植物名 | エバーフレッシュ |
学名 | Pithecellobium |
英名 | Pithecellobium |
科目/属性 | マメ科/ピテケロビウム属 |
原産地 | ブラジル、ボリビアなど |
日当たり | 日当たりのいい置き場所(室内) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
肥料 | 液体肥料・緩効性肥料 |
剪定時期 | 4~10月 |
育てやすさ | ★★★★☆ |
\品種別の植物ケアカードも同梱します/
エバーフレッシュの特徴
エバーフレッシュは、優雅で清涼感のある観葉植物。ねむの木の仲間として流通しており、つい触ってしまいがちですがエバーフレッシュは触れても葉は閉じません。
その代わり面白い特徴を備えており、夜暗くなるにつれて葉が閉じる行動をとります。これは睡眠運動と呼ばれており、諸説ありますが水分の蒸発を防ぐためのものとされています。エバーフレッシュ特有のユニークな性質で、植物が生物であることを今一度実感させてくれますよね。
他には春から夏ごろにかけて黄色い花を咲かせることがあり、開花後はタンポポの綿毛のような見た目になります。花が咲いた後は、さやの中に種子ができます。
また、赤い実を付けることから和名では「アカサヤネムノキ」とも呼ばれています。
エバーフレッシュの赤い実から種を取り出して土に植えると、種から育てられるので興味がある方はチャレンジしてみるといいかもしれません。 種から育てるとまた違った感じで愛着が湧いて楽しめるでしょう。
エバーフレッシュの花言葉
エバーフレッシュの花言葉は「胸のときめき」「歓喜」といった2つの意味合いがあります。 2つの花言葉は、古い中国の言い伝えが由来。
とある昔、中国で暮らす家族にいつも不機嫌な父親がいました。その父親がたまたまエバーフレッシュの入ったお酒を飲むとたちまち機嫌がよくなり、家族は大喜びしたそうです。この大喜びをきっかけに「歓喜」といった花言葉が与えられました。
このエピソードで登場した家族は時に「夫婦」とも置き換えられることがあり、大喜びをしたことで夫婦円満の象徴ともされています。これが「胸のときめき」という花言葉の由来です。
まさにエバーフレッシュは、家庭に幸運をもたらしてくれる植物でもあるのですね。
エバーフレッシュの風水
風水効果は「出会い運」「恋愛運」があります。エバーフレッシュの人間関係を良好にしてくれる効果が発展して、風水の効果として作用しています。
たとえば玄関に置くと良縁を引き寄せることが可能です。これは玄関の嫌な邪気を追い払い、いい気を運んでくれるからです。会社のオフィスにもいいかもしれませんね。
他には寝室に置けばリラックス効果が働き、夫婦の関係を整えてくれます。一人暮らしであれば、日頃の疲れを取り除き新しいエネルギーを与えてくれるでしょう。
エバーフレッシュ自体は、環境に対する適応力が高いので場所を選びません。どのような場所でも身の回りに良好な気を運んでくれる頼もしい観葉植物です。
エバーフレッシュの育て方
エバーフレッシュは、初めて植物をお部屋に迎える方にも育てやすい植物ですが、育て方にはポイントがあります。
ここでは、エバーフレッシュの育て方について解説します。育て方のポイントを押さえて、適切に育てることができれば、美しい姿で元気に育ち続けるでしょう。
置き場所と日当たり
エバーフレッシュは明るい場所が好きなので、直射日光を避けた明るい場所で育てましょう。
直射日光に当たると葉焼けし、また冬の寒さにも耐えられないため、通年室内で育てることをおすすめします。
置き場所を転々とさせても、環境になじめずストレスになってしまいます。エバーフレッシュは、置き場を固定させて育てるのがおすすめです。
温度
エバーフレッシュは耐寒性が低いので、10℃を下回るようになったら暖かい置き場所や室内に移動させましょう。
屋内でも、冷気が発せられる窓際はなるべく避けてください。エバーフレッシュがストレスにならないように、温度差が少ない場所で管理することが大切です。
水やりの頻度
水やりの頻度は春夏と秋冬で変化をつけるといいです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)たっぷりとお水をあげる
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後にお水をあげる
エバーフレッシュにとって春夏の時期は成長期にあたるので、水分を欲している状態。土も乾きやすいので表面を触って乾燥していたら、お水をたっぷりと与えてください。
一方で秋冬の時期は休眠期にあたるので、土の乾き具合もゆっくりです。それに合わせてお水やりの頻度もゆっくりにする必要があります。具体的には、土が乾いてから2〜3日後にあげればいいでしょう。
ただし屋内で管理する際に暖房などを効かせていると、秋冬でも土が乾きやすいです。その場合は、秋冬でも春夏と頻度があまり変わりません。気温と乾き具合を様子見しながら、各々で調整してみてくださいね。
水やりの面倒な手間を省きたい方は、下記の水やりチェッカーの利用もおすすめです。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_single]肥料
4〜10月の成長期期間に、液体肥料を月に1〜2回与えてください。
10月以降は気温が低下して休眠期になるので、肥料を与えないように注意しましょう。
剪定方法
春夏の成長期に剪定するとよいでしょう。
剪定は枝を2節残してカットします。カットする際は、葉の付け根から切ることで新しい芽が出てきます。
美しい樹形を保つためにも、込み合っている葉や広がりすぎた枝があればカットしてあげてください。
エバーフレッシュのよくあるトラブルと対処法
植物の初心者でも気軽に育てることができるエバーフレッシュですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
関連記事:観葉植物の根腐れ|対処法や見分け方の紹介
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとエバーフレッシュに悪影響です。
対処法はエバーフレッシュの植え替えをすること。
エバーフレッシュを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
関連記事:観葉植物の根詰まり|症状や対処法について
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
関連記事:観葉植物の葉焼け|原因や対処法の紹介
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
エバーフレッシュのよくある質問
最後にエバーフレッシュのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 冬越しの注意点は?
- 枯れる原因は?
- 葉が落ちる原因は?チリチリになった場合はどうすればいい?
- 幹を太くするにはどうすればいいの?
- 挿し木で増やすにはどうすればいい?
- 花って咲くの?
特にエバーフレッシュは環境の変化や気温差による影響が葉に出やすいので、心配になる方も多いかもしれません。一つひとつ疑問点を整理していきましょう。
冬越しの注意点は?
エバーフレッシュは10℃以下になると葉を落とす傾向にあるため、基本的に屋内での管理をおすすめします。
寒い場所に放置すると枝についている葉が全て落ちてしまい、春まで新芽が出ません。最悪の場合、枯れてしまうこともあります。
気温が低くなる前に、必ず暖かい場所に移して育ててください。
枯れる原因は?
枯れる原因としては、水枯れ・根腐れ・葉焼けの3つが考えられます。それぞれの対処法は以下のとおりです。
- 水枯れ:土の表面が乾いたら水やりする
- 根腐れ:水はけのいい土に交換する
- はやけ:遮光して管理する
一見枯れたように見えても、根が生きていれば復活する可能性があります。早急に対処することで助かる可能性は高くなるので、まずは植物が傷んだ原因を確かめ早めに対応しましょう。
ダメになった葉っぱはすべて取り除き、原因を改善したあとは発根剤を使って管理すると、根や新芽の伸長を促し回復を早めることができます。
葉が落ちる原因は?チリチリになった場合はどうすればいい?
葉がチリチリになる原因には、次の2つがあります。
- 水枯れ
- 根腐れ
水枯れの場合は、土の表面が乾いてからたっぷりと水やりをすれば解決します。
根腐れの場合は、水はけのよい土に変えて、ダメになった根を取り除くことで解決します。
いずれにしても植物は大きなダメージを受けているので、古い葉や枝を剪定し、発根剤を与えて管理することが重要です。
幹を太くするにはどうすればいいの?
エバーフレッシュの幹を太くするには、次の3つのことを年単位で繰り返していきます。
- 剪定をせずに背を高く伸ばし続ける
- 成長期に適切に肥料を与える
- 根が鉢いっぱいに張ったら、一回り大きなサイズに植替えする
エバーフレッシュなどの樹木は、剪定をすると脇目が出てきて枝葉が増えます。切られた枝は成長を止めて、新たな新芽の成長に養分を送り成長を促します。幹を太くしたい場合は切らずに育て続け、背を高く成育させてあげましょう。
樹を大きく育てるためには肥料も不可欠です。生育期に適切な容量で肥料を与えると、成長が加速し大きくなりやすくなります。
地上部が成長すると、その分根っこも成長します。根がいっぱいになったら鉢を大きくする事で、さらに大きく成長させることができます。大きく成長し幹がお好みの太さに成長したら、思い切ってカットしてみてください。
挿し木で増やすにはどうすればいい?
エバーフレッシュは剪定した枝を使用すると、挿し木で増やすことができます。
具体的な手順は以下の通り。
- 枝を10〜15cmほどの適当な長さで剪定をする
- 先端の葉3〜5枚残して、他の葉は切る
- 剪定した枝を水を入れたコップに浸す
- メネデールという発根剤を水に溶かして発根を促す
- 1~2か月ほど管理し10㎝ほど伸びるまで育て続ける
- 植物用の培養土に植えこむ
- たっぷり水を与えたら完了
上記7つの手順で挿し木は完了です。
発根させるときは、水は毎日取り替えてメネデールを1週間に1回与えましょう。強い日光に当てると発根しづらくなるので、半日陰の暖かい室内で管理します。
花が咲くの?
エバーフレッシュは春夏に黄色い花を咲かせます。生花のような見た目ではなく、柔らかいタンポポのような雰囲気です。簡単に落ちてしまうので、もしかしたら気づかない人もいるかもしれません。
日当たりがよほど悪い環境だと紫外線不足で花を付けないことがあります。しかし、屋内の日陰でも十分に花を咲かすことができます。日当たりのいい環境に移動させたりよく観察したりして、エバーフレッシュの花を鑑賞してみてくださいね。
エバーフレッシュのまとめ
育て方を一通り読んだとはいえ「うまく育てられるか心配…」と考えてしまう方もいるのではないでしょうか。しかし、エバーフレッシュは日陰でも管理ができる品種なので、初心者の方でも安心して育てられます。
耐陰性に優れているため、日光をしっかり確保できなくても安心です。環境に適応してしまえば、お水やりだけ欠かさずに行えば生長していくでしょう。
また、AND PLANTSでは背丈が低いものからシンボルツリーとして映えるものまで取り扱っています。数に限りがありますが、現在であればお好みのタイプが選べますので、気になる方は下記のページからご覧になってみてください。
エバーフレッシュが一つあるだけで、心が晴れ晴れとするはずです。