、水分が滲み出るように溶けて枯れます。

品種によって耐寒性は異なりますので、心配な方は最低10℃以上をキープして管理しておくと安心です。室内かつ窓際から離した場所で管理すれば問題ありません。

また、気温が高いほど葉焼けもしやすくなります。どちらも多肉植物が枯れる原因になるので、気温が高い真夏は、なるべく涼しい場所に移動させてください。

④風通し

風通しのない環境は、多肉植物が枯れやすいです。風通しは、植物を元気に育てるための重要なポイント。

風通しがなければ、土が乾きにくく蒸れが発生しやすいです。多肉植物の周囲の空気が動かないため、光合成や呼吸が効率よく行えません。

結果的に生育に悪影響を与えます。さらに、風通しがない環境では空気が動かないため、病害虫が一度発生すると広がりやすいです。

風通しがないだけで、蒸れや病害虫などによって枯れる恐れがあります。室内の窓を閉め切っているお部屋に観葉植物を置いている方は、注意してください。

⑤用土

水はけが悪い用土は、多肉植物を枯らしやすいです。多肉植物は土が常に湿っている環境では根腐れしやすいためです。

水はけが悪い土とは、土に水をたっぷり与えても、鉢底から水がスッと抜けない土のこと。土の団粒構造が崩れて、鉢底で土の粉や屑が固まってしまって水の流れを阻害しているのが大きな要因です。

植え替えせずに同じ土で育て続けていると、団粒構造が崩れ、土の粒が細かくなります。結果、排水が悪く根が伸びにくくなってしまい悪影響です。

そのため、1〜2年に一回は植え替えをして育ててください。

また、市販の多肉植物の土であっても、注意が必要です。袋の中に土の粉や屑がある場合は、ふるいで取り除いてから使用します。

多肉植物を植える土に粉や屑が入らないだけで、用土が原因で枯れる心配はグッと少なくなるでしょう。

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枯れそうな多肉植物の復活方法

枯れそうな多肉植物の復活方法は、以下の通りです。

多肉植物が枯れそうな場合は、何かしらのアクションを起こしましょう。そのままにしていると、完全に枯れてしまい復活できなくなります。

少しでも「おかしいな？枯れる予兆かな？」と思ったら、ここで紹介する復活方法を試してみてください。

状態の悪い葉を取り除く

多肉植物が枯れそうな場合、状態の悪い葉や枝を取り除いてください。病害虫によって枯れそうな場合は、取り除くだけで被害の拡大を防げます。

病害虫が原因でなくとも、黄色くなった葉や黒くなった枝などを取り除くことで、風や日光が通るようになります。また、取り除いた部分からも新芽が出やすくなるでしょう。

セダムやエケベリアの下葉のようにが小さくて細かい場合は、ピンセットを使うと便利です。サンスベリアのように大きな葉の場合は、切れ味の良い下記剪定ハサミを使うと、状態の悪い葉を取り除きやすいです。

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適切な環境に移動させる

多肉植物が枯れそうな場合は、日当たりや温度、風通しなどの環境が悪いのかもしれません。その場合は、適切な環境に移動させてください。

病害虫の被害や根腐れの影響を受けていなければ、適切な環境に移動させるだけで、元通りに復活して元気になります。

日当たりが悪い場所で育てていた場合、急に直射日光に当てると葉焼けするかもしれません。適切な環境に置く前に、レースカーテン越しの柔らかい光に1週間ほど置いて、明るさに慣らしておくと安心です。

植え替える

もし根腐れや根傷み、土の劣化によって、多肉植物が枯れそうであれば、新しい土で植え替えましょう。

根腐れや根傷みの場合は、黒く溶けたような根やスカスカの根を取り除いてください。地上部のボリュームに対して、根が少ない場合は、多肉植物の枝葉を剪定して根とのバランスを整えます。

元気な根が少ない場合は、植え替える鉢をサイズダウンさせてください。土の乾湿がスムーズになるため、新しい根が伸びやすくなります。

根が少ない状態で大きな鉢に植え替えると、水やり後に土が乾かず、根腐れが起きやすいです。

また、植え替え時に必要な鉢をお持ちでない方は、下記のEcopots（エコポッツ）がおすすめです。

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発根剤を与える

多肉植物が枯れそうな場合は、発根剤を与えるのも効果的です。発根剤は、新しい根を伸ばして、新芽を促します。

発根剤で元気な根が新しく伸び始めると、自然と新芽も出てきて、株も復活しやすいです。注意点として、弱っている株に肥料を与えると、根を傷める原因になります。

そのため、発根剤で復活させた後に、肥料を与えてください。

発根剤をお探しの方は、下記の植物活性剤がおすすめです。発根・発芽の促進効果が期待できます。

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葉挿しや挿し木をする

枯れそうな多肉植物に、元気な枝葉や子株があれば、葉挿しや挿し木、株分けしておきましょう。

葉挿しや挿し木などで株を増やしておくことで、元の親株がそのまま枯れても、小さな状態から再スタートできます。

もし復活して元気になったとしても、保険の株として育ててください。別の原因で多肉植物が枯れることも考えられます。

保険の株は、別のお部屋に飾ったり異なる鉢に植えたりして楽しんでください。

多肉植物の症状別に行う復活方法

多肉植物が枯れる場合、葉にさまざまな症状が現れます。

それぞれ見ていきましょう。

葉がしわしわ｜水やりする

葉がしわしわになった多肉植物は、水やりをして復活させてください。「葉がしわしわになる」といった症状は、多肉植物が水切れを起こしている証拠です。

蓄えている水分も使っているため、早めに水やりしましょう。鉢底から水が流れるくらいたっぷり水やりすると、1日程度で葉もぷっくり膨らんで元通りになります。

土を乾燥させすぎると、水やりしても土が十分に吸水しないことがあります。その場合は、ボウルやバケツなどに水を張って、腰水で15分ほど吸水させると良いでしょう。

根傷みや根腐れなどの場合も、土から吸水ができないため、葉がしわしわになることがあります。しかし、根傷みや根腐れの場合は、水やりしてもしわしわした葉のままなので、判断はしやすいです。

根傷みや根腐れの場合は、発根剤を与えたり植え替えたりして復活を待ちます。

葉がブヨブヨ｜土を乾燥させる

葉がブヨブヨになった多肉植物は、土を乾燥させてください。根腐れや蒸れの影響を受けている可能性があります。

普段から、水やりの頻度が多いのかもしれません。または、受け皿に水を溜めていて、土が乾きにくい環境である可能性もあります。

土が湿っている場合は、風通しの良い環境に置いて、土を乾燥させます。風通しを確保できないときは、サーキュレーターの活用がおすすめです。

葉から水分が滲み出ているようなブヨブヨした葉は取り除いておきましょう。

土がしっかり乾いたら、植え替えます。

古い土はすべて丁寧に取り除き、黒かったりスカスカしたりしている根は取り除いてください。

根が少なければ、1回り小さな鉢に植えるのも良いでしょう。その後は、直射日光の当たらない明るい場所で、適切に管理して様子を見ます。

葉が黄色～茶色｜置き場所を変える

葉が黄色～茶色になる症状は、「葉焼け」「根傷み」などによる影響が考えられます。どの原因であっても、まずは置き場所を変えてみましょう。

窓際であれば、窓から離したりレースカーテンをして光を和らげたりしてください。屋外であれば、明るい日陰に移動させます。遮光シートで日陰を作るのもおすすめです。

根傷みによっても葉は黄色～茶色になるので、土の状態を観察します。土が常に湿っている場合は根腐れも考えられます。

植え替え後は明るい日陰に移動させて、適切に管理して復活を待ってください。

病害虫｜殺菌剤を噴霧する

多肉植物に病害虫が発生した場合は、殺菌剤を噴霧しましょう。多肉植物に発生する代表的な病害虫には「カイガラムシ」「アブラムシ」「ハダニ」「うどんこ病」などがあります。

病害虫が少ないのであれば、発生している葉を剪定して取り除くのもおすすめです。しかし、直接取り除くのが難しい場合は、殺虫殺菌剤(オルトランやベニカスプレーなど)を噴霧してください。

一度ですべての病害虫を退治することは難しいため、様子を見ながら何度か噴霧すると安心です。カイガラムシのように殺虫剤が効きにくい害虫もいるため、その場合は直接取り除くようにしてください。

多肉植物を枯らさないための育て方

多肉植物を枯らさないための育て方を、以下の5つのポイントにまとめてみました。

何度も多肉植物を枯らしている方は、もしかしたら育て方にも問題があるのかもしれません。多肉植物の育て方記事を見ておきましょう。

日当たりと置き場所

多肉植物は日当たりと風通しのよい環境を好みます。ただし、真夏の直射日光に当たると葉焼けする可能性があるため、注意が必要です。

品種によって耐陰性はありますが、ほとんど日光の光が入らないような暗すぎる場所ではうまく生育できません。葉色が悪くなったり葉が薄くなったり、徒長してひょろひょろになったりするため、真夏を除いて日当たりの良い場所で管理してください。

室内で管理する場合は、レースカーテン越しの柔らかい光にしてあげましょう。特に夏の直射日光には当たらないように育ててください。

温度

多肉植物は、生育型によって好む温度が異なります。寄せ植えの場合は、植えたそれぞれの多肉植物がどのタイプに当たるのか、把握しておくことが重要です。

春秋型は、夏に生育が緩慢になり、冬は休眠。夏型は、春秋は生育が緩慢で冬に休眠して、冬型は夏に休眠します。

生育が緩慢になる時期は、なるべく適温に近くなるような場所に移動させて管理してください。冬型であっても、5℃以下の環境では霜雪や凍結によって枯れる恐れがあります。

基本的に、どの生育型でも冬は室内に入れたりビニールハウスで管理したりするとよいでしょう。

水やりの頻度

どの多肉植物であっても生育期の水やりは、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)、鉢底から水が流れるくらいにしっかり行うことが基本です。

もし生育期の水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーを使うと管理がしやすいでしょう。

春秋型や夏型の多肉植物には、冬の水やりは控えてください。葉にしわが寄るくらいのタイミングで水やりをします。

または月に1回程度で十分です。

肥料

生育期に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。それぞれ生育が緩慢な時期や休眠期には、肥料は与えません。

多肉植物の多くは、肥料が少なくても十分に育ちますが、葉を大きくしたり発色をよくしたりしたい場合は土に混ぜ込んだ元肥以外にも追肥もしましょう。

ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。

剪定

多肉植物の剪定時期は、それぞれの生育期です。枯れた葉や伸びた茎を切り戻します。

品種や環境によって茎の伸びやすさは異なりますので、多肉植物が徒長したら形を整えるように剪定してください。剪定した箇所の節目から新芽が出てきます。

ぷっくりした葉が特徴のエケベリアやハオルチアなどは下葉が枯れてきたら、ピンセットで取り除くとよいでしょう。茎が伸びやすいセネキオやセダムなどは好みの長さで剪定してください。

まとめ

「多肉植物は日陰や乾燥に強いから、育てやすい」と聞いていたけど、枯らしてしまった方は、意外と多いのではないでしょうか。筆者も多肉植物を上手く育てられず枯らしたことがあります。

枯れる原因は、「日当たり」「水やり」「気温」「風通し」「用土」です。5つの原因をしっかり把握して、対策をしていると多肉植物が枯れることは少なくなるでしょう。

もし枯れそうになっても、記事で紹介している復活方法を試してください。元気な姿で復活すれば、より愛着も湧いて可愛く見えると思います。

ぜひ素敵な多肉植物を枯らさずに、元気に育ててください。