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ガジュマルの水やり

ガジュマルの水やり|季節や用土別に解説

ぷっくりした幹や根が特徴的なガジュマル。小さなものなら100円均一でも手に入れられるため、育てたことがある方も多いのではないでしょうか。

手に入れやすく、お部屋にも飾りやすい反面、水やりに悩むことも多いかもしれません。水やりは、ガジュマルを元気に育てるための重要なポイントです。

今回はガジュマルの水やりについて解説します。植物を育てるうえで、水やりは簡単そうで難しい作業です。

一年を通して適切な水やりを行い、ガジュマルを元気に育ててあげてください。

ガジュマルの特徴

ガジュマルは、膨らんだ幹や根元から「気根(きこん)」と呼ばれる根を出す植物です。この気根には、空気中の水分を吸収する役割があります。

自生地である熱帯地域では気根が地中に降り立つと、土の中に潜り次第に太くなって幹を支える役割を持ちます。日本の環境でも気根は伸びるので、切らずにそのまま育てるのも面白いでしょう。

ガジュマルはゴムの木の仲間なので、枝葉を剪定すると白い樹液が出てきます。この樹液に触れると、体質によってかぶれる恐れがあるため注意してください。

折れた枝葉に触ったり剪定をしたりするときは、手袋をすると安心です。もし触ってしまった場合は、流水で丁寧に洗い流してください。

[https://andplants.jp/collections/chinesebanyan]

季節別|ガジュマルの水やり方法

季節別|ガジュマルの水やり方法

ガジュマルの水やり方法は季節ごとに変える必要があります。ぐんぐん成長する季節は水を必要としますが、気温が低くなるにつれ生育が緩慢になる秋冬は、水やりの頻度が少なくなるためです。

季節別の水やり方法を紹介します。

  • 春|新芽が出てきたらたっぷり与える
  • 夏|土の乾燥に注意してたっぷり与える
  • 秋|徐々に頻度を下げて与える
  • 冬|気温に注意して与える
[https://andplants.jp/products/wateringcankeinnsmall]

春|新芽が出てきたらたっぷり与える

春は気温が暖かくなり、ガジュマルが成長を始める季節です。そのため、葉が付いていない枝や根元から新芽が出てきます。

この新芽が出てきたタイミングでたっぷりと水やりしてください。新芽が出てきたということは、土中で新しい根が伸びてきた証拠です。

新しい根が伸びてきたのに、土が乾いたままだと根は伸びず新芽も枯れてしまう恐れがあります。せっかくの新芽を枯らさないためにも、土の乾燥に気を付けて鉢底から水が流れるくらいに水やりしましょう。

夏|土の乾燥に注意して与える

夏は、新しく出てきた新芽が伸びて大きくなる季節です。春に出てきた新芽や、もともとある枝葉が大きく成長します。

夏は気温が高く、ガジュマルも成長することから、土が乾燥しやすいです。何度も水切れを経験すると枯れる恐れがあるため、土の乾燥に注意して水やりしてください。

すぐに土が乾燥するからと言って、夏の高温期に受け皿に水を溜めていると根腐れしてしまう可能性があるので気を付けましょう。

秋|徐々に頻度を下げて与える

秋は気温が徐々に下がり始め、ガジュマルの成長が緩やかになる季節です。大きく育った枝葉の成長も緩やかになり、新芽も出にくくなります。

成長が緩慢になるにつれて、土の乾燥スピードは緩やかになるでしょう。水のやりすぎにならないように、徐々に頻度を下げて水やりしてください。

急に気温が下がり始める前から、徐々に土を乾燥気味にさせておくと、ガジュマルに負担を与えずに育てることができます。

冬|気温に注意して与える

冬は、ガジュマルの成長が緩慢な季節です。温度が10℃以下である場合は、葉が落ちて枯れる可能性があります。

冬は、できるだけ暖かく明るい場所で管理することが重要です。植物は、冬の水やりを控えることで、植物内の水分含量を減らして耐寒性を上げることができます。

そのため、冬は乾燥気味に育てて、水やり回数を少なくしてください。手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後に水やりします。

また、水やりは気温に注意して与えてください。水やりタイミングは気温の低い朝や夜ではなく、気温の高い昼や暖房で温度が高くなった時間帯に与えるとよいでしょう。

用土別|ガジュマルの水やり方法

用土別|ガジュマルの水やり方法

ガジュマルは土で育てる以外にも、水だけで育てる水栽培や土の代わりの人工資材を用いて育てる水耕栽培(ハイドロカルチャー)が可能です。それぞれの育て方では、水やり方法が異なります。

  • 土栽培|土が乾いたらたっぷり水やりする
  • 水栽培|2~3日おきに水を入れ替える
  • 水耕栽培(ハイドロカルチャー)|水が無くなったら、容器の2/5程度の水を与える

土栽培|土が乾いたら

土栽培は基本的に土が乾いたらたっぷり水やりします。ガジュマルがぐんぐん育つ春夏は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)、鉢底から流れるように水やりします。

生育が緩慢になる秋冬は、さらに2~3日後に水やりをして乾燥気味に育ててください。ただし、与えるときはしっかり与えてメリハリをつけることがポイントです。

表面だけを湿らせる水やりでは鉢底まで水が行き渡らず、水切れ状態で枯れる恐れがあるので、気を付けましょう。

水栽培|2~3日おきに

水栽培では2~3日おきに水の交換をしてください。水栽培とは、ガジュマルの根を土から取り出してきれいに洗い、水だけで育てる方法です。

水を溜めた容器にガジュマルの根を浸し育てます。水環境では、根からの排出物を分解できる微生物が生存できません。

結果的に、水質が悪くなりやすく、水が腐ったりガジュマルの生育が悪くなったりします。水が悪くならないように2~3日ごとに水をすべて交換するとよいでしょう。

特に、気温の高い夏は、毎日交換すると水の悪化を防ぐことができます。

水耕栽培(ハイドロカルチャー)|容器の2/5程度の水量を

水耕栽培(ハイドロカルチャー)でガジュマルを育てている場合は、容器の2/5程度の水量を水やりしてください。水耕栽培は、土に代わってハイドロボールやセラミス、スポンジなどの無機物資材を使って植物を育てます。

容器には穴が開いておらず、少量の水を溜めて育てていることが多いです。この場合は、容器内の水が無くなったら、容器の2/5程度の水量の水を与えます

水を与えすぎると、根が水に浸り過ぎて腐るので気を付けてください。水を与えすぎた時は、無機物資材がこぼれないように傾けて、余分な水は流しましょう。

手入れ別|ガジュマルの水やり方法

手入れ別|ガジュマルの水やり方法

ガジュマルを育てていると、手入れとして剪定をしたり植え替えをしたりする必要があります。元気に育てるために必要な作業ですが、これらの作業をした後に行う水やりには注意点があることをご存じでしょうか。

手入れ別のガジュマルの、水やり方法を解説します。

  1. 剪定後|枝葉にかからないように水やりする
  2. 植え替え後|鉢底からたっぷり水が流れるくらい水やりする

それぞれ見ていきましょう。

剪定後|枝葉にかからないように

ガジュマルの剪定後は、枝葉に水がかからないように水やりしてください。なぜなら、枝葉の剪定部分に水滴が付くと、その部分から病原菌が侵入する恐れがあるためです。

太い枝ほど剪定後の切り口が乾くのが遅く、病原菌が侵入しやすいので気を付けてください。いつもシャワーなどで枝葉に水がかかるように水やりしている方は、剪定後はじょうろで土だけに水やりをしましょう。

葉水も剪定直後には行わないようにします。もし、シャワーで水やりをしたり霧吹きで葉水をしたりする場合は、剪定後の切り口がしっかり乾いた後に行ってください。

植え替え後|鉢底からたっぷり水が流れるくらい

ガジュマルの植え替え後は、鉢底からたっぷり水が流れるくらい水やりします。植え替え直後は、ガジュマルの根と土が馴染んでいなかったり、空気の隙間があったりするためです。

たっぷりと水やりすることで、ガジュマルの根と新しい土が馴染んで、空気の隙間もなくなります。また、新しい土には崩れた粉状の土が混じっていることが多いです。

崩れた土の粒が屑となって、鉢底に溜まると排水が悪くなって根腐れの原因になります。植え替え直後の水やりで、鉢底から土屑が流れ切るように水を与えると、その後のガジュマルの成長が良くなるでしょう。

水やりの注意点

水やりの注意点

ガジュマルを育てるうえで、水やりの注意点があります。その注意点は以下の5つです。

  1. 鉢底から流れるくらい与える
  2. 受け皿に水を溜めない
  3. 土の乾燥具合を確認する
  4. 水やりは同時間帯に行う
  5. 常温の水を与える

①鉢底から流れるくらい与える

水やりはメリハリを付けて与えることが重要です。鉢底から水が流れ出るくらいにしっかりと水やりしてください。

土の表面を湿らせる程度の水やりでは鉢底まで水が行き届かず、根が水を吸収することができずに水切れ状態になる可能性があります。

土全体に水を行き渡らせるイメージで、しっかりと水やりすることがポイントです。鉢底から水が流れ出ても問題ないように、受け皿をしたり屋外で水やりしたりするとよいでしょう。

 

②受け皿に水を溜めない

水やりでは、受け皿に水を溜めないでください。水やり後に受け皿に水を溜めたままだと、根腐れする可能性があります。

土が常に湿っている状態になるためです。さらに、溜まった水が腐り、嫌な匂いの原因になります。

筆者は「そのうち乾くから」「吸水してくれるから」と思って、そのままにしてガジュマルを根腐れさせたことがあるので、気を付けてください。

受け皿に溜まった水はこまめに捨てましょう。鉢が大きくて動かせない場合は、ティッシュやタオルで吸水するのもよいでしょう。

③土の乾燥具合を確認する

水やりは土の乾燥具合を確認して行ってください。土の乾燥具合は、季節によって異なります。

同じ間隔で水やりし続けると、季節や成長具合によって、水切れしたり根腐れしたりすることが多いです。そのため、水やりする前に、土を手で触って乾燥具合を確認しましょう。

もし、土の乾燥具合がわからない場合は、下記の水やりチェッカーを使用すると簡単に確認ができます。

[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]

④水やりは同時間帯に行う

水やりは同時間帯に行ってください。水やりの時間帯がその日によってばらばらだと、土の乾き方も異なり、水やりが難しくなるためです。

水やりが難しくなると、ペースが乱れて水切れしたり水やりしすぎたりすることに繋がります。しかし、気温が上がる春夏と気温が下がる秋冬では水やりの時間帯は変えましょう。

春夏は涼しい午前に、秋冬は気温が高い午後に水やりします。特に気温の低い冬の午前や夜に水やりすると、寒さで根が傷むので気を付けてください。

気温の高い夏の午後も、蒸れにつながるので注意が必要です。

⑤常温の水を与える

水やりは常温の水を与えてください。水を冷やしたり温めたりして、ガジュマルに与えると枯れる原因になるためです。

高温時期の真夏に、ガジュマルがかわいそうだからとキンキンに冷やした水を与えないでください。同様に、寒い冬に温めたお湯を与えてはいけません。

土の中で、急激な温度変化が起こりガジュマルにストレスがかかります。根傷みの原因となり、成長に悪影響を及ぼす可能性が高いです。

水やりは、どの季節であっても常温で行ってください。筆者が園芸店に勤めていた時のお客様は、「かわいそうだから冬に温めたお湯を与えていたら枯れてしまった」とおっしゃっていました。

急激な温度変化は植物を傷めるので気を付けましょう。

水やり以外|ガジュマルの育て方

水やり以外|ガジュマルの育て方

ここでは水やり以外のガジュマルの育て方について解説します。

  1. 置き場所と日当たり
  2. 温度
  3. 肥料
  4. 剪定

関連記事:ガジュマル(多幸の木)の育て方

置き場所と日当たり

ガジュマルは日当たりと風通しのよい環境を好みます。ただし夏の直射日光や西日など強光に当たると葉焼けしやすいため、注意が必要です。

耐陰性はありますが、ほとんど日光の光が入らないような暗すぎる場所では徒長したり葉が落ちたりする原因になり、うまく生育できません。軟弱に育ち葉色も悪くなるため、明るい窓際に置いてください。

室内で夏の直射日光が差し込む場合は、レースカーテン越しの柔らかい光にしてあげましょう。また、屋外でも生育しますが、夏は日陰で管理して冬は室内に移動してください。

温度

ガジュマルは観葉植物としては耐寒性が高いですが、最低0~5℃以上をキープして育ててください。

最低0℃まで耐えることができますが、葉がぽろぽろと落ちる原因になります。冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離れた明るい場所に置いてください。

ただし、暖房の風が当たると急激な乾燥によって葉が傷みやすいので気を付けましょう。

肥料

ガジュマルには、生育期の5~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。

ガジュマルは肥料が少なくても十分に育ちますが、葉を茂らせて逞しく育てたい場合は、土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。

剪定

ガジュマルの剪定時期は5~10月です。傷んだり茂りすぎたりした枝葉を剪定します。

剪定部分は葉が出ている枝であれば、どこから切っても問題ありません。剪定後の姿をイメージしながら、風通しよく切り戻してください。

気温の下がる秋よりも、気温の上がり始める春から夏にかけて剪定すると形がよくなります。また、ガジュマルはフィカス属のゴムの木の仲間なので、樹液には触れないように気を付けてください。

体質によってかぶれる恐れがあるので、剪定するときは手袋をすると安心です。もし触ってしまった場合は、流水で丁寧に洗い流してください。

ガジュマルの水やりによくある質問

ガジュマルの水やりによくある質問

最後にガジュマルの水やりによくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. ガジュマルの水やりの時に葉水は必要?
  2. ガジュマルの水やり頻度は週一で大丈夫?
  3. 旅行中の場合、ガジュマルの水やりはどうしたらいい?

それでは具体的に見ていきましょう。

ガジュマルの水やりの時に葉水は必要?

ガジュマルの水やり時に葉水をすると成長が良くなります。多湿を好む植物なので、空気中の湿度を上げてあげることで、葉や気根がイキイキとしてくるでしょう。

また、葉水は葉の表面に付いた埃を落としたり病害虫予防につながったりします。ただし、気温の低い冬に葉水を行うと葉が傷む恐れがあるため、冬は暖房で室温が高くなったタイミングで行うと効果的です。

毎日の葉水を簡単に行うための霧吹きには、下記の「GLORIA  PRO5 スプレーボトル」がおすすめ。一度トリガーを握るだけで二度水が噴き出てムラなく広範囲に葉水ができます。

[https://andplants.jp/products/groriapro5]

ガジュマルの水やり頻度は週一で大丈夫?

ガジュマルの水やり頻度は、季節や成長具合によって異なります。そのため、土の乾き具合を確認して水やりすることが重要です。

気温の高い夏では、週に一回では水やり回数は少ないかもしれません。また、梅雨の時期では、土が乾いていない可能性もあります。

鉢の大きさによっても土の乾き方は異なり、小さな鉢ほど土は乾きやすいです。水やりは固定の日にちを決めずに、土の乾燥具合を確認して行うことがポイントです。

旅行中の場合、ガジュマルの水やりはどうしたらいい?

旅行中の場合、ガジュマルの水やりは受け皿に水を溜めたり、水を溜めたペットボトルとガジュマルの土にロープを渡しておいたりするとよいでしょう。

ガジュマルは土の乾燥に強い植物なので、旅行前にしっかりと水やりをしておけば、夏でも1週間ほどであれば枯れることは少ないです。心配な場合は、家族や友人に預かってもらうと安心です。

長期間の旅行で、預かってもらえない場合は、自動潅水してくれるガーデングッズも多く販売されているので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

まとめ

ガジュマルは可愛らしい姿が人気の観葉植物です。幹や根の姿もそれぞれ個性があって、インテリアとしても活躍します。

せっかく素敵なガジュマルを手に入れても、水やりで枯らしてしまうと悲しいですよね。しかし、季節や用土別の水やり方法を知っていると安心です。

可愛いガジュマルを水やり加減がわからずに枯らしてしまうことは少なくなるでしょう。ぜひ、適切な水やりをして元気に育てて楽しんでください。

田中 秀和
小さな時から花や観葉植物が好きで、田舎の野山を駆け回っては植物を採集して育てていました。 今でも自宅では多肉植物やサボテン、コーデックスを中心に様々な観葉植物を育てています。 総合園芸店で働いていたこともあり、植え替えやお水やりなどの管理、販売、お客様からのご相談ご依頼を経験。観葉植物の素敵な魅力や育て方を、目の前にいるような感覚でお届けできればと思います。 一緒にかけがえのない一鉢を見つけましょう。