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胡蝶蘭の水耕栽培|基本の育て方と失敗しないコツ

胡蝶蘭の水耕栽培|基本の育て方と失敗しないコツ

室内でも美しい花を長く楽しめる胡蝶蘭。

胡蝶蘭は、水苔やバークを使って鉢植えで栽培するのが主流ですが、水だけで育てる水耕栽培でも楽しむことができます。

水耕栽培は手軽で部屋が汚れにくく、飾りやすくてインテリアとしてもおすすめの方法。その一方で、水のやりすぎで根腐れしやすい胡蝶蘭が水耕栽培できるのか、少し不安に思いますよね。

しかし水耕栽培は、ポイントが分かれば初心者でも意外と簡単に育てられます。

そこで今回は、胡蝶蘭の水耕栽培の失敗しないコツと基本の育て方をご紹介していきます。胡蝶蘭を枯らしてしまったことがある人でも、水耕栽培なら向いているかもしれません。ぜひ挑戦してみてくださいね。

胡蝶蘭の水耕栽培で失敗しないコツ

胡蝶蘭栽培では、土を使いません。空気を含みつつ保水力の良い水苔や、栽培環境に近いバークなどを使って鉢植えで育てるのが主流です。水やりの頻度が少なくて済み、室内栽培向きです。

しかし水やりのやりすぎや管理方法によって、根がうまく空気を取り込めず、根腐れを起こしやすいのがデメリットでもあります。

水耕栽培なら、根を空気に触れさせつつ、適湿を保つことができます。さらに根の様子が見えるので、根腐れのサインを見つけやすいのもメリットです。

ただし、失敗しないためにはいくつかコツがあります。

  • 水の量を見極める
  • 肥料を与えすぎない
  • 器は清潔に
  • 水の温度に注意する

胡蝶蘭の特徴を押さえながら、4つのコツを詳しく見ていきましょう。

水の量を見極める

水耕栽培に失敗しないために、一番気をつけたいのは水の量です。

胡蝶蘭の水耕栽培に適した水の量は、下記のように、少なめと多めの2パターンがあります。

  1. 根の先が1〜2cmだけ浸かる、少なめの水量
  2. 胡蝶蘭の株元まで浸かる、たっぷりの水量

1は成長点である根の先だけを水に浸けます。水を吸い上げる部分だけを水につけることで、根腐れする部分を減らすことができます。

2は胡蝶蘭の維管束がある株元から水を吸い上げることができるよう、株元まで水につける方法です。根の力が弱い場合、根の先が浸かるだけの水量ではうまく水が上がらないことがあります。株元まで水を浸けることで、確実に水を上げることができます。

どちらの水の量が合っているかは、栽培している地域や部屋の環境によって異なります。そして胡蝶蘭の株それぞれにも性格があります。株元まで入れても元気な個体もいれば、同じ環境でもすぐ根腐れを起こしてしまう個体もいます。

胡蝶蘭の水耕栽培では、根の様子を見ながら、その株に合った水の量を見つけることが大切です。

まずは、根の先が1〜2cmだけ浸かる、少なめの水量から始めてみましょう。一気に根腐れする可能性が低く、水の量が調節しやすいメリットがあります。同時に葉水をしながら育てると、水不足の心配もありません。

後ほど、主に根の先だけを水に浸ける方法をご紹介していますので、参考にしてみてください。

肥料を与えすぎない

胡蝶蘭は、あまり肥料を必要としません。自生地では、空中から取り込んだ微量の養分だけで成長し、花を咲かせるのです。

そのため、肥料のあげすぎは胡蝶蘭を弱らせる原因になります。胡蝶蘭の調子が悪い時や、寒い時期に肥料を与えるとさらに弱ってしまうこともあります。

胡蝶蘭の肥料は、適切な時期に、適切な量を与えるのが大切です。胡蝶蘭の水耕栽培で肥料をあげる時に気をつけたいのは、次の4点です。

時期 成長期の5月から9月
状態 花が咲いていない健康な株
目的 元気な株の成長を促すためにあげる
3000倍〜5000倍薄めた液体肥料

肥料は、薄めた液体肥料を水の代わりに入れます。水耕栽培では肥料がダイレクトに根に届くので、濃度が濃くならないように気をつけましょう。

器は清潔に

水耕栽培をしていると、容器に藻が発生したり、汚れたりします。容器が不衛生だと水も汚れやすく、根腐れを起こす可能性も高くなってしまいます。

まず水耕栽培をする前に、使用する容器を一度消毒しましょう。ハイターなどでつけ置きしておくのがおすすめです。

水を替える際に、容器も一緒に洗うのがおすすめです。こまめに洗えばさっと手短に洗うだけで済みます。1ヶ月に一度消毒するなど、汚れが定着してしまう前に洗うことを心がけましょう。

なお気温の高い時期は、容器も水もすぐにぬるぬるしてきます。できるだけこまめに洗ってください。

水温に注意する

胡蝶蘭の自生地は高温多湿のため、冷たい雨が降ることはほとんどありません。日本の冬の水温は、胡蝶蘭にダメージを与えてしまいます。

特に水耕栽培ではダイレクトに水が根に触れるため、水の温度には注意が必要です。

冬は水道水も冷たくなるので、お湯を混ぜて20℃くらいのぬるま湯になるよう調節しましょう。熱くなりすぎないように注意してください。

葉水を行うときも、ぬるめまたは常温の水を使うようにします。

胡蝶蘭の水耕栽培|基本の育て方

ではここからは、胡蝶蘭の基本の水耕栽培をご紹介します。手順は以下の通りです。

  1. 植え込み材を取り除く
  2. 古い根をカットする
  3. 水を入れずに1週間程度乾燥させる
  4. 根の先が1〜2cmつく量の水を入れる
  5. こまめに水を替える
  6. 水につけっぱなしにしない育て方

用意するものは、容器とハサミ、ピンセットなどの細い棒です。

ハサミは園芸用のハサミを用意し、ライターやコンロなどであぶって消毒してから使いましょう。数株を同時に作業する時は、病気がうつらないように1株ごとに消毒してください。

では順番に見ていきましょう。

①植え込み材を取り除く

まずは、鉢から胡蝶蘭を取り出して、植え込み材を取り除きます。

水苔が固まって取りにくい場合は、一度水に浸けましょう。水苔が柔らかくなって、取りやすくなります。ピンセットや細い棒などで細かい部分も取り除いたら、全体を流水で流します。

根を傷つけないように、優しく作業しましょう。

②古い根をカットする

次に、根の整理をします。

茶色くスカスカになった古い根を取り除いていきます。根の中心部から枯れていくので、中心部から整理していきましょう。

触ってみて、硬くて芯がある根は残していきます。なお、根の途中がスカスカになっていても、先端部に芯が残っている根は生きています。整理する際は根の先まで丁寧に観察し、取り除きすぎないように注意しましょう。

③水を入れずに1週間程度乾燥させる

容器に胡蝶蘭を入れて、水を入れずに、1週間ほど根を乾燥させます。

根を一度しっかり乾かすことで、株の状態をリセットします。また、水を求めて発根しやすくなる効果もあります。

乾燥する環境や時期は、霧吹きで葉水をしましょう。胡蝶蘭は夜間に葉の裏から水分をよく吸収します。夜から朝10時頃までに葉裏を中心に葉水をやると効果的です。

④根の先が1〜2cmほどつく量の水を入れる

1週間ほど根を乾かしたら、根の先が1〜2cmつく程度の量の水を入れます。緑色で太く芯がある健康な根が、いくつか水に触れる程度でOKです。

なお、栽培環境や株の状況によって、適した水の量は異なります。根の健康状態によっては、株元まで水を入れるほうが調子が良くなる時もあります。

ただし、少なめの水から始めてみるほうが一気に根腐れを起こす可能性が低く、初心者向きです。様子を見ながら、水を増やしたり減らしたりしてみましょう。

⑤こまめに水を替える

水はこまめに替えるようにしましょう。カビ予防の効果もあります。

日光に当たっていると水の中に雑菌が繁殖しやすくなります。特に気温の高い時期は水が濁りやすいので、1〜3日に1回は替えましょう。気温の低い時期は、1週間に1回程度でもかまいません。

また、こまめに替えることで、根の変化に気付きやすくなるメリットもあります。

⑥水につけっぱなしにしない育て方

水につけずに育てる方法は以下の通りです。

  1. 根元まで水を入れ、6〜12時間程度水に浸ける
  2. 水を捨て、緑色の根が白っぽくなるまで乾燥させる
  3. 手順1と2を繰り返す
  4. 毎日霧吹きで葉水を行う

水につけっぱなしにしないので、より根腐れを起こしにくいのがメリットです。

胡蝶蘭の根は水を欲しがると、表面が白っぽく変化します。白っぽくなってから水やりをしましょう。水が十分に含まれると、緑色になります。

ただし、乾燥させる間隔や水に浸ける時間は、季節や栽培環境、胡蝶蘭の個体によっても差があります。よく観察をしながら、適切な間隔を見つけることが大切です。

春から夏は水を入れずに育てて、乾燥しやすい冬は水を入れっぱなしにするなど、ライフスタイルや株の状況に合わせて水の量を変えながら育てましょう。

胡蝶蘭の水耕栽培に使用する容器

胡蝶蘭の水耕栽培は、基本的にはどんな容器でも育てることができます。身近にある容器でもOKです。

例えば、次の容器がよく使われています。

  • ガラスの容器
  • コップ
  • ペットボトル

中でも、根の様子が見えやすい透明な容器がおすすめです。根の不調を早く見つけられるだけでなく、根が伸びていく様子を観察できるおもしろさもあります。

大きさは、根のボリュームに合わせた容器を選びます。葉が容器の中に入ってしまわないよう、サイズ選びに注意しましょう。株元にゆるくワイヤーなどを巻いて容器のフチに引っ掛けると、根が容器に当たらず、傷ついたり水に浸かりすぎるのを防ぐことができます。

ではひとつずつ見てみましょう。

ガラスの容器

重さがあるガラスの容器は、胡蝶蘭が倒れにくいのが特徴です。

特に口が広い、シリンダータイプのガラス容器がおすすめです。水替えをする時に、根が容器に触れずに出し入れできるメリットがあります。

球根の水耕栽培ポットなど口が狭い容器は、根が太くて硬い胡蝶蘭には少し不向きです。水替えの際に根が容器に毎回当たると、ストレスになってしまいます。また、通気性の悪さからカビが生える要因にもなります。

AND PLANTSでは、ガラスの容器など花瓶も扱っています。おすすめなのは下記のシリンダーです。胡蝶蘭の水耕栽培はもちろん、切り花も生けやすいサイズ感です。

[https://andplants.jp/products/vase-cylinder]

コップ

家にあるもので水耕栽培するなら、便利なのがコップです。根があまりない胡蝶蘭や、小さな株に向いています。

ガラス製のコップはもちろん、割れにくいプラスチック製のコップもおすすめ。100円ショップなどで手に入るため値段も手頃で、デザインも豊富です。

また、プラコップも水耕栽培に向いています。汚れがひどくなったら新しいものに取り替えることもできて、衛生面でも便利です。コーヒーなど飲み物が入っていた容器を使う際は、しっかり洗ってから使いましょう。

ペットボトル

もっとも用意しやすいのは、ペットボトルです。

2Lや500mlから350mlサイズと、根の大きさに合わせて使い分けることができます。切って高さを調節できるのも便利です。

ペットボトルで栽培する時は、胡蝶蘭の大きさに合わせて底面を切り、キャップ部分を下にして使うのがおすすめです。水を捨てるときはキャップを外して下から捨てることができるので、胡蝶蘭を出し入れする手間を省けます。

ペットボトルを切って使う際は、葉が切り口に触れて傷つかないよう、切り口をビニールテープで覆うなどの対策をしましょう。

胡蝶蘭の水耕栽培|肥料のやり方

胡蝶蘭はもともと少ない肥料で育つため、肥料はあまり必要としません。

鉢植え栽培では、水苔やバークから微量の養分を得ることができるので、無理に肥料をあげなくても育ちます。しかし水のみで育てる水耕栽培では、養分が補いきれない場合があります。さらに大きな株に育てたい時には、肥料が必要なこともあります。

ただし、肥料のあげすぎは禁物。胡蝶蘭の水耕栽培に失敗しないコツでも説明したように、肥料は、適切な時期に、適切な量を与えることが大切です。やり方のポイントは下記の3つです。

  • 成長期(5月〜9月)にあげる
  • 水やり代わりに液体肥料を使用する
  • 根が少ないときはメネデールを使う

順番に解説していきましょう。

成長期(5月〜9月)にあげる

肥料をあげる時期は、花が咲いていない、5月から9月の成長期です。

胡蝶蘭の肥料は、葉や茎の成長を促すために使います。

開花中に肥料をあげると株の負担が大きくなり、弱ってしまいます。花芽をつけている間は肥料はあげないようにしましょう。

また、休眠期の寒い時期に肥料をあげると、根がうまく吸収できずに根腐れを起こしてしまいます。肥料をあげるのは9月までにしましょう。

水やり代わりに液体肥料を使用する

胡蝶蘭の肥料のやり方は、水やりの代わりに液体肥料を施します。

鉢植えでの栽培では固形肥料を使うこともありますが、水耕栽培では液体肥料を使用しましょう。

規定量よりさらに薄めた液体肥料を、水の代わりに容器に入れます。水耕栽培では肥料が根にダイレクトに届くので、液体肥料は3000倍から5000倍ほど薄めましょう。水が蒸発したときに濃度が濃くなってしまうこともあるためです。

水耕栽培では、気温の高い時期は頻繁に水を替える必要がありますが、毎日肥料を与える必要はありません。1週間に1回程度を目安に肥料を与えましょう。

根が少ないときはメネデールを使う

胡蝶蘭の根が少ない時には、活力剤のメネデールを使用してもいいでしょう。

根が弱った時に肥料は厳禁ですが、メネデールなら弱った根をサポートし発根を促すのに効果的です。冬でも使うことができます。

元気な株の根を増やしたい場合には、成長期にあげる液体肥料にメネデールを少し混ぜるのもOK。濃度が濃いと根を痛める原因にもなるので、100倍かそれ以上に薄めて使いましょう。

メネデールが手元にない方は、下記の「植物が元気に育つ水」を活用しても効果的です。

[https://andplants.jp/products/evo_grawwell_plantwater]

胡蝶蘭の水耕栽培|置き場所

水やりがうまくできても、置き場所が適していなければ胡蝶蘭は弱ってしまいます。胡蝶蘭の置き場所は、以下の3つに気をつけましょう。

  • 直射日光を避ける
  • 風通しの良い場所に置く
  • 冬は15℃以上を保つ

では詳しく解説していきます。

直射日光を避ける

自生地では胡蝶蘭は樹木に着生し、木漏れ日で育ちます。そのため、日当たりを好みますが直射日光は苦手です。肉厚な葉は直射日光に非常に弱く、夏の強い日差しなら数時間当たるだけでも葉焼けを起こすこともあります。

さらに水耕栽培では、水に直射日光が当たると雑菌が繁殖しやすくなります。すぐに水が濁り、根の調子も悪くなってしまいます。

具体的には、レースカーテン越しの窓際が適しています。明るいキッチンのカウンターなどでもいいでしょう。

風通しの良い場所に置く

胡蝶蘭は、樹木の上の風が当たる場所に自生するため、風通しの良い場所を好みます。胡蝶蘭に限らず、植物の生育には新鮮な空気が重要です。風通しの悪い場所では必要な養分をうまく取り込めず、弱ってしまいます。

機密性が良すぎる場所など、空気の動きがない場所は避けましょう。サーキュレーターなどで空気を動かすのも効果的です。その際は、風が直接当たらないように気をつけてください。エアコンの風が直接当たる場所もよくありません。

冬は15℃以上を保つ

胡蝶蘭は寒さが苦手です。

水耕栽培は根が剥き出しになっているので、水苔やバークを使った栽培よりも寒さがダイレクトに影響します。冬はできるだけ15℃以下にならない場所に置いてください。

冬は窓から離して置きましょう。春や秋でも、夜間になると冷え込むことがあるので注意が必要です。寒さ対策には、ビニールや段ボールを被せるのも効果があります。被せる際は、夜に葉水を行うと湿度も保たれます。

しかし、胡蝶蘭はある程度寒さに当たらなければ花芽を作りません。冬でも常に20℃以上の環境に置いていると、花が咲かないことがあるので、胡蝶蘭を開花させたい方は気をつけましょう。

胡蝶蘭を水耕栽培するメリット

胡蝶蘭を水耕栽培するメリットは、以下の4点です。

  • 根腐れを予防できる
  • 植え替えをしなくてもいい
  • おしゃれな器で育てられる

水耕栽培なら、初心者でも根の変化を見つけやすいというメリットがあります。鉢の中が見えづらい鉢植え栽培よりも根の不調に早く対処でき、根腐れなどトラブルの予防につながります。

また植え込み材は数年経つと劣化してしまいます。そのため鉢植え栽培では植え替えが必須ですが、水耕栽培なら植え替えは必要ありません。

そしてインテリアに映えるのも、水耕栽培の大きな特徴です。自分好みに胡蝶蘭を飾れるので、現代の住宅事情やライフスタイルに合わせやすいという魅力があります。

胡蝶蘭を水耕栽培するデメリット

一方、胡蝶蘭を水耕栽培するデメリットもあります。

  • こまめな水換えが必要
  • 株の状態の見極めが大切

胡蝶蘭の水耕栽培では、状況に応じてこまめに水を替えたり、水の量を見極めたりする観察力が必要です。適切な水の量は季節や株の状態によっても異なるため、ほったらかし気味で育てたい人には向かない場合もあります。

水耕栽培は、こまめなお世話が好きな人や、植物を観察しながら育てるのが好きな人に向いている方法と言えるでしょう。

胡蝶蘭の水耕栽培に関するよくある質問

ここからは、胡蝶蘭の水耕栽培についてよくある質問をまとめてみましょう。

  • 水耕栽培の胡蝶蘭にカビが生えたら?
  • 水耕栽培の胡蝶蘭が根腐れしたらどうする?

それでは詳しく解説していきます。

水耕栽培の胡蝶蘭にカビが生えたら?

胡蝶蘭の水耕栽培では、カビが生えることがあります。気温の高い時期や肥料を与えている時期は、雑菌も繁殖しやすいので注意が必要です。

カビが生えてしまったら、まずは流水で洗い流しましょう。寒い時期は水温に気をつけて、優しく洗います。それから数日間、しっかり乾燥させます。

傷みがひどい根は切り取りましょう。根を切る時は、ハサミを火であぶるなどして消毒してから使用します。しっかり根が乾燥したら、徐々に少なめの水から与え始め、様子を見ながら水量を調節していきます。

その後は、置き場所を見直してみてください。風通しが悪い場所であれば、サーキュレーターなどで空気を動かすと効果的です。

水耕栽培の胡蝶蘭が根腐れしたらどうする?

根が黒く変色してきた、ぶよぶよになってきたなどの症状が起きたら、根腐れを起こしています。根腐れは、水のやりすぎ、肥料のあげすぎ、通気性の悪さなどで引き起こされます。

根腐れを起こしたら、1週間から2週間ほど根をしっかり乾かしましょう。ふやふやになってしまった根は、皮をつまんで取り除きます。この時、根の中の芯は残しておきましょう。水を吸い上げる力がまだ残っているかもしれません。

根がしっかり乾いたら、清潔に洗った容器に入れます。水の量は少なめにして、こまめに水替えをしながら様子を見ましょう。

関連記事:胡蝶蘭の根腐れ|症状の見分け方と対処法

まとめ

胡蝶蘭のユニークで特徴的な根をじっくり観察できることが、水耕栽培のおもしろいところ。根が伸びたり新根が出たりする様子はとても神秘的で、花が咲けば喜びもひとしおです。

胡蝶蘭は生命力が強く丈夫で、環境に適応して育つ力もある植物です。水耕栽培を続けていると、胡蝶蘭も順応して、水耕栽培に適した根が生えてくるようになります。

最初は環境が合っているかどうかの見極めが大切ですが、軌道に乗れば管理も難しくありません。栽培環境や胡蝶蘭の個体それぞれに合う水の量を探しながら、育ててみてくださいね。

お気に入りの容器に入れて、胡蝶蘭をおしゃれに育ててみましょう。

西山藍子(nishiyama ranko)
植物好きの母が育てる植物たちに囲まれて育ちました。 大学で美術を学んだ後、毎日植物に囲まれたくて花屋に勤務。 主にブライダルフラワーを担当し、ひとりひとりに似合うお花を見つけるお手伝いをしてきました。 その後ガーデニングショップに勤務して庭づくりを学び、現在は田舎で育児をしながら、花や植物に関する記事を書いています。 さまざまなライフスタイルに合う植物との暮らしを提案していけたらと思います。