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オモトの育て方

オモト(万年青)の育て方

植物名 オモト
学名 Rohdea japonica
英名 Rohdea japonica
科目/属性 キジカクシ科オモト属
原産地 日本、中国

オモトの特徴

オモトは、地面からアーチのように青々とした葉が伸びる植物です。4~5月にはクリーム色の花が咲き、冬には赤い実がなります。

日本では独自の発展をしてきた歴史あるオモト。徳川家康が江戸城へ入る際に、家臣がこの植物を献上したという有名なエピソードもあります。

江戸時代から続く品種改良によって、多彩な葉の形状や模様があることも特徴です。耐陰性があり日本の気候で育てやすいため、初心者の方でも楽しめることでしょう。

オモトの花言葉

オモトの花言葉は「長寿」「長命」「母性の愛」「相続」「崇高な精神」です。

一年中、青々と茂っている葉のイメージから、花言葉が多く付けられています。庭に植えると災難を防ぎ、家が万年栄えるとまで伝えられているほど、オモトは縁起の良い植物です。

赤い実を付ける姿は、母親が子供を抱きかかえて慈しむ姿と重なることから「母性の愛」という花言葉になりました。オモトは引っ越し祝いとして贈られることの多い植物ですが、長寿のお祝いや出産祝いにもぴったりです。

オモトの風水

オモトには「健康運」「金運」を上げる風水効果があります。濃い緑色は健康運の色とされており、艶のある濃緑の葉を持つオモトほど効果的です。

さらに種類によって、黄色の斑入り葉を持つオモトは金運を引き上げます。クリーム色の花を咲かせ黄色の実が付く品種であれば、さらに金運に恵まれるとも。

たくさんの実が集まって付く姿から子孫繁栄の風水効果もあります。ご自宅用だけでなく、新築祝いや結婚祝いにも喜ばれるでしょう。

関連記事:オモト(万年青)の風水|置き場所と方角について

オモトの育て方

オモトの育て方

日当たり 日当たりのよい置き場所
温度 最低-5℃以上をキープする
耐寒性 強い
耐暑性 強い
水やり 春秋:土の表面が乾いてから
夏冬:土の表面が乾いてから2~3日後
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 3~5月、10~11月

関連記事:観葉植物の基本的な育て方|コツや管理法について

置き場所と日当たり

オモトは日当たりのよい環境を好みます。ただし夏の直射日光に当たると葉焼けすることもあるため、注意が必要です。

耐陰性があるので室内でも育てやすいですが、暗い場所ではうまく生育できません。明るい窓際で直射日光を避けて管理してください。

冬に‐5℃以下にならない環境であれば、屋外に地植えも可能です。ただし、夏の直射日光が当たらない半日陰の環境であることが重要になります。

屋外と室内に出したり入れたりすると紫外線量が変化して、植物の生育に悪影響です。鉢植えとして育てる場合は、一つの場所に固定して育てましょう。

温度

オモトは日本の暑さ寒さに強い植物です。しかし、最低‐5℃以上をキープして育ててください。

地植えで育てるには、冬に‐5℃を下回らないことが条件です。冬の寒さが厳しい環境では、鉢植えとして室内の明るい窓際で育てましょう。

ただし、冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込みます。冷え込む夜から朝は窓から離した明るい場所に置き、暖房の風が当たらないように管理してください。

水やりの頻度

  1. 春秋:土の表面が乾いてから
  2. 夏冬:土の表面が乾いてから2~3日後

春秋の生育期には、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。オモトは通常の観葉植物と違い、冬だけでなく夏も生育を止めます。

他の観葉植物と同様の水やりを行うと、根腐れしやすい植物です。夏は水のやりすぎに注意して、受け皿の溜め水はこまめに捨てましょう。

冬も夏同様に土の表面が乾いてから2~3日後に水やりしてください。乾燥気味に管理すると根腐れ防止だけでなく、植物体内の水分含量を減らし凍傷を防ぐことができます。

空気が乾燥する時期でもあるので、こまめに葉水を行うと美しい葉を維持することが可能です。もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。

肥料

オモトには、植え替えの時に長期間ゆっくり効く緩効性肥料を、土に混ぜ込んでおくだけで十分です。土に肥料を混ぜ込んでいない場合は、置き肥や液肥を与えます。

しかし、本来は肥料をあまり必要としない植物です。与えすぎると根が傷んだり葉の生育が悪くなったりするので注意してください。

肥料を与える時期は3~4月、10~11月。化成肥料はオモトにとって効果が強すぎるので、有機肥料が安心です。

化成肥料の液肥を与える場合は、通常の薄め方よりもさらに2倍薄めるようにしてください。1000倍の薄め方であれば2000倍という形です。

活動を休止している夏と冬には、肥料を与えないように気を付けます。置き肥は取り除いて管理しましょう。

剪定方法

剪定時期は生育期の3~5月、10~11月です。

ただし、オモトは剪定をあまり必要とする植物ではありません。下葉の枯葉を取り除く程度で十分です。

他の観葉植物のように次々に新芽が出てくることもなく、葉が枯れることも少ないためです。一年を通して同じ葉が青々としているので、頻繁な剪定はしません。

初めて植物を迎える方にとっても、育てやすい植物です。剪定について悩むことなく育てられるでしょう。

オモトのよくあるトラブルと対処法

オモトのよくあるトラブルと対処法

葉の形や模様が様々な歴史あるオモトですが、トラブルも存在します。

ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。

関連記事:観葉植物のトラブル|主な症状と対処法まとめ

根腐れ

根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 水をあげても元気にならない
  2. 土がなかなか乾かない
  3. 葉が落ちやすい
  4. 葉が茶色・黄色に変色している
  5. 幹や幹の根元が柔らかい
  6. 土から腐敗臭がする
  7. 土の表面にカビが生えている
  8. 根黒く変色している

根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。

また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。

根腐れの対処法は以下。

  1. 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
  2. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  3. 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  4. 発根剤を与えてみる
  5. 傷んだ葉を取り除く
  6. 枯れた枝を切り取る

根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。

枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。

根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です

根詰まりの症状は以下の通り。

  1. 水が浸透しづらくなる
  2. 底から根が出てくる
  3. 葉が黄色くなる
  4. 鉢にヒビが入る

特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとオモトに悪影響です。

対処法はオモトの植え替えをすること。

オモトを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。

葉焼け

葉焼けでは、以下の症状が起きます。

  • 葉の色素が抜けて白くなっている
  • 葉の一部が茶色く枯れている

強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します

葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。

対処法は以下。

  1. 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
  2. 葉焼けした部分はカットする

葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。

また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉の裏に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点や傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下。

  1. 傷んだ葉はカットする
  2. 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。

そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。

常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。

オモトのよくある質問

オモトのよくある質問

最後にオモトのよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. オモトが増え過ぎたらどうすればいい?
  2. オモトの鉢の大きさはどのくらい?
  3. オモトは室内と屋外どちらを好むの?
  4. オモトは地植えができるの?
  5. オモトには種類があるの?
  6. オモトの植え替え時期/植え替え方法は?
  7. オモトは花が咲くの?開花時期は?
  8. オモトが引っ越し祝いに使われるのはどうして?

それでは具体的に見ていきましょう。

オモトが増え過ぎたらどうすればいい?

増え過ぎたら、3~5月の春や10~11月の秋に株分けをします。

オモトは長年育てていると、親株の横から子株が出てくる植物です。通常4~5年ほど育てると、1~2株の子供が出てきます。

地植えの場合は、気づかないうちに増え過ぎることもあるでしょう。そんなときは、子株に根が付くように切れ味の良いハサミやナイフで株分けしてください。

オモトは根元の芋を割って増やすことから、株分け作業を割り子とも言います。大葉や中葉タイプは株分けせずに、大きく育てて見栄えの良い株にすることも可能です。

オモトの鉢の大きさはどのくらい?

オモトは種類によって葉の大きさが様々です。葉に合わせた鉢を選ぶことも大事ですが、根の長さの2倍はある鉢を選ぶと良いでしょう。

浅い鉢の場合は、地上部の葉を支えるほどの根が張れずに生育に悪影響です。さらに、過湿や乾燥を嫌う植物なので、水はけのよい土がしっかり入る鉢であるほど適湿を維持できます。

そのため、専用のオモト鉢は縦長い鉢が多いのが特徴です。浅鉢に植えるよりも深鉢に植えて元気に育ててください。

オモトは室内と屋外どちらを好むの?

オモトは日当たりのよい室内を好みます。最低温度が-5℃以下になる環境では、屋外では生育が難しいためです。

特に関東以北では、冬の凍結に注意する必要があります。九州地方などの温暖な地域では地植えが可能ですが、極端な寒さには腐葉土や稲わらなどのマルチングを行うと安心です。

室内であっても、冬の窓際は屋外と変わらないほど冷え込む恐れがあります。特に夜~朝にかけては、窓から離して管理してください。

オモトは地植えができるの?

オモトは地植えが可能です。ただし、関東以西の最低温度が-5℃を下回らない温暖地に限ります。

地植えする場合は、直射日光の当たらない半日陰の場所に植えてください。また、水はけのよい土を好むので、日向土や軽石などを加えて水はけを改善しておくと生育が良いです。

家の繁栄を願って、鬼門である北東に植えると災いから家族を守ってくれることでしょう。

オモトには種類があるの?

1000を超える種類があり、オモトの葉の形や模様や様々。この葉の形や模様は葉芸とも呼ばれており、江戸時代からの品種改良によって細かく分類されています。

以下の3つのタイプは葉の大きさによる分け方です。

  1. 大葉タイプ:原種に近い、葉の長さが30㎝以上の大型オモト
  2. 中葉タイプ:葉の長さが15~20㎝の中型オモト
  3. 小葉タイプ:葉の長さが15㎝よりも小さな小型オモト

この3種類の中に、様々な系統の葉芸を持ったオモトが存在します。葉がくるくるとカールしていたり黄色や白色の斑入りであったりするものなどです。

非常に多岐にわたる葉姿をしており、生長するに従い変化する葉芸がオモトの魅力と言えます。ぜひ、好みの葉姿を見つけて育ててみてはいかがでしょうか。

オモトの植え替え時期/植え替え方法は?

オモトの植え替え時期は3~5月の春、10~11月の秋です。気温が徐々に上がる春のほうが、植え傷みが少なくて済みます。

1~2年に1度、一回り大きな鉢に植え替えてください。 優しく鉢から取り外して、黒ずんだ柔らかい根を取り外します。

植え替えに使用する土は、水はけの日向土や軽石を大粒・中粒・小粒の順で入れて植えると良いでしょう。または、専用のオモトや東洋ランの土を使うと植え替えが簡単です。

植え替え後はしっかりと水やりをし日陰で管理して、元の場所に戻してください。

オモトは花が咲くの?開花時期は?

 4~5月に1本の花穂に多数のクリーム色の花を咲かせます。しかし、オモトは最低でも4年以上の株でなければ花が咲きません。

さらに、4年以上育てても毎年花が咲くわけではないので、開花自体が貴重です。花は仏炎苞のないアンスリウムのような個性的な形をしています。

オモトは自家受粉もするので、花が咲いた後は冬に赤または黄色の実を楽しみましょう。実が付いたオモトは縁起がよく、お正月の飾りつけにも活躍します。

オモトが引っ越し祝いに使われるのはどうして?

オモトは引っ越しオモトとも呼ばれるほど、引っ越し祝いに使用されます。その理由は徳川家康のエピソードが由来です。

江戸時代に徳川家康が江戸城へ入る際に、家臣から贈られたオモトに喜び江戸城に持ち込みます。その後、徳川家は約260年続く繁栄を築きました。

このことから日本では引っ越し祝いとしてオモトを贈る風習が広まり、現代にも定着しています。花言葉や風水としても縁起の良い効果があるので、ぜひ引っ越し祝いに贈ってはいかがでしょうか。

オモトのまとめ

オモトは明るい窓際であれば、一年を通して簡単に育てることができます。様々な品種があり葉の形や模様の葉芸があるため、個性的な和風インテリアグリーンとして活躍するでしょう。

「長寿」「母性の愛」という花言葉は、子から親への誕生日プレゼントにも最適です。「健康運」や「金運」を上げたり子宝に恵まれたりする風水効果は、結婚祝いや新築祝いに喜んでもらえます。

ぜひ、歴史ある伝統的なインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。