日本で昔から親しまれてきたツバキ。寒い冬に咲かせる花は美しく、特に茶人に愛されてきました。そんなツバキの花言葉や誕生花、名前の由来、似ているサザンカとの違いなどを紹介します。
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[/collections/custom_flower]ツバキの色別花言葉
ツバキの花言葉は「控えめな美」「完全なる美しさ」「謙虚な美徳」などさまざまです。ツバキの花の色は白やピンク、赤があり、その色によって花言葉が変わります。
ピンクのツバキの花言葉 | 「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」 |
白のツバキの花言葉 | 「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」 |
赤のツバキの花言葉 | 「控えめなすばらしさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」 |
「愛」や「美」などの花言葉を持つツバキ。ほかにも「愛」に関係する花言葉や植物が知りたい方は、「愛」の花言葉を持つ植物の記事で紹介しています。
ツバキには怖い花言葉がある?
江戸末期には海外でもツバキが人気を集め、ツバキをタイトルにした「椿姫」という小説がフランスで出版されました。オペラでもとても有名な演目となっています。
椿の花が好きな高級娼婦マルグリットは「椿姫」と呼ばれ華やかな暮らしをしていましたが結核を患い、不安な日々を過ごしていました。そんなとき純粋な青年アルマンと恋に落ちますが、アルマンの父親から猛反対を受けます。
愛する人のために別れを決心したマルグリットは病に侵され亡くなってしまいます。その身分違いの恋から「罪を犯す女」と呼ばれ、「椿姫」のツバキから「罪を犯す女」という花言葉がついたといわれています。
愛する人のために身を引いたその切ないながらも潔い心は美しいものなので、怖い意味ではないようにも思います。
怖い花言葉が気になる方は、怖い意味の花言葉一覧の記事で紹介しています。
ツバキの誕生花|2月3日
ツバキの誕生花は2月3日、12月10日の誕生花です。花色別では赤いツバキは1月2日、白のツバキは11月11日、12月21日の誕生花です。
ツバキの名前の由来
ツバキは冬になってもつややかな常緑の葉を落とさないことから「強葉木(ツバキ)」とつけられたという説や、つややかな葉の木から「艶葉木(ツヤハキ)」、また肉厚な葉の形状から「厚葉木(アツバキ)」といった由来があるといわれています。
今現在使われている「椿」という文字は春に花が咲く木という日本独自の国字ですが、実際は春というよりも冬に花が咲きます。
ツバキの花の縁起は良い悪い?
ツバキの花は花びらが散るのではなく、花ごと落ちるのが特徴です。その様子が首を落とされたもののように見え、武士が嫌ったといういわれがあります。
そのため、今でも入院している方へのお見舞いや仏壇に供えるのは禁忌とされています。
ツバキ(カメリア)の特徴
植物名 | ツバキ |
学名 | Camellia japonica |
科名 | ツバキ科 |
属名 | ツバキ属 |
原産地 | 日本 |
開花時期 | 12~3月 |
ツバキはツバキ科ツバキ属の植物で日本が原産、中国や台湾など東アジアで分布しています。
寒くなってくる12月~3月ごろまでピンクや白の花を咲かせます。日本に自生しているツバキのほとんどはヤブツバキで様々な改良品種の元となっています。
秋につく黒い実は古来より椿油を抽出して活用されています。ツバキの学名は「camelia japonica」といい、このカメリアという学名は植物学者だったゲオルク・ヨーゼフ・カメルの東洋植物における研究の功績から命名されました。
ツバキの種類
趣き深い花姿で茶花(ちゃばな・茶室の床に飾る花のこと)でもあるツバキ。数ある品種数の中から、国内で見られるツバキを紹介します。
雪椿(ユキツバキ)
日本海側など豪雪地方に植生するツバキのこと。雪のような白い花が咲くというわけではなく、枝がしなやかで雪の重さにも耐えて春先に花が咲くという意味から名づけられました。
ユキツバキの雄しべは黄色いのが特徴。新潟県の県の木として認定されています。ユキツバキの花言葉は「変わらない愛」です。
薮椿(ヤブツバキ)
日本各地で見られる薮椿は「藪に生えるツバキ」から「ヤブツバキ」と名づけられました。12~3月にかけて赤やピンクの花を咲かせます。花びらは筒状に咲き、白いおしべが密集して茶筅のように見えるのが特徴です。
種子からは椿油がとれます。花言葉は「気取らない優美さ」「控えめなやさしさ」などがあります。花は優美なのに香りがないことからついたといわれています。
玉之浦(タマノウラ)
長崎県五島に自生するツバキのこと。薮椿の突然変異種で、紅色の花びらに白の縁取りがある美しいツバキとして有名です。
昭和22年に発見され、その後乱獲により原木は枯れてしまいましたが、子孫が残り今も花を咲かせています。花言葉は赤い部分は「高潔な理性」「気取らない美しさ」、白い部分は「かわいらしさ」「可憐さ」といわれています。
侘助(ワビスケ)
日本原産のツバキと中国原産のチャノキとの交雑種。耐寒性はあまりなく東北以南で育ちます。
花は小さな一重咲きで、結実しないので椿油は取れません。楚々とした美しい姿から茶花としてよく使われます。
園芸品種に「白侘助」「紅侘助」「胡蝶侘助」などがあります。安土桃山時代に名付けられたものとされ俳句の季語などにも使われています。
花言葉は「簡素」「静かなおもむき」「控えめ」「慰めてあげます」など。
ツバキとサザンカの見極め方法
ツバキとサザンカは冬という季節に咲く白やピンク色の花でとてもよく似ています。見分けがつかないという人も多いですよね。
ツバキとサザンカは同じツバキ科ツバキ属なので似ているのは当然です。でもよく見ると違いがわかります。ここでは見極め方を紹介します。
開花時期
どちらも冬に咲く花ですが、サザンカは12月頃~咲き始め、ツバキは年が明けた1月頃から咲き始めます。
ただしツバキの早咲きのものは12月頃から咲くものもあります。
花の形状
ツバキの花は筒状に立体的に咲きますが、サザンカは少し平面的に広がるように花が咲くのが特徴で見分けがつきます。
花の落ち方
サザンカの花は花びらがひらひらと落ちるのに比べ、ツバキはポトッと花ごと落ちるのが特徴。
道を歩いていて、花の形がそのままで落ちているなと思ったらそれはツバキです。
葉の形状
サザンカの葉はツバキより小さく、鋸歯(葉の縁のギザギザ)が深いことが特徴です。また、サザンカは葉の裏側の葉脈沿いに毛が生えていることで見分けがつきます。
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贈り物にピッタリの花言葉を選ぶのと同時に、相手の雰囲気に合う花束やブーケをプレゼントするのもおすすめです。
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色は「イエロー」「ピンク」「オレンジ」「グリーン」「ブルー」の5つがあるため、相手に相応しいテイストが見つかるでしょう。
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[/collections/custom_flower]まとめ
ツバキの花は日本が原産の樹木です。歴史は古く5000年前の縄文時代から椿油などが使用されていたようです。今でもツバキは生垣や公園などで見られますよね。サザンカとの違いが分かるとより身近に感じられますよ。
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