植物名 | ショウナンゴムノキ |
学名 | Ficus binnendykii |
英名 | Narrow leaf fig |
科目/属性 | クワ科フィカス属 |
原産地 | 東南アジア |
\品種別の植物ケアカードも同梱します/
ショウナンゴムノキの特徴
ショウナンゴムノキは葉が細長く清涼感を与えてくれる植物です。正式名称は「フィカス・ビンネンディキー」と呼ばれ、ゴムの木の仲間として知られています。
繊細な姿をしていますが、耐陰性もあり落葉しにくい特徴です。弧を描くように枝垂れる細長い葉が、風でサラサラとなびく姿は癒されます。
ショウナンゴムノキは初めて観葉植物を迎える方にも育てやすい植物です。軽やかに伸びる茶色い幹に枝垂れる細長い葉は、1つあるだけでお部屋をおしゃれな印象にしてくれるでしょう。
ショウナンゴムノキの花言葉
ショウナンゴムノキの花言葉は、「永遠の幸せ」「健やか」です。繊細な見た目に反して、フィカス属の中でも強い品種で健やかに育つことから名付けられています。
おしゃれな姿をしているので、美容室やホテルなどの開店祝いにもぴったり。また、新築祝いや結婚祝いとして、花言葉をメッセージに添えてプレゼントすると喜ばれるでしょう。
おしゃれで花言葉も素敵な観葉植物であるショウナンゴムノキは、多くのお祝いでのプレゼントにおすすめです。
ショウナンゴムノキの風水
ショウナンゴムノキには、「恋愛運」「リラックス」「邪気払い」の風水効果があります。「永遠の幸せ」という花言葉を持つことから、室内に飾るだけで恋愛に関係する幸せを導いてくれるでしょう。
また、弧を描くように枝垂れる葉は「陰の気」を持っています。そのため、忙しい毎日を過ごす方にも落ち着きを与えてくれるはずです。
葉が細長く尖っていることから、悪い気を払う風水効果もあります。様々な気が入ってくる玄関や窓の近くに置くことで、外から悪い気が入ってくるのを防いでくれます。
ショウナンゴムノキの育て方
日当たり | 日当たりのよい置き場所(室内) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後 |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5~10月 |
観葉植物の全体的な育て方の基本については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:観葉植物の育て方|コツや管理法について
置き場所と日当たり
ショウナンゴムノキは室内の日当たりの良い環境を好みます。ただし、夏の強い直射日光は葉焼けの原因になるので注意が必要です。
耐陰性もあるので、明るい室内であれば問題なく育ちます。ただし、置いた場所が暗すぎると、徒長したり葉にツヤがなくなったりと生育が悪くなるので気を付けましょう。
日当たり不足で生育が悪い場合は、明るい窓際や屋外の日陰で日光浴させると元気になります。ただし、急に直射日光が当たらないように気を付けてください。
夏でなくても暗い場所に置いていた植物を直射日光に当てると、葉焼けの原因になるので注意が必要です。
温度
ショウナンゴムノキは寒さに弱い植物です。温度は最低10℃以上をキープして育ててください。
葉を落としにくいショウナンゴムノキとは言え、寒い場所に置くと葉が落ちることも。冬の窓際は屋外と同じくらいに冷え込むので、窓際から離して育てることが大事なポイントです。
暖房の風が直接当たると乾燥して葉が落ちやすいので、当たらない場所に置いてください。
水やりの頻度
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後
春夏の生育期には、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいにしっかり水やりしてください。ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。
ショウナンゴムノキに水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨てることが重要です。気温の下がる秋からは吸水力が弱くなるので、徐々に水やりを控えましょう。
冬は土が乾いてから2~3日後に水やりをします。この時期は空気が乾燥するので、水やりと一緒に葉水も与えるとイキイキとした元気な葉を維持しやすいです。
もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。
肥料
ショウナンゴムノキには植え替えの時に、長期間ゆっくり効く緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくだけで十分です。もし、肥料を与えていない場合は5~10月に置き肥や液肥を与えます。
冬は生育が緩慢な時期なので、肥料やりはしないでください。冬も肥料を与えると根痛みの原因になります。
土の上に置いている置き肥は取り除き、2週間に1度の液肥やりも控えましょう。土の中に混ぜ込んだ緩効性肥料は、栄養として吸収されているので安心してくださいね。
剪定方法
ショウナンゴムノキの剪定時期は5~10月です。新芽の出やすい5~7月が特に剪定しやすく、傷みも少なくて済みます。
枯れた枝葉や茂りすぎた枝葉を剪定してください。剪定後にどのように育つのかイメージしながら、風通しが良くなるように切りましょう。
ゴムの木の仲間は、枝葉を剪定すると白い樹液が出ます。肌が弱い方やラテックスアレルギーをお持ちの方は、手袋をするなど皮膚につかないように注意が必要です。
付いた場合は、お水でしっかり洗い流してください。
ショウナンゴムノキのよくあるトラブルと対処法
ナチュラルな雰囲気でおしゃれなショウナンゴムノキですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとショウナンゴムノキに悪影響です。
対処法はショウナンゴムノキの植え替えをすること。
ショウナンゴムノキを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
ショウナンゴムノキのよくある質問
最後にショウナンゴムノキのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- ショウナンゴムノキとアルステルダムの違いは?
- ショウナンゴムノキの葉が落ちる原因は?
- ショウナンゴムノキの適切な増やし方は?
- ショウナンゴムノキの冬の育て方は?
- ショウナンゴムノキはペット(犬や猫)に大丈夫?
それでは具体的に見ていきましょう。
ショウナンゴムノキとアムステルダムの違いは?
ショウナンゴムノキとアムステルダムの違いは葉の大きさにあります。アムステルダムは、ショウナンゴムノキに比べ葉が大きく幅広いです。
アムステルダムは、正確にはフィカス・ビンネンディキー‘アムステルダムキング’と呼ばれるショウナンゴムノキの改良品種になります。オランダのアムステルダムで改良されたことが名前の由来です。
そのため樹形や葉姿は似ていますが、よく見ると幅広い大きな葉をしています。
ショウナンゴムノキの葉が落ちる原因は?
葉が落ちる原因は、「日当たり不足」「水やり不足」「寒さ」が考えられます。ショウナンゴムノキは耐陰性を持っていますが、あまりに暗い場所に置くと日当たり不足で葉が落ちやすいです。
水のやりすぎもよくないですが、水やりが不足すると葉先から枯れこんだり葉が落ちたりします。寒さにも弱い植物なので、最低10℃以下の環境だと葉が落ちやすくなるでしょう。
そのため、明るい室内で適切な水やりを行い、冬は寒さに当たらないように冷え込む窓から離すなどの工夫が重要です。特に、乾燥する冬は葉水も行ってください。
ショウナンゴムノキの適切な増やし方は?
ショウナンゴムノキは、「挿し木」「取り木」で増やすことができます。
挿し木は春の5~7月に行いましょう。枝先から10~15㎝ほどカットして葉を2~3枚残し、白い樹液が出なくなるまで水で洗い流します。
その後は、1~2時間ほど吸水させて挿し木用土に5~10㎝の深さに優しく植えます。直射日光に当たらない場所で、土が乾かないように管理してください。
2~3週間ほどで発芽しますが、挿し木の成功率はあまり高くありません。そのため、挿し木で増やす場合は、十分な量の挿し木をしておくと良いでしょう。
挿し木以外にも、幹の皮を環状に剥いで水苔を巻く取り木の方法でも増やすことができます。湿らせた水苔を巻いて、その上からラップで覆うことで1か月ほどで発根します。
ショウナンゴムノキの冬の育て方は?
ショウナンゴムノキの冬の育て方は、最低10℃以上をキープして管理することです。
冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離して管理してください。また、暖房が直接当たると葉の乾燥が進み、ショウナンゴムノキの生育が悪くなります。
暖房の当たらない窓から離した明るい場所で育てましょう。冬は空気が乾燥して葉先が傷みやすいので、水やりと一緒の葉水を行うと葉がきれいな状態を維持できます。
ショウナンゴムノキはペット(犬や猫)に大丈夫?
ワンちゃんや猫ちゃんなどペットがいるご家庭で、ショウナンゴムノキはお勧めできません。
私たち人間でも、肌の弱い方やラテックスアレルギーを持つ方が触れると肌が荒れることがあります。そのため、枝葉を噛んで口にする可能性のあるペットには注意が必要な植物です。
白い樹液は、固まると取れにくい特徴があります。ワンちゃんや猫ちゃんが間違って口にしないだけでなく、体毛にもつかないように気を付けなければなりません。
ペットがいるご家庭では、ショウナンゴムノキを含むゴムの木類は避けたほうが良いでしょう。
ショウナンゴムノキのまとめ
ショウナンゴムノキは明るい室内であれば、簡単に育てることができます。弧を描くように枝垂れる葉は、清涼感のあるナチュラルなインテリアグリーンとして活躍するでしょう。
「永遠の幸せ」という花言葉は、どんなお祝い事でも喜ばれます。さらに「恋愛運」「リラックス」「邪気払い」などの風水効果は、ご家族や友人、ご自分へのプレゼントにもおすすめです。
ぜひ、素敵なインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。