商品を探す

KEYWORD

キーワード検索

CATEGORY

商品カテゴリー

エピフィルムの育て方|生育・害虫トラブルも解説

エピフィルムの育て方|生育・害虫トラブルも解説

項目 内容
植物名 エピフィルム
学名 Epiphyllum
英名 Epiphyllum
科目/属性 サボテン科エピフィルム属
原産地 南アメリカ
日当たり 日当たりの良い屋内
温度 最低5℃以上をキープ
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
水やり 春夏:土の表面が乾いてから
秋冬:土の表面が乾いてから2~3日後
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 5月~10月

エピフィルムをすぐにチェックしたい方は、下記をクリックすると商品一覧に移ります。

[https://andplants.jp/collections/epiphyllum]

エピフィルムの特徴

エピフィルムは、木の幹や枝に着生するサボテン科の多肉植物。トゲのない平らで肉厚な葉と、茎節から咲く豪華な花が特徴です。

エピフィルムの特徴

個性的な姿をしている種類も多いため、インテリアグリーンとしても人気があります。ハンギングポットを利用して飾ると、より自然に近い美しさを楽しめるでしょう。

乾燥に強く育てやすいので、初心者の方も安心して育てられます。香りの良い豪華な花も咲くため、「グリーンだけでは、物足りない」と感じる方にもおすすめです。

ただし、エピフィルムは夜~早朝に開花するので、花芽が付き始めたら夜中または早朝に花を観察してください。

葉や茎はぐんぐん伸びて枝垂れます。支柱で支えたりプラントスタンドや棚の上に飾ったりして、魅力的な姿を楽しみましょう。

エピフィルムの種類

エピフィルム属には34品種あるとされています。しかし、人工的な交配によって、種類が増えている植物です。

ここでは、人気のエピフィルムを5種類紹介します。

  • オクシペタルム(月下美人):直径20~25㎝ほどの白い大輪花を咲かせる
  • プミラム(姫月下美人):月下美人に似た小さめの花を咲かせる
  • クリソカルディウム:切れ込みが深いギザギザした大きな葉を付ける
  • アングリガー(フィッシュボーンカクタス):魚の骨のような個性的な葉を付ける
  • グアテマレンシス:葉がうねるように生育する

それぞれ葉や花の特徴が異なるので、ぜひお気に入りの1鉢を見つけて育ててみてください。

エピフィルムの育て方

エピフィルムの育て方

エピフィルムは、初めて植物をお部屋に迎える方にも育てやすいです。しかし、基本的な育て方を守っていないと、枯れる可能性があります。

ここでは、以下6つの基本の育て方を見ていきましょう。

  1. 置き場所と日当たり
  2. 温度
  3. 水やりの頻度
  4. 肥料
  5. 剪定方法
  6. 植え替え

それぞれのポイントを守って育てれば、葉にもツヤが出て花も咲かせるほど元気なエピフィルムを楽しめます。育て方の確認前に、魅力的な姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。

置き場所と日当たり

置き場所と日当たり

エピフィルムは日当たりのよい環境を好みます。ただし、真夏の直射日光に当たると葉焼けしやすいため、屋内の明るい窓際で育ててください。

耐陰性はありますが、日当たりが悪い場所では花は咲きません。さらに、葉色が薄くなり、葉の分厚さもなくなります。

真夏に直射日光が当たる場合は、レースカーテンやシェードを利用して光を和らげてください。また、窓からの一方向の光だけでは、綺麗な姿を維持できません。

定期的に鉢の向きを変えて、株全体にまんべんなく光が当たるようにしましょう。

温度

温度

エピフィルムは寒さに弱い植物なので、最低5℃以上をキープして育ててください。10℃を維持できると、より安心して冬越しできます。

寒さに当たり続けると、葉が黒く枯れていきます。屋外管理している方は、気温が下がり始める秋には、室内へ移動させてください。

室内であっても、冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込みます。窓から30㎝ほど離した明るい場所に置くと安心です。

エピフィルムに暖房の風が直接当たると、急激な乾燥によって葉先が茶色く傷んでしまいます。暖房の風が直接当たらない場所に置きましょう。

水やりの頻度

水やりの頻度

季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。

  1. 春夏:土の表面が乾いてから
  2. 秋冬:土の表面が乾いてから2~3日後

春夏の生育期には、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。流れ出た水を受け皿に溜め続けると、根腐れの原因になります。

水やりは屋外のベランダやテラス、お庭の日陰で行い、水が流れ切った後に元の場所に戻しましょう。

気温の下がる秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えてください。春夏と同じ感覚で、水やりすると土が常に湿ってしまいがちです。

生育が緩慢になる秋冬に、土が常に湿っていると根腐れしやすくなります。冬は「土の表面が乾いてから2~3日後」を基準に水やりをします。

鉢サイズや株の大きさによって、土の乾くスピードは異なるので、土の状態の確認が重要です。エピフィルムは森林性サボテンであるため、冬は特に土よりも空気の湿り気を大事にしましょう。

冬は水やりは少なめにして、暖かい時間帯に霧吹きでこまめに葉水をしたり加湿器を稼働させたりして空中湿度を維持してください。

土の乾き具合の確認が難しい場合、水やりチェッカーの利用もおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合を確認できる溜め、水やり忘れを予防できます。

[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]

肥料

肥料

エピフィルムには、生育期の5~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。

エピフィルムは肥料が少なくても十分に育ちますが、葉の色つやを出したり花を咲かせたりしたい場合は、土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。

ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、薄める濃度や与える量、時期はしっかり守ってください。花を咲かせたい方は、窒素だけでなくリン酸も多めに与えると花が咲きやすくなります。

AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。窒素:リン酸:カリ=9:8:6の配合に、葉緑素の構成成分であるマグネシウムもプラスされている肥料です。

花が咲くエピフィルムにも効果的なので、ぜひ一度使ってみてください。

[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]

剪定方法

剪定方法

エピフィルムの剪定時期は生育期の5~10月です。傷んだり伸びすぎたりした葉を剪定します。

伸びている葉は、どこから切っても問題ありません。切り口から新しい葉を出すので、理想の株姿をイメージして剪定すると良いでしょう。

エピフィルムはサボテンの仲間ですが、トゲは退化してありません。そのため、「トゲが手に刺さる」といった心配なく、簡単に剪定できます。

[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]

植え替え

植え替え

エピフィルムは2~3年おきに生育期の5~10月に植え替えをしましょう。真夏は生育が緩慢になるので、30℃を超えるような日が続く場合は避けてください。

育てている年数だけでなく、主に以下の3つの症状が現れた時にも植え替えをします。

  1. 根腐れしている
  2. 鉢底から根が出ている
  3. 土に水が染み込まない

鉢からエピフィルムの根鉢を取り出し、黒ずんだりしわしわになったりした根は取り除きます。その後、一回り大きな鉢に、新しい土で植え替えましょう。

植え替え後は、しっかりと水やりしてください。その後は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で1週間ほど様子を見ます。

株のぐらつきが落ち着いたら、元の場所に戻してください。

初めての植え替えが不安な方は、以下の植え替えセットがおすすめです。土や鉢底石、網などを余分に残さずに植え替えができます。

植え替え手順をまとめた「イラスト付きカード」もあるので、ぜひ参考にして植え替えてみましょう。

[https://andplants.jp/products/andplantsrepotset-s]

エピフィルムの増やし方

エピフィルムの増やし方

エピフィルムは、5月~10月に挿し木して増やします。簡単な手順は以下の通りです。

  1. エピフィルムの葉をカットする
  2. 2~3日カットした断面を乾かす
  3. 肥料の入っていない土に挿す
  4. 土が乾かないように明るい日陰で管理する
  5. 発根して新芽が出てきたら植え替える

エピフィルムの葉は長いので、葉の長さに応じて3~5分割ほどして挿し木すると良いでしょう。分割する場合、葉の上下を間違えないようにしてください。

葉の先端方向が上を向くように植えます。逆方向に土に挿すと、発根・発芽しないので気を付けてください。

たくさん挿し木する場合は、カット時点で葉に目印となるシールを張ったり、油性ペンで印をつけたりすると良いでしょう。

エピフィルムのよくあるトラブルと対処法

エピフィルムのよくあるトラブルと対処法

乾燥にも強く初心者にも育てやすいエピフィルムですが、思わぬトラブルが発生する場合もあります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。

エピフィルムによくあるトラブルは以下の5つです。

  1. 根腐れ
  2. 根詰まり
  3. 葉焼け
  4. 葉がしわしわ
  5. 茶色~赤褐色の斑点

対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。

根腐れ

エピフィルムの根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 水をあげても元気にならない
  2. 土がなかなか乾かない
  3. 株がグラグラする
  4. 葉が茶色・黄色に変色している
  5. 葉の先端・新芽から枯れ込む
  6. 株元が柔らかい
  7. 土から腐敗臭がする
  8. 土の表面にカビが生えている
  9. 根が黒く変色している

根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。

根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
  2. 悪い土を落として水はけのよい土に交換する
  3. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  4. 風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  5. 発根剤を与える
  6. 傷んだ葉を取り除く

根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。

ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れがしにくくなります。

株元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木で回復させましょう。

観葉植物の根腐れについて詳しく知りたい方は、「観葉植物の根腐れ」の記事を確認してみてください。

根詰まり

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状。エピフィルムが根詰まりすると、以下のような症状が現れます。

  1. 水が浸透しづらくなる
  2. 底から根が出てくる
  3. 葉が黄色くなる
  4. 新芽が出なくなる

春夏の成長期で、根が一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうと生育が悪くなるので注意してください。

エピフィルムの根は細いですが、生育期によく伸びるので、小さな鉢だと根詰まりの状態になりやすいです。

対処法は、エピフィルムの植え替えです。長年植え替えておらず、根鉢が固まっている場合は、根をよくほぐします。

現在の鉢より1~2回り大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えは真夏を除いた5月~10月に行ってください。

根詰まりをしているかどうか心配な方は、「観葉植物の根詰まり」の記事も併せて確認すると分かりやすいです。

葉焼け

エピフィルムが葉焼けすると、以下の症状が現れます。明るい環境を好みますが、真夏のような強い直射日光は苦手なので、注意しましょう。

  1. 葉の色素が抜けて白くなっている
  2. 葉の一部が茶色くカラカラに枯れている

強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。

対処法は以下の通りです。

  1. 置き場所を変える
  2. レースカーテンやシェードなどで遮光する
  3. 葉焼けした部分はカットする

葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、当てないようにしたりしてください。

また、葉焼けした葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。

葉焼けの症状は、気温が高いほど発生しやすいです。なるべく風通しがよく涼しい場所に移動させることも重要です。

具体的な葉焼けの症状が気になる方は、「観葉植物の葉焼け」の記事を見て対処法を考えましょう。

葉がしわしわ

葉がしわしわ

エピフィルムは木の幹や枝に着生する性質上、湿度が高い環境を好みます。空気が乾燥しすぎていると、葉がしわしわになります

葉がしわしわになる原因は、以下の通りです。

  1. 水のやらなすぎ
  2. 冷暖房で空気が乾燥している
  3. 風が当たり続けている

お部屋で管理しており、クーラーで温度調整をしている場合は室内の湿度は下がりがちです。特に冬は空気が乾燥しやすい季節なので、しわしわになる原因になります。

また、サーキュレーターで直風を当て続けている場合もしわしわになりやすいので注意してください。それぞれの対処法は以下の通りです。

  1. 季節に応じた適切な水やり
  2. 霧吹きや加湿器で湿度を高める
  3. 直接風を当てない

サーキュレーターを使用する場合は、部屋全体の空気を動かすように天井に向けたり、首振りさせたりして直接当てないようにしましょう。着生する森林性サボテンなので、湿度が安定していると気根が葉から出てきます。

元気な証拠なので、そのまま育ててください。気になる場合は、気根は切っても問題ありません。

茶色~赤褐色の斑点

エピフィルムの葉に茶色~赤褐色の斑点が出てくるトラブルがあります。考えられる原因は、主に以下の2つです。

  1. さび病
  2. 生理障害

さび病とは、カビ(糸状菌)が原因で発生する病気です。葉に茶色~赤褐色の楕円状の小さな斑点が葉に現れます。

さび病は野菜によく見られる病気ですが、草花や樹木、観葉植物にも発生します。カビが繁殖しにくい環境を作ることが重要です。

また、生理障害によっても褐色の斑点が出てくる場合もあります。生理障害とは、植物が強いストレスを受けた際に出てくるトラブルです。

例えば、「急に強い直射日光に当たる」「一日の温度差が激しい」などといった場合です。環境に慣れれば、症状は自然に止まるので、安心してください。

対処法は以下の通りです。

  1. 風通しを良くする
  2. 水やりは土の表面が乾いてから与える
  3. 殺菌剤(ベニカXスプレー・STサプロール乳剤など)を散布する
  4. 基本的な育て方を守る

薬剤は、効果のある病気や使用回数、濃度などに注意してください。誰もいない屋外で散布しましょう。

エピフィルムの害虫トラブルと対処法

エピフィルムの害虫トラブルと対処法

エピフィルムには害虫トラブルもあります。対処法を知っておくと、いざ害虫トラブルが起きた際に、落ち着いて対処できるはずです。

エピフィルムに発生しやすい害虫は以下の4つです。

  1. ハダニ
  2. カイガラムシ
  3. アブラムシ
  4. コバエ

それぞれ見ていきましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉の裏に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点やカスリのような傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 傷んだ葉はカットする
  2. 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。

2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法がおすすめです。

そもそもハダニは、湿度が高い環境を嫌う害虫です。空中湿度が高い環境でエピフィルムを育てていれば、発生する可能性は低いでしょう。

ハダニによるトラブルを避けるためにも、霧吹きや加湿器で湿度を高めるようにしてください。月に一度、屋外で株全体をシャワーで洗い流す管理もおすすめです。

ハダニに悩まされている方は「観葉植物に発生するハダニ」の記事では、対処と予防について、より詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

カイガラムシ

カイガラムシの症状は以下の通りです。

  1. 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫が葉についている
  2. 黒いカビ(すす病)が発生している
  3. 葉や鉢、床がベタベタしている

カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です

放っておくとエピフィルムの生育が弱まり枯れる恐れもあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
  2. 茂り過ぎている葉は剪定して風通しをよくする
  3. カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。

しかし、カイガラムシの成虫には殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、幼虫時期である5~7月に殺虫剤使用と布での拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。

筆者は、育てていたエピフィルム・オクシペタルム(月下美人)をカイガラムシの被害で枯らした経験があります。見つけてすぐに対処せずに放置していたら、増殖して取り返しがつかない状態になりました。

慌てて殺虫剤を散布して柔らかいブラシでこそぎ落としましたが、回復しきれませんでした。1匹でも見つけたら、すぐに取り除くようにしておくと安心です。

対処法一つ一つの詳しいやり方が気になる方は、「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事を参考に、実際に対処してみてください。

アブラムシ

エピフィルムは肉厚な葉をしているので、アブラムシは比較的発生しにくい害虫です。しかし、柔らかい新芽やエピフィルム自体が弱っている場合にアブラムシが発生します。

アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。

  1. 新芽が萎縮している
  2. 葉が縮れている
  3. 白~茶色い脱皮殻が目立つ
  4. 葉や鉢、床がベタベタしている

アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です

脱皮を繰り返し短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。

脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくとエピフィルムの生育が弱まり枯れる恐れもあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 縮れた葉はカットする
  2. アブラムシを取り除く
  3. 茂り過ぎている葉は剪定して風通しをよくする
  4. アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。

筆者はエピフィルムに限らず、1匹でも見つけたら、ベニカXファインスプレーを植物全体に噴霧しています。

コバエ

コバエの症状は以下の通りです。

  1. 土に虫が湧く
  2. コバエが植物の周囲を飛んでいる

コバエ自体は植物に無害ですが、エピフィルムを育てるうえでの不快害虫です

放っておくとコバエは増えていくので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
  2. 新しい土に植え替える
  3. 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
  4. トラップを仕掛ける
  5. コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する

コバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。しかし、飛び回るコバエにスプレーするのは難しく、土にかけても飛んでいるコバエには効果がありません。

スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らしましょう。コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで作ることができます。

植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるでしょう。コバエは、発酵不十分な腐葉土やバーク堆肥、有機質肥料の匂いに引き寄せられます。

そのため、有機質肥料を取り除いたり土の表面に赤玉土や鹿沼土など3~5㎝程度敷き詰めたりするとコバエ発生を防ぐことが可能です。

そもそもコバエは、完熟たい肥を使用した質のよい土であれば発生しません。また、土が常に湿っている状況を避ければ、発生する可能性は低いです。

筆者はコバエの発生を防ぐために、無機質用土で観葉植物を育てています。さらに乾燥気味で育てるように心がけています。

コバエ対策は無機質用土の使用以外にもあるので、気になる方は「観葉植物に発生するコバエ」の記事を参考に対策してください。

エピフィルムの育て方に関するよくある質問

最後にエピフィルムの育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. エピフィルムの花の咲かせ方は?
  2. おすすめの用土は?

それでは具体的に見ていきましょう。

エピフィルムの花の咲かせ方は?

エピフィルムは、7~11月に断続的に花を咲かせる植物です。小さな株には花芽はつかないので、長く大きな葉が5枚以上あるくらいには育てる必要があります。

そのうえで、日当たりと風通しの良い場所で空気を乾燥させすぎないように育てることが重要です。真夏を除く5月~10月に、リン酸を中心に肥料やりを行うと良いでしょう。

筆者は現在、月下美人を育てていますが、無機質用土よりも有機質用土の方が生育が早いと感じています。園芸店時代にもアングリガーを取り扱っていましたが、有機質を含んでいた方が、大きくなるスピードは速かったです。

そのため、早く花を咲かせたい方は、有機質を含んだ土の使用もおすすめします。

おすすめの用土は?

エピフィルムにおすすめの用土は、水はけのよい土です。無機質用土よりも、有機質を含む観葉植物用の土が特におすすめです。

AND PLANTSでは、オリジナル用土「AND PLANTS SOIL 観葉植物の土」を取り扱っています。有機質原料には、ピートモスやココハスク、ダークピートなどを利用しています。

特にダークピートは、腐食酸を置く含む良質なピートモスなので、エピフィラムの生育もより良くなるはずです。ぜひ用土に悩んでいる方は、使ってみてください。

[https://andplants.jp/products/andplantssoil-25l]

まとめ

エピフィルムは明るく風通しの良い室内であれば、一年を通して簡単に育てられます。香りの良い豪華な花も咲かせてくれるので、育てがいのある植物です。

筆者おすすめの育て方は、スツールやハンギングを利用して、枝垂れるようにする方法です。自生地を思わせる美しい姿でエピフィルムを楽しめるでしょう。

この記事で紹介した育て方を守りつつ、湿度も維持してあげると気根が生えたワイルドな姿も見れるはずです。育て方や飾り方で魅力が増すエピフィルムをぜひ育ててみませんか。

[https://andplants.jp/collections/epiphyllum]

AND PLANTS Magazine

新着記事

PICKUP ITEMS

特集