ホテルの雰囲気を明るくしたい、来客する方に喜ばれるおしゃれなレイアウトにしたい場合は、思い切って大きな観葉植物を大胆に飾ってみましょう。
あっと驚かせるようなインテリアを演出でき、よりゆったりとくつろげるような空間をつくれます。
ただお客さんがからだを休める場所ではなく、非日常的な空間に仕上げ、リピーターとなってもらえるような、温かみのあるホテルをつくることが大切です。
この記事では、ホテルに置くおすすめの観葉植物の種類を詳しく紹介します。また、ホテルでの飾り方や育て方についても解説します。
ホテルに何の観葉植物を飾ったら良いか迷ってしまったときは、筆者個人的には大きな花が咲き、光沢のある濃緑の葉を展開するストレリチア・レギネがおすすめです。上品で美しいたたずまいはラグジュアリー感が強く、ホテル空間のアクセントにもなりますよ。
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[https://andplants.jp/collections/plants-hotel]↑こちらではホテルに置くおすすめの観葉植物を商品一覧でまとめているので、併せてご覧ください。
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※まだ具体的に決まってない方、とりあえず話を聞きたい方、検討段階の方でも相談ベースでのお問い合わせ、大歓迎です。「検討中のため相談したい」など記入いただければ幸いです。ホテルに置く観葉植物の選び方
非日常感を感じられるインテリアで、ゆったりとくつろげるホテルは、お客さんを大いに満足させるでしょう。ホテルに観葉植物を飾るなら、見栄え・リラックス効果・清潔感といった観点で選ぶといいです。
ここでは、ホテルに置く観葉植物の選び方について詳しく解説します。
- 光沢感がある濃い葉のもの
- 樹形や葉が印象的なもの
- 虫が寄り付きにくいもの
光沢感がある濃い葉のもの
高級感を感じる色は、より非日常感を演出し、お客さんに特別感を味あわせることができます。金や銀をはじめ、黒や紫、さらには紺などが最も高級感を感じやすい色といわれています。
比較的濃くてはっきりとした色が重厚感があり、上品さを感じやすいので、濃い色の葉が出る観葉植物を選ぶと高級感を感じやすいです。また、葉に光沢があるとよりラグジュアリー感が強くなるので、お客さんに特別感を感じてもらいやすいです。
樹形や葉の形が印象的なもの
モダンでおしゃれさを感じるホテル空間をつくるなら、印象的な樹形や葉をもつ観葉植物を選びましょう。
しゅっとした細身の樹形になる・先端が鋭くとがった葉が出る観葉植物は、スタイリッシュなクールさで、インテリア性が高く、人をひきつけるような美しさがあります。
どちらも印象に残りやすい植物なので、ホテル内のデザインを強調させ、動きのある空間を演出してくれるでしょう。
虫が寄り付きにくいもの
観葉植物には害虫が付くこともあります。どんなに気を付けていても、多くの人が出入れをすれば、葉や幹などに付いて繁殖してしまうこともあります。できるだけ害虫が寄り付きにくい観葉植物を選んで、清潔感のあるホテルをつくりましょう。
比較的、葉の薄いものよりも厚みのあるものや、多肉植物の方が害虫が寄り付きにくいです。また、葉に香りがあるものなども忌避効果があり、虫が寄り付くこともあまりありません。
ただし、コバエは土の匂いで寄り付きやすく、土の中に卵を産みつけて繁殖することもあります。植物の種類とはあまり関係がないので、鉢の表面にココナッツファイバーやウッドチップを被させたり、赤玉土などの無機質な土を敷き詰めたりして、土の匂いをカバーしましょう。
ホテルにおすすめの観葉植物
ここでは、ホテルにおすすめの観葉植物を5つ紹介します。
- ストレリチア・レギネ
- フィカス・バーガンディ
- ストロマンテ・トリオスター
- ショウナンゴムノキ
- ドラセナ・コンシンネ
①ストレリチア・レギネ|高級感のある濃緑の葉

日当たり | 明るい日陰 |
温度 | 最低5℃以上をキープする |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の表面が乾いてから3〜4日後 |
まるで大きな鳥が首を上げ、今にも空へ羽ばたきそうな豪華な姿になるストレリチア・レギネ。株の中心からは花芽が長く伸び、上品な花を長く観賞できます。
オレンジの花(ガク)と濃緑の葉が相まった姿は美しく、ラグジュアリー感を感じるホテル空間を演出するでしょう。
ストレリチア・レギネは、パプアニューギニアに生息している極楽鳥という鳥に似ていることから「極楽鳥花」とも呼ばれています。「すべてを手に入れる」「輝かしい未来」といった花言葉をもっており、ホテルの繁栄を願って飾るのもおすすめです。
南アフリカに自生するストレチア・レギネは、暖かい場所で元気よく育ちますが、比較的寒さにも強い観葉植物です。氷点下4℃ほどまでなら枯れずに育てられます。
水は土の中がしっかりと乾いたらたっぷりと与えましょう。ただし冬は根腐れしやすいので、月に1回程度の頻度で与えます。
[https://andplants.jp/collections/strelitziareginae]②フィカス・バーガンディー|上品で革質な葉がラウンジにもあう

日当たり | 日当たりのよい置き場所(直射日光は避ける) |
温度 | 最低8℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の表面が乾いてから2〜3日後 |
地面からなめらかな曲線を描くように幹が伸び、先端から赤い新葉が出たあと、ワインカラーの厚みのある葉を広げるフィカス・バーガンディ。
バーガンディーカラーと呼ばれる光沢のある濃い赤紫色の葉は、高級感のある印象があり、お客さんに特別な日を感じてもらえるホテルを演出できるでしょう。
インドやミャンマーなどに自生するインドゴムノキの突然変異で生まれたフィカス・バーガンディー。高温多湿な環境を好み、毎日の葉水と定期的な水やりによって美しい葉をよく出すようになります。
直射日光が当たる場所では、葉に穴があく場合もあるので、カーテンやブランイドで遮光した日当たりの良い場所で育てましょう。
[https://andplants.jp/collections/ficusburgundy]③ストロマンテ・トリオスター|ホテルのロビーに◎

日当たり | 明るい日陰になる場所 |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏秋:土の表面が乾いてから 冬:土の中が乾いてから |
緑の葉の表面に白い斑がまだらに入り、裏面が赤紫色になるストロマンテ・トリオスター。しゅっと細長いトリカラーの色鮮やかな葉は大人感があり、クールさや上品さも感じます。白・黒・ベージュを基調としたモダンなホテルになじみやすく、アクセントカラーとしてロビーに飾るのがおすすめです。
ブラジルなど南アメリカを原産とするストロマンテ・トリオスターは、株が大きくなると4〜6月ごろにかけて苞(ほう)と呼ばれる赤い葉を株の中心から稲穂のように出し、白い花びらをもった小さな花を咲かせます。
陽の光が強いと美しい葉が丸まってしまうので、カーテンやブラインドで遮光した明るい場所で管理しましょう。
[https://andplants.jp/collections/stromanthetriostar]④ショウナンゴムノキ|軽やかなたたずまいが印象的

日当たり | 日当たりのよい置き場所 |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の表面が乾いてから2〜3日後 |
地面からザラザラした茶色い幹が軽やかに伸び、ササのような細長い濃緑の葉が互い違いに展開するショウナンゴムノキ。
アーチを描くように枝垂れる無数の枝葉は、風が吹くとサラサラと音を立て、涼しげで明るい空間を演出します。スタイリッシュな葉と、独特なたたずまいが印象的で、ホテルにおすすめです。
枝先から次々と濃緑の葉を伸ばすショウナンゴムノキは、「永遠の幸せ」「健やか」の花言葉があります。また、風水では、邪気払いの効果があり、ホテルの入り口近くに飾ると、悪い運気を退けることができるようです。
生長スピードが比較的ゆっくりなショウナンゴムノキは、植え替えや剪定などの管理の手間があまりかからず、育て方も簡単です。ただし、氷点下に近い場所で管理していると、葉がぽろぽろと落ちる場合も。
できるだけ、気温が10℃以上の暖かい場所で管理しましょう。
[https://andplants.jp/collections/slenderladypalm-l]⑤ドラセナ・コンシンネ|旅館にも置ける観葉植物

日当たり | 日当たりのよい置き場所 |
温度 | 最低5℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の中が乾いてから2〜3日後 |
しゅっと細長い濃緑の葉に赤のラインが入るドラセナ・コンシンネ。幹の先端から伸びる細長い葉と、スリムな樹形がスタイリッシュで、ホテルだけでなく旅館にもなじむ雰囲気があります。大きくなっても圧迫感を感じにくいため、空間が狭く見えることもあまりありません。
マダガスカルに自生するドラセナ・コンシンネは、高温多湿な環境を好む樹木です。夏は半日陰になるような場所に置き、冬場の水やりは極力控えます。
ただし、光と湿度が不足すると葉が垂れる場合も。1年を通して日当たりの良い場所へ置き、定期的に葉水を行いましょう。
また、葉がたくさん出ていると混み合った印象を受けやすく、たたずまいが悪く見えてしまう場合もあるので、幹に近い方の葉を下から数枚ほど摘み取って、スタイリッシュな樹形が見えるようにするといいです。
[https://andplants.jp/collections/doracaenaconsinna]ホテルに観葉植物を置くときに考えるべきこと
ホテルに観葉植物を置くときは、以下3つのポイントについて考えてみてください。
- 観葉植物を育てられる環境であるか
- 導線やスペースがあるか
- エントランスやロビーにあう観葉植物か
お客さんに満足してもらうホテルを築き上げるには、観葉植物を管理する環境や位置にもこだわりを持って、インテリアをコーディネートすることが大切です。
観葉植物を育てられる環境であるか
ホテルの美観を保つためには、観葉植物を育てる環境を整えることがポイントです。
日当たりや風通し、温度や湿度など、管理する観葉植物にとって育ちやすい環境かどうかを確かめてください。育てる植物に適した環境ではないと、葉が変色したり落ちたりして、ホテルの景観が悪く見えてしまうこともあります。
さらには世話ができる時間があるか、人がいるかなど条件にも着目して観葉植物を購入するといいです。
導線やスペースがあるか
お客さんや従業員、さらには外部の業者も出入りすることが多いホテルでは、できるだけ観葉植物を置くスペースを広くあけ、人が歩きやすい空間をつくりましょう。
基本的にインテリアのコーディネートにおいては、ゾーニング(配置)計画が大切です。まずは、ホテルの広さにあった適切な数の観葉植物を置いて、人がスムーズに歩ける導線を設けます。どこに植物やものを置くか決めて配置することで、人が歩く導線を決めることが可能です。
また、導線がしっかりと決まっていれば、無駄なスペースを取られることが少なくなり、有効的に余ったスペースを使うこともできます。歩くスペースが広くなれば、観葉植物が腰や肩に当たらなくなるので、株や人を傷付けることも少なくなります。
エントランスやロビーにあう観葉植物か
ホテルの顔ともいえるエントランスやロビーには、滞在されるお客さんをあっと驚かすような観葉植物を選びましょう。
どこに植物やものを置くか決めて配置することで、人が歩く背丈が目線よりも高い・大きな葉がたくさん出る・つるが長く伸びるような観葉植物など選ぶと、存在感や重厚感があり、よりダイナミックに感じられます。スペースを広くあけて配置すれば、圧迫感を感じにくく、すっきりとした印象に見せることも可能です。
小さい観葉植物でも、葉に色味のあるものや発色の強いものを選び、複数でまとめて飾るとより印象深いエントランスやロビーを演出できます。
ホテルに置く観葉植物のレイアウト|インテリア例
ここでは、ホテルに置く観葉植物のレイアウト方法を3つ紹介します。
- 大型の観葉植物は柱にあわせる
- ハンギングするときは高さを変える
- バスルームはフェイクプランツを置く
大型の観葉植物は柱にあわせる
人よりも背丈が大きくなる観葉植物は、柱に添うように配置すると、縦のラインが協調され、広々とした開放感のある空間を演出できます。
スタイリッシュさにもより磨きがかかり、おしゃれさを感じる印象深いホテルをつくれます。人が見上げたときに観葉植物があると、錯覚によって天井が高く見えるので、周辺にソファやチェアーを設置しておくといいです。
ハンギングするときは高さを変える
ホテルのロビーやホールに観葉植物をハンギングする場合は、それぞれの高さを変えて配置してみてください。
フラットで退屈な景色に見えにくくなり、動きのあるおしゃれな空間に仕上げられます。鉢の高さを統一してしまうと、立体感がなくなり空間が狭く見えることもあります。
バスルームはフェイクプランツを置く
ホテルのホールやルーム内のトイレに窓がなく、日当たりや風通しが悪い場合は、フェイクプランツを飾ってみるのもおすすめです。
生きてる観葉植物だと葉の色が変わったり落葉したりして、トイレの景観が損なわれ、清潔感が感じられなくなる場合もあります。
植物が育ちにくい場所には無理に置かず、フェイクプランツで温かみのある色合いを表現するとよりリラックスしやすい空間になります。
ホテルに置く観葉植物の育て方
ホテルに観葉植物を置くのであれば、基本的な育て方について知っておきましょう。
ここでは、育て方のポイントを4つ紹介します。
- 葉水を定期的に行う
- 水やりをする週を決めておく
- 日当たりや光を調整する
- 大きくなったら植え替えと剪定を行う
関連記事:観葉植物の育て方|コツや管理法について
葉水を定期的に行う
ホテルに観葉植物を置いたあとは、定期的に葉水を行いましょう。葉の表面にはチリやホコリが積もりやすく、見た目が悪くなることもあります。また、汚れが葉に付いていると光合成を阻害し、生長不良を起こす場合も。
できるだけ、毎日霧吹き器で水をたっぷりと吹きかけ、タオルなどできれいな状態を維持してください。
毎日みずみずしい状態を保てば、鮮やかな緑を長く観賞でき、明るいホテル空間を演出できます。
ただし、夜は気温が低く寒さで株が弱る場合もあるので、葉水は植物の活動が盛んになる午前中に行いましょう。
水やりをする週を決めておく
水やりがうまくできていないと、観葉植物は乾燥して水切れを起こしたり、過湿になって根腐れを起こしたりして枯れてしまいます。
水を与える前に一度、土の中の乾燥具合を確かめてから水やりをしましょう。また、ホテルの場合は、水やりをする週を決めておくのもおすすめです。忙しい日が続いてしまうと、だれが行ったのか、何回水を与えたのか、わからなくなってしまうこともあります。
例えば、春から夏の暖かい時期は、観葉植物の生育が旺盛になるため、水をたくさん必要とします。春は1〜2週間に1度、夏は1週間に1〜2度のペースで水を与えましょう。
秋や冬は気温が低くなり、観葉植物の生育の流れが落ち着くので、月に1〜2度のペースで土の乾燥具合を確認しながら水を与えます。
ただし、環境や観葉植物の種類や品種によっては水を吸収する量が違うので、あらかじめ温度や育て方をチェックしておくといいですよ。
日当たりや光を調整する
直射日光の当たり過ぎや日照不足は、生長不良の原因となりやすいので、育てる観葉植物にあわせて日当たりや光を調節しましょう。
基本的に多くの植物は、午前中に光合成を活発に行い、午後になるにつれ活動が鈍くなります。午前中に陽の光が当たって、午後は日陰になるような半日陰な場所に置くのが最適です。
また、日中に直射日光に当たり過ぎてしまうと、葉焼けや水切れを起こしたり、鉢の中が蒸れて根腐れをおこしたりする場合も。特に夏の西日の当たり過ぎは、観葉植物を弱らせて枯らしてしまうこともあります。
室内に直射日光が差し込む場合は、鉢を移動させるか、カーテン・ブラインドなどで日陰をつくりましょう。また日陰で暗過ぎる場合は、園芸用のグローライトを設置して、光を当てて管理してあげてください。
大きくなったら植え替えと剪定を行う
鉢植えで育てる店内の観葉植物は、基本的に2年に1回のペースで植え替えや剪定をします。
根鉢がパンパンに固くなってしまうと、土中の酸素濃度が薄くなるため、植物の根が窒息状態に陥りやすくなります。根詰まりを起こして枯れてしまう場合もあるので、鉢底・土の表面から根が出たときにも植え替えをしましょう。
剪定は、植物の生長をコントロールするのと環境を良くするために行うものです。枝葉がたくさん伸びて大きくなり過ぎたときや、株の内側に光や風が当たりにくくなったときにも行うといいです。
ただし、植物によって生長スピードが違うので、生育にあわせて植え替えと剪定の頻度を変えてくださいね。
まとめ
非日常的な空間に仕上げることができる観葉植物。サイズ感や見た目を重視して選び、コーディネートにもこだわることで、ホテルに滞在するお客さんに特別感を味合わせることができます。印象深い空間になり、リピーターにもつながるので、インテリアとしては大事な要素でもあります。
大きなホテルになってくると、観葉植物を購入するのではなく、レンタル業者に依頼して配置してもらうのも最適です。基本的に業者が日々の管理を行うので、仕事に負担をかけることもあまりありません。
またもし植物が枯れてしまっても、無料で取り替えてもらうサービスがついているところも多いのでおすすめです。
今回紹介した観葉植物でどれが良いか迷ってしまったときは、大きな濃緑の葉とオレンジの花が印象的なストレリチア・レギネを選んでみましょう。鳥が羽ばたくような姿は見る人をひきつけ、高級感のあるホテル空間を演出してくれます。