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ゲッカビジンの花言葉

ゲッカビジンの花言葉|由来や特徴、育て方

ゲッカビジンは、夜の間だけお花を咲かせる一夜花性のサボテン科の植物です。名前にふさわしい幻想的なお花と甘い香りで、世界各地の人々を魅了してきました。

今回は、ゲッカビジンの花言葉と由来をご紹介します。

一夜限りでお花がしぼんでしまうゲッカビジンは、花言葉も儚く美しい言葉が並びます。上品なお花と花言葉は、プレゼントにふさわしいでしょう。

独特な性質や育て方、さまざまな楽しみ方も合わせてご紹介しています。ゲッカビジンを育ててみたい人も、ぜひ参考にしてみてください。

ゲッカビジンの花言葉と由来

ゲッカビジンの花言葉は、以下の通りです。

  • 「ただ一度だけ会いたくて」「儚い美」「儚い恋」
  • 「あでやかな美人」「快楽」
  • 「強い意志」「秘めた情熱」
  • 海外の花言葉
  • ゲッカビジンに怖い花言葉はない

それぞれの花言葉と由来を見ていきましょう。

「ただ一度だけ会いたくて」「儚い美」「儚い恋」

「ただ一度だけ会いたくて」「儚い美」「儚い恋」は、ゲッカビジンのお花が一晩だけ咲く性質を表した花言葉です。

ゲッカビジンは、20時頃から数時間のみ開花する一夜花です。

日が昇った頃にはしぼんでいるため、儚く短命なお花を惜しむ思いから花言葉がつけられたと言われています。

「あでやかな美人」「快楽」

「あでやかな美人」「快楽」の花言葉は、ゲッカビジンの美しいお花と甘い香りを華やかな美人に例えてつけられました

ゲッカビジンの上品な姿にぴったりの花言葉ですね。

ゲッカビジンの香りは濃厚な甘さを感じさせ、ジャスミンの香りに似ていると言われています。香水としても人気のある香りのひとつです。

「強い意志」「秘めた情熱」

「強い意志」「秘めた情熱」は、一晩しか咲かないゲッカビジンの潔さを表現した花言葉です。

ゲッカビジンが一夜花である理由は諸説ありますが、一説では大きなお花を咲かせるためにエネルギーを使い、お花を長く咲かせる力がないのではと考えられています。

大きなエネルギーを使いながらもお花を咲かせようとする姿から、「強い意志」「秘めた情熱」の花言葉がついたそうです。

「強い意志」は堂々したゲッカビジンのお花にぴったりで、見ている人に自信をくれる素敵な花言葉ですね。自信をくれるようなかっこいい花言葉は、「自分らしく」の花言葉の記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

海外の花言葉

英語の花言葉は、「dangerous pleasure(危険な快楽)」です。

ゲッカビジンは海外で「A Queen of the Night(夜の女王)」とも呼ばれており、妖艶な名前から連想してつけられたようです。甘い香りに引き寄せられてしまうことから、美人の誘惑を思わせたのかもしれません。

ゲッカビジンの香りは強く、周囲10mにも広がって花粉媒介者であるコウモリを呼び寄せます。闇の中に甘い香りを漂わせる様子は、「危険な快楽」の花言葉がよく似合いますね。

ゲッカビジンに怖い花言葉はない

ゲッカビジンには、怖い意味の花言葉はありません

気品のあるお花や、香りに似合う上品な印象の花言葉が多くみられます。

しかし、「快楽」や「dangerous pleasure(危険な快楽)」の花言葉には神秘的なイメージがある一方で、怖さを感じる人もいるかもしれません。プレゼントする際は、贈るシーンや相手に配慮するといいでしょう。

ゲッカビジンの誕生花

ゲッカビジンの誕生花

ゲッカビジンは、7月19日、8月23日、10月29日の誕生花です。

ゲッカビジンの開花時期は、6月頃から11月頃までと言われています。特に7月から8月にかけてよく咲くことから、7月19日8月23日の誕生花になりました。

また体力が回復すれば、開花後から2、3ヶ月後にもう一度お花を咲かせることもあります。そのため、10月29日の誕生花にもなったようです。

ゲッカビジンの特徴

ゲッカビジンの特徴
植物名 ゲッカビジン
学名 Epiphyllum oxypetalum
英名 Dutchmans pipe cactus、A Queen of the Night
科目/属名 サボテン科クジャクサボテン属
原産地 メキシコ
開花時期 6月〜11月

ゲッカビジンはメキシコの熱帯雨林に自生する、他の樹木にくっついて育つ着生性のサボテンです。

コウモリに花粉を運んでもらう「コウモリ媒花」としても知られます。お花は夜でも目立つ白色で、コウモリを集めるため夜にかけて強い香りを放ちます。

開花時間は、夕方から明け方にかけての数時間です。

つぼみが開き始める夕方から香りを漂わせ、20時頃から夜中にかけて満開になります。そして、日が昇る頃にはしおれてしまいます。

かつては7月から8月によく咲きましたが、近年は酷暑のため真夏には開花しにくいようです。6月頃か、9月から11月頃がよく咲く時期と言われています。

ゲッカビジンの俗説

ゲッカビジンの俗説

ゲッカビジンは変わった特徴から、世間に言い伝えられている俗説がいくつかあります。代表的な説は以下の3つです。

  • 一年に一度しか咲かない
  • 満月の日にしか咲かない
  • 同じ日に一斉に花が咲く

真偽と、俗説が唱えられるようになった理由を解説していきます。

一年に一度しか咲かない

ゲッカビジンが「一年に一度しか咲かない」説は、間違いと言われています。

株の体力に余裕があれば、6月から11月の間に数回お花を咲かせることもあります。

成長度や栄養の蓄積具合によっては一年に一回しか咲かない株もあるため、誤解されたのでしょう。

また、ゲッカビジンは一株で数個のつぼみをつけます。大きな株なら、10個以上のつぼみをつけることもあるようです。一気に咲くこともあれば、2日から3日に分けて開花することもあります。

満月の日にしか咲かない

ゲッカビジンは、満月の日以外にも開花します

名前のイメージから「満月の日にしか咲かない」と言われるようになったそうです。しかし、実際にはゲッカビジンのお花と月の満ち欠けの因果関係はありません。

なおゲッカビジンの名前は、昭和天皇が1923年に台湾を訪れてゲッカビジンを見た際、当時の駐在大使に「月下の美人です」と紹介されたことから広まったと言われています。

同じ日に一斉に花が咲く

「ゲッカビジンのすべての株が同じ日に一斉開花する」説は、間違いだと分かっています。

「一斉に咲く」と言われたのは、ゲッカビジンがかつて同一遺伝子のクローン株だったことが原因です。

日本で流通していたゲッカビジンは、現地から持ち込まれた一株から増やしたクローン株でした。そのためサクラやタケのように同じ時期に一斉に咲くイメージが定着したようです。

しかし、ゲッカビジンに長期同調性はないため、クローン株でも一斉に咲くことはありません。生育環境や成長状況を要因として、個体それぞれのタイミングで開花することが確認されています。

1980年代には日本にも違う遺伝子を持つゲッカビジンが流通しはじめ、すべてが同一クローン株ではなくなりました。

ゲッカビジンの育て方

ゲッカビジンの育て方

ゲッカビジンは季節によって置き場所を変える必要があるため、鉢植え栽培向きです。あんどん仕立てで育てると、まとまりやすいでしょう。

ゲッカビジンは5月から10月頃は屋外で、11月から4月は室内で育てます。寒さに弱いですが、0℃以下が続かない暖地では屋外でも冬越しできます。

花付きをよくするためには、5月から6月頃に屋外に出して日光によく当てましょう。

真夏の直射日光には弱いため、屋外の半日陰に移動します。日差しが和らいだ9月後半から10月の間に再び屋外の日当たりのいい場所に置いてたっぷり日光に当てると、秋も開花しやすくなります。

水やりしすぎると根腐れしやすいので、冬の間は乾かし気味に育ててください。

2年から3年に一度植え替えをすると生育が促され、株も元気になります。

ゲッカビジンの種類と仲間

ゲッカビジンの種類と仲間

ゲッカビジンのほかにも、名前にゲッカビジンがつく品種がいくつかあります。主に出回っている種類は以下の5つです。

  • ヒメゲッカビジン
  • マンゲツビジン
  • ヨイマチクジャク
  • ジュウサンヤビジン

上記の品種は、ゲッカビジンの近縁種や、近縁種とゲッカビジンを交配させた品種です。

ではそれぞれの特徴を見ていきましょう。

ヒメゲッカビジン

ヒメゲッカビジン

ヒメゲッカビジン(Epiphyllum pumilum)はゲッカビジンの近縁種で、クジャクサボテンの原種のひとつです。ゲッカビジンよりお花が小さいのが特徴です。

ヒメゲッカビジンも夜咲きですが、お花は昼頃まで開いています。ゲッカビジンよりも花付きがいいため、一度にたくさんのお花を見ることができるでしょう。

マンゲツビジン

マンゲツビジン

マンゲツビジン(Epiphyllum Hybrid)は、ゲッカビジンとヒメゲッカビジンを交配させてできた品種です。

ゲッカビジンのお花が大きい性質と、ヒメゲッカビジンの多花性を合わせ持っています。開花時間はゲッカビジンと同じで、朝にはしぼんでしまいます。

ヨイマチクジャク

ヨイマチクジャク

ヨイマチクジャク(Epiphyllum hookeri)は、クジャクサボテンの原種のひとつです。

豪華な八重咲きのゲッカビジンに比べ、シンプルな菊咲きのお花を咲かせます。

朝にはしぼんでしまう夜咲き性で、香りは少なめです。

ジュウサンヤビジン

ジュウサンヤビジン

ジュウサンヤビジン(Epiphyllum Hybrid)は、ゲッカビジンとヨイマチクジャクの交配種です。

ヨイマチクジャクに似たすっきりとした印象のお花を咲かせます。香りはヨイマチクジャクより強く、ゲッカビジンの香りにフルーティーさを足したような香りと言われています。

ゲッカビジンの楽しみ方

ゲッカビジンの楽しみ方

次は、ゲッカビジンをもっと楽しむおすすめの方法を3つご紹介します。

  • 食用にする
  • 切り花にする
  • 観葉植物として飾る


ぜひ参考にしてみてください。

食用にする

ゲッカビジンのお花は、食べることができます。シャキシャキした食感とぬめりが特徴で、天ぷらやお浸しにして食べられます。

台湾では、しぼんだお花を具材にしたスープが有名です。薬膳料理としても知られ、便秘解消や体脂肪改善の効果があるそうです。

また、果実も食用にできます。

花が終わった後、近縁種のドラゴンフルーツに似た赤い実をつけます。なおゲッカビジンは自家不和合性を持つため、果実をつけたい場合はクローン株でないゲッカビジンを複数一緒に育てましょう。

切り花にする

ゲッカビジンのお花が開き始めたら、切り花にして室内で楽しむのもおすすめです。

屋外では開花の瞬間を見逃してしまうことも多いですが、室内に取り込めばゆっくり開花を楽しめます。

つぼみの状態で切り花にしても開花し、甘い香りがお部屋に広がります。

さらに、切り花にすると開花が早まることも多いようです。夜更かしをしなくても開花の瞬間を見られるかもしれません。

観葉植物として飾る

ゲッカビジンは、日光がよく当たる場所であれば室内でも育てられます

平べったい葉はインテリア性も高く、観葉植物としてお部屋に飾るとよく映えるでしょう。葉茎は垂れ下がる性質があるので、ハンギングにして飾ると素敵です。

室内でお花を咲かせたい時は、お花がつきやすいヒメゲッカビジンがおすすめです。

ゲッカビジンの花言葉に関するよくある質問

ゲッカビジンの花言葉に関するよくある質問

ここからは、ゲッカビジンの花言葉に関するよくある質問をまとめてみました。

  • 色別の花言葉はある?
  • ゲッカビジンは縁起が悪い?

ひとつずつ見ていきましょう。

色別の花言葉はある?

ゲッカビジンには白色のお花しかないため、色別の花言葉はありません

ゲッカビジンに似たお花で赤やピンク、黄色があるのは、他のクジャクサボテンから生まれた園芸種です。

ゲッカビジンもクジャクサボテンの原種のひとつですが、他のクジャクサボテンとは区別して表記される傾向があります。現在出回っている園芸用のクジャクサボテンは複雑に交配され、原種が不明になってしまったものが多いようです。

なお、クジャクサボテンの花言葉は「幸せをつかむ」「あでやかな美人」「はかない美」です。

ゲッカビジンは縁起が悪い?

ゲッカビジンは一夜で枯れてしまう性質のため、縁起が悪いと言われることがあります。

しかし、ゲッカビジンの儚さは、日本人の心を魅了してきました。一夜しか見られない特別感から愛好家も多く、江戸時代から鑑賞会が開かれていたと言われています。

数々の文学にも登場し、川端康成の小説「月下美人」のように儚さや切なさのシンボルとして描かれていることも多い植物です。

また中国では、子孫繁栄の象徴であるコウモリを呼び寄せることから縁起のいい植物として知られています

ゲッカビジンには怖い花言葉もないため、おうちに飾っていても安心です。贈り物やギフトにも向いているでしょう。

まとめ

真夜中に咲くゲッカビジン。開花した姿を見ることができたら、なにかいいことが起こるかもしれません。

ゲッカビジンの「ただ一度だけ会いたくて」の花言葉は、好きな人への贈り物にもぴったりですね。また、「強い意志」の花言葉は尊敬する両親や上司へのプレゼントにもいいでしょう。

ゲッカビジンは儚いイメージがありますが、丈夫で栽培しやすい植物です。初心者の方もぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

また、AND PLANTSではゲッカビジンと同じクジャクサボテン属のエピフィルム・アングリガーの鉢植えを取り扱っています。葉の形は異なりますが、お花はゲッカビジンに似ています。ゲッカビジン同様に夜咲き性で香りも楽しめるため、「エピフィルム・アングリガーの育て方」の記事を参考にして、ぜひ一緒に育ててみてください。

西山藍子(nishiyama ranko)
植物好きの母が育てる植物たちに囲まれて育ちました。 大学で美術を学んだ後、毎日植物に囲まれたくて花屋に勤務。 主にブライダルフラワーを担当し、ひとりひとりに似合うお花を見つけるお手伝いをしてきました。 その後ガーデニングショップに勤務して庭づくりを学び、現在は田舎で育児をしながら、花や植物に関する記事を書いています。 さまざまなライフスタイルに合う植物との暮らしを提案していけたらと思います。

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