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まるで小さな植物屋。アイデアとセンスを散りばめたフローリストの1K暮らし DATE : 2022.04.27
LIFESTYLE

まるで小さな植物屋。アイデアとセンスを散りばめたフローリストの1K暮らし

首都圏を中心にフリーランスのフローリストとして活躍するくまけんさん。都内の賃貸1Kの部屋はまるで園芸店のよう。部屋を広く見せるためのアイデアやたくさんの植物と心地よく暮らすためにしていることや、花の飾り方などをお聞きしました。

熊木 健二さん

園芸店のような部屋で暮らしている、根っからの植物男子。学生時代は農業、土木と進み、新卒から花屋で働く。その後、花植物のwebメディアや都内の花屋の会社を渡り、現在は「花屋ブラウンシー」として活動。

Instagramアカウント(https://www.instagram.com/kuma_ken/

とことん植物ファースト。でも、自分も癒されるオンリーワンの部屋

− ドアを開けたら、花と植物が目に飛び込んできました。本当に園芸店のようで驚きました。

ドアを開けたら仕入れたばかりの花がお迎え。その奥には植物が広がる

熊木 健二さん:そうですよね。どこからでも、どこにいても植物が見れるような配置で置いているんです。まあ、そんなに広い部屋ではないんですけど。例えば、ソファに座ったときに植物が見えたり、玄関を開けたらベランダが見えたり。

ベランダと手前のラックは同じIKEAのものを愛用。

熊木 健二さん:一人暮らしの1Kなので、極力広く見えるようにベランダと室内に同じラックを置いて、ベランダの奥まで室内の面積になるように工夫したんです。

− ワンルームだけど、ひとつなぎのアウトドアリビングみたいな感じですね。すごくいいアイデアですね。他にも広く見せるために何かしているんですか?

有孔ボードは裏に2×4を使い設置。壁も有効活用。

熊木 健二さん:ヴィンテージ調、ダークブラウン系の家具も好きなんですが、コンパクトな部屋には重たい印象になるので、白を多めにして家具は全体的に低いものを選んでいます。

植物を知るためのラボ的要素も含んだ部屋

熊木 健二さん:あとは、広さとは関係ないんですが、実験しつつ自分の世界観を入れ込んでいます。

愛用のジョウロはPlastexのもの

熊木 健二さん:花屋という仕事柄、都心のマンションでどれくらい植物が育つのかの実験でもあるんです。オフィスとかに植物を置きたいという相談がきた時に、病害虫がつきにくいもの、丈夫なものを勧められるようにと。

僕がここで実験したことを情報として活かしていこうと。農業高校に通っていて、課題研究があったので性格上、実験気質なんです。

− 植物を育てるには日当たりが大事なので、この部屋を選んだ決め手は日当たりなんですか?

熊木 健二さん:日当たりもですが、天井が高かったことと自然光が綺麗に入るということが決め手です。光で季節を感じられるというのはいいなと思って。この部屋を選んだ時が12月で、めちゃめちゃ綺麗に光が入っていて、春になったらまた光の入り方が変わって。最近もまた違いますし。

あと、謎の光が生まれることですね。

− 謎の光?

取材の日の謎の光。やわらかく、不思議な光でした。

熊木 健二さん:植物との光が面白くて。光で遊んでいるというか、遊ばれているのか、わからなくなる笑

この謎の光に癒されますね。季節と時間帯によって全然違うので「うわ、何これ」みたいな偶然を楽しんでます。同じことがない万華鏡みたいな部屋ですね。

− 生けこみにアレンジメントの制作、POPUPと、全部お一人でこなしているのはハードワークだと思います。そんな中、心地よく暮らすには普段どんなことを心掛けていますか?

常に窓全開で心地よい風が入る部屋は、鳥の鳴き声がBGMに。

熊木 健二さん:常に換気をすること。これは植物のためであり自分のためでもあるのかな。「気を流す」という感じです。新鮮な空気を取り入れたくて冬以外は常に窓を開けていますね。

あとは好きな香りのものを置くこと。ホワイトセージや、キャンドルを使っています。植物本来の香りが好きです。

キャンドルとホワイトセージは友人からのプレゼント

コーヒーの他にハーブティーも愛飲

熊木 健二さん:コーヒーも、香りの良いものを飲むようにしていますね。ポップアップでお世話になっているコーヒー屋さんの豆が、開封前から最後までずっといい香りでお取り寄せするくらい気に入っています。

− 花、植物は趣味の部分でもあり、仕事でもありますよね。それ以外の時間の過ごし方、趣味とか好きなこと。くまけんさんを作っている要素を知りたいです。

熊木 健二さん:映画を見たり、アートブックを読んだりして人の世界観に触れることですかね。写真集とかアートブックはよく買います。

バイブルでもあるいとうせいこうさんの本。

右の写真集はHAYで購入。「Plant style」は妹さんからのお土産。

妹がオーストラリアで買ってきてくれた本もよく読みます。植物の飾り方だけではなく写真の撮り方、見せ方なども参考になるんです。で、ちょっとこの一角を真似してみようとか、撮影してみようとか。実験的にって・・・。

− ここでも実験でしたね笑 そして植物は欠かせないということですね。

− 花瓶やビンがたくさんありますね。花器を選ぶ時のポイントとか、生け方のコツを知りたいです。

熊木 健二さん:フォルムと、高さと口の広さ。器に入れたら、こう見えるんじゃないかなと想像して花を選びます。生ける時は自然に自生しているような姿を思い浮かべながらかな。シャンパングラスはよく使います。

ローズゼラニウムを自然に育っているよう伸びやかに生けて

− 観葉植物と、一緒に花を飾るコツはありますか?

熊木 健二さん:コツというか、植物が置けない場所に生花を飾ることですかね。生花は日が当たらない寒い場所のほうが花持ちが良くて。

観葉植物は日当たりが大事だけど、生花は日に当たると伸びたり、開いたりして持ちが短くなります。なので観葉植物と一緒に飾るならドライフラワーを飾るのがおすすめです。

葉も花もアレンジに使えるアンスリウム

[https://andplants.jp/products/anthurium-s]

− 花屋としてだけではなく、植物やライフスタイルの情報を発信など、活動の幅は広がるのかなと思うのですが、今後の目標や予定はなんですか?

好きな世界観を模写し描いた絵

熊木 健二さん:山梨へ移住です。山梨のアキトコーヒーからポップアップで声をかけてもらったのがきっかけで環境も街も気に入って移住を考えるようになったんです。山梨に移住したら観光地になるような、体験できる花屋をやりたいです。あとは、鉢などのディレクションもしたいです。

AFTER INTERVIEW編集後記
本当に1Kですか?と疑うくらい、狭さを感じさせない空間にはセンスはもちろん真似したくなるようなアイデアが散りばめられていました。 それだけではなく、友人からのメッセージカードなど心温まるものも貼られていて、物腰の柔らかい人柄も伝わる空間でした。作り込みすぎない、自然体で日々を楽しむことの大切さを感じました。
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