ウッドチップやこまかい石などで土が覆われたのを見たことはないでしょうか?
それを「マルチング」と呼びます。温度変化に敏感な観葉植物を守るための手段としてとても有効です。
最近ではさまざまなマルチング材が販売されていて、インテリア性にも優れています。 空間に統一感を出すために、おしゃれなインテリアショップやレストランなどでも使用されているとか。
さて今回は、観葉植物のマルチングについて解説しつつメリット・デメリットなども紹介していきます。
どんなマルチング材が観葉植物に適しているのか、マルチングをするときの注意点は何か、といったことを知りたい方にもピッタリの内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
土が剥き出しで気になる方は、パークチップのマルチング材がおすすめです。
[https://andplants.jp/products/evo_barkchips]そもそもマルチングとは
マルチングとは、観葉植物が植えられた株元をビニール、ウッドチップ、石などで覆うことです。土を隠して店内の統一感を高めるためにインテリアショップや美容室などでも見ることがありますが、用途は他にもあります。
最近では、腐葉土や枯葉、苔、くるみの殻などさまざまな素材が使われていますが、昔はわらを利用してマルチングが行われていたそうです。
環境に適したものを活用すれば、上手く冬越しができるだけではなく、害虫から身を守ることもできます。
具体的な種類やメリット・デメリットは、後ほど一緒に見ていきましょう。
観葉植物にマルチング材を使ったおしゃれな例
マルチング材は観葉植物に馴染む色が多いため、インテリア性を高めてくれるアイテムとしても人気が高いです。ここでは3つのマルチング材を使用した例を紹介します。
- 化粧石を活用する
- ココヤシファイバーを活用する
- くるみの殻を活用する
マルチング材自体はお店やネットでも簡単に購入ができるため、明日からでもさっそく取り入れることができるでしょう。
化粧石を活用する
化粧石を活用すると、観葉植物の雰囲気に高級感をもたらしてくれます。野暮ったさが消えてスタイリッシュになるので、インテリアともよく馴染むでしょう。モダンなスタイルにもいいかもしれません。
加えて石であれば、通気性にも優れているので内部が蒸れにくいです。
マルチング材によっては高い保湿性により、かえって湿度がキープされて乾きにくいといったデメリットもあります。化粧石はそのデメリットを上手く解消しているのです。
ココヤシファイバーを活用する
引用:https://www.instagram.com/chiko_home/
素朴な風合いにはココヤシファイバーがおすすめです。まとまりがあるので被せるのに手間がかかりません。不慣れな方でも上手に整えることが可能。
色味もブラウンベースが中心なのでナチュラルテイストにもピッタリですし、どんなインテリアとも相性がいいです。
「インテリアとも上手く合わせたいけど、組み合わせるのが苦手」といった方は、ココヤシファイバーであればまず間違いないでしょう。
くるみの殻を活用する
最後はくるみの殻を活用した珍しい組み合わせ。天然素材であるため観葉植物との相性もいいですし、そのまま肥料にもなるため後処理が楽です。
マルチング材に合わせて鉢もテラコッタなどの焼き物を選べば、より統一感が生まれます。
ウッドチップよりは主張があるため、ナチュラルテイストの中でも少し個性的な雰囲気にしたいなら、くるみの殻がおすすめです。
観葉植物におすすめのマルチング材
マルチング材を検討しているなら、下記6つの中から選ぶのがおすすめです。どれも使いやすく、インテリアとも相性がいいです。
- ジュート材
- ウッドチップ・パークチップ
- 化粧石・玉石
- ココヤシファイバー
- 苔・水苔・ドライモス
- くるみの殻
では、具体的に見ていきましょう。
①ジュート材|ナチュラル感
ジュート材とは、主に農業・工業用の麻袋などに使用されている繊維のこと。耐久性・吸水性・通気性・保温性に優れていて、観葉植物のマルチング材にぴったりです。
布の短面を2つまたは3つ折りにし、植木鉢の上部を囲うようにセッティングします。 鉢カバーから植木鉢が見えないことで、インテリア性がぐっと上がります。
植木鉢だけでなく土上も隠した場合は、水やりの際には土上から必ず外し、表土が乾くまで外しましょう。
[https://andplants.jp/products/jute]②ウッドチップ・バークチップ|ナチュラル感
ヒノキやスギなどの原木が主成分であるウッドチップ・バークチップは、ナチュラル感を演出するのに最適です。素朴な材質であるため、主張も抑えつつどんなインテリアともよく合います。
ヒノキやスギには「フィトンチッド」と呼ばれる成分が含まれていて、害虫の侵入を防ぐことが可能です。他には消臭効果も期待できるため、ペットがおしっこなどをしても悪臭を軽減できます。
一般的に約2〜3ヶ月は効果が持続するとされていて、約1〜2年ほどで土と一体化するそうです。最終的には土の養分になるので、後処理の手間が省けます。
AND PLANTSでもバークチップを扱っているので、マルチングに興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。
[https://andplants.jp/products/evo_barkchips]③化粧石・玉石|スタイリッシュな雰囲気
鉢に化粧石や玉石のマルチング材を使用すれば、清潔感が与えられるだけではなく雰囲気がグッと締まります。ナチュラルで和らいだ雰囲気が、大人っぽく高級感のあるものに。
すっきりとした空間が好きな方、ミニマリストな暮らしが好きな方にもいかがでしょうか。和室などにも適しています。
また、化粧石の大きさにもいろいろありますが、こまかいものなら軽くて通気性もいいので観葉植物の生育にもピッタリです。 複数のサイズを組み合わせて、オリジナルのマルチングを演出するのも面白いかもしれません。
④ココヤシファイバー|リゾート感
ココヤシファイバーは、ヤシの実についている繊維を集めたものでできていることもあり、リゾート感の雰囲気を演出したいならおすすめです。日本の素朴なインテリアともよく合います。
ウッドチップや化粧石などとは違って、土を簡単に覆うことができます。ココヤシファイバーのまとまりをざっと取って表面上に乗せるだけなので、初心者の方でも扱いやすいです。
直射日光を土に当てなくても済むため、雑草が生えにくいだけではなく乾燥防止にもつながります。屋外の管理でも効果を発揮してくれるでしょう。
⑤苔・水苔・ドライモス|和の雰囲気
屋外ではあまり見られませんが、最近では苔のマルチング材もよく活用されています。和の雰囲気を簡単に演出できるので、どの観葉植物も一気に趣があるものに様変わり。
加えて保湿性に優れているので、水分を好むものに適しています。 飾るなら和室や玄関などがおすすめですが、寝室や書斎、リビングにも馴染んでくれそうです。
苔のマルチング材に関する注意点としては、苔そのものが生きているので枯れる可能性があります。
枯れてもしばらくはマルチングとしての機能はありますが、見た目が損なわれるので注意が必要です。霧吹きをして苔を乾燥させないようにしましょう。
⑥くるみの殻|ナチュラル感
最後に紹介するのがくるみの殻です。天然素材であるため、観葉植物との雰囲気によく合います。ウッドチップなどに見慣れている方は馴染みがないかもしれませんが、実はくるみの殻も乾燥防止にとても便利。作りも丈夫であるため、長持ちします。
また、くるみの殻は中が空洞なので、マルチングの際に重なり合っても風通しがいいです。植物にとって蒸れにくいのは喜ばしいと言えるでしょう。
マルチング材を購入した方からのレビュー
AND PLANTSのマルチング材を購入した方からのレビューを下記にまとめました。「マルチング材って実際どうなの?」「お水やりってやりづらくないのかな?」と言った方が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
マルチングをすることで、鉢全体のインテリア性を高めるだけではなく、寒さ対策にも繋がります。水はけもいいため、根腐れもしにくいですよ。
観葉植物にマルチングをするメリット
おすすめのマルチング材でも軽く触れてきましたが、ここでしっかりまとめていきます。下記4つをご覧ください。
- インテリア性が高まる
- 保湿や霜よけができる
- 乾燥を防ぐことができる
- 水や土の跳ね返りを防ぐことができる
それぞれ詳しく見ていきます。
インテリア性が高まる
マルチング材はいわゆる「装飾」に近いものです。ウッドチップにするのか化粧石にするのかで見た目の印象や雰囲気も変わります。
たとえば、ナチュラルテイストが好みであればウッドチップやくるみの殻が適していますし、モダンテイストなら化粧石がおすすめです。
「どんなインテリアにしたいのか」をあらかじめ考えておけると、マルチング材を選ぶ際にもスムーズに事が進むでしょう。
保温や霜よけができる
観葉植物の株元にマルチング材を活用すれば、保温や霜よけができます。直射日光が土に当たらないということは、マルチング材が日光を吸収しているのです。マルチング材には保温効果が備わっているので、夜になっても温度をキープすることができます。
マルチング材がなければ、日が落ちてくると直ぐに株元の気温も下がるので、特に冬場は根っこを痛めてしまうかもしれません。
そこで、マルチング材があれば根っこが痛むリスクを最小限にできます。
とはいっても、マルチング材だけで冬越しができるわけではないので、冷気が直接当たらない場所に移動させるなどの工夫は必要です。
乾燥を防ぐことができる
マルチング材には保湿効果があるので、乾燥を防ぐことが可能です。乾燥を防ぐことができれば、お水やりの頻度がたとえば2日に1回していたのが4日に1回などペースを減らせます。そうすれば、忙しい日やお水やりをつい忘れてしまった時も安心です。
ただし、屋外だと風通しもいいのでマルチング材によっては直ぐに乾くこともあります。初めのうちは「お水やりをしてどのくらいで乾燥するのか」を確認しておくと失敗しにくいです。
水や土の跳ね返りを防ぐことができる
マルチング材があるおかげでお水やりの際に、水や土の跳ね返りを防ぐことが可能です。跳ね返りを防げれば周囲が汚れなくて済むので、きれいな状態を維持できます。
しかし、マルチング材がないと、お水やりの際に勢い余ってしまい「周りに土が飛び散ってしまった」といったことが起きます。
特に観葉植物を育てるのに慣れていないと、お水やりのさじ加減がつかめないことも。 衛生面を保つうえでもマルチング材は大事な役割を担っているので、ぜひ取り入れてみてください。
観葉植物にマルチングをするデメリット
マルチング材はたしかにメリットがたくさんありますが、実はデメリットもあるのです。以下2つをご覧ください。
- 通気性が悪くなることがある
- 水やりのタイミングがわかりづらい
メリット・デメリットの両面をしっかり押さえておけば、納得感をもってマルチング材を活用することができるでしょう。
通気性が悪くなることがある
マルチング材の素材によっては通気性が悪くなることがあります。
保湿・保温性に優れているので、乾燥防止や冬越しの際に役に立ちますが、逆を言えば温度・湿度が高くなりやすいです。 通気性の悪い状態が続くと、カビや虫が発生する可能性があるので注意しなければいけません。
対策としては、お水やり後はしっかりと日光浴をさせるのが大切です。その際は、少しマルチング材をずらしてもいいかもしれません。
また、屋内で管理をするならサーキュレーターで風通しをつくるのも効果的です。
関連記事:観葉植物とサーキュレーター|必要性や使い方について
水やりのタイミングがわかりづらい
マルチング材があると、土が乾いているのか湿っているのかが確認しづらいです。 加えて、マルチング材が乾いていたとしても中の土は湿っている可能性もあるため、お水やりのタイミングは「土が完全に乾いているかどうか」を基準にします。
そうしなければ、お水のあげすぎで根腐れを起こす場合もあるからです。 見た目に重点を置いていないなら、一部のマルチング材をどかして中の土が見える状態にしておくといいかもしれません。毎回どかす必要がありませんし、お水やりのタイミングも失敗しづらいです。
臨機応変に対応できると、マルチング材を取り入れても上手に観葉植物を生育することができるでしょう。もし、それでもお水やりのタイミングがわかりづらい場合は、下記のお水やりチェッカーの利用がおすすめです。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]観葉植物にマルチングをする際の注意点
マルチングをしたことがない人は、注意点もしっかりと押さえておくのをおすすめします。
- 必要に応じてマルチング材を補充する
- マルチング材をどかしてお水やりをする
- 風通しの良い場所でマルチング材を使用する
慣れていないと忘れがちなので、適宜メモをとっておくといいかもしれません。
必要に応じてマルチング材を補充する
マルチング材のほとんどが天然素材であるため、徐々に土と一体化していきます。ウッドチップやバークチップは約2〜3ヶ月の効果があるとされていますが、屋外か屋内なのかでも持続期間は異なるでしょう。
屋外であれば雨風にさらされるので、効果はより短くなりますよね。そのため、必要に応じて補充するのがおすすめ。
ただし、補充しすぎてしまうと通気性が悪くなったり乾き具合がわかりづらかったりするため、上手く調整しなければいけません。
古いものは除去するなどして、バランスを考えていきましょう。
マルチング材をどかしてお水やりをする
お水やりをする際は、マルチング材をどかして行うのがおすすめです。
マルチング材を被ったままだと、土が乾いているのか湿っているのかわかりません。 湿っているならお水やりはいりませんし、乾いているなら必要です。
正しく見極めるためには、一度マルチング材をどかして確認をします。 マルチング材が乾いていても、中の土が乾いているとは限らないからです。
風通しの良い場所でマルチング材を使用する
観葉植物に快適な環境を提案するためにも、マルチングをする際は屋外などの風通しの良い場所がおすすめ。マルチング材は保温・保湿効果に優れているので、かえって風通しが悪くなりやすいからです。
特に屋内は、屋外と比べると風通しを確保しづらいこともあるので、さらに悪化する可能性もあります。
もし、屋内でマルチングをする場合はサーキュレーターや扇風機を活用して、快適な状態にするのを意識してください。そうすれば湿った状態も長続きしませんし、根腐れや虫の発生を回避できるでしょう。
観葉植物のマルチングに関するよくある質問
最後に観葉植物のマルチングに関するよくある質問とその答えをまとめました。
- マルチングストーンのデメリットは?
- 100均にはどんなマルチング材がある?
- ココヤシファイバーを使用すると虫がつく?
それでは具体的に見ていきましょう。
マルチングストーンのデメリットは?
マルチングストーンのデメリットは「石が汚れて見た目が悪くなる」「お水やりのタイミングがわかりづらい」の2点です。
マルチングストーンは見た目が美しいですが、お水やりのたびに土が石について汚れる可能性があります。屋外なら雨・風・ホコリの影響などを受けてしまうので、汚れがさらに目立ちやすいです。
「見た目は汚れてもいいし、機能として使えれば十分」と考えているならいいですが、インテリアとして飾っているなら気になる方もいるでしょう。
また、マルチング材の共通項でもありますが、お水やりのタイミングがつかみにくいです。特に石の色によっては、無色透明なものもあるので水による変色が見られません。目視では、お水をあげる前とあげた後の変化はわからないです。
したがって、マルチング材を指で少しどかし、実際に土を触って確認する方法がもっとも適しています。
上記2点に注意してマルチングストーンを活用してみてください。
100均にはどんなマルチング材がある?
100円ショップにも、ココヤシファイバーに近い「パームマット」やマルチングストーンの代わりになる「ガーデンマルチングデコレーション」といったものがあるそうです。
ホームセンターや園芸店に売っているマルチング材とは素材が異なるので、多少機能面では差がありますが、簡易的に揃えられます。
手っ取り早く欲しい、費用面を抑えたいといった方にはピッタリではないでしょうか。
ココヤシファイバーを使用すると虫がつく?
虫がつくことはありません。むしろ、土の中へ虫を入りにくくしてくれるので、観葉植物を害虫から守ってくれるのです。
仮にココヤシファイバーで虫が発生した場合は、土の状態を確かめてみるのをおすすめします。マルチング材で土を覆うと、表面上の水分が蒸発しにくくなるため湿度が上がりやすいです。
加えて、日当たりや風通しの悪い場所でそのまま管理をしていると、土の中から虫が発生する可能性もあります。
ココヤシファイバーを使用して虫を発生させないためには、風通しをつくり日当たりの良い場所で育てるようにしてください。どうしても虫が発生してしまう場合は、下記のアイテムを活用するのもおすすめです。
[https://andplants.jp/products/evo_anti_insect_spray]まとめ
観葉植物にマルチング材を使えば、害虫や乾燥から身を守るだけではなく、インテリアとしても活躍してくれます。特に、日本の家屋や雑貨などとは相性が良い素材なので組み合わせがしやすいです。おしゃれなコーディネートができるでしょう。
ただし、適切な使い方と注意点を把握しておかなければ正しい効果を得ることはできません。何事もメリット・デメリットが存在するため、事前によく確認しておく必要があります。
観葉植物のマルチング材に迷ったら、筆者としてはパークチップがおすすめです。
樹皮を加工したチップによって、鉢植えをナチュラルに演出します。土中の微生物を活性化させる腐植を配合し、土の環境を整え植物をより元気に育ててくれますよ。
[https://andplants.jp/products/evo_barkchips](※数に限りがありますので、お急ぎの方はお早めにどうぞ。)