クラスペディアの育て方｜適切な栽培環境とよくあるトラブルの対処法

植物名	クラスペディア
学名	Craspedia
英名	Craspedia、Billy Buttons
別名	ゴールドスティック、ドラムスティック
科目/属性	キク科/クラスペディア属
原産地	オーストラリア、ニュージーランド
性質	一年草（原産地では多年草）
草丈	40～100cm
日当たり	日当たりのよい場所を好む
生育適温	20～25℃
耐寒性	やや強い
耐暑性	普通～弱い
水やり	鉢植え：乾いてからたっぷり 地植え：降雨任せ
肥料	植え付け時：緩効性の粒状肥料 生育期：液体肥料
開花時期	5～9月

クラスペディアの特徴と種類

クラスペディアは、細長い茎の先に咲かせる黄色いボール状の花が魅力の草花です。

細長いシルバーグリーンの葉を株元からロゼッタ状に広げ、隙間から細長い花茎を何本も伸ばして花をつけます。

高温多湿に弱いため、原産地では多年草ですが、日本では一年草として扱われることが多いです。

花は日持ちがよく、そのまま形を崩さずに乾燥させられるので、ドライフラワーとしても人気があります。

品種はいくつかありますが、日本で園芸品種として出回っているのは「グロボーサ」という品種が多いでしょう。

一株から7cmくらいの花茎を10～20本くらい伸ばし、たくさんの花を咲かせてくれます。

花壇のアクセントとして楽しんでもいいですし、きれいなうちに摘み取ってドライフラワーにするのもおすすめですよ。

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クラスペディアの基本的な育て方

まずは、クラスペディアの基本的な育て方を解説していきます。

きれいな花を長く楽しめるように、しっかりチェックしていきましょう。

日当たりと置き場所

クラスペディアは太陽の光を好むので、日当たりのよい場所が適しています。

ただし、真夏の直射日光には弱いので、鉢植えで育てるか、地植えにするなら午後から半日陰になる場所を選ぶとよいでしょう。

また、多湿にも弱いため、風がよく通り水はけのよい土壌を選ぶと、健康に育てることができます。

鉢植えは梅雨時期に軒下に避難させることができますが、地植えは雨を避けられないので、心配な場合は鉢植えで育てた方が無難です。

栽培温度

クラスペディアの生育期は、20～25℃くらいが栽培適温になります。

真夏の暑さには弱い性質があるので、西日が当たり風通しが悪い場所に植えると、夏の暑さで枯れてしまうかもしれません。

また、冬は夜間も0℃を下回らなければ、屋外で越冬することが可能です。0℃以下になる寒冷地は、防寒対策を行いましょう。

水やり方法と頻度

クラスペディアの水やりは、次のように行います。

クラスペディアは過湿に弱いので、土が湿りっぱなしにならないよう頻度に気を付けましょう。

肥料の与え方

クラスペディアの肥料は、植え付け時と生育期に行います。

生育期に肥料を与えるときは、表土が乾いているタイミングで行いましょう。

冬は休眠期に入るため、肥料は必要ありません。

夏越し方法

クラスペディアは高温多湿に弱いため、夏越しは次の点に注意して育てましょう。

日本の暖地では夏の暑さで枯れてしまうことがあるので、心配な地域は鉢植えで育てた方がよいでしょう。

冬越し方法

クラスペディアは寒さに強いため、冬の間雪に覆われる地域でなければ、地植えでも冬越し可能です。

冬越しさせるときは、次の点に注意して育てましょう。

クラスペディアの植え付け方法

クラスペディアは、苗から育てるのが一般的です。植え付けのポイントと手順について、解説していきます。

苗の選び方

クラスペディアの苗は、開花前から開花期の3～5月頃に販売されることが多いです。苗を選ぶときは、次の点をチェックして購入しましょう。

また、秋に苗を購入する場合は、小さい苗だと寒さで枯れやすいので、大きめの苗を選ぶ方が育てやすいです。

用土

クラスペディアは、水はけのよい土壌を好みます。自分でブレンドしてもいいですし、市販の培養土を使ってもかまいません。

植えるときは、元肥として緩効性肥料を加えて植え付けしましょう。

植え付けの適期とやり方

クラスペディアの植え付けは、遅霜の心配がなくなる4月中旬以降が適期です。

次の手順で、植え付けしましょう。

地植えにするときは株元を少し高めに土を盛ると、水が溜まらないので水はけがよくなります。

クラスペディアの種まき方法と時期

クラスペディアは、種まきで育てることも可能です。秋に種をまくと、翌夏に花を楽しめます。

気温が20℃くらいになったら、種まきの適期です。

種まきから発芽までは、一般的に7～10日くらいです。

また、翌年咲いた花から種を採取できれば、その種をそのまま撒いて育てることもできますよ。

クラスペディアのよくあるトラブルと対処法

ここでは、クラスペディアのよくあるトラブルと対処法を解説します。

クラスペディアがうまく育たない場合は、栽培環境を見直してみましょう。

花が咲かない

クラスペディアの花が咲かないときは、次の理由が原因として考えられます。

クラスペディアは、日当たりと水はけのよい場所で育てましょう。夏場の高温多湿で生育が悪くなりやすいため、鉢植えや半日陰の場所で育てるなど配慮が必要です。

また、水やりや肥料が適切でないと、株が弱って花が咲かなくなります。

花が変色した

クラスペディアの花が変色したときは、次の理由が原因として考えられます。

クラスペディアは、乾燥気味を好む植物です。じめっとした環境や長雨等で濡れた状態が続くと、黒く変色してしまいます。

風通しがよい場所で育てて、雨の日は鉢植えを軒下に移動させましょう。地植えも、長雨の時期は雨よけシートをかぶせるなどの対策をしましょう。

また、ほかの花に影響を及ぼさないように、変色した花は早めに摘み取ることも大切です。

元気がない

クラスペディアの元気がないときは、次の理由が原因として考えられます。

クラスペディアは太陽の光を好むので、日当たりが悪いと元気がなくなってしまいます。

また、水はけが悪かったり高温多湿だったりすると、根腐れして株が弱ってしまうでしょう。

水のやりすぎにも注意してください。

植え替え後に枯れた

クラスペディアが植え替え後に枯れたときは、次の理由が原因として考えられます。

クラスペディアは高温多湿を苦手とするため、夏や梅雨時期に植え替えると根が弱ってしまい枯れてしまいます。

植え替え時に根鉢を崩すことでも、根がダメージを受けやすいです。

また、水はけが悪い土だと根腐れしてしまうため、水はけのよい土に植えてあげましょう。

クラスペディアに発生しやすい病害虫と対処法

クラスペディアは病害虫に強い植物なので、それほど気にする必要はありません。ただし、まれに次の2つの害虫被害に遭うことがあります。

アブラムシ

クラスペディアにアブラムシが発生すると、次のような症状が起こります。

アブラムシを見つけたら、次のような方法で駆除しましょう。

オルトラン粒剤を土に撒いたり、定期的に殺虫剤を散布したりすることで予防できます。

バッタ

クラスペディアは、まれにバッタに葉を食害されることがあります。発見したら、次のような方法で早めに駆除しましょう。

バッタを駆除したら、次のような予防対策もしておくと安心です。

クラスペディアの育て方に関するよくある質問

最後に、クラスペディアの育て方に関するよくある質問を3つ紹介します。

クラスペディアの花が終わったらどうしたらいい？

クラスペディアの花が終わったら、花茎の根元からカットしましょう。

そのまま残しておくと、ほかの花に栄養が行きにくくなったり、病害虫に原因になったりしてしまいます。

クラスペディアは葉だけでも鑑賞できるため、葉は枯れるまで残しておいても大丈夫です。

また、花が満開のきれいなうちに摘み取り、花瓶に飾ったりドライフラワーにしたりして楽しむのもおすすめです。

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クラスペディアはこぼれ種で増える？

クラスペディアは、花が枯れても摘み取らずに残しておけば、こぼれ種から発芽して育つこともあります。

ただし、発芽するかは環境によるので、こぼれ種から確実に増えるとは限りません。

クラスペディアは株分けや挿し木で増やせる？

クラスペディアは、株分けや挿し木で増やすことも可能です。

株分けは、花が咲き終わった後に行います。掘り返した株を分割して、それぞれ新しく植え付けてあげましょう。

挿し木は、春から夏の生育期に、次の手順で行います。

挿し穂から発根すれば、挿し木の成功です。

まとめ

クラスペディアは黄色いボール状の花が魅力で、切り花やドライフラワーでも人気です。

日当たりと風通しがよく、排水性の高い土壌を好むので、育てるのはそれほど難しくありません。

ただし、真夏の高温多湿に弱いので、半日陰の風がよく通る場所で育てるなど注意すれば、多年草として楽しむことができます。

春から夏にかけて苗が出回るので、ぜひ育ててみてください。

AND PLANTSでは、ドライフラワーのクラスペディアも扱っています。ぜひ、次のページからチェックしてみてください。

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