インテリアやライフスタイルを発信し、注目を集めているけーこさん。都内1Kで1人暮らしをしている7帖の空間を、最大限に活かすためのアイデアや新しく始めた活動のことなどを伺いました。
部屋のレイアウトは、名作ゲームのテクニックから
− まず、これはスタッフからの質問も多かったことなんですが、コンパクトなお部屋でも、窮屈な感じがしないのはどういった工夫をしているのでしょうか。また、コンパクトな空間を楽しむポイントも知りたいです。
けーこさん:私、テトリスが得意なんですよ。なので、隙間を埋めることが得意なんです笑
ぴったりとはめるためにもサイズをしっかりと測って、シュミレーションを必ずしています。ちょっとでもサイズが合いそうにないなと思ったら、どんなに気に入った家具でも絶対に買わないです。
ぴったりとはまりそうで、気に入るものを探すためにたくさん検索しています。 サイズも合って、自分の気に入るものが見つかるまでは、何ヶ月かけてでも探します。
けーこさん:最初はこの水屋も諦めていたんです。もう何年も買うのを諦めていて。模様替えをした時に、これはいけるんじゃない?と思って買いました。
− 全体的に無駄な隙間がないから、綺麗に収まっているんですね。
けーこさん:そうかもしれません。あとはテイストを揃えることと、高さも合わせることを意識しています。「高さがちぐはぐ」ではなく、「線を揃える」ようにしていますね。
− 確かにテトリスが得意であれば、高さを揃えたくなりそうです。
けーこさん:消えはしないけど、はめ込んでいますね笑
− 模様替えはよく行うのですか?
けーこさん:模様替えは時々しますけど、その時も動かしてみてやっぱり違うなと思ったら元に戻します。スペースが限られるのと、動線だけはどうしても作りたくて。
あと、部屋のレイアウトとして、こちらの方にあまり高い物を置かないという点はこだわっています。今は大体この状況で落ち着いています。
ソファとテーブルの間の動線は確保するようにしている
けーこさん:今のお部屋に引っ越してから6年ぐらい経っていて、最初は全く違うテイストでした。モノトーンと差し色で赤を使ったお部屋だったんです。
− 今とは全然違うお部屋だったんですね。
けーこさん:実はこれ赤いソファなんです。今は生地屋さんで買った布をかぶせているだけです。一気に変えましたね。ただ白にするだけで雰囲気が変わるので。
ここに住むまではインテリアに全然興味がなくて。服の方が好きでした。インテリアに凝り始めたのはここ3年ぐらいです。
イラストレーター・勝山八千代さんのカレンダー
− 全くインテリアに無頓着だったことに驚きました!
けーこさん:勉強して、ちょっと違うなと思ったらその家具は変えて、また違うものを入れるなどはしています。そう思うと結構色んなところに、今までの経験とかが生かされているのかなと思います。
驚きから始まった一人暮らし
けーこさん:一人暮らしが初めてで。ワンルームの狭さにまずびっくりして。こんな狭さなんだと。
収納が少ないので 、まず買ったのが、ベッドの下が物置になっているシステムベッドです。物が多いのでここに全部詰め込んでいます。本当は普通のベッドを置きたいんですけど、物が入らないので。
システムベッドの収納は布で目隠し
− 家具も工夫して選んでいたのですね。
ニトリの子供用のシステムベッドなので、元々は机がこの下に入っていたんです。机は使わないから外し、引き出しは使っています。
棚もあるんですけど、あまりにも生活感が出ちゃうのと荷物が丸見えになっちゃうので、布は苦肉の策で掛けました。
− 収納や、見せ方などいろんな工夫がされているのがわかります。
けーこさん:考えてやるというのが好きですね。
− テトリスも頭使いますしね。
高い場所にドライフラワーなどをディスプレイ
− お話にあったニトリなどの機能性のある家具もあり、水屋のような古家具もあって、いろんなテイストがミックスされていることも、すごい素敵だなと思いました。こういった家具や雑貨などはどこで探しているのですか?
けーこさん:店頭で買ったのはIKEAのものくらいで、ほとんどネットで買っています。測って、あとはリサーチが要ですね。で、めちゃくちゃ探します。
照明はネットで購入
− InstagramなどSNSでも探しますか?
けーこさん:Instagramは参考にはしますが、大体ご夫婦やファミリーで住んでいると、広いお家で、実際自分の部屋になったら広さが全然違うので。 「素敵な家具だな」と、参考にしてそれに似たようなものを一人暮らし用に当てはめると言う感じです。
けーこさん:あとは棚と机はオーダーで作っていただきました。 セミオーダで長さだけちょっと変えてもらうとか、そんな感じで作ってもらっています。
− オーダーなら欲しいサイズにできて、埋めたいスペースをちゃんと生かすことができて良いですね。このお部屋が丁寧に計算されて、できているのがわかってきました。
オーダーしたキャビネットには器を収納
けーこさん:広さがあれば多少ずらすことができても、そうはいかないですからね。もちろん失敗も何度もしてますよ。その時は売ったり、誰かに引き取ってもらったりとかはしています。
家から出たくないぐらい、家が好き
− 最近買ってよかったものはありますか?
けーこさん:今は器とかを集めているので、器が多いかな。大体作家さんのものが多いです。作家さんが人気なので展示会へは抽選が当たらないと入れないので。当たれば実際に足を運びます。ネット販売だともう速攻でなくってしまうんです。
お気に入りの作家さんの器
− すごい人気ですね。そしていろんな世界があることを改めて知りました。お休みの日とかに器を探しに行くこともあるのですか。
けーこさん:器は抽選が当たらない限りは基本的には見に行かないですね。インドア派なのでお家でずっとスマホいじってるか、ぬいぐるみを作っています。 あとは近所に買い物へ行きます。遠出は目的がないと行かないですね。
左:カメラはお菓子の入れ物だったものを収納として使用
右:ネットで購入したプラグ使用できるライト
器集めも趣味ですが、漫画を読むのも、お笑いもカメラも好きです。写真はフィルムとデジタル両方で撮っています。フィルムは、すごいドキドキ感ありますよね。
けーこさん:植物も好きです。一人暮らしでも育てやすいものだけを選ぶようにはしています。
水やりを忘れるというより、つい構いたくなって水やりし過ぎて根腐れさせてしまうんです。なので、強そうな種類を育てて、今はあんまり構わないようにしています。
ガラスのショーケースの中にはフィギュアがたくさん並ぶ
三つ目のモフモフ「クモッケ」のこと
三つ目のもふもふ クモッケ
− ぬいぐるみを作っているとのことですが、なんというぬいぐるみなんですか。活動を始めたのは何かきっかけがあったんですか?
けーこさん:クモッケ([https://www.instagram.com/kumocche_company/](https://www.instagram.com/kumocche_company/))」と言います。ここ数ヶ月前から始めました。
きっかけは、「物作りをしたいというデザイナーさんが居る」と、共通の友人を介してお会いしたのが始まりです。最初は具体的に何を作るか決めてなかったんですけど、趣味や好みがほとんど同じで、お互い欲しかったぬいぐるみがレア過ぎて買えないので、「じゃあもう自分たちで制作しよう!」ってことで始まったのがクモッケです。
オリジナルで制作してもらったネオンライト。
けーこさん:そこから、デザインされたものを私が縫うという役割分担で活動しています。ハンドメイド作家をしていたことがあったり、趣味で服を作ったりもしていたので。お互いが得意なことをやる感じです。
イベントで使用している看板は、デザイナーさんの手描き。
− 「クモッケ」の名前の由来とか意味はあるんですか?
けーこさん:何となくの言葉の響きでデザイナーが決めました笑 よくコンセプトとかも聞かれるんですけど、全くなくて。なんとなく「三つ目のモフモフがかわいい」。あんまり説明を求められても答えられないから困るんですけど笑
− 最後に、お部屋のことかもですが、これからチャレンジしてみたいことなどをお聞かせください。
座っているテーブルがクモッケを作っている場所
けーこさん:不動産屋さんとコラボしたいっていう野望はあります。お部屋のレイアウト、例えばコンセプトルームを作るとかはチャレンジしてみたいです。
− それはぜひ見てみたいです。
けーこさん:今の部屋も好きだけれど、また違う部屋も好きだし、色々やってみたい。トイレはまた全然違うテイストなんです。
左:冷蔵庫は横尾忠則や水木しげるなどの
マグネットやステッカーで賑やか
右:漫画好きが伝わるトイレ
作りたいお部屋のイメージが色々あるので、そういう企画がもしあればお声掛け頂ければすごい嬉しいなって思ってます。
あと、今はぬいぐるみを作っているから作業場が欲しいですね。ミシンは音が大きいので使える時間も限られますし、掃除も大変なので。そういう点でも作業部屋を作れるお部屋に引っ越したいなっていうのもちょっとあるかな。