植物名 | ガジュマル |
学名 | Ficus microcarpa |
英名 | Chinese Banyan,Malayan Banyan |
科目/属性 | クワ科/イチジク属 |
原産地 | 沖縄・東南アジア・ミクロネシア・台湾・オーストラリアなど |
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[https://andplants.jp/collections/chinesebanyan]ガジュマルの特徴
ガジュマルは幹がぷっくりとしている観葉植物です。流通量もとても多く、植物を育てたことがない人も見たことがあるのではないでしょうか。
ガジュマルは、幹または根元から「気根」と呼ばれる根っこを出します。これには空気中の水分を吸収する役割があります。
現地では「気根」が地中に降り立つと次第に太くなっていき、幹を支えてくれるそうです。鉢植えでも「気根」は見ることができるので、切らずにそのままにして観察するのも一つの楽しみでしょう。
ガジュマルの生命力の高さを感じます。
ガジュマル花言葉
ガジュマルの花言葉には「健康」「長寿」といった意味合いがあります。これにはガジュマルの生命力の高さから納得できる点も多いです。
また、根が絡み付いて水分を吸収できれば、岩の上にでも成長できるのです。というのも「気根」が優れた水分調整の機能を発揮しているからです。
どんな場所でも生きていこうという姿には「健康」「長寿」の言葉がピッタリと当てはまるでしょう。
ガジュマルの風水
ガジュマルは丸っこく下向きに葉を付けているので、リラックス効果があるといわれています。寝室や書斎など、気持ちを落ち着けたい場所に置くのがおすすめ。
「多幸の木」と呼ばれていることから金運アップが期待されている観葉植物でもあります。方角でいうと西に置くといいでしょう。
置き場所の周りを清潔にしていたり片付けていたりするのも風水では重要なポイントです。意識しておくとさらに風水効果が高まるかもしれません。
ガジュマルの育て方

日当たり | 日当たりのいい置き場所(室内) |
温度 | 最低0℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
肥料 | 液体肥料・緩効性肥料 |
剪定時期 | 4〜10月 |
置き場所と日当たり
ガジュマルは一年を通して育てやすいので置き場所を選びませんが、日当たりのいい環境を好みます。真夏以外であれば直射日光でも問題ないです。春から秋にかけては屋外で管理しても大丈夫でしょう。
屋内の日が当たらない場所で管理する場合は、1週間に2〜3日ほど日光浴させる時間を確保するといいです。
まったく日が当たらない場所でずっと管理をしていると、幹もあまり膨らまず健康な株に育ちません。
温度
ガジュマルは最低でも0℃以上をキープできるといいです。
もともと沖縄などの温暖な地域では、地植えで育てることができるので0℃でも耐えられます。
しかし、鉢植えで管理をする場合は養分や水分に限度があるため、5℃以上が望ましいです。関東甲信越の屋内であれば冷気が発せられる窓際を避ければ、どの場所でも管理できるでしょう。
水やりの頻度
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底からあふれるくらいたっぷりとお水をあげる
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後にお水をあげる
春夏の成長期と秋冬の休眠期でお水やりの頻度を意識するといいです。
気温が高い時期は水分の蒸発スピードが高いので、お水がすぐに乾きます。土を指で触ってみると乾き具合がわかるので、乾いていたらあげましょう。
一方で、秋冬は成長が穏やかになるので土が乾いてもすぐにあげなくて大丈夫です。土の中まで乾いているのを確認してから、2〜3日後にあげれば上手に管理ができるでしょう。
肥料
ガジュマルは肥料がなくても問題なく生育ができます。よりたくましく成長させたいなら「緩効性肥料」を与えるといいです。
「緩効性肥料」とは丸い粒状の固形のもので、土の上に振りかけてあとは普段のお水やりで次第に溶けていきます。
効果は1ヶ月前後続くので、春夏の成長期に一緒にあげるとよく育ちます。ガジュマルをより大きく成長させたい人は試してみるといいでしょう。
剪定方法
春夏の成長期に剪定すると安全です。というのも剪定をすることで植物にダメージを与えてしまいます。成長期であればすぐに回復するので、剪定期間に適しているからです。
切る場所はどこでも構いません。
背丈を出したくないなら、上端からバッサリ切ると縦に伸びなくなります。その代わり脇には新芽が生えるので、全体のバランスを見ながら行っていきましょう。
ガジュマルのよくあるトラブルと対処
植物の初心者でも気軽に育てることができるガジュマルですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとガジュマルに悪影響です。
対処法はガジュマルの植え替えをすること。
ガジュマルを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
ガジュマルのよくある質問
最後にガジュマルのよくある質問とその回答をまとめました。
幸せを呼ぶ木と呼ばれる理由は?
ガジュマルは昔から沖縄では「キジムナー」と呼ばれる精霊が宿る木とされています。古い言い伝えで「大木となったガジュマルの気根の間を通った2人は幸せになれる」といったものがあります。
「幸せを呼ぶ木」と呼ばれる理由は、実は古い言い伝えにあったんですね。
大切な人と沖縄を訪れる機会があれば、ぜひ一度見に行ってもいいかもしれません。
花言葉には怖い意味があるのって本当?
ガジュマルには気根が複雑に絡みつく様から「締め殺しの木」とも呼ばれています。
しかし、ガジュマルは「健康」「長寿」といった花言葉をもつ非常に縁起がいい観葉植物です。
自生しているものは、岩や土台となる低木に気根を絡みつかせて最終的にはそのまま枯れてしまいます。その見た目が「怖い」となった由縁でしょう。
花言葉とは関係がないので安心してください。
枯れる原因は?
ガジュマルが枯れる原因は大きく考えると2つあります。
- お水のあげすぎ
- 寒い置き場所で管理をしている
土が湿っているのにお水をあげすぎてしまうと、根腐れを起こしてしまい植物内部から腐っていきます。一度根腐れが起きると元の姿に戻るのは難しいです。
寒い置き場所で管理をしていると葉っぱが落ちてしまい、春になっても新芽が出ない可能性もあるので注意が必要です。
育て方によっては寒い場所でも生育ができますが、初心者の人は避ける方が無難かもしれません。
大きくしたくない場合は?
ガジュマルを大きくしたくない場合は、剪定をして伸ばさないのがおすすめです。
剪定をすれば縦に伸びなくなるので「これ以上はちょっと大きくしたくないな」という人にはいいでしょう。
春夏の適切な時期に剪定を行えば、枯れる心配もないですし大きくならずに安心です。
ひょろひょろになってしまったらどうすればいい?
ガジュマルがひょろひょろになる原因には、水分が多すぎることと、日照不足があげられます。
観葉植物の水やりは土が乾いてからたっぷりあげるのが基本であり、こまめに水を与えると根腐れするだけでなく徒長する原因となります。とくに、休眠中の夜間に水を与えると徒長しやすいので注意が必要です。
また、日当たりが悪いことも徒長の原因となります。ガジュマルは、半日陰~明るい場所で育てる事で葉が密に茂り間延びしなくなります。
屋外で育てることはできる?
春〜秋は基本的に問題なく育てることができますが、冬場も屋外で育てたいなら準備が必要です。
冬場にいきなり外に出してしまうとガジュマルがびっくりして気温についていけないからです。 具体的には夏終わりの気温が下がり始めた時期から屋外で管理し、外の気温に慣らしていきましょう。
そうすることで最終的に冬の気温に適応できます。
ガジュマルのまとめ
育て方を一通り読んだとはいえ「うまく育てられるか心配…」と考えてしまう方もいるのではないでしょうか。しかし、ガジュマルは生命力が高いため、初心者の方でも簡単に育てられます。
土の表面が乾いたらお水やりをすればいいので、タイミングもわかりやすいです。ご自身で正確に判断するのが苦手なら、水やりチェッカーを使用すれば簡単にチェックが可能。(植物をカートに入れると案内が出てきます)
また、AND PLANTSでは根っこの形が独特な品種も扱っています。数に限りがあるのですが、現在ならまだ選べますので、気になる方は下記のページからご覧になってみてください。