| 項目 | 詳細 |
| 植物名 | ドラセナ・フラグランス |
| 学名 | Dracaena fragrans |
| 英名 | Corn Plant |
| 科目/属性 | リュウゼツラン科ドラセナ属 |
| 原産地 | 熱帯アフリカ |
| 日当たり | 日当たりの良い室内 |
| 温度 | 最低10℃以上をキープ |
| 耐寒性 | 弱い |
| 耐暑性 | 強い |
| 水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:土が乾いてから1週間後 |
| 肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
| 剪定時期 | 5月~10月 |
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[https://andplants.jp/collections/doracaena]ドラセナ・フラグランスの特徴
ドラセナ・フラグランスは、「フラグランス」の名前の由来となっている甘い香りを放つ花を咲かせるドラセナです。太く力強い幹と幅広い剣状葉は、インテリアグリーンとしても人気があります。

ドラセナ・フラグランスにはさまざまな種類があり、その中でも「幸福の木」として知られるマッサンゲアナが人気です。種類によって葉色や斑の入り方が異なります。
乾燥に強く育てやすいので、初めて観葉植物を育てる方にもおすすめのドラセナです。
ドラセナ・フラグランスの種類
ドラセナ・フラグランスの代表的な種類を紹介します。
- マッサンゲアナ(幸福の木):葉の中央に黄緑色の縦縞模様が入る
- コンパクタ:光沢のある濃緑葉が密集して茂る
- リンデニー:薄緑色の葉の外側に黄色の斑が入る
- ビクトリア:葉の中央に濃緑の縦縞模様が入り、葉の縁は薄い黄色の斑が入る
- ゴールドコースト:濃緑色の葉の縁にライムグリーンの斑が入る
それぞれ葉色や斑の入り方が品種によって異なるので、合わせるインテリアや植える鉢によって印象が変わります。置き場所の雰囲気にあったお気に入りの種類を見つけて育ててみてください。
ドラセナ・フラグランスの育て方

ここでは、ドラセナ・フラグランスの育て方を紹介します。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
- 植え替え方法
置き場所と日当たり

ドラセナ・フラグランスは日当たりと風通しの良い室内を好む植物です。しかし、耐陰性も強いため、窓際から離れた位置でもほどほどの明るさ環境があれば、問題なく育ちます。
真夏の直射日光に当たりすぎると、葉焼けする危険があります。窓際に置く場合は、夏は窓際から離しておくと安心です。
斑入り部分が光合成ができる緑色よりも多い種類においては、なるべくレースカーテンで和らげた光を直接当てるようにしましょう。ほどほどの明るさでは、綺麗な斑入り葉が維持できないためです。
室内ではサーキュレーターや窓の開閉で、空気を循環させて、病害虫の予防や成長促進をして管理してください。
温度

ドラセナ・フラグランスは寒さに弱いため、最低10℃以上をキープして育ててください。より安全に冬越しさせる場合は、室温を15℃に保って暖かい室内で管理しましょう。
ほどほどの明るさでも十分に育つため、冬だけお部屋の中央に移動させておくのもおすすめです。お部屋の中央は、窓際の冷え込みの影響を受けにくいため、安全に冬越しできます。
暑さには強い植物ですが、30~35℃以上の夏の高温が連日続く場合は、水やり後に蒸れを引き起こすかもしれません。サーキュレーターやエアコンなどの空調で、室温が高くなりすぎないように気を付けましょう。
水やりの頻度

ドラセナ・フラグランスの季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:土が乾いて1週間後
春夏の生育期は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いたら)鉢底から水が流れるほど水やりしてください。ただし、受け皿に水を溜めたままにしておくと根腐れの原因になるため、溜まった水はこまめに捨てましょう。
気温が下がり始める秋は、土の乾き具合を確認しながら徐々に水やり間隔を調整します。冬の水やり頻度は、土の表面が乾いて1週間後に与える程度です。
ドラセナ・フラグランスは乾燥に強い植物です。そのため、土の乾燥具合を確認してからの水やりがポイント。
与える時はたっぷり与えますが、土が湿っている間は水やりをしないようにしてください。水やりの頻度が多いほど根腐れしやすいです。
冬に水やりと葉水を行う場合は、室温が十分に上がってから行ってください。室温が低いタイミングで行うと逆効果です。
水やりに失敗したくない方は、水やりチェッカーの利用をおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合を確認できるため、季節や置き場所による水やり間隔の変化が分かりやすくなります。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

ドラセナ・フラグランスには、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。
春に植え替えをした際は、土に元肥を混ぜ込み、真夏を除いて置き肥や液肥を追肥として与えるとぐんぐん育ちます。秋に植え替えをした場合は、気温が下がり始めるタイミングなので、元肥は避けた方が無難です。
しっかりと暖かくなった春から置き肥や液肥を与え始めると、美しい新葉を出してくれます。
与える肥料は、AND PLANTSオリジナル「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」がおすすめです。ドラセナ・フラグランスをより艶のある美しい葉にしてくれるので、ぜひ使ってみてください。
[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]剪定方法

ドラセナ・フラグランスの剪定は、枯れたり茂りすぎたりした葉を切る程度です。
ドラセナ・フラグランスの多くの種類は、幹から直接葉が生えているようなフォルムをしています。茶色く枯れた下葉や黄色く弱った葉であれば、葉の根元を横に引っ張ると簡単に取り除けます。
ただし、健康的な葉を風通し改善のために間引く場合は、ハサミで切り取ってください。健康的な葉は手では簡単に取り除けず、幹を傷める可能性があります。
もし葉先だけが傷んでいる場合は、葉の形状に沿って切り取ってください。葉を剪定した跡が目立たず、見た目を損なわずに観賞を楽しめます。
AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。軽くて切れ味抜群の使いやすい剪定ハサミを使って、楽しくお手入れしてみてください。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]植え替え方法

ドラセナ・フラグランスは2~3年おきに生育期の5~10月に植え替えをしましょう。真夏は生育が緩慢になるので、30℃を超えるような日が続く場合は避けてください。
育てている年数だけでなく、主に以下の3つの症状が現れた時にも植え替えをします。
- 根腐れしている
- 鉢底から根が出ている
- 土に水が染み込まない
ドラセナ・フラグランスは、マッサンゲアナをはじめとして多くの品種が1鉢に複数本植えられていることが多いです。傷んでいる根がない場合は、形が崩れないように1~2回り大きな鉢にそのままスポッと植え替えると上手に植え替えられます。
もし根が傷んでいる場合は、1本1本バラシて黒ずんだりスカスカの根を取り外したりしてください。その後、バランスが良くなるように植え替えます。
その他、植え替えの際に注意したいことは「観葉植物の植え替え」の記事で詳しく紹介しています。初めてのドラセナ・フラグランスを植え替える方は、ぜひ確認しておきましょう。
AND PLANTSでは、以下の植え替えセットをご用意しています。植え替えのアイテム集めに時間をかけずに、パッと植え替えできるのでおすすめです。
[https://andplants.jp/products/andplantsrepotset-s]ドラセナ・フラグランスのよくあるトラブルと対処法

ここではドラセナ・フラグランスのよくあるトラブルと対処法を解説します。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。落ち着いて対処するためにも、ぜひ確認しておきましょう。
根腐れ
ドラセナ・フラグランスの根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 株がグラグラする
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 葉に張りがなく垂れている
- 葉先が枯れている
- 幹が柔らかい
- 幹にしわが出来ている
- 幹と幹の表皮に隙間ができる
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
- 古い土を落として新しいものに交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与える
- 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
- 殺菌剤に浸す
根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。
1鉢に複数の株が植えられているドラセナ・フラグランスの場合は、1株1株バラして手入れをして、1鉢1株で植え替えてください。根腐れで傷んでいる株と健康的な株を一緒に植えると、健康的な株も根腐れの悪影響を受けるので注意しましょう。
根腐れの予防には水はけのよい土に植えることが重要です。その他の予防や対策については、「観葉植物の根腐れ」の記事を参考にしてみてください。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。
ドラセナ・フラグランスは根詰まりすると、以下のような症状が見られます。
- 新芽が出てきにくくなる
- 新芽が小さくなる
- 葉色が薄くなる
- 斑が薄くなる
- 古葉から順番に枯れてくる
根詰まり自体は、すぐに枯れる原因にはなりません。しかし、生育スピードが遅くなり、徐々に元気をなくしていくので注意が必要です。
対処法は、植え替えです。
5月~7月、または9月~11月に、鉢底の土を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。株の大きさにもよりますが、1回り~2回り大きな鉢へ植え替えてください。
植え替えするだけで、根詰まりが引き起こす上記の症状は解決します。「もしかしたら根詰まりしているかも」と不安な場合は「観葉植物の根詰まり」の記事を参考にして判断してみてください。
葉焼け
ドラセナ・フラグランスが葉焼けすると、以下の症状が出てきます。
- 葉先や葉の縁が茶色くなる
- 葉全体が焦げたように茶色になる
- 葉の一部分が白くなる
- 斑入り部分が茶色くなる
強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。
対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- レースカーテンやシェードなどで遮光する
- 葉焼けした葉は剪定する
葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。
葉焼けした葉は元には戻らないので、株全体のバランスを見ながら剪定しましょう。葉の先端や縁だけが葉焼けしている場合は、形状に合わせて葉焼けした部分だけを剪定すると、剪定後の見栄えも気になりません。
筆者は、ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ(幸福の木)を、部屋の片づけのため夏の直射日光下のベランダに1時間ほど出していたことがあります。結果的に、複数枚の葉の一部分が白く葉焼けしました。
短時間でも、夏の強い直射日光ですぐに葉焼けするので注意しましょう。
葉焼けが起きた際の対処法や予防法について詳しく知りたい方は、「観葉植物の葉焼け」の記事もぜひチェックしてみてください。
ドラセナ・フラグランスの害虫トラブルと対処法

ドラセナ・フラグランスに発生しやすい害虫は以下の4つです。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- コバエ
それぞれ見ていきましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点やカスリのような傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉は取り除く
- 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。
2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。
ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。
大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら要注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。
カイガラムシ
カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や鉢、床がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
風通しの悪い環境で育てていると、葉の裏側や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。
見つけ次第、早めに以下の対処法を取りましょう。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。
ただし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。
ドラセナ・フラグランスの葉の付け根部分に、カイガラムシが発生し始めると、駆除が非常に大変です。葉が密集しているため、見逃したり殺虫スプレーがうまくかからなかったりします。
日頃から、葉色や葉の手触りなど気にかけておくと、カイガラムシの発生に気づきやすいはずです。カイガラムシの駆除に悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事内容が、悩み解決に役立つでしょう。
アブラムシ
ドラセナ・フラグランスを日当たりと風通しが悪い環境で育ててしまうと、アブラムシが発生しやすくなります。アブラムシは空気が滞留してジメッとした環境を好むためです。
さらに、生育環境が悪いと葉が柔らかくなるため、被害を受けやすくなります。
アブラムシが発生した際の代表的な症状は、以下の通りです。
- 新芽にアブラムシが密集している
- 新芽の葉の形がゆがんでいる
- 白~茶色い脱皮殻が目立つ
- 葉や鉢、床がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。
脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。
具体的な対処法を紹介します。
- アブラムシを取り除く
- 茂りすぎた葉は取り除いて風通しを良くする
- 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
- アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。
アブラムシは増えすぎると、周囲の植物に移動します。成長が進んだアブラムシは翅が生えて飛ぶので、遠くの観葉植物にも移る可能性も。
「観葉植物に発生するアブラムシ」の記事を参考に、アブラムシの被害がない観葉植物ライフを過ごしてください。
コバエ
コバエが発生し始めると、以下のような症状がでてきます。
- 土から虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、私たち人間にとっては不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。
例えば、以下のような対処法がコバエの減少・防除に効果的です。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 新しい土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
ドラセナ・フラグランスをはじめ、多くの観葉植物の土に堆肥を混ぜ込んだり有機質肥料を与え過ぎたりするとコバエが発生する原因になります。
コバエをどうしても発生させたくない方は、無機質用土の使用がおすすめです。筆者はコバエ対策として、基本的に無機質用土で植物を育てるようにしています。
もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らすのも一つの手です。
コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで簡単に作ることができます。また、市販のコバエトラップもお手軽で便利です。
土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。
コバエは有機質の匂いに反応して集まってくる習性があります。「お部屋でコバエが飛んでいる」と悩んでいる方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認して対処すると、悩みがなくなるかもしれません。
ドラセナ・フラグランスの育て方に関するよくある質問

最後にドラセナ・フラグランスの育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 幹から出てきた新芽がひょろひょろになる原因は?
- 花が咲くの?開花時期は?
- 枯れる原因は?
それでは具体的に見ていきましょう。
幹から出てきた新芽がひょろひょろになる原因は?
ドラセナ・フラグランスの新芽がひょろひょろになる原因は「日当たり不足」「水のやりすぎ」が考えられます。
ドラセナには耐陰性がありますが、窓もない暗い場所では育ちません。現在、置いている場所で新芽がひょろひょろになる場合は、より明るい場所に移動させましょう。
また、水のやりすぎでも新芽はひょろひょろになります。土が常に湿っていることがないように水やり管理にも注意してください。
花が咲くの?開花時期は?
ドラセナ・フラグランスは、香りの良い花を10月~12月頃に咲かせます。しかし、開花自体は非常に珍しく、5~10年に1度の周期です。
花を楽しみたい方は、以下の開花条件を意識して育ててみてください。
- 秋~冬に5~7℃の低温に2~3週間ほど当てる
- 日頃からしっかりと日差しに当てる
- 夏以降は肥料を与えない
開花時期に、ドラセナ・フラグランスにとって厳しい環境を人為的に作ると花が咲きやすくなります。ただし、それまでに十分な成長をしていないと、そのまま枯れてしまう可能性もあるので、じっくりと大きく育てた株で試してみてください。
枯れる原因は?
枯れる原因は、「寒さ」「水のやりすぎ(やらなすぎ)」「日当たり不足」です。
ドラセナ・フラグランスは乾燥や日陰に強い性質を持っているため、簡単には枯れません。しかし、極端な水やり管理や日当たり不足を経験すると枯れる可能性が高いです。
また、冬の寒さには弱いため、開花を目的としないのであれば10℃以下の寒さには当てないようにしてください。この記事で紹介した育て方を守っていれば、すくすくと元気に育つでしょう。
まとめ
ドラセナ・フラグランスは乾燥や暗い環境にも強い性質を持つ、初心者向きの観葉植物です。ただし、「乾燥に強い=水やり頻度は少なめ」「暗い環境にも強い=ほどほどの明るさは必要」である点には注意してください。
筆者は園芸店時代にドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ(幸福の木)の開花を何度も見てきました。状態の良い株であれば、日本の環境でも香りの良い花を楽しめます。
ぜひドラセナ・フラグランスを元気に育てて、香りの良い花も楽しんでみてはいかがでしょうか。
[https://andplants.jp/collections/doracaena]