三河黒松の育て方|害虫トラブルについても解説

三河黒松の育て方|害虫トラブルについても解説

項目 詳細
植物名 三河黒松
学名 Pinus thunbergii
英名 Japanese black pine
科目/属性 マツ科マツ属
原産地 日本
日当たり 日当たりの良い屋外
温度 最低0~5℃以上をキープ
耐寒性 強い
耐暑性 強い
水やり 春夏:土の表面が乾燥したら
秋冬:土の表面が乾燥してから2~3日後
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 5月~10月

三河黒松をすぐにチェックしたい方は、下記をクリックすると商品一覧に移ります。

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三河黒松の特徴

三河黒松は、長く剛直な葉と硬い樹皮が特徴の黒松です。潮風や寒暖差にも強く丈夫で、大きくなると木肌の荒れ方が良く人気があります。

三河黒松は、愛知県岡崎市原産の黒松で、濃く黒みを帯びている葉も特徴です。松は厳しい冬の季節でも枯れずに、青々とした葉を付けることから「不老長寿」の象徴とされています。

その他にも魔除けや厄除けとしても飾られます。縁起木として喜ばれるので、母の日や父の日、敬老の日などのギフトにおすすめです。

黒松は環境への適応能力が高く、乾燥や湿気などに強い性質を持っているため、初めての方でも育てやすいでしょう。樹勢が強い性質は針金掛けがしやすく、思い思いの樹形を作りやすい点から盆栽にも向いています。

盆栽に興味がある方は、ぜひ三河黒松を手にとって始めてみませんか。

三河黒松の育て方

三河黒松に水やりしながら育てている写真

ここでは、三河黒松の基本的な育て方を6つのポイントに分けて紹介します。

  1. 置き場所と日当たり
  2. 温度
  3. 水やりの頻度
  4. 肥料
  5. 剪定方法
  6. 植え替え方法

三河黒松の育て方の確認前に、かっこよく縦に割れる樹皮の姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。

置き場所と日当たり

三河黒松の置き場所と日当たりを示す図解

三河黒松は日当たりの良い屋外を好む植物なので、基本的には屋外で育ててください。ただし、真夏の直射日光に当たり続けると葉焼けすることがあります。

真夏の直射日光が当たる場合は、簾やシェードなどで遮光したり、明るい日陰に移動させたりしましょう。一日中日当たりの良い環境でなくとも、半日陰の環境を維持できれば問題ありません。

冬の寒さにも強い植物ですが、強い霜雪や寒風に当たると株が傷みます。屋外が0~5℃以下になる場合は、日当たりの良い窓際で管理すると良いでしょう。

温度

三河黒松の季節ごとの温度管理を示す図解

三河黒松は寒さに強く、0~5℃程度まで耐えることができます。日本の厳しい高温多湿環境で生き抜いてきた植物であるため、日本の環境では育てやすい植物です。

とはいえ、鉢植えや盆栽に強い霜雪や寒波に当たると、根が凍結する恐れがあります。株も傷みやすいので、0~5℃以下の寒さになる場合は、無理に屋外管理するのではなく、室内の日当たりの良い窓際に移動させておくと安心です。

暑さにも比較的強い植物ですが、30~35℃以上の夏の高温が連日続く場合は、水やり後に蒸れを引き起こすかもしれません。真夏は涼しい日陰に移動させて、風通しよくして管理してください。

水やりの頻度

土が乾いた三河黒松に水やりするタイミングを示す図解

三河黒松の季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。

  1. 春夏:土の表面が乾燥したら
  2. 秋冬:土の表面が乾燥してから2~3日後

春夏の生育期は、土の表面が乾燥したら鉢底から水が流れるほど水やりしてください。ただし、受け皿に水を溜めたままにしておくと根腐れの原因になるため、溜まった水はこまめに捨てましょう。

気温が下がり始める秋は、土の乾き具合を確認しながら徐々に水やり間隔を調整します。冬の水やり頻度は、土の表面が乾燥してから2~3日後に与える程度です。

三河黒松は乾き気味を好みます。常に土が湿っているような水やりをすると、根腐れで枯れる恐れがあるので注意してください。

メリハリのある水やりが重要です。慣れないうちは、つい水やりしがちになってしまうので、土の表面を触って湿り気を確認してから水やりするようにすると安心です。

季節に応じた水やりが苦手な方は、水やりチェッカーの利用をおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合を確認できるため、水のやりすぎや水やり忘れを予防できるでしょう。

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肥料

三河黒松に肥料を与えるタイミングを示す図解

三河黒松には、芽出し前後の春4月~6月、秋9月~11月それぞれに置き肥で肥料を与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。

春は新芽が伸びて葉が成長する時期なので、窒素がメインの肥料を与えます。秋は、幹や枝の肥大、冬の耐寒性向上のためにリン酸も多く含まれた肥料がおすすめです。

秋に与えた置き肥は、11月以降は取り除くようにしましょう。冬の期間も肥料が効くと根傷みするためです。

幹をより大きく成長させたい場合は有機肥料がおすすめですが、匂いやコバエの発生が気になる方は、化成肥料を使用することも考えてください。

AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。三河黒松にも使用でき、土の上に置いて置き肥のようにも使える便利な肥料です。

葉色やツヤの向上にも効果があるので、ぜひ使ってみてください。

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剪定方法

三河黒松の剪定を表現した図解

三河黒松は、2月下旬~3月、9月~11月に茂りすぎた葉や枝を剪定します。新芽が動き出す前の2月下旬~3月中旬が剪定の最適期です。

2月下旬~3月中旬であれば、強剪定によるダメージも回復が早いため、初心者でも剪定がしやすいはずです。剪定する際は、残す枝がどのように育つのかもイメージしながら剪定してください。

AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。切れ味の良いハサミなので、三河黒松の剪定に使ってみてはいかがでしょうか。

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4月~5月に芽摘みを行う

三河黒松は4月~5月に、葉の先端から新芽が伸びてきます。三河黒松の新芽は、産毛のような鱗片(りんぷん)で覆われたつくしのような形です。

産毛のような鱗片が開いて新芽が展開する前の状態を「ミドリ」と呼びます。このミドリを折り取って芽摘みしましょう。

ミドリは一斉に出揃うわけではありません。4月~5月に順次見つけたら、折り取る形で作業を行います。

折り取らずにそのままにしておくと、2月下旬~3月に剪定して残した葉が伸び放題になって見栄えが悪くなります。ミドリを半分~1/3くらいを目安に折り取るとバランスの取れた枝になりやすいです。

植え替え方法

三河黒松の植え替えを解説する図解

三河黒松は2~3年おきに3~4月、または8~9月に植え替えをしましょう。大株であれば、4~5年おきで十分です。

近年の日本の真夏は高温になりすぎて植え傷みが出てきやすいため、もし夏に植え替える場合は、猛暑日を避けてください。

新芽が出た後では、植え替えの傷みで新芽が枯れることがあります。植え替えタイミングは逃さないようにしましょう。

三河黒松は根を切られることを嫌う植物です。なるべく、根は切らずに植え替えすることがポイント。

マツは根の生育が遅い植物なので、根を傷めすぎると樹勢が回復せず元気をなくしてしまいます。ただし、根腐れして根が黒ずんでいる場合は、症状のある部分は切り取ってください。

三河黒松のよくあるトラブルと対処法

三河黒松のよくあるトラブルと対処法

ここでは三河黒松によくあるトラブルと対処法を見ていきましょう。

三河黒松によくあるトラブルは以下の3つです。

  1. 根腐れ
  2. 根詰まり
  3. 葉焼け

対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。

根腐れ

五葉松の根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 株がグラグラする
  2. 葉が茶色・黄色に変色している
  3. 新芽が枯れている
  4. 葉先から枯れている
  5. 土から腐敗臭がする
  6. 土の表面にカビが生えている
  7. 根が黒く変色している

根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。

根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
  2. 古い土を落として新しいものに交換する
  3. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  4. 風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  5. 発根剤を与える
  6. 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
  7. 殺菌剤に浸す

根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根や粒が崩れて泥のようになった土は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。

ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材を赤玉土にまぜて植えると良いでしょう。使用する赤玉土は、崩れにくい硬質赤玉土だと水はけが良い状態を植え替え後も長く保ってくれます。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。

三河黒松は根詰まりすると、以下のような症状が見られます。

  1. 新芽の数や伸びが少なくなる
  2. 水を吸わなくなる
  3. 古葉から順番に枯れてくる

根詰まり自体は、すぐに枯れる原因にはなりません。しかし、生育スピードが遅くなり、徐々に元気をなくしていくので注意が必要です。

対処法は、植え替えです。

3月~4月、または8月~9月に、土を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。株の大きさにもよりますが、1回り~2回り大きな鉢への植え替えてください。

三河黒松は根を切られることを嫌いますので、なるべく根をいじらない方が安心です。特別、根腐れや根傷みをしていないのであれば、鉢底の根だけを優しくほぐして植え替えるだけでよいでしょう。

ただし、あまりにも根がガチガチに固まっている場合は、ホースの水圧で根を傷めないように、土を流しだしてください。その後、優しく根を解いて植え替えます。

葉焼け

五葉松が葉焼けすると、以下の症状が出てきます。

  1. 葉が茶色くなる
  2. 葉の一部分が茶色くなる

強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。

対処法は以下の通りです。

  1. 置き場所を変える
  2. 簾やシェードなどで遮光する
  3. 葉焼けした葉は剪定する

葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。

暑さや日差しにも強い植物ですが、近年の日本の真夏の直射日光や暑さには耐えられなくなってきています。なるべく涼しくて明るい環境で育ててください。

また、暗い場所で育てていた五葉松を急に屋外の直射日光下に出すと葉焼けすることも多いです。屋外へ出す場合は、明るい窓際や日陰で光に慣らしてから、徐々に移動させるようにしましょう。

三河黒松の害虫トラブルと対処法

三河黒松の害虫トラブルと対処法

三河黒松に発生しやすい害虫は以下の6つです。

  1. マツノザイセンチュウ(松枯れ)
  2. マツカレハ
  3. ハダニ
  4. カイガラムシ
  5. アブラムシ
  6. コバエ

それぞれ見ていきましょう。

マツノザイセンチュウ(松枯れ)

三河黒松の枝葉が急に枯れ込む場合は、マツノザイセンチュウの被害に遭っている可能性があります。三河黒松に限らず、多くの松に発生する害虫で、急に枯れる症状から「松枯れ」とも呼ばれています。

マツノザイセンチュウの症状は以下の通りです。

  1. 夏~秋に枯れる
  2. 株全体が急に枯れ始める
  3. 短期間で茶色く枯れる
  4. 樹液がさらさらしている

マツノザイセンチュウは、マツノマダラカミキリムシを媒介にして三河黒松に侵入します。

マツノザイセンチュウ

三河黒松の中に入り込み、内部の水分を吸収、さらに水分を運ぶ機能を持つ導管内で詰まる要因になります。

その結果、松は水分を株全体に行き渡らせることができずに急に枯れてきます。茶色く枯れてくる症状を確認できたときには、三河黒松の復活は望めません。

マツノザイセンチュウの症状を避けるためには、マツノマダラカミキリムシを近づけないことが重要です。屋外で管理する場合は、日頃から観察してください。

見つけ次第駆除しましょう。カミキリムシの成虫が活動し始める夏前にマツに予防として浸透移行性の殺虫剤(オルトラン・ベニカXファインスプレーなど)を散布しておくのもおすすめです。

マツカレハ

三河黒松には「マツカレハ」と呼ばれる蛾の幼虫から食害を受けることがあります。幼虫は「松毛虫(マツケムシ)」とも呼ばれ、6~7㎝にもなる大型の毛虫です。

マツカレハ

4~6月頃に発生して、松の葉を丸坊主にするほど食害します。集団で発生するので、気づいたら一斉に葉が食べられてスカスカになってしまうことも。

マツカレハの幼虫は、毒を持つ毛を持っています。そのため、触れると痛みやかゆみを生じさせるので、素手で触れることがないように注意してください。

防除方法としては、殺虫剤がおすすめです。10~11月の秋と4月~6月の春に殺虫剤を散布して退治してください。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉や幹に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点やカスリのような傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 傷んだ葉は取り除く
  2. 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。

2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。

ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。

大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら要注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。

カイガラムシ

カイガラムシの症状は以下の通りです。

  1. 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
  2. 黒いカビ(すす病)が発生している
  3. 葉や鉢、床がベタベタしている

カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。

風通しの悪い環境で育てていると、葉の裏側や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。

見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。

  1. 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
  2. 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
  3. カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。

ただし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。

松にカイガラムシが大発生すると、駆除が非常に大変です。葉一枚一枚の根元部分に大量に発生するためです。

普段からよく観察して、カイガラムシを1匹でも見つけた場合はすぐに取り除くようにしてください。

カイガラムシに悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容も、ぜひ参考にしてみてください。

アブラムシ

五葉松を日当たり不足で軟弱に育ててしまうと、アブラムシが発生しやすくなります。生育不良の新芽は柔らかく、アブラムシが吸汁するのに好都合であるためです。

アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。

  1. 新芽にアブラムシが密集している
  2. 新芽の葉の形がゆがんでいる
  3. 白~茶色い脱皮殻が目立つ
  4. 葉や鉢、床がベタベタしている

アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。

脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。

脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. アブラムシを取り除く
  2. 茂りすぎた葉は取り除いて風通しを良くする
  3. 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
  4. アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
  5. アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。

アブラムシの発生に悩んでいる方は、「観葉植物に発生するアブラムシ」の記事を参考に対処すると安心です。

コバエ

コバエの症状は以下の通りです。

  1. 土から虫が湧く
  2. コバエが植物の周囲を飛んでいる

コバエ自体は植物に無害ですが、私たち人間にとっては不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
  2. 新しい土に植え替える
  3. 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
  4. トラップを仕掛ける
  5. コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する

五葉松を育てるうえで、土に堆肥を混ぜ込んだり有機質肥料を与えたりするとコバエが発生する原因になります。また、盆栽風として育てる際に、苔を土の上に敷くと過湿気味になり、コバエが発生することも。

もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。

土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。

コバエは有機質の匂いに反応して集まってきます。コバエの発生を避けたい方は、赤玉土単体の無機質用土のみで育てるのもアリです。

その他の対策は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を参考にしてみてください。

三河黒松の育て方に関するよくある質問

三河黒松が3鉢並んでいる写真

最後に三河黒松の育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. 初心者でも育てやすい?
  2. 種から育てられますか?
  3. 育てるのにおすすめの土は?
  4. 枯れる原因は?

それでは具体的に見ていきましょう。

初心者でも育てやすい?

三河黒松は初心者でも育てやすい松です。環境に適応する力が強いため、お家のお庭やベランダの環境にも馴染んで順調に成長します。

暑さや寒さにも比較的強いので、初心者も安心して育てられるでしょう。ただし、35℃を超えるような極端な猛暑や、0℃以下の寒波などに当たり続けると枯れる恐れがあります。

真夏は涼しい明るい日陰に、真冬は5℃以上を保てる環境に移動させておくと安心です。

種から育てられますか?

三河黒松は、3~6月の春、または9~11月の秋に種まきして育てられます。ただし、発芽まで2~3カ月ほどかかる場合もあるため、種まき後に土が乾燥しないように常に土を湿らせておくことが発芽のポイントです。

種まき前に一晩水に浸けて、水に沈んでいる種を選んで赤玉土小粒に撒きます。その上から、薄く覆土して水やりしましょう。

その後は風通しの良い明るい日陰で、土が乾燥しないように管理します。種はインターネットで簡単に手に入るので、ぜひ挑戦してみてください。

育てるのにおすすめの土は?

三河黒松を育てるのにおすすめの土は、水はけが良い土です。硬質赤玉土と桐生砂、または山砂を混ぜ合わせた土もよく育ちます。

AND PLANTSでは、オリジナル用土「AND PLANTS SOIL 観葉植物の土」を取り扱っています。どんな植物にも使いやすい土としてバランスよく作っているので、三河黒松にもおすすめです。

鉢植えで観葉植物のように三河黒松を育てたい方は、ぜひ使ってみてください。

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枯れる原因は?

三河黒松が枯れる原因には「水のやりすぎ(やらなすぎ)」「害虫」「土の水はけの悪さ」が考えられます。

つい水をやりすぎで根腐れさせる方が多いです。季節に合った水やりを心がけてください。

マツノザイセンチュウやマツカレハ、カイガラムシなどの害虫は、被害が出る前の予防が重要です。虫の発生時期前には殺虫剤を撒いたり、株の観察をしっかりと行いましょう。

水はけの良い土を好むので、水持ちが良過ぎる土には植えないでください。根腐れの原因になります。

まとめ

三河黒松は、剛直な葉と縦割れする硬い樹皮が特徴の松です。盆栽としても育てやすく、寒さ暑さにも強いので、初めての育てる方にも人気があります。

松は基本的に屋外で育てる植物なので、ベランダやテラスの日当たりの良い環境で育ててください。ただし、35℃を超えるような猛暑日や0℃以下の寒さに当てると株が弱るため、その際はお部屋に一時的に移動する対処も必要です。

松は縁起の良い樹木で「不老長寿」の花言葉を持っています。母の日や父の日、敬老の日などプレゼントに三河黒松を贈ってみてはいかがでしょうか。

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