千葉県の中古戸建てに暮らすフォトグラファーのnumaさん。
二世帯住宅にてひとり暮らしをすることになったきっかけから、部屋づくり、インテリアのことなどを伺いました。
玄関もキッチンも2つ。元二世帯住宅に暮らす理由
− 取材に伺うときにいくつか部屋の写真を見せてもらい、とても広いなあとは思っていました。まさか二世帯住宅とは。
部屋は何部屋ですか。
numaさん:部屋は5〜6部屋あります。
以前から瀬戸内海で暮らしたかったんです。瀬戸内海でいろいろ家を探していたのですがなかなか見つからなくて。で、そのうちに場所というよりは「戸建てに住みたいんだ」と気づいて。
スタジオにする予定のリビング
この家を見つけたとき、駅から遠くてバスなどの交通手段が必要で決してアクセスが良くはないなと。条件的に結婚していたら反対されるだろうから、独身の今のうちに買ってしまおうと。
それで購入したんです。なので部屋がたくさんあります。
− そういうことだったんですね。しかし本当に広いですね。全部の部屋を使っているんですか。
numaさん:最初は全部の部屋を使って暮らそうという考えはあったのですが、あまりにも広すぎて持て余してしまい。生活もしづらくて、どうしようかなって考えました。
そこで職業がフォトグラファーなのでこっちはスタジオにしようかなって。
完成イメージなし。0からスタートした自宅スタジオ作り
− 撮影スタジオにするのはいいですね。もう稼働しているのでしょうか。
numaさん:いえ、全然。スタジオとしては5〜6割くらいの完成度。今は自分の好きなものを置いています。
今でこそいろいろ置いていますが、最初は何もなかったので0からのスタートです。
− 最初にスタジオにしようと思ったときは、おおまかでも完成のイメージはあったのですか?
numaさん:一切なしです。それこそ植物を置いて、ソファ、照明、全部いちから集めて好きなものを買ってきて「ここに置こうかな、ここには合うかな、合わないなら他の所で使おう」って。
買っては置き、買っては置きの繰り返しです。
− イメージなしということでしたが、全体的にどこかまとまっている感はありますね。インテリアはどういったお店を使っていますか。
numaさん:基本的にはアンティークショップとリサイクルショップが多くて。あとはいただきもの。
ピアノは廃園になる幼稚園があると聞いて「引き取ってもらえる?」と連絡をいただいて。引き取りました。が、運ぶのがとても大変でした。
テレビは軽井沢からきたもの。取り壊し予定の別荘があって、持ち主から「取り壊すから好きなもの持っていっていいよ」と。現地に行った時たまたまあったのがこのテレビで、頂いてブラウン管をくり抜いてテレビ兼棚にしました。
お買い物では東日本橋の「HYST(ヒスト)」さんにはよく行きます。照明や船の模型はそこで買ったもの。
照明のガラスの球体はイカ漁で使っていたものらしいです。「お、かわいいじゃん」と。イカ漁で使われていたというエピソードも含めて面白いので買いました。船は50〜60年くらい前のものらしいです。
こっちも出会ったときに「おお、買おう」と。
− お買い物は基本、即決ですか。
numaさん:置く場所とかは考えないで、いいなと思うと即決で買っちゃいますね。
− 即決で買ったもので「これは本気で気に入っている!」というアイテムはありますか。
numaさん:絨毯ですね。これはたしかインスタライブかな、オークションで競り落としました。絨毯欲しいなって探していて。なかなか見つからなくて。
絨毯を敷いてみてもし合わなかったら、壁にかけてみてもいいし、別の部屋に敷いてもいいかなって。で、一旦買いました。
− 実店舗ではなく、オンラインも結構使っているんですか。
numaさん:オンラインで気に入ったものを見つけたら買っちゃいますね。
びびっとこなかったら買わないし、びびっときたら買うみたいな感じなので、場所は問わずです。
植物の種類はこだわらず、育てることを楽しむ
種から育てているパキポディウム。
− 植物を育てるきっかけと、育てている植物についてお聞かせください。
numaさん:植物を育てるようになったのはこの家に引っ越してきてから。リビングと仕事部屋で種類は分けています。
スタジオ予定のリビングのほうは空間が広いので1つで大きくボリュームがある植物を選んでいます。一番長く過ごす仕事部屋には種から育てている塊根植物など違う種類を育てています。
植物を育てるきっかけになったアガベ
始まりはアガベ。植物を集めるきっかけになりました。育てはじめたら興味がでてきて、どんどん買い足すようになりました。
植物に詳しいというよりは、自分が「かわいいな、かっこいいな」と思うものを集めています。
1日の中で最も滞在時間の長い仕事部屋の窓辺
− 種類もサイズも様々ですが、植物や鉢はどこで買っていますか。
numaさん:買うお店は特に決まってはいなくて、ホームセンターやコストコ、AND PLANTSで買った植物もありますよ。こだわりがないんで名前とかもわからないこともあります。モンステラは友達から挿し木でもらったもの。株分けや挿し木で増やして楽しんでいます。
鉢も同じで、益子の陶器市で買ったものもあれば雑貨屋で買ったものもあります。
− numaさん、収集するの好きそうです。
numaさん:あ、気付きましたね。蝶の標本は小学生のときに父と作ったもの。もう20年くらい経っています。
− 収集好きは幼少期からだったんですね。
numaさん:父が物を捨てられない人で。意識して収集はしていなくても、物が捨てられないから自然と集まっていくというか。なので実家は物が多いです。
それこそ僕が子どもの頃に図工で作ったものもいまだに残っています。自転車も壊れていても捨てられないから3.4台はある。そんな感じです。
冷蔵庫の側面を埋めるグミのパッケージとマグネット。
− 自転車はなかなかですね。物量が想像できませんがとにかく多いのは伝わります。
ひとつ気になっていたのですが、家中のいたるところに絵が飾ってありますが、この絵はnumaさんが描いたのですか。
numaさん:実はこの絵、全部おじいちゃんが描いたものです。実家から持ってきました。
− まさかのおじいちゃんの絵。
numaさん:ちゃんと話をきいたことはないのですが、おそらく趣味で描いていたと思われます。仕事ではなかったと。大量にあって、屋根裏にまだまだあります。
− 作ったり、描いたり。手を動かすことがご家族で得意そうです。
植物の鉢もよく見たらフロッピーディスクとは。これもDIYですか。
numaさん:はい。自分で作りました。フロッピーディスクをリサイクルショップで見つけて。100均のクリアケースの底に穴を開け、表面にフロッピーを貼っています。
− いろいろとユニークなものが多いですね。ものづくりをする時のアイデアやインスピレーションの参考にしていることはありますか。
仕事部屋の棚にはドライフラワーや植物と民芸や旅先で買ったものが並ぶ。
numaさん:Pinterestが多いです。なんとなくのイメージがあってPinterestを見ることもあれば、その逆もあります。自分が思いつくことって、誰かしら先に思いついているだろうと。
なので「フロッピーディスク 鉢」 とか「フロッピーディスク 雑貨」とかで調べてみる。そこからインスピレーションをもらうこともあるし、自分の中から湧き出てくるものもあったりします。
− 蝶の標本、ティーカップにHARIBOグミ、いろいろ収集しているのがわかります。最近こだわって収集しているものはありますか。
numaさん:好きでこだわって収集……難しいな。
特にないんですけど......鹿の角や流木とかなかなか買えないものは集めてるかも。流木は川や海で見つけては拾ってくることも。さすがに鹿の角は落ちていないので、北海道で買いました。いつか野生のものを見つけてみたいです。
− 最後にこれからこの家、スタジオとプライベートな空間のアップデートの予定をお聞かせください。
numaさん:スタジオ予定のリビングは残りの4割を完成させること。植物をもう少し増やしたいのと椅子が今はディレクターチェアなので、これは変える予定。
2階にベッドルームがあって、そこをまだ手をつけていないの進めていったら完成に近づくのかな。
リビングのディレクターチェアは軽く折りたたみできる優れもの
numaさん:仕事部屋のほうは壁にまだ余白があるので、余白を埋めたいですね。天井から吊り下げられる植物も増やしてドン・キホーテみたいにしたいです。
− それはイメージがわかりやすい!ぎっしりと埋まった感じも見てみたいです。楽しみにしてます。