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好きなもの+思いやり。遠距離を経て始まった穏やかなふたり暮らし DATE : 2022.09.28
LIFESTYLE

好きなもの+思いやり。遠距離を経て始まった穏やかなふたり暮らし

転職を機に団地で同棲をすることになったEriさんとJunさん。ふたり暮らしが始まるまでのことから、インテリア、趣味、さらに家訓についてもお話を伺いました。

Junさん

職業:会社員 兼 音楽家

Instagram: https://www.instagram.com/tasukaricooking/

Eriさん

職業:動画コンテンツディレクター・エディター

Instagram:https://instagram.com/enmt_eri/

東京と大阪の遠距離を経て、始まった東京でのふたり暮らし

− マンションや戸建てなど様々な賃貸がある中で、団地を選んだのは理由があるのでしょうか。

Eriさん:団地に以前住んでいたことがあり、住みやすかったということが理由です。

Junさん:新しさよりは、古くて味のある物件を中心に探していて、探していくうちにお互い団地に住んでいた経験があって。懐かしい感じもするし「団地、いいね」となりました。

家を探している時は、まだ大阪と東京の遠距離で。彼女の転職を機に東京へ呼びました。

なので物件探しは僕がメインで、彼女の要望を聞いて探しました。「こういう景観がいい」とか「広いキッチンがいいな」とか。要望をクリアするためにいっぱい物件を見て探しました。

Eriさん:緊急事態宣言の実施時期だったのでお引っ越して来るまで、行けなくて。

Junさん:同じ団地内で他にも空いている部屋を見ましたが、一部屋ずつ景色が全然違って。この部屋へ来たら、緑が多く景観が良くて。

かつ角部屋で収納も多くて、これはもう決めるしかないなと。写真と動画を撮って、リモートでプレゼンしました。

− 景観は緑が多くて、本当に良いですね。

Junさん:桜の木もあって、春はお花見も出来ます。たまたま空いていてよかったです。

好きなものを、集めるだけ。シンプルな発想が作るとっておきの空間

− 家具に趣があって素敵です。家具などはここに引っ越してきてから少しずつ揃えたのですか。

Junさん:この部屋のために揃えたというよりは、お互いがそれぞれ持っていたものを持ち寄るみたいなスタイルです。

引っ越した先でもその部屋に合わせて家具を選ぶというよりは、自分の好きなものを買って揃えていくということが、彼女のこだわりで、どこの部屋に行ってもそれを持っていきます。なので新しく揃えた物は食器棚と水槽の下の引き出しですね。

− カメの水槽の下の引き出しは、オーダーしたかのようにサイズがぴったりですね。こういった家具や雑貨は、古道具屋さんとかで探しているのですか?

Eriさん:基本、古家具を探しています。Instagramで「#古家具」をよくチェックしています。これ良さげ!となると、実際見に行って買うこともあります。

Eriさん:部屋に合わせて揃えるよりは、自分たちの好きなものを揃えていくのがテーマかもしれません。そうすると、どこに引っ越しても自分が好きな物に囲まれるので心地よく暮らせるなと。

ただ単に好きなものを、集めるだけ。そうしたら自然と自分の世界になるので。

− 棚など大きめの家具が配置されていても、広い感じがします。どのような間取りなんですか。

Junさん:元々は、襖があったんですが、外して広くしています。襖があるのとないのでは、部屋に入ってきたときの抜け感が違うので。

入居したら外すつもりでした。元々お互いが住んでいた家も、仕切りを取って広く見せていたので、打ち合わせするもなく「外すもの」となりました。

他の二部屋が和室です。一部屋は勉強部屋にしているので、落ち着く感じを抑えたく、カーペットを敷いています。

他の二部屋が和室です。一部屋は勉強部屋にしているので、落ち着く感じを抑えたく、カーペットを敷いています。

− 和室のインテリアは悩んだり、難しく感じたことはありますか?

Eriさん:元々、実家の自分の部屋も和室なんで、別に抵抗もなく。むしろ落ち着くから和室は欲しいと思っていました。

和室の一部屋は寝室として使用。ベッドのヘッドボードは

リビングの外した襖に布をかけたもの。

Junさん:和室だからといって、何かを工夫したってことはなく、他と同じで好きなものを置いています。

− ご自身たちで、部屋のものを作ることもあるんですか?

Eriさん:一個だけ棚を木工していますが、難しいことはしないです。

Junさん:テレビ台みたいな感じで、板とブロックを重ねて、物を置けるスペースを作るぐらいです。ブロックは最初は重たいですが、一回買ってしまえばいろんな形にカスタマイズできるので。

テレビ台は以前住んでいた家から持ってきた

ブロックと板を組み合わせたもの

Junさん:好きにアレンジができる物件だったら、多分壁とかも好きにしていると思います。この団地はあんまり推奨はされてないと思うので、できる範囲内で楽しむっていうのもまた一つ面白さなのかもしれませんね。

リビングのウンベラータは、お互いが育てていたので

入り口と窓際にそれぞれ配置

左:窓辺の多肉植物とサボテン。

右:葉挿しにチャレンジ中の様子

[https://andplants.jp/products/umbellata-l]

「広いキッチン」が希望の理由

− 休日、お二人で過ごす時は何をされていますか。お互いの趣味などをお聞かせください。

Junさん:料理とかお菓子作りが好きです。基本的には一緒に作って一緒に食べて、という感じでですかね。趣味になるか分からないですけど。

− 素敵な趣味ですよ。

お互いが持っていたので2つになった炊飯用の土鍋。

Eriさん:料理も、食べることも好きなので器にはこだわりがありますね。

10年ぐらい前から器が好きで集めています。お店で買うこともあるし、イベントで作家さんから直接買うこともあります。質感とかを確かめたいので通販はやむを得ずの時くらいにしています。

Eriさんが長年こつこつと集めている器の数々

Junさん:お互い別々の趣味もあり、共通の趣味もあって。共通なのが料理。その共通な部分は可能な限り一緒にできるようにしています。

− なるほど。Eriさんが「広いキッチン」を希望していた理由がわかりました。

Junさん:料理をしていると無心になれるので、外でストレスがあったとしても料理をすると全部忘れられるというか。

Eriさん:いっつも、おいしいです。

左:Eriさんが東京出張の時に買っていたシュウマイ弁当の

醤油入れ。箸置きとしても役立っているそう

調理道具の中に、招き猫や力士の置物が並ぶ

遊び心を感じるキッチン

Junさん:あとはちょっと気分転換に、近場をちょっと散歩したり、買い物をしたり。車の運転も好きなので、ちょっと車を運転して遠く行ったりとか。何か特別なことをするというよりは、生活周りを楽しむみたいな感じですね。

「ひと手間」に込められた思い

− 目に入る場所にある「ひと手間」と書いてある色紙が気になりました。 どういう意味があるのでしょうか。経緯などを知りたいです。

Junさん:引っ越してきた時に決まり事じゃないけど「家訓があったら何かいいかも」って話した時に僕が「ひと手間」って言って。

お互い、面倒くさがりなので。面倒くさがっていて、お互い何もやらないで色んなことが溜まっていくだろうなと。なので、手間だけど気づいたときにやっておこうと。

お皿洗いとかも食べたらすぐに行うようにしています。食後のひと手間は、すぐやるのと後でやるのとでは気持ちも違うし、気づいた方がやるようにしようと。

Eriさん:すぐ色紙を買ってきてここで書いて飾りました。

Junさん:それぞれが手間をかけたら、相手のためにもなるので。ふたりともがひと手間かけていけば、思いやりも生まれるのかなと思います。

− たしかに、後で食器洗うのって気持ち的に「はあ……」ってなります。ひと手間だけで気持ちも、その後の行動も変わりますよね。気持ちに余裕ができるというか。改めてひと手間の大切さがわかります。家事はお互いで分担しているのでしょうか。

右:数枚のまな板は使い分けて使用。形、サイズも様々。

Junさん:分担は特に決めていなくて。どっちも1人暮らし経験があるので。気づいたほうがやったり買い物したりですね。

分担すると相手がやっていなかった時にイラッとしてしまうかなと。なので分けないほうが良いかなと。

左:水槽で暮らすリクガメの「ポルチーニちゃん」 

右:Eriさんが漬けた梅酒

− 家族や同棲、ルームシェアなど、誰かと一緒に暮らすことの秘訣ですね。今後、もっと家をこうしてみたいとかってあったりはしますか?

Junさん:結構趣味が近い部分が多いので、昔ながらの好きなものを揃えて快適にできればいいなっていうことと、この空間の中で快適に過ごすために、工夫することですね。わざわざ何かを買い足すのではなく、あるもので快適にしていけたらとは思います。

AFTER INTERVIEW編集後記
「また、思っていること話してくれました」と、Junさんが話した後に、にこやかに話すEriさん。趣味や好きなものが同じとか、かたちある物だけではない繋がりがここにはある、まさに以心伝心とはこういうことなんだなと思いました。 「ひと手間」の話にもあったように、お互いが思いやり、支え合っているのが終始伝わってきました。
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