植物名 | シュロチク |
学名 | Rhapis humilis |
英名 | Reed rhapis |
科目/属性 | ヤシ科ラピス属 |
原産地 | 中国 |
日当たり | 室内の半日陰(室内) |
温度 | 最低0℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の表面が乾いてから2~3日後 |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5~10月 |
育てやすさ | ★★★★☆ |
\品種別の植物ケアカードも同梱します/
シュロチクの特徴
シュロチクは「緑の宝石」という別名でも親しまれ、美しい葉が魅力的な観葉植物です。細い葉がヤシ科の「シュロ」という植物に似ていることから、「シュロチク」と名付けられました。
耐陰性に優れており、日光が確保できない室内で育てやすいのも特徴です。竹のように真っすぐと伸び、横に広がる細い葉は南国リゾートの雰囲気を感じさせてくれます。
シュロチクは、初めて観葉植物を迎える方にも育てやすくお手入れも簡単。初心者でも南国リゾート感溢れるグリーンインテリアとして育てやすいでしょう。
シュロチクの花言葉
シュロチクの花言葉は「思慮深い」「向上心」です。上へ上へ成長しながら、細長く真っすぐな葉を伸ばす姿が花言葉の由来になっています。
これらの花言葉は、尊敬できる友人や先輩への誕生日プレゼントにぴったりです。向上心というポジティブな花言葉は、新築祝いや開店祝い、開業祝いなどにも喜ばれるでしょう。
インテリア性も高く、和テイストや南国リゾート感を演出したい方にもおすすめです。
シュロチクの風水
シュロチクには、出会い運を引き寄せる風水効果があります。横に真っすぐ伸びる葉先が枝垂れることから、人間関係を調和してくれるでしょう。
出会い運を高めたい方は、玄関やロビーなどに置くと効果的です。さらに、シュロチクには悪い気を浄化してくれる風水効果もあります。
室内に留まった悪い気を新しい気と入れ替えるので、気分転換にもおすすめ。鋭く尖った葉が下向きに枝垂れることで、陰の気を放ち日常に落ち着きをもたらしてくれます。
シュロチクの育て方
シュロチクは、初めて植物をお部屋に迎える方にも育てやすい植物ですが、育て方にはポイントがあります。
ここでは、シュロチクの育て方について解説します。育て方のポイントを押さえて、適切に育てることができれば、美しい姿で元気に育ち続けるでしょう。
置き場所と日当たり
シュロチクは、室内の半日陰を好みます。直射日光は葉焼けの原因となるので、室内でも窓際に置く場合はレースカーテン越しの光を当てましょう。
耐陰性が強いので、明るい室内であれば問題なく育ちます。ただし、置いた場所が暗すぎると、葉色が薄くなったり軟弱に育ったりと生育が悪くなるので気を付けましょう。
日当たり不足で生育が悪い場合は、明るい窓際でレースカーテン越しに日光浴させると元気になります。葉焼けした葉は、茶色く変色し元に戻らないので日当たりには気を付けてください。
温度
シュロチクは寒さに弱い植物です。最低5℃以上をキープして育ててください。
寒さに当たり続けると、葉を次々に落としてしまいます。なるべく暖かい場所で管理することが重要なポイントです。
冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離した明るい場所に置きます。暖房の風が当たらないように気を付けてください。
水やりの頻度
- 春夏:土の表面が乾いてから
- 秋冬:土の表面が乾いてから2~3日後
春夏の生育期には、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。
シュロチクに水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨てることが重要です。気温の下がる秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えましょう。
冬は土の表面が乾いてから2~3日後に水やりをします。この時期は空気が乾燥するので、水やりと一緒に葉水も与えるとイキイキとした元気な葉を維持しやすいです。
もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。
肥料
シュロチクには、植え替えの時に長期間ゆっくり効く緩効性肥料を、土に混ぜ込んでおくだけで十分です。土に肥料を混ぜ込んでいない場合は、置き肥や液肥を与えます。
生育期の5~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。
冬も肥料を与えると根痛みの原因になります。土の上に置いている置き肥は取り除いて、液肥やりもやめましょう。
剪定方法
シュロチクの剪定時期は5~10月です。傷んだ葉や枯葉、茂りすぎた枝葉を剪定します。
不要な幹を切るときは、根元から剪定することが重要です。剪定した幹の下からは新芽が出てこないので、途中で切っても見栄えが悪くなります。
さらに太い幹は剪定鋏で切ることが難しい場合があります。その場合は、ノコギリを使って怪我のないように切り取りましょう。
シュロチクは生育期に葉がよく茂るので、風通しが悪くなりやすいです。風通しが悪いと、病害虫発生の原因になります。
元気に育てるためにも、葉が茂りすぎないように気を付けて管理してください。
シュロチクのよくあるトラブルと対処法
ツヤツヤした緑の葉が特徴的なシュロチクですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
関連記事:観葉植物の根腐れ|対処法や見分け方の紹介
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとシュロチクに悪影響です。
対処法はシュロチクの植え替えをすること。
シュロチクを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
関連記事:観葉植物の根詰まり|症状や対処法について
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
関連記事:観葉植物の葉焼け|原因や対処法の紹介
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
シュロチクのよくある質問
最後にシュロチクのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- シュロチクの成長速度はどのくらい?
- シュロチクが枯れる原因は?
- シュロチクは室内と屋外どちらを好むの?
- シュロチクが伸びすぎた時はどうすればいい?
- シュロチクの新芽を出すにはどうする?
- シュロチクは花が咲くの?開花時期は?
- シュロチクの植え替え時期/植え替え方法は?
それでは具体的に見ていきましょう。
シュロチクの成長速度はどのくらい速い?
成長速度は比較的遅いです。同じヤシ科ラピス属の観音竹は生育が早く大きくなりやすいですが、シュロチクは比較的ゆっくりと生育します。
すぐに大きくならないので、初心者でも置き場所に困ることは少ないでしょう。とはいえ、順調に生育すると3~4mほどの大きさになるので、剪定をして株姿を整えながら育ててください。
大きくなりすぎると株元の葉が少なくなり、見栄えが悪くなるので注意が必要です。
シュロチクが枯れる原因は?
シュロチクの枯れる原因には、「直射日光」「水のやりすぎ(やらなすぎ)」「寒さ」が考えられます。
直射日光に当たると葉焼けしやすいので、夏は葉全体が葉焼けして枯れやすいです。直射日光の当たらない明るい場所で育ててください。
水のやりすぎは根腐れの原因になります。とはいえ、水をやらなければ枯れてしまうので、土の乾燥を確認しながら適切な水やりをすることが重要です。
5℃以下の寒さに弱く、冬の屋外では枯れやすいです。室内でも窓際の近くは屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離して管理しましょう。
シュロチクは室内と屋外どちらを好むの?
シュロチクは室内の日当たりの良い環境を好みます。ただし、直射日光は葉焼けの原因になるので、レースカーテンをするなどの工夫が必要です。
屋外の日陰でも育てることはできますが、紫外線量が変わるので室内と屋外を出し入れすることはあまりおすすめできません。頻繁に紫外線量が変化すると、生育に悪影響です。
そのため、室内の明るい窓際で一年を通して育ててください。
シュロチクが伸びすぎた時はどうすればいい?
伸びすぎた時は、根元から剪定します。
シュロチクはヤシ科のため、他の植物のように剪定した幹の下からは新芽は出てきません。途中の幹を剪定しても、見栄えが悪くなるだけです。
さらに、風通しも改善されないため、植物の生育にもよくありません。伸びすぎた幹は、根元から思い切って剪定したほうが良いでしょう。
シュロチクの新芽を出すにはどうする?
シュロチクは、「剪定」「植え替え」「株分け」をすると新芽が出やすいです。
幹がたくさん出ていると、新芽が出にくいので伸びすぎた幹を根元から剪定してください。また、鉢の中で根詰まりしている場合も新芽が出にくい状況です。
植え替えを3年以上していない場合は、一回り大きな鉢に植え替えるだけで新芽が出てくるでしょう。鉢を大きくしたくない場合は、株分けをして鉢に植え替える方法もおすすめです。
シュロチクは花が咲くの?開花時期は?
シュロチクは、7~9月にクリーム色の稲穂のような不思議な花を咲かせます。
長年育てられ、成熟した株に花が咲きやすいです。しかし、シュロチクに花が咲くということは、弱ってきている証拠でもあります。
これ以上の成長が見込めないため、花を咲かせて子孫を残そうとしているわけです。花は剪定して一回り大きな鉢に植え替えたり株分けしたりすると、その後も元気に育ってくれます。
シュロチクの植え替え時期/植え替え方法は?
植え替え時期は、生育期の5~10月です。
2~3年に一度のペースで植え替えましょう。また、水やりの時に土の吸水が悪かったり、鉢底から根が出てきたりした時も植え替えタイミングです。
鉢から取り外し、一回り大きな鉢に植え替えます。この時に根が固まっている場合は、土と一緒にほぐしてください。
植え替え後は直射日光の当たらない場所に置いて、しっかり水やりをします。その後は、元の場所に戻して管理してください。
シュロチクのまとめ
シュロチクは明るい室内であれば、一年を通して簡単に育てることができます。美しい緑色の葉をなびかせる南国リゾート感のある姿は、おしゃれなインテリアグリーンとして活躍するでしょう。
「思慮深い」「向上心」という花言葉は、友人や先輩などの誕生日プレゼントにも最適です。さらに、出会い運を向上させる風水効果は人間関係の改善にも効果があるので、多くの方に喜んでもらえます。
ぜひ、素敵なインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。