植物名 | アグラオネマ |
学名 | Aglaonema |
英名 | Aglaonema |
科目/属性 | サトイモ科アグラオネマ属(リョクチク属) |
原産地 | 熱帯アジア |
日当たり | 直射日光の当たらない明るい場所 |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | やや強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
肥料 | 液体肥料・緩効性肥料 |
剪定時期 | 4〜10月 |
育てやすさ | ★★★☆☆ |
アグラオネマの特徴
アグラオネマは、ユニークな葉模様がおしゃれな植物です。品種によって、白斑やストライプ柄、迷彩柄、赤葉などの葉模様の特徴が異なります。
アグラオネマには真っすぐに立ち上がる直立タイプと横へ広がる匍匐タイプがあり、日本で流通している多くは、直立タイプです。大きな葉を持つため一鉢飾るだけで、その場所の雰囲気をガラッと変えることができます。
品種によって葉の模様がはっきりと違うため、飾る場所に合ったアグラオネマを選ぶとよいでしょう。インテリアグリーンとして人気であり、初めて植物を迎える方にも育てやすいです。
寒さには弱いので、冬は暖かい室内で育ててください。
アグラオネマの種類
アグラオネマは50種類ほどあるとされていますが、園芸品種は品種
- アグラオネマ・マリア:白いまだら模様が葉に入る直立タイプ
- アグラオネマ・スノーフレークス:雪が散っているような細かい斑が特徴。直立タイプ。
- アグラオネマ・ピクタム:濃いグリーン~薄緑の迷彩柄の葉を持つ直立タイプ
- アグラオネマ・コンムタツム・シルバークイーン:シルバーの斑が細長い葉に入る直立タイプ
- アグラオネマ・アンニャマニー:濃緑の葉に大きな赤い斑が入る直立タイプ
- アグラオネマ・オプロンギフォリウム・カーティシー:葉脈に沿って白斑が入る匍匐タイプ
アグラオネマには、さまざまな葉色や形があるので、イメージに合ったものを選んで育ててください。プレゼントの場合は、贈る相手のイメージに合わせて贈ると喜ばれるかもしれません。
アグラオネマの育て方
アグラオネマは、初めて植物をお部屋に迎える方にも育てやすい植物ですが、育て方にはポイントがあります。
ここでは、以下のアグラオネマの育て方について解説します。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
- 冬越し方法
- 適した用土
それぞれ詳しく見ていきましょう。先にアグラオネマの美しい葉姿を確認したい方は、以下のリンクから確認できます。
置き場所と日当たり

アグラオネマは日当たりと風通しのよい環境を好みます。ただし、直射日光や西日などの強光に当たると葉焼けしやすいため、注意が必要です。
耐陰性はありますが、ほとんど日の光が入らないような暗すぎる場所では軟弱に育ち葉色が悪くなったり葉模様が薄くなったりします。軟弱に育つと葉に艶や張りがなくなるため、明るい窓際に置いてください。
夏の直射日光が差し込む場合は、レースカーテン越しの柔らかい光にしてあげましょう。
温度

アグラオネマは寒さに弱い植物です。最低10℃以上をキープし、特に冬はできるだけ暖かくして育ててください。
10℃以下の寒さに当たり続けると、株が傷んだり葉色やつやが悪くなったりします。次第に葉が茶色く枯れていくので、なるべく暖かい場所で管理することが重要です。
冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離した明るい場所に置きます。ただし、暖房の風が当たると急激な乾燥によって葉が傷んでしまいます。
暖房の風が当たらないように気を付けましょう。
水やりの頻度

アグラオネマの水やり頻度を季節ごとにまとめると以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後
春夏の生育期には、土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりをしてください。ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。
水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨てることが重要です。気温の下がる秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えましょう。
冬も手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後に水やりをします。この時期は空気が乾燥するので、水やりと一緒に葉水も与えるとイキイキとした元気な葉を維持しやすいです。
気温の低い時間帯に水やりや葉水を行うと逆効果になるので、室温が暖かい時間に行ってください。もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

アグラオネマには生育期の5~7月、9~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。
アグラオネマは生育期に葉を多く出すので肥料を必要とします。葉を茂らせたり艶を出したりするためにも、土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。
[https://andplants.jp/products/evo_solid_fertilizer_for_green]剪定方法

アグラオネマの剪定時期は4~10月です。傷んだり茂りすぎたりした葉を剪定します。
枯葉や元気のない葉は、葉柄の根元を真下に優しく引っ張ると、綺麗に取り除くことが可能です。しかし、元気な葉を剪定する場合は、葉の付け根付近をハサミで切ってください。
幹に葉柄が残っていても、時間がたつとぽろっと取れます。元気な葉を無理に取り外そうとすると、幹が傷むので気を付けましょう。
アグラオネマはサトイモ科の植物のため、樹液に毒性のあるシュウ酸カルシウムが含まれます。剪定をするときは、触れないように気を付けてください。
体質によってかぶれる恐れがあるので、剪定するときは手袋をすると安心です。もし触ってしまった場合は、流水で丁寧に洗い流してください。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]冬越し方法
アグラオネマの冬越し方法は、最低10℃以上をキープし、できるだけ暖かくして管理することです。
冬は生育が緩慢になるので、水のやりすぎに気を付けます。受け皿に溜まった水もこまめに捨ててください。
葉水は暖かい時間帯や、暖房でしっかり温度が上がったときに行いましょう。窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離れた場所で管理するのが重要です。
床に置くと冷たい空気が当たりやすいため、葉が傷むことがあります。机の上に置いたりプラントハンガーで吊るしたりするなど、床から距離を取ると安心です。
暖房の風に当たると乾燥して枯れる恐れがあるので、直接当たらない場所に置いてください。
適した用土
アグラオネマに適した土は、「水はけのよい土」です。土の配合としては、「硬質赤玉土(小粒):硬質鹿沼土(小粒):軽石(小粒)=6:2:2」をおすすめします。
水はけが悪く通気性のない土の場合、アグラオネマの根はうまく呼吸ができずに腐ったり枯れたりしやすいので注意してください。土で植え替える際は、土の屑や粉末をふるいで取り除いて植え替えましょう。
また、アグラオネマには水苔もおすすめです。水苔で植える場合は、湿らせた水苔を絞り、余分な水分を抜いて空気を含むように植え替えることがポイントです。
AND PLANTSでは、生育に適した乾きやすさと育てやすい保湿性を両立した「AND PLANTS SOIL 観葉植物の土」を取り扱っています。アグラオネマの土に悩んでいる方は、ぜひ使ってみてください。
[https://andplants.jp/products/andplantssoil-25l]アグラオネマの増やし方

アグラオネマの増やし方は、梅雨の6月~8月に行う以下3つの方法があります。
- 挿し木
- 株分け
- 水挿し
上記3つの中で、筆者おすすめの増やし方が水挿しです。清潔なハサミで茎を10cm〜15cmほど切り取り、下の方の葉を取り除いてから切り口を水に浸します。
新しい根が出るまで、明るい日陰で水に挿したまま管理をしてください。根が出てきたら、新しい土または水苔で植え替えます。
植え替え後は、直射日光が当たらない明るい場所で様子を見ましょう。植え替えの際に大きすぎる鉢よりも、やや小さめの鉢に植え付けて、発根を促すことがポイントです。
筆者もアグラオネマを育てていますが、増やす際は水挿しで増やしており、発根後は小さな鉢で土の乾湿サイクルを早めて根を伸ばすことを優先しています。
根がしっかり伸びてきたら、株に合った大きさの鉢に植え替えると、成長がスムーズです。
アグラオネマの症状別トラブルと対処法
ユニークな葉模様がおしゃれなアグラオネマですが、育て方によってはトラブルも存在します。ここでは以下の症状別トラブルが起きたときの対処法を解説していきます。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
- 葉が垂れる
- 害虫トラブル
それぞれ見ていきましょう。
根腐れ
アグラオネマに根腐れが起きると、以下の症状が見られます。
- 土がなかなか乾かない
- 新芽が枯れ始める
- 葉が茶色・黄色に変色する
- 幹の根元がブヨブヨと柔らかくなる
- 土から腐敗臭がする
- 根が溶けたように黒く変色する
根腐れが起きる原因は、「水のやりすぎ」です。土が湿っているにも関わらず水やりをしたり、受け皿に常に水を溜めたり、大きすぎる鉢に植えていたりすると発生しやすい症状です。
アグラオネマは土中の酸素量が少ないと、根が呼吸することができず、腐りやすい傾向があります。土が常に湿っていると、根が十分に呼吸ができません。
その結果、根腐れが起きてしまい、上記の症状が現れ始めます。アグラオネマの根腐れの対処法は以下の通りです。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 根のカット量に応じて、傷んだ葉や余分な葉もカットする
- 一回り小さな鉢に植え替える
- 発根剤を与える
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根や葉を取り除き、土の乾湿のサイクルが早まる環境にしましょう。
根は、土の乾湿サイクルが早いほど、ぐんぐんと伸びます。そのため、普段の水やりを見直して、適切なタイミングで水やりするようにしてください。
根腐れの対処法や見分け方については、「観葉植物の根腐れ」の記事が参考になります。根腐れし始めているアグラオネマにすぐに気づくためにも、ぜひチェックしておきましょう。
根詰まり
アグラオネマに根腐れが起きると、以下の症状が現れます。
- 葉が黄色くなる
- 水はけが悪くなる
- 新芽が出にくくなる
- 葉の模様が薄くなる
- 葉が垂れる
- 鉢底から根が出てくる
根詰まりが起きる原因は、「植え替えを定期的に行っていないこと」です。鉢に植えっぱなしにしていると、土の中は根でいっぱいになってしまいます。
アグラオネマは根詰まりすると、水分や栄養分を効率的に吸収できません。また、土の団粒構造を崩したり鉢底穴を塞いだりするため、水はけも悪くなりやすいです。
水はけが悪くなれば、根腐れが起きる危険性もあります。根詰まりですぐに枯れることはありませんが、早めに対処しておくと安心です。
アグラオネマの根詰まりの対処法は、植え替えをすること。
アグラオネマを現在の鉢より1~2回り大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されます。鉢から根鉢を取り出して、根を優しくほぐして植え替えましょう。
詳しい根詰まりの症状や対処法については、「観葉植物の根詰まり」で解説しています。アグラオネマを3年以上植え替えていない方は、ぜひチェックして植え替えてください。
葉焼け
アグラオネマが葉焼けすると、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉や茎の一部が黄色~茶色に枯れている
葉焼けが起きる原因は、「強い直射日光に長時間当たり続けている」ことです。また、それほど強い直射日光でなくとも、水切れ状態の場合も同様に葉焼けが発生しやすいので、注意してください。
アグラオネマに起きる葉焼けの対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- 窓際から距離を置く
- レースカーテンや遮光シートで光を和らげる
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けしたアグラオネマの葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、見た目を整えて、新葉が生えてくるのを待ちましょう。
葉模様が美しいアグラオネマほど、葉焼けすると観賞価値を失います。葉焼けの原因や対処法については、「観葉植物の葉焼け」で詳しく紹介しているので、美しく育て続けたい方は、ぜひチェックしておきましょう。
葉が垂れる
アグラオネマの葉が垂れる症状には、以下の原因が考えられます。
- 水切れ
- 肥料焼け
- 根腐れ
- 根詰まり
- 寒さ
葉が垂れる原因は、根が水分を吸収できていないためです。なぜ根が水分を吸収できていないのかを考えることが大切です。
例えば、土が常に乾いているようであれば、水切れが可能性が高いでしょう。また、肥料を与えた直後から、葉が垂れている場合は与える量や濃度が適切でなかったのかもしれません。
根腐れや根詰まりも水分を吸収しにくくなる原因です。冬の寒さにも気を付ける必要があります。
葉が垂れたアグラオネマの対処法は以下の通りです。
- たっぷり水やりする
- 置き肥は取り除く
- 活力剤を与える
- 根腐れや根詰まりの場合は植え替える
- 最低10℃以上をキープして育てる
根腐れや根詰まりをしていないようであれば、急いで鉢底から水が流れるようにたっぷりと水やりをしてください。ほとんどの場合は、水やりだけで葉は元通りになります。
しかし、水やりしても葉が元に戻らない場合は、根腐れや根詰まり、肥料焼けの可能性があるため、植え替えをして様子を見ましょう。
害虫トラブル
アグラオネマは育て方によって、害虫トラブルも発生します。主に発生しやすい害虫とその対処法をまとめました。
発生しやすい害虫 | 対処法 |
ハダニ | 葉水を行う |
アブラムシ | 殺虫剤を散布する |
カイガラムシ | 柔らかい布やブラシで擦り落とす |
コバエ | 表土3~5㎝を取り除き、水やりを見直す |
日当たりや風通し、水やりなどが適切でない場合、害虫は発生しやすくなります。発生した後の対処も重要ですが、普段から害虫が発生しないように、適切な環境で育てるようにしましょう。
アグラオネマに発生しやすい害虫は、どの観葉植物にも発生する可能性があります。害虫トラブルを未然に防ぐためにも「観葉植物のトラブル」の記事をチェックしてみてください。
さまざまなトラブルを引き起こす害虫やその症状、対策を詳しく解説しています。対処法をあらかじめ知っておくことで、慌てずにアグラオネマを育てられるようになるはずです。
アグラオネマの育て方に関するよくある質問

最後にアグラオネマのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- アグラオネマに花が咲いたらどうする?
- アグラオネマの葉の色が薄い原因は?
- アグラオネマの寿命はどのくらい?
それでは具体的に見ていきましょう。
アグラオネマに花が咲いたらどうする?
アグラオネマに花が咲いた場合は、花は早めに切り取りましょう。
アグラオネマの花は白く美しい姿ですが、花を咲かせてしまうと栄養が花に偏ってしまいます。結果的に、葉の模様や艶が悪くなるので注意が必要です。
花をそのままにしておくと、次第に種を付ける準備をして栄養を種に集中させてしまい、株が弱る原因になります。そのため、花が咲き始めたら早めに切り取ってください。
切り取った花は、花瓶に生けて楽しんでください。
アグラオネマの葉の色が薄い原因は?
アグラオネマの葉の色が薄くなるのは「日当たり不足」「根詰まり」が原因です。
明るい環境を好む植物なので、日差しが入らないほど暗い場所では株が軟弱に育ちます。明るい窓際で育てると、葉色が美しくなるので安心してください。
また、アグラオネマを長年植え替えていない場合は鉢の中で根詰まりします。根詰まりすると、肥料分を吸収できず新しい根も伸びません。
その結果、葉の色が薄くなったり葉が少なくなったりします。1~2年に1回、生育期の5~10月に植え替えをしてください。
根詰まりしている場合は土と一緒にほぐして植え替えると、植え替え後の生育が良くなります。
アグラオネマの寿命はどのくらい?
アグラオネマは、適切な環境で定期的に植え替えを続けて大事に育てると、一生のパートナーになるほど長生きします。
アグラオネマに限らず、どの観葉植物も環境が悪ければ、枯れやすいです。美しいアグラオネマを大切に育て続けるためにも、日頃から環境を整えて、適切なタイミングで手入れをするように心がけてください。
アグラオネマのまとめ
アグラオネマは日当たりと風通りがよい室内であれば、一年を通して簡単に育てることができます。品種によって異なる葉の模様や色は、おしゃれなインテリアグリーンとして活躍するでしょう。
「青春の輝き」の花言葉は、仕事を頑張る新社会人や新築を建てた夫婦などのこれからの輝きを祝う言葉なのでギフトにもおすすめです。金運や仕事運を上げる風水効果は、開店祝いや転職祝いなど多くの方に喜んでもらえます。
ぜひ、おしゃれでユニークなインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。
[https://andplants.jp/collections/aglaonema]