パキラは育てやすい観葉植物として人気があります。しかし、「なぜか上手に育てられない」と悩んでいませんか。
上手に育たない原因は、日光管理にあるかもしれません。そこで、今回はパキラの日光管理について詳しく紹介します。
1年を通して、適切な日光管理をすることで、健康的に育てられるでしょう。しっかりと光合成をして育ったパキラは、葉がつやつやとしており、インテリアグリーンとしてもおしゃれです。
魅力的なパキラを楽しむためにも、ぜひ日光管理に注意して育ててみてください。
パキラは日光を好む観葉植物
パキラは日光を好む観葉植物です。短くても1日6時間程度は、明るい置き場所で管理しましょう。
ただし、真夏の直射日光や強い西日は葉焼けの原因になるので、注意してください。真夏を除いた春~冬は、午前から午後までの直射日光に当てても問題ありません。
もし日光が入らない暗い部屋でパキラを管理すると、茎が徒長したり葉が薄くなったりします。軟弱に育ち、病害虫も発生しやすくなるので、注意してください。
室内の明るい窓際で管理していると、真夏の直射日光や西日が差し込むことがあります。強すぎる日光が差し込む場合は、レースカーテンをして光を和らげてください。
季節別|パキラの日光管理
季節別のパキラの日光管理は、以下の通りです。
- 春・秋|明るい窓際に置く
- 夏|レースカーテン越しの日光に当てる
- 冬|蛍光灯で光を補う
日本は四季がはっきりしており、季節によって日光の強さや日の出から日没までの日長時間が異なります。そのため、季節に合わせた日光管理が、パキラを上手に育てるポイントです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
春・秋|明るい窓際に置く
春と秋は、明るい窓際にパキラを置いて管理してください。午前から午後の柔らかい日光であれば、直接当たっても問題ありません。
春と秋の季節は、気温や日長時間も似ているため、同じ日光管理をします。パキラにとっては、新芽が出てきたり葉が大きくなったりする成長期です。
春と秋にしっかり日光に当てておくと、株姿の良いパキラになります。冬の寒さで葉や茎が傷んでしまい剪定で丸坊主にしても、柔らかい日光に当てておけば、しっかりと新芽が出てくる季節です。
安心して日光が入る窓際に置いて管理しましょう。
夏|レースカーテン越しの日光を当てる
夏は、レースカーテン越しの日光に当ててパキラを管理してください。夏の直射日光に当たり続けると、葉焼けするためです。
夏は日光が強いだけでなく気温も高いため、葉焼けしやすい季節です。1年の中で、特に日光管理に気を使いましょう。
レースカーテン越しの柔らかい光に当てられない場合は、窓際から離して直射日光に当たらないようにしてください。日長時間が長い季節なので、日光が入る明るいお部屋であれば、窓際から離れていても十分に明るいため問題なく育ちます。
冬|蛍光灯で光を補う
冬は、お部屋の蛍光灯で光を補って管理してください。日長時間が短い冬は、日光不足でパキラの茎が徒長しやすい時期です。
窓際は外気によって冷え込むため、窓際から離して管理することが自然と多くなります。窓際から離すほど日光に当たらなくなりますので、茎が徒長しないように注意してください。
特に暖房を常に入れているお部屋であれば、気温が高いにも関わらず、日光が少ない環境となってしまうため、冬に姿が乱れやすいです。お部屋の蛍光灯を付けて、光を補うと良いでしょう。
また、日本海側と太平洋側では、冬の日長時間に大きな差があります。日本海側の冬は、厚い雲に覆われたどんよりした天気が続き、太平洋側では雲1つない晴天が続くためです。
筆者は、日本海側の地域に住んでいるため、冬はどんよりと暗い天気が続きます。そのため、パキラを含めた多くの観葉植物は日光不足となるため、室内で植物用LEDタイトで補光しています。
日本海側の冬の日光の少なさに悩んでいる方は、ぜひ蛍光灯や植物用LEDライトなどの光を管理してください。
置き場所の移動時は日光の差に注意
パキラは日光を好む植物なので、日当たりの良い置き場所での管理が重要なポイント。しかし、「今まで暗い場所で育てていたから」と言って、急に直射日光が当たる場所に移動させると葉焼けしやすいです。
どの季節でも、置き場所の移動時には日光の差に注意してください。日光が入らない暗い場所から移動させる場合は、まずは窓際近くの明るい場所やレースカーテン越しの光が当たる場所に置きます。
1週間ほど管理したら、新しい日光環境に慣れますので、その後に移動させると安心です。急に暗い場所から明るい場所に移動させるのではなく、中間の明るさの場所で様子を見て、徐々に移動させると調子を落とすことなく育てられます。
パキラの日光トラブルと対処法
初めてお部屋に観葉植物を迎える方にとっても、育てやすいパキラですが、日光管理によるトラブルはあります。
パキラの日光トラブルは、以下の5つです。
- 葉焼け
- 徒長
- 葉の色が薄くなる
- 病害虫の発生
- 根腐れ
対処法も含めて詳しく見ていきましょう。
葉焼け
パキラの葉焼けでは、以下の症状が見られます。
- 葉の一部分が白色または茶色になる
- 葉全体が白色または茶色になる
- 葉全体の緑色が極端に薄くなる
葉焼けとは、強すぎる直射日光によって光合成を行う葉緑素が破壊されることで発生します。そのため、真夏の直射日光に当てたり、強い西日に当て続けたりすると、パキラは葉焼けしやすいです。
葉焼けの症状は、気温の高さや強すぎる直射日光に当たった時間の長さなどによって、やや異なります。
葉焼けの対処法は以下の通りです。
- 葉焼けした部分はカットする
- 株全体が葉焼けしている場合は丸坊主に剪定する
もし葉焼けした場合は、変色した部分は元に戻ることはありません。そのため、葉焼けした葉は剪定して取り除きましょう。
一部分の葉焼けであれば、部分的に剪定をすれば、見栄えも気になりにくいです。その後は、直射日光が当たらないように、レースカーテン越しの日光や明るい日陰環境下で育ててください。
株全体が葉焼けしている場合は、葉全体を剪定して丸坊主にしてください。丸坊主にした後は、明るい場所で管理していると自然と新芽が出てきて元に戻ります。
丸坊主にする場合は、幹から出ている茎の根元を3~5㎝ほど残しておくと、茎の根元の節から新芽が出てきやすいです。
徒長
パキラは日光不足になると、茎が徒長します。暗い場所では、光合成が十分にできないため、明るい方向に向かって茎が伸びることで起こる症状です。
徒長すると節と節の間が長くなり、茎自体も細く柔らかくなります。そのため、葉が増えると茎が葉の重さに耐えられず、折れ曲がったり倒れたりすることもあるので、注意が必要です。
徒長の対処方法は、以下の通りです。
- 徒長した枝を剪定する
- 日光の入る明るい場所に移動させる
徒長したパキラの茎は、縮むことはありません。そのままにしていると見た目が悪く、その後の生育にも悪影響を与えます。
徒長した茎は株全体のバランスを見て、剪定してください。その後は、日光が入る明るい場所に移動させます。
ただし、急に直射日光に当てると葉焼けするかもしれません。明るさに慣れさせるように、中間の明るさの場所で1週間ほど慣らして移動させましょう。
葉色が薄くなる
パキラは、日光が不足すると葉色が薄くなります。葉色は葉緑素によって緑色に見えますが、暗い場所では十分な光がないため、葉緑素は減少します。
結果的に、葉の緑色が薄くなるので、暗い場所にはパキラを置かないようにしてください。対処法は、明るい場所に移動させること。
肥料を与えていない場合は、春~夏に肥料を与えると、より美しい緑色の葉に戻ります。
病害虫の発生
日光不足によって発生しやすい病害虫は、以下の5つです。
日光不足のパキラは、病害虫の発生や被害が増えます。暗い場所で育ったパキラの葉や茎は軟弱で抵抗性も低いため、病害虫が付きやすいためです。
柔らかい葉や茎は、害虫によって食害されやすく、食害された部分から病原菌が侵入することもあります。害虫が増えれば、害虫由来の病気にもかかりやすくなるので注意が必要です。
対処法は以下の通りです。
- 発生した病害虫や被害の大きな葉を取り除く
- 発生した病害虫に効果的な殺虫殺菌剤を撒く
- 日当たりや風通しの良い場所に移動する
日光不足によって病害虫が発生した場合は、病害虫や被害に遭った葉を取り除いてください。そのままにしていると、被害が大きくなり枯れる場合もあります。
それぞれの病害虫に対して効果的な殺虫殺菌剤(オルトランやベニカなど)を使用してください。化学的な殺菌殺虫剤を使いたくない場合は、オーガニック由来の農薬もありますが、速効性がない点に注意しましょう。
殺虫殺菌剤を撒いた後は、日当たりと風通しの良い場所に置いて、様子を見ます。日光には紫外線による殺菌作用があるので、病害虫の予防のためにも明るい場所に置いて管理してください。
根腐れ
日光不足は、パキラの根腐れを引き起こします。暗い場所では、土に日光が当たらないので、土が湿ったままになりやすいためです。
根腐れの対処法は、以下の3つです。
- 水やりを控えて土を乾燥させる
- 日当たりの良い場所に移動する
- 植え替えする
暗い場所でパキラを育てており、土から異臭がする場合は根腐れしている可能性が高いです。水やりを控えて、乾燥させたのちに植え替えをして、根の様子を確認しましょう。
根腐れの対処法や見分け方については、「パキラの根腐れ」の記事で紹介しているので、ぜひご覧ください。
斑入りのパキラは日光管理が特に重要
パキラには斑入りの品種があります。斑入りとは、葉の細胞内に含まれている葉緑素が一部、またはすべて失われている現象です。
葉緑素を失った細胞は、白や黄色などに見えることから、斑入りパキラの葉は一部分が白くなったり、葉全体がまだらに白くなったりします。そのため、通常のパキラに比べて葉緑素が少ないため、より日光管理に気を付けましょう。
斑入りパキラには、実生タイプ(種から育てた苗)と接ぎ木タイプ(通常のパキラに斑入りのパキラを接ぎ木した苗)の2種類があります。実生と接ぎ木での日光管理下では、以下のような問題が出やすいので、注意が必要です。
- 実生|日光不足で斑が消える
- 接ぎ木|葉焼けしやすい
それぞれ詳しく解説します。
実生|日光不足で斑が消える
実生の斑入りパキラは、日光不足で斑が消えやすいです。通常のパキラに比べて生命力が弱く生き抜く力が不安定であるため、日光が少ないと光合成を十分にできません。
根からの水分や肥料分の吸収力も弱いため、光合成を促進させるために、自ら葉緑素を多く作って、少ない日光量でも生き抜こうとします。その結果、新芽ほど斑がなくなり、やがて全体的に緑色の葉になりやすくなります。
実生のパキラは流通量が少なく貴重です。美しい姿を維持したい方は、1年を通してしっかりと日光を確保できる場所で管理してください。
接ぎ木|葉焼けしやすい
接ぎ木タイプの斑入りパキラは葉焼けしやすいです。しっかりと斑が入った枝を接木しているため、新芽にも斑が入りやすい分、葉緑素が少ない傾向にあるためです。
葉緑素が少ない分、強い日光に当たると短時間で葉焼けします。接ぎ木タイプの斑入りパキラを上手に育てるためには、春や秋でも直射日光に気を付けた方が安心です。
特に、夏の直射日光には当てないようにして育ててください。
日光以外|パキラの育て方ポイント
パキラの育て方で、日光以外に重要なポイントは以下の5つです。
- 風通し
- 温度
- 水やり
- 肥料
- 剪定
それぞれのポイントを詳しく解説します。詳しい育て方が気になる方は「パキラの育て方」の記事を、ぜひご覧ください。
風通し
パキラは風通しの良い場所を好みます。風通しがない場所では、病害虫の発生や根腐れを引き起こす可能性があるためです。
定期的に窓を開けて換気をしてあげましょう。窓を開けられない場合は、サーキュレーターやエアコンで空気を動かすと良いです。
ただし、直風が当たり続けると、枝葉が乾燥して葉が落ちる原因にもなるので気を付けてください。部屋の角や壁際は空気が動きにくいので、なるべく人通りのある広い空間に置くと風通しが良くなりやすいです。
温度
パキラは寒さに弱い植物なので、最低10℃以上をキープして育てます。冬は外には出さずに、暖かい室内での管理がポイントです。
10℃よりも低い温度に当たり続けると、葉が黒くなる「寒さ焼け」を引き起こします。屋外で育てると、秋から冬にかけて枯れる恐れがあるので気を付けてください。
室内であっても冬の窓際は屋外と変わらないほど冷え込むので、注意が必要です。また、暖房の風が直接当たると急激な乾燥によって枯れる恐れがあります。
そのため、冬は暖房の当たらない窓から離れた明るい場所に置いてください。
水やり
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなって(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)一週間程度あけた後
パキラの水やりは、乾燥気味が基本です。
肥大する株元にたくさん水分を蓄えるので、根がある鉢底の部分まで乾かして水やりするメリハリが重要。
春夏は手で土を触って水分がつかないくらい乾いているか、根の周りの土までしっかりと乾いているかを確認してから、たっぷりと水やりをしてください。
ただし、受け皿に水を溜めると根腐れの原因になります。溜まった水はこまめに捨ててください。
気温が下がる秋から水やりのペースを落として、冬は土が乾いてから一週間後に水やりをします。冬の水やりは暖かい時間帯に行うのがポイントです。
気温の下がる夕方以降に水やりすると、根傷みの原因になるので気を付けてください。もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。
肥料
パキラには植え付け時に長期間ゆっくりと効果のある緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくだけで十分です。もし土に肥料を混ぜ込んでいない場合は、4~10月に緩効性の置き肥や液肥を水やり代わりに与えます。
置き肥は2か月に1度。液肥は規定量薄めて、2週間に1度くらいのペースで与えると良いです。
冬は生育が緩慢な時期なので、肥料を与えると根傷みの原因になります。肥料やりはやめて、置き肥は取り除くようにしてください。
[https://andplants.jp/products/evo_solid_fertilizer_for_green]剪定
パキラの剪定時期は4月~7月です。徒長したり大きく育ちすぎたりした場合に、好みの高さで剪定します。ポイントは別の葉が伸びているすぐ上で切ることです。
パキラを剪定せずにそのまま育て続けると、枝葉が多くなりすぎて病害虫発生や、土から吸収する水分や肥料分が分散して葉が小さくなる原因に。
全体の量の7割程度を残してバランス良く剪定してください。初めての剪定であれば、徒長しすぎた枝や込み合っている場所を剪定するだけでも問題ありません。
また、なるべく内側に向いて伸びる枝葉も剪定しましょう。その結果、風通しが良くなり病害虫の発生の予防にも繋がります。
剪定を行う際は、切れ味の良いハサミを使いましょう。剪定しやすさや剪定後の見栄えにも影響します。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]パキラの日光に関するよくある質問
最後にパキラの日光に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 冬はパキラに直射日光を当てても大丈夫?
- パキラは日光なしでも育つ?
- パキラは直射日光が当たらない屋外に出しっぱなしにしても大丈夫?
- パキラは慣れれば直射日光下でも育つ?
それでは具体的に見ていきましょう。
冬はパキラに直射日光を当てても大丈夫?
冬の直射日光は、さほど強くないので当てても問題ありません。ただし、もともと暗い場所に置いていたパキラに、急に当てると葉焼けする可能性があります。
また、寒い屋外に出すと、冬の寒さでパキラの葉が傷んだり枯れたりするかもしれません。冬の直射日光に当てる場合は、暖かい室内の窓際で当ててください。
パキラは日光なしでも育つ?
パキラは、蛍光灯や植物用LEDで明るさを確保できれば、日光なしでも育ちます。
しかし、蛍光灯や植物用LEDの光は、特定の波長の光しか発していないため、徒長しやすかったり葉が柔らかくなったりしやすいです。
日光には紫外線による殺菌作用もあるので、なるべく日光が入る明るい部屋で管理した方が、パキラは元気に育ちます。もし日光が入らない暗い場所でパキラを育てる場合は、しっかりと補光しつつ、1週間に2日~3日程度は日光に当ててあげると良いでしょう。
パキラは直射日光が当たらない屋外に出しっぱなしにしても大丈夫?
パキラは寒さに弱いので、冬は室内で管理する必要があります。そのため、直射日光が当たらないからと言って、1年中屋外に出しっぱなしはできません。
気温が下がり始める秋には、室内に移動させましょう。屋外に出しっぱなしにしたい場合は、最低温度が15℃以上の春から秋まで間であれば可能です。
パキラは慣れれば直射日光下でも育つ?
パキラは慣れれば直射日光下でも育てることは可能です。ただし、近年は地球温暖化の影響もあり、真夏の気温が高いため、葉焼け以外にも高温や蒸れ、土の乾燥によってパキラが傷みます。
強い日光に慣れても、柔らかい新芽は葉焼けしやすいので注意してください。パキラを綺麗に育てたい場合は、真夏の直射日光には当てずに管理すると良いでしょう。
まとめ
観葉植物の中でも、プレゼントや初めての植物として人気のあるパキラにとって、日光は非常に重要です。
日光は「ただ当てておけばいい」というわけではなく、季節によって管理を変える必要があります。また、斑入りパキラの場合は、葉焼けしたり斑がなくなったりするので、より注意して管理してください。
パキラは育てやすいと聞いたのに、「うまく育たない」と悩んでいると思います。もしかすると日光管理を工夫するだけで、トラブルが解消して綺麗に育つかもしれません。
ぜひ、これからパキラを育てる方も日光に着目して、美しいパキラを育ててみてください。