朝起きていつものように観葉植物をケアしていたら、土から白や黄色のきのこが生えていてびっくりしたことはありませんか?
突然きのこがどうして生えたのか・危険はないのかなど、疑問や不安を感じますよね。人によっては見た目の悪さから、不快に感じる方もいるかもしれません。
原因としては観葉植物の管理する環境や場所、またいくつかの条件が重なったことなどが考えられます。きのこが植物に対して直接悪さをすることは稀ですが、適切な環境でない証拠でもあるので、対処法を知っておくことが大切です。
この記事では、観葉植物にきのこが生える原因と対処法について詳しく解説します。
観葉植物に生えるきのこが気になる方は、新しい土に交換するのがおすすめです。下記の用土なら、有機物無配合なためきのこや虫が発生しにくいですよ。植え替えの際にも使えるので、日常使いにもぴったりです。
[https://andplants.jp/products/inliving-soil-2l]観葉植物にきのこが生えても大丈夫
観葉植物に水やりをしたあとや湿度が高い日に、土の表面からきのこが生えることもあります。
一見「植物に影響のある毒キノコが生えている」と思いがちですが、実は植物の根に共生(ドッキング)した「糸状菌(しじょうきん)」と呼ばれるカビの一種が、植物に栄養を豊富に与えている状態を示しています。
キノコが直接植物に悪さをすることはほとんどありません。しかし「キノコが生えた=土が加湿になりすぎている」の指標になるため、キノコが生える環境は観葉植物には不向きな可能性があります。
後述する対処法を参考に、水やりの頻度や風通しなどを見直しましょう。
顔を近づけ過ぎるのは避けるべき
植物に栄養を供給するきのこと糸状菌。カビの仲間なので植物でもなく細菌やウイルスとも違います。しかし、きのこは植物の花が種を飛ばすように、傘の裏側のヒダ、または傘の上部から胞子を飛ばして繁殖します。
花粉よりも小さく目に見えにくい胞子は耐久性があるため、極端な乾燥状態でも死滅することがあまりないようです。
きのこの胞子は人間が吸っても、胃袋で死滅できるため問題ないとされています。
しかし、一部のきのこの胞子は、喘息(ぜんそく)や肺炎などの症状を引き起こす可能性があります。きのこが体内に生えることはないようですが、レントゲンに映るサイズもあるようです。
成熟したきのこは胞子を飛ばすので、顔を近づけ過ぎるのはやめておいた方がいいかもしれません。
また、観葉植物に生えるきのこには毒を持っているものもあるようです。加熱をすれば毒を分解できるといわれる種類もありますが、食用にするのは大変危険なので、口に入れないようにしてくださいね。
観葉植物にきのこが生える原因
きのこがどうして室内の観葉植物に生えるのか、とても気になりますよね。育てているつもりではないものが、突然生えてきたらびっくりします。
しかし、きのこは植物や動物でもない菌に分類されるカビの一種です。菌単体は肉眼で確認することができないので、気が付かないうちに室内に侵入していることがあります。
ここでは、観葉植物にきのこが生える主な原因を以下4つ解説します。
- 風で飛ばされた胞子によって
- すでにきのこの菌や胞子が土に混入している
- 多湿な環境になっている
- 腐葉土やウッドチップを使っている
風で飛ばされた胞子によって
一般的なきのこは、風で胞子を飛ばし繁殖します。そのため飛んできた胞子が窓から侵入したり、衣類に付いた胞子を室内に持ち込んだりして観葉植物の土に付着します。
ある一定の条件が整うときのことして生長し、土の表面から生えてくるようです。胞子はチリやホコリのように、ほぼ肉眼では見えにくいサイズなので、いつのまにか室内に侵入していることがほとんどです。
換気扇や通気口などほかにも侵入経路はあるので、窓や衣類からだけではないかもしれませんね。
すでにきのこの菌や胞子が土に混入している
きのこの菌や胞子は、購入した培養土や庭・畑の土にすでに混入していることがあります。
きのこ栽培で行われているように、ほぼ密閉された室内でもきのこは育ちやすく、光を求めて地面から長く伸びます。
筆者もテラリウムやビンの中で植物を育てていると、持ち込んだ土や苔に菌・胞子が付いていたようで、すくすくと小さなきのこが育つことがありました。
多湿な環境になっている
部屋の湿度が60〜80%前後になると、きのこが生えやすいといわれています。
自然の中で生えるきのこを想像してみると、じめじめと湿った森や林、雑木や湿気の溜まりやすい場所に生えていることが多いですよね。
また土が湿っていることで、菌が植物の根のように奥深く、幅広く張りやすいといわれています。そのため観葉植物に水やりをしたあと、湿度の高い部屋で管理していると突然きのこが出現。生長スピードも早いため、一晩で傘を開くサイズまでに大きくなります。
腐葉土やウッドチップを使っている
きのこの胞子は水を含むと植物のように発芽し、糸状菌を地面に張り巡らします。栄養は植物や動物などの有機物から得るため、発芽できる場所は有機質の用土だけです。
観葉植物の土に腐葉土・ウッドチップ・バーク・ココナッツファイバーなどが含まれていると、菌がそれらの有機物に共生しきのこを出します。生命力の強いきのこは、有機質なものなら発生しやすく、有機肥料や虫の死骸(しがい)から発生することも。
自然に生えるきのこは「森の番人」といわれ、倒木や動物の死骸を分解し腐葉土へと変えます。それは観葉植物の鉢の上でも同じようなことが起きています。
観葉植物のきのこ|除去の方法
きのこは、見た目や衛生的に不快と感じる方も多いと思います。観葉植物にきのこが生えていたら、環境を改善する事を検討した方が良いかもしれません。
きのこをすぐにでも除去したい方は、以下の4つの方法を実践してみてください。きのこを生えにくくする方法についても詳しく紹介します。
- 土を入れ替える
- ピンセットで取り除く
- 乾燥させる
- 殺菌剤・アルコール・木酢液を吹きかける
土を入れ替える
土の乾燥や殺菌剤での除去をしてもきのこが再度生える場合は、観葉植物の土を新しいものに植え替えます。
植物の根に共生しているので、きっちりと行なうのであれば、根鉢を崩しやさしく洗って掃除するといいかもしれません。
ただし、植え替えは4〜7月の時期にしましょう。時期を間違えてしまうと、観葉植物がストレスを受けて枯れてしまう場合もあります。
また、新しい土を使用する際は、無機質なものにすると安心です。下記の用土なら、虫も発生しにくいので、普段使いにもおすすめですよ。
[https://andplants.jp/products/inliving-soil-2l]ピンセットで取り除く
植物の茎や幹の側から生えたきのこは、ピンセットやハシで軽い力で引き抜くことができます。しかし、あくまで土にあるきのこの菌糸から切り離しただけなので、環境によってはまたきのこが生えることもあります。
きのこを取り除いたあとは、土を軽くほじくり返し水気や湿気のない場所で、乾燥気味で管理するといいです。
乾燥させる
観葉植物に生える大抵のきのこは、土が乾き始めると何もしなくても1日ほどでしおれて茶色くなり、やがて枯れます。また、鉢を日当たりの良い場所に置いておくだけで死滅します。
ただし鉢の中心部の奥深くは土が乾きにくいので、植え替えをしないと完全に菌を除去することは難しいです。できるだけ土をほじくり返し、日に当てて乾燥させましょう。
殺菌剤や木酢液を吹きかける
きのこが生えたら、殺菌剤や木酢液(もくさくえき)を使用するのもおすすめです。うどんこ病や灰色カビ病などにも効果的なこれらは、きのこの菌を殺菌する効果もあります。
手軽にきのこを除去したい場合は、殺菌剤・木酢液・防虫スプレーなどを使って菌を死滅させ再度生えにくいような環境を作るとよいでしょう。
[https://andplants.jp/products/evo_anti_insect_spray]観葉植物のきのこ|予防の仕方
キノコの菌糸が土や木の奥まで根を張ってしまうと、きのこは何度も生えて出てきます。
少しでもきのこが生えにくくなるように、室内に観葉植物を飾る前に、あらかじめ土の種類を適切に選び、管理の仕方や置き場所に注意しましょう。
- 土は無機質なものを使う
- 土をしっかりと乾かす
- 日当たりと風通しが良い場所で育てる
上記3つの方法について詳しく解説します。
土は無機質なものを使う
きのこは有機物の表面にしか生えない生物です。あらかじめきのこが生えないような環境をつくるのであれば、土は赤玉土・鹿沼土・バーミキュライト・パーライト・川砂を使うようにしましょう。きのこや菌が繁殖しなければ、カビやコバエも発生することがありません。
また肥料にも気を配り、化学肥料を元肥として土に入れ、植物を育てるのがおすすめです。
[https://andplants.jp/products/inliving-soil-2l]土をしっかりと乾かす
観葉植物の水やりは、土をしっかりと乾かしてから行いましょう。土が乾燥と湿潤の状態になるようにメリハリをつけて管理します。
土がいつまでも湿ったままでいると、さまざまな菌が発生しやすくカビやきのこが生えやすいです。また消毒の代わりとして天気が良い日には、観葉植物を日光浴させることもポイントです。
水をやり過ぎてしまう方は、下記のお水やりチェッカーを利用するとメリハリのある管理ができるかもしれません。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]日当たりと風通しが良い場所で育てる
きのこは多湿な環境を好むので、観葉植物の置き場所はできるだけ日当たりと風通しを良くし、湿気がたまらないように育てましょう。
人が清潔と思えるような環境づくりをすることで、菌も発生しにくく、病気にかかることも減ります。
観葉植物のきのこは栄養の素にもなる
きのこは、観葉植物に悪さをしているわけではありません。
乾かして枯らすなどの対処をすると今度は小さな微生物が植物の栄養へと分解し、それを植物が吸い上げ元気な株に生長します。定期的に肥料を与える頻度も少なくなるため、管理の手間が減りますよ。
また、植物は無機質な土で育てるよりも、腐葉土などの有機質の土で育てた方がよいこともあります。
無機の化成肥料を与え続けると、土の中の菌叢のバランスが崩れ、根圏環境が悪くなることも。一方、有機成分を含む環境は自然に近い環境なので、植物を含めた生物にとってベストな成育環境となるのです。
まとめ
初めて見かけたときは驚くかもしれませんが、キノコが直接植物に悪さをすることはほとんどないため過度な心配は不要です。乾燥させる・殺菌剤を使用するなど適切な対処をすれば、きのこの菌は簡単に死滅させられます。
加えて、新しい土に交換すればより安全です。
AND PLANTSで取り扱っている下記観葉植物の土は、有機物無配合なためきのこや虫が発生しにくですよ。植え替え時にも活躍してくれるので、お持ちでない方はこの機会にご活用ください。
[https://andplants.jp/products/inliving-soil-2l]