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打ちっぱなしコンクリートと数々のアンティーク。無機質空間での実験のような暮らし。 DATE : 2022.03.09
LIFESTYLE

打ちっぱなしコンクリートと数々のアンティーク。無機質空間での実験のような暮らし。

全面打ちっぱなしコンクリートの住居での生活やインテリアを、Instagramを中心に発信することで約3万人のフォロワーを有するaman0jackさん。

そんなこだわりの詰まった彼の自宅にて、コンクリートの家での生活やアンティークものの魅力などをお聞きした。

aman0jackさん

不動産関係の会社に勤務。全面打ちっぱなしコンクリートのリノベーション済みワンルームに住む。コンクリートを活かしたインテリアやアンティークものなど、日々の生活をInstagramを中心に発信することで3万人のフォロワーを持ち、メディアにも多数掲載される。好きな芸人は、オードリーの若林さん。

Instagramアカウント(https://www.instagram.com/aman0jack/

ポイントは「密と疎」。全面コンクリート打ちっぱなしを活かしたこだわりインテリア。

− コンクリートの打ちっぱなしがとても特徴的で素敵です。コンクリートのどういったところに惹かれたんですか?

 

aman0jackさん:コンクリートの素材感とか質感は、元々好きでした。

さらにこの部屋は、本当に何もないシンプルな「箱」のような形だったんで。そこにアンティークのものを入れると、映えてすごくいい部屋になるなと思いました。

この家での生活は、「実際に住んでみて自分がどう感じるのか」っていう実験のようなものだと思っています。

入居前の写真(aman0jackさん提供)

コンクリートには、「墨出し」という大工さんが書いた寸法のメモまで残っている。壁から生えるきのこは、山本繭さんの「しめじのオブジェ」。

− 実際コンクリートの部屋に住んだ感想はどうですか?

 

aman0jackさん:実際に住んでみた感想としては、打ちっぱなしって光の反射率が良くなくて光を吸収しちゃうから部屋が暗くなっちゃうとか。断熱の機能がないから寒くて、コンクリートが振動を良く伝えるから音が響くとか。上の階の住民の配管が室内にあるのでチョロチョロと水が流れる音がするとか。そういう不便さは感じました。

なので次住むところは、打ちっぱなしの面は欲しいんですけど、もうちょっと部屋の明るさとか断熱とか、居住環境としての機能面を意識しようとは思うようになりましたね。

コンクリートが光を吸収するため、室内は少し薄暗い。

aman0jackさん:そういった欠点はありますけど、やっぱりコンクリートの質感などは存分に味わえたし、それを活かして家具をどう配置するか、どういう家具を選ぶかっていうのは自分の中で勉強になりました。DIYでどう空間を区切っていくかっていうのも、いい実験になったかなと思います。

 

− なるほど。空間を区切るというのは?

 

aman0jackさん:洗面・脱衣スペースとかですね。何もない状態でスタートして、柱と壁を作って部屋の空間を区切るっていう経験はよかったです。

 

− 部屋のような空間を自ら作ったってことですもんね。すごいですね。

 

aman0jackさん:ただホントはここも変えようかなと思っていたところで。

ここに壁を立てたら玄関がすごく暗くなっちゃうんですよ。なので壁ではなくカーテンにすることで、通常時はただの四角い部屋として使えるようにしようと思って。先月くらいに色々実験してみたんですけど、カーテンレールを付けるのが難しいってなって頓挫中です。

そんなことを日々模索しながら変えていっている感じですね。

 

− 色々と試していこうとする感じが素敵ですね。

自ら柱を立てて壁を作ることで、洗面・脱衣スペースを自作。柱のツッパリには、コンクリートに調和すると思い建築材の束(ツカ)を使用。

自ら柱を立てて壁を作ることで、洗面・脱衣スペースを自作した。

建築材の束(ツカ)を使った柱。コンクリートに調和すると思い作成した。

− 部屋づくりをしていく上で、意識していることやルールはありますか?

 

aman0jackさん:いくつかルールはあります。

まず空間の「密と疎」は意識していますね。ものは出来るだけ1箇所にまとめることで、「密」の空間と「疎」の空間ができて、メリハリのある空間になるかなと思います。

あとは物の量ですね。ものを増やしすぎると収納に収まらなかったり置き場に困ったりするので。今は使わないものとか季節ものとかはこの木箱に入れていて、この箱に納まらないものは捨てたり売ったりすることで物の量を調整しています。

アンティークな小物は数カ所にまとめて置かれている。

使わないものを入れる木箱。この箱に入らないものは手放すとのこと。

− なるほど。見た感じ生活感があまりなくて、隠す収納を多く使っているのかなと思うんですけど、何か理由はありますか?

 

aman0jackさん:壁一面を収納にするとか、そういう見せる収納もあるじゃないですか。ただ個人的には部屋のノイズとして目立っちゃうような収納は作らないで、なるべく隠すようにはしています。

ごちゃごちゃした感じが好きな人もいるし、それはそれでいいと思うんですけど、僕はさっぱりまとまっている方が好きですね。

生活感のある給湯パネルは、蚤の市で購入した植物標本で隠している。

− そうなんですね。インテリアで何か参考にしていることなどはあるんですか?

 

aman0jackさん:自分の感覚でやることももちろんありますけど、インスタで参考になりそうな写真を見て「こういう配置の仕方をするんだな」とかを考えることもありますね。

そういうのに無意識に影響されているとは思います。

キッチン。入居時から残っていた薄緑色のタイルがお気に入り。

− インテリアが好きになったきっかけというか、原点のようなものはありますか?

 

aman0jackさん:小学生の頃から、机の上の物の配置を考えるのが好きだったんですよ。鉛筆削りをここに置いて、ペン立てをここに置いて、とか。細かい配置を考えるのが、物心ついた頃から好きでしたね。

それが大学生で一人暮らしになったタイミングで部屋全体に広がった感覚ですね。

最初はカラフルの感じの部屋だったんですけど、徐々に変わっていって今のスタイルになりました。

 

− 洗練されていったんですね。

アンティークな木箱にプロジェクターを隠す。

海外の雑誌で見つけ、真似して作ったクリスマスのタペストリー。

コンクリートと調和するアンティーク。蚤の市で発掘したものと、作家さんの一点もの。

− 部屋にはたくさんのアンティークものがあると思うんですけど、アンティークを好きになったきっかけはなんなんですか?

 

aman0jackさん:きっかけは、蚤(のみ)の市ですね。

ヨーロッパに旅行に行った時にベルギーとオランダで蚤の市に初めて行って、日常的にアンティークのマーケットがあることを初めて知りました。その蚤の市で買ったものとか、買わなかったけど惹かれたものがすごい印象に残ってて。そこから、日本でやってる蚤の市もチェックするようになって、アンティークに惹かれていった感じですね。

なので、アンティークがもともと好きというより、どちらかというと蚤の市が好きってことが入り口かもしれないです。

部屋には蚤の市で購入したアンティークものがたくさん並べられている。

aman0jackさん:蚤の市がきっかけでアンティークものに惹かれていって、最近は作家さんのものも集めている感じです。

アンティークならではの塗装の剥げ方とか、細かい細工とかが素敵ですよね。完全に1点ものなので、そういう部分にも惹かれます。

 

− 作家さんの作品はどのようにして見つけてるんですか?

 

aman0jackさん:インスタで見つけることが多いですね。いいなと思うインテリアの人のアカウントをフォローして、その人が使っているものから作家さんを見つけることが多いです。

なのでまずは、好きなインテリアの人やタイプを探すっていうのが重要かもしれないですね。

chikuni「丸座ライト」/ cogu「cogu no mori」

chikuni「Book On The Wall」 / 榊麻美植物研究所「石守り」

ningulu「『雲』のモビール」 / 鈴木恵美「日常025」

jitsuの手書きカレンダー/ krank marcelloの滑車ライト

− ものを買う時に意識することはありますか?

 

aman0jackさん:もののジャンルによって考え方は違います。

家電とか、一般の生活に関わるものは結構デザインを重視しますね。7割デザイン・3割機能性みたいな感じです。家電って良くも悪くも目立ってしますので、デザインにはこだわって選んでいますね。

Russell Hobbsの電子ケトル。一般的な電子ケトルを踏襲しながら、モダンに仕上げたデザインがお気に入り。

aman0jackさん:アンティークのものや作家さんのものは、割と直感で、好きかどうかで選ぶことが多いですね。部屋に似合うかどうかよりも、ときめいたかどうかが一番重要ですね。

逆に消耗品とかはあまり拘らず、安いものを買います。長く使うものとかよく目に入る物に対してはお金をかけて、そうでもないところにはお金をかけない、って感じですね。

 

− なるほど。勉強になります。コーヒーもお好きなんですか?

 

aman0jackさん:すごい好きですね。豆から挽くことが多いです。特定のコーヒーというよりは、まだ飲んだことのない色々なコーヒーを買うことが多いです。

あと、コーヒーのパッケージとかがすごい好きで、それを集めたいという思いもあるんですよ。結構可愛い袋とか個性的な袋が多くて。

 

− すごく面白いですね。コレクター癖のようなものはあるんですか?

 

aman0jackさん:そうですね、集めるのは好きです。マグカップとかもすごい集めちゃうんですよね。

コーヒーのパッケージを収集してファイルに保管。

ベルギーの陶器メーカー「BOCH」のマグカップを収集。

− 部屋に置いてあるものがこの部屋に似合っていて調和していると感じるんですけど、やはり買う時に意識していますか?

 

aman0jackさん:やはり調和性は意識していますね。気に入ったけど、部屋に合わないと思う物は買わないことが多いです。

そういった意味でも、次に住む部屋ではガラッとスタイルを変えようと思っています。

次はさらに物を減らそうかなと。アンティークのものは本当にお気に入りのものだけに絞っちゃって、どちらかというともっとギャラリー風で、シンプルな空間に作家ものが数点置いてあるような部屋にしようと思ってます。

 

− アンティークのものを絞りたい理由はありますか?

 

aman0jackさん:アンティークのスタイルに少し飽きてきているのがあるかもしれないですね。もうそろそろこのスタイルは卒業していいかな、みたいな。

 

− あまり一つにこだわりすぎないのがいいですね。でもこんだけアンティークものがいっぱいあると大変ですね。

 

aman0jackさん:そうですね。ここを引っ越す時に誰か一緒に貰ってくれないですかね・・・(笑)。

AFTER INTERVIEW編集後記
全面打ちっぱなしコンクリートの家に住むaman0jackさん。住みにくさも多くある一方で、今の暮らしを実験と捉えてあまり気に留めず晴れやかに語る姿が印象的でした。 こだわる時はとことんこだわり、割り切る時は後腐れなくスパッと変える。そのような姿勢が、一つのテーマで調和された素敵な空間につながっているのかもしれません。

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