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1DKに100の植物と暮らす。物語のワンシーンのような部屋ができるまで。 DATE : 2022.06.03
LIFESTYLE

1DKに100の植物と暮らす。物語のワンシーンのような部屋ができるまで。

都内の1DKマンションに100の植物と暮らすSHINPEIさん。情趣溢れる空間を作り出すセンスがどうやって育まれたのか、そして部屋と植物のスタイリングやライフスタイルのことを伺いました。

SHINPEI

職業:レンタル撮影スタジオ経営

間取り:1DK

面積:35㎡

Instagramアカウント

SHINPEIさんのアカウント(https://www.instagram.com/shin_pei//

スタジオのアカウント(https://www.instagram.com/pleasegreen_studio//

素材の良さを活かした空間スタイリングができるまで

−雰囲気も、ディスプレイもまるで映画のワンシーンに出てきそうなお部屋です。何かそういったお仕事や勉強をしていたのですか?

SHINPEIさん:子供の頃から映画やアニメとか見ていても、登場人物より背景のセットや、インテリアが気になっちゃうくらい、家具やインテリアを見ることが好きで、インテリアデザインの専門学校へ通いました。卒業後、ふと思い立ってパリへ1年行って、帰国後にインテリアショップで働いていました。

あと、映画からの影響もあります。20代の時はとにかく映画をたくさん見ていました。1日3本は見ないと気が済まないみたいな感じで、そこからスタイリングのアイデアなどをたくさん吸収したと思います。映画から学んだことはすごく大きいと思っています。

左:ジェフリー・チャンのアートフレームは幡ヶ谷のギャラリー『commune』で購入

右:サントリーニ島の土産物屋で購入した貝殻は鍵やアクセサリー用のトレイとして使用

− 当時見ていた映画の中で、特に記憶に残っている作品や、好きな作品はありますか?

SHINPEIさん:記憶に残っている作品は、ウォン・カーウァイ監督の作品です。あの世界観を再現することはできないですが、美に対する基準にはなっています。 リュック・ベッソン監督の「レオン」では、植物に対して友達のように接する文化があるんだ、となって。それが植物を好きになったきっかけです。

赤をポイントで効かせるのが好きなのは、小津安二郎監督の影響かもしれませんね。赤が鮮烈なんですよ。

−経験や映画から得たインスピレーションなどが活かされた部屋なんですね。全体的に大きなテーマのようなものはあるんですか?

SHINPEIさん:部屋のスタイリングには特にこれといったテーマを設けているわけではなく、部屋がもともと持っている「レトロ感」をベースに、自分が好きなものや植物をミックスして楽しんでいます。 部屋は自分にとってはキャンバスみたいなもので、モノや植物は色みたいなもの。色をすこしづつ置いていって、全体的にひとつの絵を描くようなイメージです。

壁、床、バスルームのタイルは既存のもの。

建物自体が持つ、風合いが活かされています。

− 本棚とレコード棚は、空間に綺麗に収まっていますね。ご自身でDIYで作ったものですか?

DIYしている棚。置きたい場所、

目的に合わせてサイズをオーダー

SHINPEIさん:はい。空間にぴったりしたサイズ感のものを作ることができるので、棚はほぼDIYしています。既製品でぴったりの物を探すのはなかなか難しいので。 DIYと言っても、サイズオーダーした杉板をビス留めしただけなので簡単な作業のみです。本棚は各棚に照明を仕込んであって、夜の雰囲気アップに貢献してくれています。 棚は収納するよりも、「魅せる要素」のほうが大きいと思います。

棚板ごとに付いている照明は、

点灯させるとがらりと雰囲気が変わる。

 

植物は、飾る場所を決めてから探す

− たくさんの植物と、家具をバランスよく飾る上で意識していることや、工夫していることはありますか?

SHINPEIさん:植物は、購入してから飾る場所を決めるのではなく、飾る場所を決めてから探しに行きます。そこに合いそうな植物と出会ったら購入する様にしています。 そうすればあぶれてしまう植物もなく、最終的にイメージ通りの部屋になるので。

あとは島をつくること。それぞれ違う雰囲気のものをぎゅっとまとめてひとつの島を作って、増やしていくことですね。

ギターの奥が葉のサイズや、

高さの違う観葉植物で構成された一つの島

一期一会を大切にする物選び

−部屋作りの参考になります!他にもおしゃれなオブジェや、素敵な小物がたくさんでSHINPEIさんのセンスが伝わります。普段、物を選ぶ時に大切にしていることはありますか?

稲熊家具製作所さんのテーブルランプは

クラック入りのものをあえてセレクト。

SHINPEIさん:購入する基準は直感ですが、客観的に見ると手仕事感のあるものや、石や貝殻、動物の角など、自然物に惹かれる傾向があると思います。

植木鉢は「Fat lava」という

陶器のジャンルのもの。

西ドイツの近所の古着屋さんのPOP UPで購入

植木鉢はチャンスを逃すとすぐに買い逃すことがあるんです。「あの時の鉢よかったな」って思って、次お店に行ったらもうないということが結構あったので。それから気になるものがあったら、とりあえず買っておきます。重ねてベランダとかに置いても、それはそれでかわいいし。

ベランダにもたくさんの植物が並んでいる

休日はコース別にショップ巡りや、料理を楽しむ

−休日などプライベートな時間は、どんな過ごし方をしていますか?

SHINPEIさん:休日にグリーンショップ巡りをすることが多いですね。「今日はこのコースを回ろう」というのが楽しいです。 いくつかコースがあるんですよ。世田谷コース、練馬区コースみたいに、その近隣にあるお店を回ります。

キッチンの高さに合わせて探した冷蔵庫。

木目のデザインがレトロな雰囲気に馴染んでいます

SHINPEIさん:家の中だと、わりと料理をするのですが食を楽しむためというより、作業工程を楽しんでいます。好きな音楽をかけて出汁を取っているときとか落ち着くんですよね。瞑想に近いといいますか。 映画も今も好きですが、映画を観ていても自分の部屋のスタイリングが気になって集中できない、というデメリットがあります笑

スタジオは「インテリア好きが輝ける場所」のひとつ

− SHINPEIさんが運営している撮影スタジオ『PLEASE GREEN 』のインスタグラムを拝見しました。運営を始めたきっかけをお聞かせください。

SHINPEIさん:ショップスタッフのスピンオフ的なビジネスでハウススタジオのマネージメントに携わっていて、そこで得たノウハウと、自分が長年好きなインテリアを掛け合わせると何か面白いものが生まれるのではないかと思い、昨年の春に起業して「PLEASE GREEN」をオープンしました。スタジオは全て自分でデザイン、スタイリングをしています。

PLEASE GREENの様子(写真提供:SHINPEIさん)

インテリアの仕事は、デザイナーやプロダクトデザイナー、インテリアスタイリストなどが知られていると思います。それ以外でも、インテリア好きな人が輝ける場所があるということを示せたらという想いもあります。

− ご自身の得意なことが活かされ、ずっと続けてきたことが、カタチになっているんですね。これからの活躍も楽しみです!最後に、今後の動きや夢などをお聞かせください。

SHINPEIさん:おかげさまで想定よりもたくさんの方々にご利用いただいているので、今後は少しテイストを変えつつ、新スタジオをどんどんオープンできればと思っています。 自宅に関しては、正直もう植物や物を飾るスペースが残ってないんです。なので今後は照明や家具を昔から憧れていたものにアップデートしていきたい。 将来的には家を建てることが夢です。自然が多く、景色の良いところがいいですね。

AFTER INTERVIEW編集後記
内覧で部屋のスタイリングアイディアがすぐに浮かんだことで入居を決めたという部屋。建物自体の持つ歴史ある魅力を引き出しているのは、SHINPEIさんが今まで培ってきた美意識とセンスがあってこそできたこと。部屋づくりのパーツとして植物や好きなものはあって、無理や背伸びはない空間から、毎日を楽しんでいることと「インテリアが好き」という純粋な想いが伝わりました。
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