植物名 | ゴールドクレスト |
学名 | Cupressus macrocarpa ‘Goldcrest’ |
英名 | Monterey cypress |
科目/属性 | ヒノキ科/イトスギ属 |
原産地 | アメリカ~メキシコ(ヨーロッパで園芸品種化) |
(↑クリスマスツリーには、モミの木もおすすめです)
ゴールドクレストの特徴
ゴールドクレストは、葉にシトラス系の香りを持ち、美しい円錐状の樹形に育つ植物です。常緑針葉樹を総称してコニファーと呼びますが、その中でも特に有名な品種になります。
ゴールドクレストは、針葉樹らしい細かな葉をしていますが、葉自体は柔らかく明るい緑色をしているので、植物としては優しい印象です。
春の黄色を帯びる新芽はとても美しく、さらに冬の寒さに当たることで、葉色が緑から橙色に変化する株姿も人気の秘密でしょう。庭木として植栽されることが多いですが、鉢植えにすることで室内でも室外でも育てることができます。
ゴールドクレストの花言葉
ゴールドクレストの花言葉は、「まっすぐに生きる」「不変」です。
原産地であるカルフォルニアなどでは、樹高20mにもなるほどの高木であり、その樹形は一切乱れずにまっすぐと伸びていきます。
その姿から「まっすぐに生きる」という花言葉が付けられているんですね。
また、一年を通して葉が落ちずに美しい姿を保つことから「不変」という花言葉が想像できます。
どちらの花言葉も、非常に勇気を与えてくれる言葉なので、プレゼントにも喜ばれるでしょう。
ゴールドクレストの風水
ゴールドクレストのような綺麗に円錐形に育つ植物は、室内よりも室外に飾ることで、厄除けの効果が高まります。
室外に置けない場合は、室外に近い窓辺で育てると良いでしょう。
そのほかにも、北側や南西の方角で育てることによって、子宝にも恵まれる効果も期待できるので、家族で大事に育てていきたいですね。
風水では、置く場所の清潔さも重要になります。植物の手入れだけでなく、その植物の周囲も整理整頓して綺麗にしておきましょう。
ゴールドクレストの育て方
日当たり | 日当たりのよい置き場所(屋外) |
温度 | 最低0℃以上をキープする |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
肥料 | 緩効性肥料 |
剪定時期 | 3~6月 |
観葉植物の全体的な育て方の基本については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:観葉植物の育て方|コツや管理法について
置き場所と日当たり
ゴールドクレストは一年を通して日当たりの良い環境を好みます。耐陰性はありますが日当たりが悪いと葉色が薄くなり、弱々しい株姿になるので注意が必要です。
室外でも室内でも育てることができますが、室内の場合は日光がよく当たる窓辺で管理することが重要になポイントになります。
温度
ゴールドクレストの生育適温は15~25℃です。耐寒性は強いですが、最低でも0℃以上はキープしてあげると良いでしょう。
寒さに強い反面、暑さにはやや弱い特徴があり、日本の真夏の高温多湿を嫌います。
そのため、真夏は風通しの良い涼しい場所で管理することが大事です。
水やりの頻度
春の生育期は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいにしっかりと水やりをしましょう。
夏はゴールドクレストが苦手とする高温期なので、特に水切れがないように土の乾燥具合を確認して水やりしてください。
ゴールドクレストは根が浅いので、水切れしやすい特徴があります。夏場は注意が必要です。
秋冬は、気温が下がって生育が緩慢になってきます。土の乾燥はゆっくりになりますが、土がカラカラにならないように気を付けましょう。
ゴールドクレストの水やりに悩んでいる方は、下記の水やりチェッカーを使用すると管理が簡単になるかもしれません。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料
ゴールドクレストは多くの肥料を必要としません。生育期の3月に長期間ゆっくりと効果のある「緩効性肥料」を与えるだけで十分です。
植え替え時に、土の中に肥料を混ぜ込んでいる場合は、その年は肥料は必要ありませんが、翌年には固形の緩効性肥料を与えてください。
ゴールドクレストに与える肥料は、葉色を楽しむための観葉植物用が良いでしょう。
剪定方法
ゴールドクレストの剪定時期は3~6月の生育期です。特に3~4月の時期に剪定するのが良いでしょう。
ゴールドクレストは、金物を嫌う性質があります。ハサミで切ると切り口が赤褐色になってしまうんです。
そのため手摘みが一番良いですが、大きい株ほど大変な作業になります。
ハサミで変色した葉が、新芽で目立たなくなるのを早めるために、3~4月に剪定しましょう。
風通しが良くなるように、枯葉や込み合った枝葉を切ることが大切です。
ゴールドクレストのよくあるトラブルと対処法
植物の初心者でも気軽に育てることができるゴールドクレストですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとゴールドクレストに悪影響です。
対処法はゴールドクレストの植え替えをすること。
ゴールドクレストを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
ゴールドクレストのよくある質問
最後に、ゴールドクレストのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- ゴールドクレストは外と室内のどちらを好む?
- ゴールドクレストが枯れる原因は?
- ゴールドクレストの冬の育て方は?
- ゴールドクレストには種類があるの?
- ゴールドクレストでツリーは作れる?
- ゴールドクレストと寄せ植えの相性はどう?
それでは、具体的に見ていきましょう。
ゴールドクレストは外と室内のどちらを好む?
ゴールドクレストは外の環境を好みます。室内に比べると日当たりが良いからです。
しかし、真夏は土がすぐに乾いて葉がチリチリになってしまう点や冬の0℃以下の寒さに当たってしまう点などのデメリットがあるので、注意が必要になります。
室内では窓辺の日当たりさえ確保できれば、上記のようなトラブルは少ないです。
ぜひ環境に合わせた育て方をしてみてくださいね。
ゴールドクレストが枯れる原因は?
ゴールドクレストが枯れる原因は、「土の乾燥」「高温多湿」によるものが多いです。
この植物の根は地中深くまで伸びずに地表面に集中します。そのため、水切れしやすいです。
特に鉢植えの場合は、土が乾きやすいので夏場の水やりは特に注意してください。
アメリカ~メキシコの原産地は、夏は乾いていて涼しい環境なので、日本の高温多湿は大敵です。
特に梅雨~真夏は、湿度が一気に高くなるので、ゴールドクレストの枝葉の中の幹部分の枯れ葉まで綺麗に取り除いて風通しを良くしましょう。
ゴールドクレストの冬の育て方は?
原産地の冬は5℃を下回らない環境です。日本の冬は0℃以下になるが多いので、0℃を下回る場合だけでも室内で管理したほうが安全でしょう。
室内に置く場合も、朝晩の窓辺は外気と変わらないくらいに冷え込むので、夜から朝にかけては、窓際から離しておくとより安全です。
室内に入れられないほど大きなものや地植えをしているものもあると思います。
そんな場合は、根元にバークチップなどのマルチングをして根が凍らないようにしたり、ビニールを被せて寒風に当たらないようにしたりするとよいです。
ゴールドクレストには種類があるの?
ゴールドクレストには、葉に白斑が入る「ヴァリエガータ」や淡い黄緑色の斑が入る「ハッピー」、枝が密でまとまりの良い「ウィルマ」などさまざまな種類があります。
いずれも、室内室外でも育てられますが、斑入り品種は光合成能力が低いので、室外が育てやすいです。
室内であれば、まとまりが良いウィルマが向いています。
ゴールドクレストでツリーは作れる?
クリスマスシーズンになると、綺麗に装飾を施されたゴールドクレストを様々な場所で見ることができます。
ゴールドクレストは寒さにも強く、姿形もすっきりとしていて色合いもオレンジグリーンと美しいので、クリスマスカラーの緑と赤にぴったりです。
室内で、可愛くデコレーションしたゴールドクレストを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ゴールドクレストと寄せ植えの相性はどう?
ゴールドクレストは、美しい葉色にすっきりとした株姿が特徴なので、どのような季節の花とも相性がよく、可愛く寄せ植えができます。
特に、ゴールドクレストを寄せ植えの芯にして、その周りに背の低い草花を植えたり、鉢の背面に植えてその手前に草花を植えたりすると可愛いです。
草花を季節ごとに入れ替えて、様々な花で寄せ植えを楽しんでみてくださいね。
ゴールドクレストのまとめ
ゴールドクレストは、日当たりが良い環境であれば室外でも室内でも育てられる人気の植物です。
季節問わず、さわやかな香りと美しいグリーンを楽しむことができます。クリスマスやお正月のイベントに、装飾したり寄せ植えしたりと楽しみ方もたくさんです。
花言葉や風水的にも素敵な意味や効果を持ちますので、ぜひインテリアグリーンとしても育ててみてはいかがでしょうか。
[https://andplants.jp/collections/firtree]