インテリアのアイテムの1つとして使われる観葉植物。鮮やかな緑の美しいものが室内をおしゃれに見せ、ナチュラルな雰囲気の優しい部屋を再現します。
しかし緑の観葉植物だけが多く並ぶと色合いが単調とし過ぎたり、もの寂しく感じたりすることがありませんか?
もう少しアートチックで個性を感じられるような部屋づくりをするなら、ピンクの観葉植物を選んで部屋に飾ってみましょう。ピンクの花、ピンクの斑入りの葉の観葉植物は、部屋のアクセントカラーとなり、動きのある空間を演出するアイテムにもなりますよ。
今回は初心者でも育てやすく、部屋のインテリアになるピンクの花が咲くおすすめの観葉植物、ピンクの葉が出る観葉植物を紹介します。
さらに、ピンクの観葉植物を使ったインテリアコーディネート例と、部屋に飾るコツについても詳しく解説。興味本位でピンクの観葉植物を育ててみたい方や、部屋にどう飾ったら良いかわからない方は、この記事をぜひ参考にしてみてくださいね。
ピンクの花が咲くおすすめの観葉植物3選
さっそく初心者でも育てやすくて、部屋のインテリアになるピンクの観葉植物を見ていきましょう。
ここでは、ピンクの花が咲くおすすめの観葉植物を3つ紹介します。
- サクラ
- アンスリウム
- クルシア・ロゼア・プリンセス
ピンクの花が咲く観葉植物を飾れば室内でも季節感のある部屋を演出でき、まるで庭の庭木や草花のような趣のある風景に見えます。
①サクラ|盆栽のように仕立てるのがベスト
私たち日本人にとってシンボルのようであり、古くから愛されてきたサクラの木。薄いピンク色の花が咲いてから散るまでのその姿は、趣があり日本の原風景のような景色が生まれます。室内でもお花見を楽しみたい方は、小さな鉢植えでサクラを盆栽のように仕立て観賞するのもいいですよ。
冬に葉を一斉に落とす落葉性のサクラは、3月を過ぎたころに蕾(つぼみ)がぷっくりと膨らみ、徐々に開花します。花が散ると、鮮やかな黄緑の葉を展開し、秋に赤や黄色に紅葉するので、季節ごとの変化を楽しめるのも魅力的です。
植物の中でも比較的生長スピードが早いサクラは、鉢植えなら地面に植え付けられたものよりも、生長の流れが緩やかになり、剪定(せんてい)などの管理の手間も楽です。
ただし、鉢の中の根がパンパンになってしまうと、根詰まりを起こして枯れてしまう場合も。2年に1回のペースでマチの広い一回り大きい鉢に植え替えをしましょう。
[https://andplants.jp/collections/cherryblossom]②アンスリウム|ハート型のかわいい姿
長く伸びた茎の先に、苞(ほう)と呼ばれるハート型の葉と棒状の花を展開するアンスリウム。つややかなピンクの仏炎苞は鮮やかな見た目で、印象的な部屋づくりにピッタリです。開花期間が長く、いつまでもキュートな姿を楽しめます 。
熱帯のジャングルに自生するアンスリムは、樹木や岩に根を下ろして生長する着生植物です。そのため厳密には土は必要なく、水ごけやバークチップなどの用土でも育てられます。土を室内に持ち込みたくない人や、土独特の匂いが苦手な人におすすめです。
日陰でも成長してくれるので、日当たりが確保できなくても安心して育てられます。少し手間になりますが、定期的に日光浴をさせると失敗しにくいです。
[https://andplants.jp/collections/anthurium] アンスリウムの育て方はこちら③クルシア・ロゼア・プリンセス|上品なピンク色の花が咲く
つるのように細く伸びる幹から、厚みのある楕円形(だんえんけい)の黄緑の葉が互い違いに展開するクルシア・ロゼア・プリンセス。比較的暖かい時期になると、丸い5〜6枚の花びらをもった花が咲きます。和菓子のような上品でかわいい花は、咲き初めは白やクリーム色ですが、徐々にサクラ色と変わり、色の変化も楽しめます。
クルシア・ロゼア・プリンセスはとがった針や針金などで葉に傷を付けると、白い跡が残る性質があり、別名「サインの木」と呼ばれることも。原産地の西インド諸島では、昔ラブレターとして使われていたことがあり、現在でもお祝い事のシーンで、クルシア・ロゼア・プリンセスを贈って、メッセージの代わりとして送ることもあるようです。
生育旺盛なクルシア・ロゼアは、定期的に肥料を与えなくても問題なく、鮮やかな黄緑の葉を観賞できます。ただし開花後はエネルギーを消耗しているので、リン酸(P)が多めに入った緩行性化成肥料を与えるといいです。
[https://andplants.jp/collections/clusiarosea] クルシア・ロゼア・プリンセスの育て方はこちらピンクの葉が出る人気の観葉植物3選
次に、ピンクの斑入りの葉が特徴的なおすすめの観葉植物を3つ紹介します。
- フィロデンドロン・ピンクプリンセス
- アグラオネマ・アンヤマニー
- ドラセナ・コンシンネ・トリカラー
ピンクの葉が落ちないためいつまでも観賞でき、小物感覚でインテリアとして置きやすい観葉植物たちです。
①フィロデンドロン・ピンクプリンセス|トロピカルさのある葉
地面から放物線を描くように長く伸びた茎の先に、鮮やかな濃緑の葉に濃いピンクの斑が入るフィロデンドロン・ピンクプリンセス。個体によっては濃緑や黄緑の葉に白の斑も入り、1枚の葉で3〜4つの色が観賞できます。トロピカルさのあるカラフルな葉は、南国の雰囲気を楽しめる明るい部屋にできますよ。
メキシコやブラジルなどを原産とするフィロデンドロン・ピンクプリンセスは、多湿な環境を好み、乾燥し過ぎる場所では葉がしおれてしまうこともあります。1年を通して葉水は定期的に行い、空気が乾燥しないように管理することが大切です。
ただし水やりは、鉢の中に溜まった二酸化炭素を外に押し出すように一度にたっぷりと与えて、表面の土を乾かしてから再度与えるようにしましょう。
②アグラオネマ・アンヤマニー|鮮やかなピンクの斑入り
あでやかなピンクや黄緑の葉が、植木鉢からこんもりとあふれ出るようにたくさん展開するアグラオネマ・アンヤマニー。一本の茎から次から次へと、しゅっと細く折り畳まれた葉が羽を広げるように大きくなります。ある一定以上に生長した株は、時期を迎えるとミズバショウに似た白い花を咲かせます。ピンクや黄緑の葉とのコントラストが美しい観葉植物です。
アグラオネマ・アンヤマニーは日陰への耐性が強く、日光が届きにくい窓際から離れた暗い場所で元気よく育ちます。地面から新しい芽が伸び、横に広がるように大きく生長するので、2年に1度のペースで植え替えをするといいです。
ちなみに筆者が育てているアグラオネマ・レッドゴールドは、バーク堆肥をベースにした水はけの良い土を使っています。水やりは月に2〜4回程度でも大丈夫ですよ。
③ドラセナ・コンシンネ・トリカラー|緑とピンクの筋が美しい
ベージュカラーの細い幹が、地面からなめらかな曲線を描くように伸び、ピンク・クリーム・緑の3色の葉を放射線状に出すドラセナ・コンシンネ・トリカラー。ドラセナ属の仲間です。
全体的に淡い色合いでナチュラルな雰囲気があり、北欧テイストの部屋などによくなじむドラセナです。少し離れて見ると葉の縁に入ったピンクの斑がよく目立ち、かわいさも感じます。
生長スピードがゆっくりなドラセナ・コンシンネ・トリカラーは、幹が1年で10cm程度ほどしか伸びず、剪定や植え替えを頻繁にしなくても問題ありません。
ただし葉が一度に2〜4枚ほど新しく伸びるので、混み合って風通しが悪くなる場合も。地面に近い方の古い葉は、手で摘み取って数を減らしてあげると、スタイリッシュな樹形になり、生育も良くなります。
ドラセナ・コンシンネ・トリカラーは、水を過剰に与えてしまうと根腐れを起こしやすいです。鉢の中の土を完全に乾かしてから水を与えるようにしましょう。
ピンクの観葉植物を使ったインテリアコーディネート例
気になるピンクの観葉植物は見つかったけど、どのように飾ったらおしゃれに見えるのかわかりにくいですよね。まずはおしゃれなインテリアが再現できるように、イメージを膨らませることが大切です。
ここでは、ピンクの観葉植物を使ったインテリアコーディネートの例を3つ紹介します。
ベースカラーと組みわせたピンクのアンスリウム
淡いピンクのアンスリウムを、白・ベージュ・ブラウンのベースカラーと組み合わせてコーディネートされたインテリア。部屋の落ち着いた雰囲気を壊さず、パステルカラーに近いピンク色で部屋をまとめています。
アンスリウムなど背丈があまり大きくならない植物は、室内用のスタンド付きプランターに入れて高さを持ち上げると印象的です。プランターの上に専用のボードを敷けば、サイドテーブルにもなり、機能性も高くなって便利ですね。
緑の観葉植物とまとめて配置
葉や茎が緑系の観葉植物が室内に多いと感じる場合は、ピンクの観葉植物とまとめて置くと、存在感のある部屋のアイポイントになります。
部屋にアイポイントができれば、視点が壁・天井・床などにぶれず、空間が引き締まります。まとめて置くことで、部屋が散らかったように見えず、統一感も生まれますよ。
ダーク系色で大人っぽく
キュートな印象があるピンク系の観葉植物。インテリアにあどけなさを無くしたい場合は、黒や濃いブラウン系の色の家具を選んで、部屋をコーディネートしてみましょう。シックで高級感のある空間が生まれ、大人の雰囲気がただよう部屋が再現できます。
Instagramの写真は、葉の色と柱の色がマッチしたドラセナ・コンシンネ・トリカラー。ピンク色でも主張し過ぎず、リゾート感のある空間によく溶け込んでいます。白味がかったグレーの幹や黄緑の葉とのバランスも良く、目を引くような印象がありますね。
ピンクの観葉植物を部屋に飾るコツ
インテリアにあうピンクの観葉植物の種類が選べ、コーディネートのイメージが沸いたら、次はおしゃれにうまく飾るコツを知りましょう。
ここで紹介するポイントは3つ。配色や素材選び、さらには置く高さについて詳しく解説します。
- 単色の部屋にアクセントカラーとして飾る
- 木製の家具と組み合わせて飾る
- 胸ぐらいの高さになるように配置
単色の部屋にアクセントカラーとして飾る
壁や天井、床の色が白・グレー・ベージュなど落ち着いた単色が使われている場合は、ピンクの観葉植物を部屋のアクセントカラーとして飾るのがおすすめです。
ラグマットやクッション、壁掛けなどの小物までもシンプルな色ばかりで配色されていると、空間に奥行きが生まれず狭く見えたり、退屈な部屋に見えたりする場合も。ピンクの観葉植物を部屋の強調色として配色すれば、空間に変化が生まれ、まとまりのあるインテリアを再現できます。
また、小物の色もトーン違いのピンク系でまとめると統一感が生まれます。少しフェミニンに感じる場合は、グリーン系の色を多めに配色してクールに仕上げましょう。
木製の家具と組み合わせて飾る
濃いピンクや、あでやかなピンクばかりで部屋を配色してしまうと、主張が強過ぎてリラックスのしにくい空間になりがちです。存在感のあるピンクの観葉植物を置くときは、優しい雰囲気でやわらかい印象がある木製家具と組み合わせて飾るといいです。
ベッドフレームやソファの脚が木製の家具を選んだり、さらには部屋の壁紙やフローリングシートにもこだわって貼り付けたりすると、ナチュラル感が生まれゆったりとした空間に。
また、ピンクとの相性が良いブラウンの色味が濃くなれば濃くなるほど、空間を引き締め落ち着いた印象のある部屋を演出できます。ピンクの観葉植物を購入したら、ブラウン系の鉢カバーも一緒に購入するといいかもしれませんね。
胸ぐらいの高さになるように配置
部屋のアクセントカラーになりやすいピンクの観葉植物は、胸ぐらいの高さになるような場所に配置すると、さりげないおしゃれさが生まれます。
ピンクの植物の置く位置が目の高さよりも低過ぎると主張が強くなりすぎたり、高過ぎるときれいな花や葉が見えにくくなったりすることがあります。胸ぐらいの高さに置けば、花や葉が半分ほど陰になり、主張し過ぎない程よい色合いを楽しめます。
インテリアの雰囲気を損なわないように、テーブルの上に緑の観葉植物とまとめて配置したり、本棚のブースの一枠に飾ったりすると、ハイセンスな仕上がりになりますよ。
まとめ
緑系の観葉植物よりも、ユニークで一際目立つピンクの観葉植物。花や斑入りの葉が美しく、一つあるだけで個性あふれるインテリアを演出してくれます。また、今回紹介した種類は、育て方も簡単で初心者でも育てやすく、鉢植えで手軽に育てられます。
興味本位で育ててみたい方や、気になったピンクの観葉植物を選んでみたけど、どのようにコーディネートしたら良いかわからない方でも、種類・育て方・コーディネートのコツを知れば、枯らす心配もなく、おしゃれな部屋を仕上げることができますよ。
まずはどんなサイズの観葉植物でも置けるように、部屋のあいたスペースを見つけたりつくったりしてから、自分だけの素敵な部屋を再現してみてくださいね。