観葉植物の根詰まり

観葉植物の根詰まり|症状や対処法について

「根詰まり」といったキーワードを聞いたことはありませんか。

名前の通り植物の「根」が詰まるトラブルです。正しい育て方をしているはずなのに、ある日突然葉が黄色くなってしまったら、一度根詰まりを疑ってみるといいかもしれません。

今回は観葉植物の根詰まりについて解説しつつ、症状や対処法にも触れていきます。根詰まりの対処は初心者でも簡単なので、さっそく読んで実践してみるといいかもしれません。

後半は、根のほぐし方やほぐれないときのおすすめ方法も紹介するので、知らない方はぜひ目を通しておくとよいでしょう。

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観葉植物の根詰まりとは

根詰まりとは、観葉植物の根が詰まってしまう現象です。

観葉植物は葉や茎が生長すると共に、根も伸びていきます。根が生長すると次第に鉢の内部で根っこ同士がぶつかり、適切に育たなくなります。お水がうまく浸透しないため、株全体に栄養が行き届かなくなるからです。

根詰まりは目には見えないところで起きているので、初心者ではわかりにくいかもしれません。そのまま放置をすると植物に悪影響ですが、対処をおこなえば症状は改善されふたたび元気な姿に戻ります。

根詰まりが起きても枯れるわけではない

「持っている観葉植物が根詰まりを起こしているんだけど、枯れないか心配…」と気になっている方がいるかもしれませんが、安心してください。

根詰まりを起こした植物は、葉が黄色くなり生長に影響が出ますが、それ以上は被害が広がらないケースが実は多いです。

枯れないから・被害が拡大しないからといって、放置をしていい理由にはなりませんが「根詰まり=すぐに枯れる」ではないため、落ち着いて対処をしていきましょう。

観葉植物が根詰まりを起こす原因

「正しく育てているのになぜ根詰まりを起こすの?」と思っている方は、次の2つを確認してみてください。

  1. 何年も植え替えをしていない
  2. 根が伸びすぎている

日当たりのよい場所で育てていると、1年ほどで根が詰まるケースもありますよ。

何年も植え替えをしていない

育てる場所にもよりますが、植物は1〜2年ほどで根が詰まると言われています。そのため、購入から2年以上経過していると根詰まりを起こし、生育に障害が起きるケースも多いのです。

根詰まりを起こしても植物が枯れないため、購入から何年も放置をしている方もいますが、たまたま枯れなかったにすぎません。

何年も植え替えをしていないと、葉が黄色くなったり新芽が出てこなかったりするので、株自体にも悪影響です。もし、お手持ちの植物でしばらく植え替えをしていないものがあったら、そろそろ新しい鉢に移してみてもいいのではないでしょうか。

植物もきっと喜んでくれるはずです。

根が伸びすぎている

鉢の内部で根が伸びすぎると根詰まりを起こします。根が伸びていくと鉢内部の余白を埋めていってしまうためです。 見た目ではわかりづらいですが、内部は詰まっている状態で、鉢を外部から押してみると固くなっていることがわかります。

特にプラスチック鉢は判別しやすいです。購入当初は柔らかい鉢ですが、根詰まりを起こすと反発感を感じるでしょう。

後ほど詳しく見分け方を解説していきますので、この機会にぜひ覚えていってください。

観葉植物の根詰まりの症状・見分け方

ここでは実際に根詰まりが発生した際の症状・見分け方を解説していきます。ポイントは下記4つです。

  1. 葉が黄色くなる
  2. 水が浸透しづらい
  3. 水切れを起こしやすくなる
  4. 鉢底から根っこが出てくる

一部、実際の症例画像と共に紹介していきますので、似た状態になっていないかチェックしてみるといいでしょう。

葉が黄色くなる

観葉植物の葉が黄色く変色観葉植物が根詰まりを起こすと葉が黄色く変色します。根詰まりによる変色は、土の中が根っこで詰まっている状態です。酸欠を引き起こしているかもしれません。

対処療法としてはお水やりの頻度を見直してみます。根詰まりの状態でお水をいつも通り与えていると、根腐れを起こすかもしれないからです。

土の表面と中が乾いているかをチェックしてから、お水を与えましょう。

水が浸透しづらい

根が詰まっているため、水が浸透しづらいのがわかります。お水やり後に土の表面を確認してください。いつもよりもゆっくり沈んでいくのがおわかりでしょうか。

水が浸透するスピードが遅くなったかも?」と思ったら、根詰まりが発生している可能性が高いです。普段から植物を観察していないとなかなか気づけませんので、1日1回は植物の状態を確認することをおすすめします。

水切れを起こしやすくなる​​

根詰まりが発生すると、水切れを起こしやすくなります。

水がうまく吸収されていないと、株全体に栄養だけではなく水分も行き渡りません。すると、普段なら3〜4日で土が乾くのに対して、1〜2日で乾いてしまいます。

土の乾き具合に気づかないと、水切れを起こしていることにも気づかず、お水を与える際にはもう手遅れになる場合も。特に夏場は水が乾くスピードが早いため、注意しておきましょう。

鉢底から根っこが出てくる

鉢底から観葉植物の根が出ている様子

鉢底から根っこがはみ出ていたら、根詰まりを起こしている証拠です。鉢内部で詰まった根が行き場を失い、穴のある部分から飛び出してしまいます。根詰まりの見分け方としてはもっともわかりやすいため、鉢を裏返してみるとよいでしょう。

あまりに根詰まりが進行している場合だと、鉢底からはみ出た根が受け皿やコンクリートなどに張りつきます。根を剥がさないと取り除けないため、植物を傷つけることになるかもしれません。

葉が変色したり水の浸透スピードが落ちたりしたら、鉢底を確認してみると根詰まりしているかどうかがわかります。

鉢がひび割れしている

根詰まりが起きると鉢の内部が根でぎゅうぎゅうになるため、その反発力が外部にいこうとします。プラスチック鉢であればやわらかいのでひび割れは起きにくいですが、わん曲に変形することも。一方、陶器鉢だと変形はしませんが気づくとひびが入っています。

そのまま放置をすると植物にとってもよくないですし、植え替えをするのが困難になるかもしれません。 最悪の場合、鉢を破壊しなければいけないため、植物を傷つける恐れもあります。

根詰まりが進行するとひび割れリスクが高まり対応が難しくなるので、進行する前に対処をおこなうのが理想です。

対処法:植え替えをおこなう

根詰まりは、植え替えをおこなうことでほぼ解消できます

根が詰まって窮屈になっているのですから、解放してあげなければいけません。具体的には、ひと回り大きいサイズ(号)の鉢に植え替えるのがよいです。 植え替えをすることで、根がふたたび伸び伸びと生長できます。葉に見られていた症状も改善されるでしょう。

ただし、鉢のサイズは単に今より大きければよいわけではないです。あまりに大きすぎると栄養過多により、根が傷んでしまいます。鉢が大きくなるに比例して土の量も増えるからです。

そのため現状のサイズが4号でしたら次は5号、8号なら9号にするといったように、ひとつずつ大きくしましょう。

観葉植物の植え替えにおける根のほぐし方

根詰まりを起こした植物の植え替えをする際に気になるのが「根のほぐし方」です。根の種類によって切る・切らないがあるため、よく観察をしてから処理をします。

下記2パターンをご覧ください。

  1. ひげ根:ほぐす・切る
  2. 直下根:ほぐさない・切らない

多くの観葉植物が「ひげ根」と呼ばれるタイプですが、中には「直下根」もあるので、それぞれ詳しく解説していきます。

ひげ根:ほぐす・切る

植物の根が「ひげ根」の場合は、土がしっかり落ちるまでほぐして構いません。その際に、根は切れたり落ちたりしますが気に留めなくて大丈夫です。必要であればカットしましょう。

なお、カットが必要な場合とは、植え替えをする際に鉢へうまく入らないときです。 先端の古い根は機能していない可能性が高いので、切っても株に影響がありません。

筆者も植え替えをおこなう際は、適宜カットをしてスッキリさせていました。そうすることで、新しい根がスムーズに生長してくれます。

直下根:ほぐさない・切らない

植物の根が「直下根」の場合は、あまりほぐしません。ほぐしてしまうと、根を傷つける可能性があるからです。

直下根のほうが頑丈に見えますが、根の面積が大きいため、その分ダメージを受ける可能性があります。 土がしつこく付いていたら、土を振り落とすか、根に触れないように除去するのがよいでしょう。

ひげ根、直下根、どちらの根っこだとしても植物の生命線です。植え替えをおこなう際は、優しく丁寧に対応してください。

根がパンパンでほぐれない場合はハンマーを使うのがおすすめ

根詰まりが進行していると鉢が変形し、植物を取り出すのが困難な場合があります。その際は、ハンマーを使って鉢を刺激するしかありません。

ハンマーで外部から刺激を与えると、内部に付着している根や土がほぐれます。数回程度繰り返していると、きれいに植物が抜けるでしょう。

ただし、優しく叩いても取れなければ、鉢を破壊して植え替えをおこないます。特に大型の観葉植物は、根も非常に伸びているので軽く叩くだけでは取れないことも多いです。

根詰まりの観葉植物を植え替える際の注意点

植物を植え替えする際は、下記2つの注意点を心得ておくのをおすすめします。

  1. 鉢は1号大きいサイズを選ぶ
  2. 植え替え後はお水をたっぷりと与える

特別に難しいことではないのですが、上記を意識しないがゆえに「植え替え後の植物を枯らしてしまった」といったケースもあるそうです。たった2つだけなので、この機会に覚えておきましょう。

鉢は1号大きいサイズを選ぶ

植え替えの際に選ぶ鉢は「1号大きいサイズ」にします。前提としては、現状の鉢よりひと回り大きいものを選ぶのですが「大きければ何でもよい」わけではありません。

鉢のサイズが大きくなると、使用する土・肥料も比例して増えていきます。1号大きいサイズであれば土・肥料の量はちょうどいいですが、それ以上のサイズとなると土・肥料も多くなるため、栄養過多で肥料焼けを起こすことも。

肥料焼けは、植物の枯れる原因に直結するのでなるべく避けたい症状です。そのためにも、1号大きいサイズを選ぶようにしましょう。

植え替え後はお水をたっぷりと与える

植え替えが完了したら、お水をたっぷりと与えます。植物の根は乾湿を行き来することで生長していくため、しっかり湿らせる必要があるのです。

植え替え後の土にお水を与える際の注意点として、土がこぼれないように優しく注ぎます。新しい土は軽くふわふわしているので、お水を吸収するのに時間がかかるからです。

土の表面が全体的に湿ったらお水の量を増やしていき、鉢底からあふれるまで与えていきましょう。

観葉植物の根詰まりに関するよくある質問

最後に観葉植物の根詰まりに関するよくある質問とその答えをまとめました。

  1. 植え替えの際に根を切ってしまったけど大丈夫?
  2. 鉢から出た根を切るのって平気
  3. 根詰まりで植え替えをするときに大きくしたくない場合は?
  4. 冬に根詰まりを起こしたらどうすればいい?

では、それぞれ見ていきましょう。

植え替えの際に根を切ってしまったけど大丈夫?

「ひげ根」と呼ばれる根っこがボサボサしているタイプであれば、切ってしまっても大丈夫です。先端の根はほとんどが古いものですので、簡単に切れてしまう場合もあり、そこまで気に留める必要はありません。

どちらかといえば、切断したほうが新しい根もよく伸びるため、古い根は切断するのがよいです。

鉢から出た根を切るのって平気?

鉢からあふれた根も古いものであるため、切断しても大丈夫です

ただし、鉢から根が出ている状態は「根詰まり」を起こしている可能性があるので、切断したとしても放置するのはおすすめできません。

新しい鉢を用意し、適切な手順で植え替えをおこなうのが得策です。

根詰まりで植え替えをするときに大きくしたくない場合は?

鉢から植物を取り出し、古い根を整理した後に現状の鉢へ戻してあげれば大きくならないです。加えて、剪定もおこなうことで高さも調整できるでしょう。

植え替えをするからといって、鉢をひと回り大きいサイズにすると、根がさらに生長するので株も大きくなります。大きくさせないためには「伸びる部分(根・枝・葉)」を切るのがポイントです。

冬に根詰まりを起こしたらどうすればいい?

春の暖かい時期になるまで植え替えするのを待つのがよいです

「でも、植え替えをしないと枯れちゃうんじゃないの?」と心配になる方もいるかと思いますが、安心してください。

冬の時期は植物のほとんどが休眠期に入るため、葉・根の生長が止まります。生長が止まるので、根詰まりも現状以上に進行することなく、枯れるリスクも下がるのです。

また、冬の植え替えは植物の根を痛める可能性があるので、植物を育てるのに慣れていない方にはおすすめできません。

春夏とは違って回復する力も弱まっているため、冬の植え替えで植物を枯らしてしまう方もいるのです。 根詰まりを起こしてもすぐに枯れるわけではないので、植え替えで枯らすリスクを取るより、春まで待つほうがいいでしょう。

まとめ

観葉植物の根詰まりは見た目から判断しにくいため少々厄介ですが、他の害虫・トラブルより枯れるリスクは低いです。もちろん放置していいわけではないですが、そこまで焦らなくてもいいかもしれません。

また根詰まりは「植物を大きくさせるサイン」とも捉えることができるため、どんどん生長させたい方は、その都度植え替えをおこなうのがおすすめです。

「植え替えっていつおこなえばいいの?」と気になっている方もいるかと思いますので、トラブルをきっかけに植え替えに挑戦してみてはいかがでしょうか。

馬淵 大
観葉や多肉植物が昔から好きで、今は自宅でコウモリランをメインに育てています。 前職で、仕入れ、植え替え、販売などを経験。育てているうちに、まるで我が子のように愛着を感じてお持ち帰りしてしまう日も。 同じように…とまではいかなくても、そんな風に愛着をもって育ててもらえれば嬉しいです。 ぜひ一緒にお気に入りの植物を探すお手伝いをさせてください。

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