落ち着いた色の風合いが魅力のドライフラワー。瑞々しく鮮やかな生花とは異なる魅力を持ちます。生花からドライフラワーになるまでに色がくすんで変化し、独特の雰囲気をまといます。
ドライフラワーは、結婚式や成人式の前撮りで人気が高まっており、使用する人が増えているアイテムです。
おしゃれにインテリアとしても飾れることから、前撮りや結婚式で使用したブーケをそのまま部屋に飾る人も多いです。今回は、前撮りで使用するドライフラワーについて解説していきます。
ドライフラワーを使いたい場合には、どこで購入できるのか、どのような花の種類があるのかなど詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
[/collections/dryflowers-arrangement]ドライフラワーは結婚式や成人式の前撮りで人気
近年人気が高まっているドライフラワーは、結婚式のブーケで使用されたり、成人式の髪飾りで使用されたりすることが多くなっています。くすんだ色の風合いがおしゃれに見えて、生花や造花と違った魅力があります。
ドライフラワーは、生花と違って保管ができるので、前撮りで使用したものを結婚式や成人式の当日にも使用することが可能です。兼用できるのが良いと感じる人もいるでしょう。
成人式の前撮りの髪飾りには、ドライフラワーをメインにフェザーや水引、タッセルなどの飾り物を組み合わせて、和の雰囲気を演出して使われることが多いです。
結婚式の前撮りのブーケをドライフラワーにするのはアリ
結婚式の前撮りでもドライフラワーは人気があります。洋装の衣装にはもちろん、和装の衣装にも合わせることが可能です。
洋装の場合は、レースがあしらわれたストンとしたラインのドレスや、ビンテージ風のドレスと相性が抜群です。ドライフラワーを合わせることでトータルコーディネートがおしゃれに仕上がります。
和装の場合は、白無垢や色打掛けに合わせて、大きめに束ねたダイナミックなブーケを合わせると存在感が出ます。衣装を引き立てながらブーケがアクセントになり、写真映えもするので、和装にドライフラワーのブーケを合わせるのもおすすめです。
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前撮りに使えるドライフラワーの購入方法
前撮りにドライフラワーを使用する場合に、どこで購入するかも大事なポイントです。最寄りの花屋さんでドライフラワーが販売されているとイメージもしやすいですが、そうでなければなかなかイメージがつかないこともあります。
ドライフラワーを購入する方法は以下の3つです。それぞれの特徴を紹介するので、自分に合った購入方法を選んでみてくださいね。
- 実店舗の花屋さん
- オンラインショップ
- 雑貨屋さん
実店舗の花屋さん
ドライフラワーの人気が高まっていることから、ドライフラワーを取り扱う花屋さんも増えています。
ドライフラワーは束で作られているものを販売していることが多いですが、お店によってはオーダーメイドで作ってくれるところもあります。
実店舗のお店の良さは、やはり実物を見ながらイメージを膨らませることができる点です。実際の大きさもどの程度になるのか確認できるので、安心と感じる人も多いでしょう。
オンラインショップ
ドライフラワーはオンラインショップでも多く販売されています。ハンドメイドサイトでも多く取り扱われており、色んなサイトで商品を比較しながら選ぶことが可能です。
オンラインショップでは画像で商品を確認できますが、稀に実際のものと色の風合いが異なっていたり、大きさが思ったより大きかったり、小さかったりすることもあります。
大きさに関しては、商品の詳細に記載されていることが多いので、実際にどのくらいの大きさなのか確認しながら購入すると良いでしょう。
[/collections/dryflowers-arrangement]雑貨屋さん
インテリア雑貨や生活雑貨、アクセサリーを販売するお店でもドライフラワーを取り扱うお店が増えています。
ブーケにして販売しているお店もあれば、素材として花の種類を単品で販売されていることも多いです。
種類はあまり多くはありませんが、インテリアとして見栄えの良いものを重視しているので、あまり見かけないような花が販売されていることもあり、見てみると面白いです。
雑貨屋さんならではのドライフラワーに出会えるかもしれません。
Pinterestでイメージ画像を保存しておくのがおすすめ
ブーケのイメージをどのようにしようか悩むときや、具体的なイメージが湧かないときには、Pinterestでイメージ画像の素材を探すのがおすすめです。
Pinterestは好みの画像を集めたり、共有したりすることができるWebサービスなので、イメージを膨らませるのに役立ちます。
色々なブーケを見てみると、自分の好みや、方向性が分かってくることもあります。お店でブーケの相談をするときには特にイメージ画像が役立つので、画像を保存しておくと良いです。
花のイメージはなかなか口頭で伝えるのが難しく、イメージの共有がしっかりできていないと、イメージ違いのものが仕上がってしまう恐れもあります。
イメージ画像をあらかじめ用意しておけば、相談する際もすぐにイメージ画像で共有できるので安心です。お店側がブーケのイメージの画像や写真を多く用意しているとは限らないので、ネットで探しておくのが良いでしょう。
ドレスと相性が良いドライフラワー
ドライフラワーとして出回りの多い花の中から、ドレスと相性が良い花の種類を4つ紹介します。どれもドライフラワーとして親しまれている花で、ドライフラワーらしい風合いを持っている花です。
それぞれの花の特徴を紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
- リモニューム
- パンパスグラス
- ピンクッション
- ユーカリ
リモニューム
リモニュームはスターチスとも呼ばれ、鮮やかな小さい花がたくさんついているボリューム感のある花です。カサカサとした質感が特徴的でドライフラワーになりやすい花でもあります。ふわっとした花の雰囲気は、ドレスと相性が良いです。
リモニュームには「ハイブリット」といわれるタイプがあります。ハイブリットとは「交雑」の意味があり、色々な種類の品種を掛け合わせて作られたものです。
ハイブリットタイプは従来のリモニュームとは花の付き方が異なるものがあり、最近ではハイブリットタイプを好む人が多く、おしゃれな雰囲気があります。
筆者が以前花屋に勤めていた際も、ハイブリットタイプは花束に取り入れやすく、よく仕入れて使っていました。
[https://andplants.jp/products/limoniumpink]
パンパスグラス
大きな白い穂が特徴的なパンパスは、ドライフラワーのブーケによく使用される花材です。イネ科の植物なので、ススキに似ている雰囲気があります。
パンパスを使うと、大きく躍動感のあるブーケに仕上がり、インパクトが増します。縦型のすらっと長さのあるブーケのデザインを好む人におすすめの花材です。
ドライフラワーとして通年出回りはありますが、パンパスの旬は秋頃なので、秋に出回りが多くなります。花屋さんでも販売されることがあり、他の秋の花や紅葉した葉ともよく合います。
秋冬の時期の前撮りの撮影が屋外であれば、外の景色ともマッチしたブーケの写真が収められます。下記のようなブーケを活用してみてはいかがでしょうか。
[https://andplants.jp/products/dryflower-vase-yellow-large]センニチコウ
センニチコウは、赤やピンク、白などの色の種類がある小さな丸い可愛らしい花です。野草として馴染みのある人も多いシロツメクサとも似た雰囲気があります。
センニチコウは漢字で「千日紅」と書き、花が長く持つことに由来した名前です。丈夫な性質で、ドライフラワーとしてよく販売されています。
白のセンニチコウは、ナチュラルで優しい印象があるので、ウェディングのブーケと相性が抜群です。動きのあるナチュラルなブーケの花材にも適しています。
[https://andplants.jp/products/dryflower-vase-blue]ユーカリ
ドライフラワーのグリーンで人気が高いのがユーカリです。スモーキーなグリーンの色と葉の形が魅力的です。ユーカリは種類が多く、葉の形も様々で、実付のものもあり、ブーケにはもちろんですが、リースやスワッグなどにも多用されます。
ユーカリは落ち着いたスモーキーな色が特徴なので、アンティークな雰囲気やシックな雰囲気のドレスと相性が抜群です。花は白系、ブルー系と合わせると、上品で大人なブーケに仕上がります。
ユーカリは鼻に抜ける爽やかな香りがあり、ドライフラワーになっても香りが楽しめます。
[https://andplants.jp/products/dryflower_material-eucalyptus]和装と相性が良いドライフラワー
結婚式、成人式の前撮りでおすすめの和装と相性の良いドライフラワーを紹介します。和装でも人気の高いドライフラワーは、ブーケ、ヘッドパーツによく使用されています。おすすめの花を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- キク
- カスミソウ
- アジサイ
キク
和装におすすめの花はキクです。キクは一般的にお供え用のイメージが強いですが、和装の結婚式には、ブーケや会場装花によく使われています。
ドライフラワーのキクは、厳密にはキクではなく、キク科の花が使われていることが多く、花型がキクに似ています。
和の雰囲気にぴったりのキクはヘッドパーツとして髪に付けるのがおすすめです。
カスミソウ
細かい白い花と、繊細な雰囲気が魅力のカスミソウは、ドライフラワーとしても使用されます。他の花を引き立て、全体のボリューム感をアップさせてくれます。
カスミソウはもちろん洋装にも合いますが、和装にも合わせられる花です。ヘッドパーツとして使用されることも多く、他の花と花との間をつないで華やかにしてくれます。
カスミソウには「感謝」の花言葉があることから、ギフトに人気で、結婚式にも適した意味のある花です。
アジサイ
アジサイのドライフラワーは、生花からドライになる過程で、色がくすみ、アンティークカラーの風合いを特に楽しめる花です。
色がグラデーションになったグリーンやベージュ、ブルーなどは、ひとつひとつ色の出方が異なり、絶妙な雰囲気と魅力を放っています。
アジサイの花は大きさがあるので、ブーケに入れるとボリューム感が出て、ヘッドパーツで使用する場合は、小さめに切り分けて使用することが可能です。
小花が集まって、ひとつの大きな花になるアジサイは、切り分けても使用できるのが良いところです。
[https://andplants.jp/products/dryflower_material-hydrangea_magical_ruby_red]
生花からドライフラワーにしやすい花
生花はどの花でもドライフラワーにできるわけではなく、ドライフラワーにできる花の種類は実は限られています。チューリップ、ダリア、カラーなど水分量が多い花や、花びらが薄く繊細なものは基本的にドライフラワーにすることができません。
ドライフラワーにできる花の種類の中で、手作りでドライフラワーにできるおすすめの花を紹介します。ドライフラワーにしやすい種類なので、興味のある方はぜひ挑戦してみてくださいね。
ミモザ
ドライフラワーにおすすめしたい花は、ミモザです。正式な植物の名前は「アカシア」といいますが、アカシアの花のことは、愛称で「ミモザ」と呼ばれます。黄色いふわふわとした花がたくさん付き、絵柄のモチーフにもよく用いられる可愛らしい花です。
時期は、2月頃~3月頃の一時期のみ生花店での出回りがあり、旬の時期が比較的短い花です。購入するには、そのピンポイントの時期に花屋さんでゲットする必要があります。
ミモザはとてもドライフラワーになりやすいので、花も葉も乾燥が早く、茎を水につけていても乾燥が進みます。黄色いふわふわの花は、ドライになる途中でしぼんでいきますが、色はそのまま残ります。
きれいにドライフラワーにするには、花がきれいな状態のときに水からあげて、乾燥させましょう。
リモニューム
リモニュームは元々乾燥している質感が特徴で、乾燥した質感の花はドライフラワーにしやすい傾向があります。
ドライフラワーにするときは、花がきれいな状態の内に風通しの良いところに逆さにしてぶら下げます。きれいにドライフラワーにするポイントは、風通しの良いところにぶら下げて、なるべく短時間で乾燥させることです。
1週間~2週間程度を目安に乾燥させることで、ドライフラワーになります。乾燥すると茎も花もカサカサで、パリッとした質感になります。
まだ柔らかさがある場合は、水分が抜けきっていないことになるので、触って確認してみましょう。
自分でドライフラワーを作る際には、生花からドライになっていく変化も楽しめるので、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。
[https://andplants.jp/products/limoniumyellow]ネイティブフラワー
ネイティブフラワーは、南半球の国が原産となる植物の総称で、ワイルドフラワーと呼ばれることもあります。ネイティブフラワーは、個性的な独特なフォルムが特徴で、たくましい硬い質感を持ちます。
花の種類には、ピンクッション、プロテア、ワックスフラワー、リューカデンドロンなどがあり、暑い地域で力強く生きてきたことが分かるような、野性的な雰囲気をまとった植物です。
ネイティブフラワーは共通してドライフラワーにできるため、ドライのブーケによく使われます。特にピンクッションは、ブーケの主役に使われることが多く、存在感を放っています。
生花を扱う花屋さんでは、秋頃からネイティブフラワーの入荷が始まり、秋冬の時期に入荷が多くなる植物です。
前撮りのドライフラワーについてよくある質問
前撮りのドライフラワーについてよくある質問を紹介します。前撮りにドライフラワーを使う際には、扱い方や生花とドライフラワーどちらが良いのかなど疑問に思いやすいポイントです。
質問について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
- 成人式の前撮りで夏頃に使用したドライフラワーの髪飾りは冬の成人式でも使える?
- 髪飾りのお花は生花とドライフラワーどちらが良い?
成人式の前撮りで夏頃に使用したドライフラワーの髪飾りは冬の成人式でも使える?
夏に使用したドライフラワーは冬の時期にも使用することができます。
ドライフラワーの寿命はどのくらいなのか、はっきりというのは難しいですが、1年程するとさらに退色が進んで、形が崩れたり、花や葉が取れやすくなるといわれています。
また、ドライフラワーは保管する環境によっても寿命が大きく変化するものです。直射日光が当たったり、湿度の高い場所に置いたりすると状態が悪くなります。
逆に、専用のケースや箱にしまって、外気に触れないように保管していれば、きれいな状態を保ちやすくなります。乾燥剤を一緒に入れておくのも効果的です。
一定期間の保管が必要なときには、直射日光や湿度に気を付けて保管しましょう。
髪飾りの花は生花とドライフラワーどちらが良い?
生花とドライフラワーには、それぞれの特徴があります。
生花の魅力は、香り、瑞々しい質感、フレッシュで美しい発色です。生花ならではの質感が良いと感じる人も多いでしょう。
しかし、生花の場合は日持ちする期間が限られているので、撮影の当日、または前日のなるべく直前のタイミングで準備が必要となります。管理が少し大変で、保存がきかないところがデメリットと感じる人も多いかもしれません。
ドライフラワーは、くすんだアンティークな風合いが魅力で、大人な雰囲気を演出してくれます。保管して再度使えるのが良いところです。
生花とドライフラワーのそれぞれのメリットとデメリット、衣装との相性を考えながら、理想のイメージに合う方を選んでみてくださいね。
まとめ
前撮りのドライフラワーについて解説しました。結婚式や成人式の前撮りではドライフラワーの人気が高まっています。
実店舗の花屋さん、オンラインショップ、雑貨屋さんなどでは、ドライフラワーを扱うお店が増えており、選びながら購入することが可能です。ドライフラワーは、洋装にも和装にも合わせることができるため、幅広く使われています。
自分で生花からドライフラワーにすることもできるので、手作りのブーケに挑戦したい、思い入れのあるブーケやヘッドパーツにしたいと考える人はぜひ挑戦してみてくださいね。