| 項目 | 詳細 |
| 植物名 | パキラ |
| 学名 | Pachira glabra |
| 英名 | guiana chestnut |
| 科目/属性 | アオイ科パキラ属 |
| 原産地 | 中南米 |
| 日当たり | 日当たりの良い屋内 |
| 温度 | 最低10℃以上をキープ |
| 耐寒性 | 弱い |
| 耐暑性 | 強い |
| 水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:土が乾いて1週間程度あけてから |
| 肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
| 剪定時期 | 5月~10月 |
パキラ実生をすぐにチェックしたい方は、下記をクリックすると商品一覧に移ります。
[https://andplants.jp/collections/pachiraseeds]パキラ実生の特徴
パキラ実生(みしょう)とは、種から発芽させたパキラです。接ぎ木苗よりも、株元がぷっくりと太くなりやすい特徴があります。

写真は筆者が育てているパキラ実生ですが、発芽して数カ月で双葉が落ちた痕がある株元が膨らみ始めました。
実生株は樹形の個体差が大きく、ユニークな姿形になりやすい特徴があります。同時期に種まきして発芽したパキラであっても、大きさが異なることがほとんど。
つまり、オンリーワンのパキラとして育てられます。育てやすくかつ珍しい植物を探している方にピッタリです。
実生株は、接ぎ木苗や挿し木苗にない株元の膨らみや独特の存在感を持ち合わせるので、インテリアプランツとしても楽しめます。実生株は接ぎ木苗のパキラに比べ、幹に接ぎ痕がないので、スラっとした幹姿も特徴の1つです。
どの品種でも実生株は希少で流通量が少ないため、多くの方に人気があります。個性豊かな実生株を育ててみたい方は、まずはパキラ実生からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
パキラ実生の育て方

ここでは、パキラ実生の基本的な育て方を6つのポイントに分けて紹介します。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
- 冬の管理方法
パキラ実生の育て方の確認前に、一つとして同じ樹形をしていないオンリーワンな株姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。
置き場所と日当たり

パキラ実生は日当たりの良い屋内を好む植物です。ただし、窓越しに真夏の直射日光が差し込む場合と葉焼けする可能性があります。
直射日光が当たる場合は、レースカーテンやシェードなどで光を和らげて育ててください。パキラ実生は葉が薄く柔らかいため、葉焼けしやすい傾向にあります。
普段から柔らかい日光に当てることを心がけてください。とはいえ、暗すぎると幹がヒョロヒョロになってしまいます。
実生株が持つ膨らむ株元の魅力がなくなってしまうので、窓のないような暗い部屋には置かないでください。お部屋がどうしても暗い場合は、植物育成用LEDライトを利用して光を補うと安心です。
AND PLANTSでは、太陽光に近い波長を使用した「バレル 植物ライト(TSUKUYOMI 10W ホワイト)」を取り扱っています。ライトスタンドを併せて使うと、徒長せずぷっくりと膨らむ幹姿をしたパキラ実生をおしゃれに楽しめるでしょう。
[https://andplants.jp/products/tsukuyomi-10w]温度

パキラ実生は寒さに弱いため、最低10℃以上をキープして育ててください。生育温度は15~25℃です。
暖かい室内であっても、窓際の場合は屋外の寒さの影響を受けやすいです。窓から30~40㎝ほど距離を取っておくと安心して冬越しできます。
暑さには比較的強い植物ですが、30~35℃以上の夏の高温環境下では蒸れや根腐れを引き起こしやすくなります。サーキュレーターやエアコンなどの空調で、なるべく涼しい環境を作ってください。
水やりの頻度

パキラ実生の季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:土が乾いて1週間程度あけてから
パキラ実生の水やりは、基本的に厳しめの管理をします。膨らむ株元に水分を蓄える性質が強いため、水やりしすぎると根腐れの原因になるためです。
接ぎ木苗や挿し木苗よりもスパルタ気味で構いません。ただし、水やりする際はたっぷり与えてください。
厳しく管理するのは、水量ではなく頻度です。少量の水をちょっとずつ与えるのは株腐れに繋がるので気を付けましょう。
気温が下がり始める秋は、土の乾き具合を確認しながら徐々に水やり間隔を調整します。冬の水やり頻度は、土が乾いて1週間程度あけてから与える程度です。
寒い冬に水やりしすぎると、根腐れのトラブルが発生しやすいです。季節に応じた水やりが苦手な方は、水やりチェッカーの利用をおすすめします。
パキラ実生はユニークな株姿になることが多いため、愛着が湧く植物です。つい可愛がり過ぎて水やりしすぎないように、注意してください。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

パキラ実生には、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。
株元や幹を太くしたい方は、元肥とは別に上記タイミングでの追肥をおすすめします。筆者の経験上、肥料を与えた方が幹はしっかりと太くなります。
葉も濃い緑を維持しやすくなるので、おすすめです。しかし、与えすぎると根傷みに繋がります。与える頻度や量には注意してください。
AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。土の上に置くだけでも使えて、混ぜれば元肥としても活用できる便利な肥料です。
パキラ実生に、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]剪定方法

パキラ実生の剪定は、枯れたり黄色くなったりした葉を切る程度です。パキラは掌のような葉が5枚1組になって、幹から長い葉柄を伸ばして付いています。
剪定は、葉そのものを切るのではなく、葉柄を切ってください。幹の付け根部分を剪定するとすっきりとした見栄えになります。
稀に日当たり不足や肥料不足、新陳代謝によって5枚1組の葉の1枚だけが黄色くなることがあります。その場合は、黄色くなった葉1枚だけを取り除いてください。
葉焼けや乾燥によって葉先が茶色くなった場合は、葉の形状に合わせて剪定すると剪定後の見栄えが自然です。
AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。剪定で綺麗な樹形を作るには、切れ味の良いハサミが欠かせません。
軽くて切れ味抜群の使いやすい剪定ハサミを使って、おしゃれなパキラ実生を育てましょう。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]冬の管理方法
パキラは寒さに弱い植物なので、冬は暖かい環境での管理が重要です。必ず室内の暖かい場所に置き、冷気を避ける環境を整えましょう。
窓際は外気温に近い低温になることが多いため、窓から30cm以上離しておくと安心です。しかし、窓際から離しすぎると日当たり不足になりやすいため、植物用育成LEDで補光をしながら管理すると健康的に冬越しできます。
冬はエアコンでお部屋を暖かくする方は、パキラ実生にエアコンの直風が当たらないように注意してください。乾いた風が当たり続けると、葉や幹から水分が失われて枯れる恐れがあります。
直風に当たらなくても、極端に湿度が低くなる場合も注意が必要です。加湿器で湿度を維持するようにしましょう。
お部屋を留守にする際や就寝時に気温がグッと低下する場合は、なるべくタイマーでエアコンの暖房を付けてあげたり、植物用のヒートマットを活用したりすると冬越ししやすくなります。
パキラ実生の幹を太くする方法

パキラ実生の幹を太くする方法は、以下の5つです。
- 一年を通して日当たりの良い環境に置く
- サーキュレーターで常に風通しを確保する
- 生育期にしっかりと肥料を与える
- 鉢サイズは変えずに毎年植え替える
- 毎年剪定する
パキラ実生は、接ぎ木苗や挿し木苗のパキラに比べると、基本的な育て方を守りさえすれば幹は太くなります。上記で紹介した方法は、そのうえでさらに早く幹を太らせるための方法です。
パキラ実生の幹を早く太らせるうえで重要なポイントは、植物自身に刺激を与え続けること。日当たりや肥料は成長に欠かせない要素ですが、5つの中で風通しや植え替え、剪定は、特に効果があります。
パキラ実生自身に刺激を与え続けることで、幹の肥大を促すことができます。刺激に負けない強固な細胞組織を作ってくれるためです。
剪定で太くする場合は、将来的な株姿をイメージしながら剪定してください。幹1本を太くした場合は、葉柄のみを切ります。
枝分かれさせて、地際の幹部分だけを太くする場合は、幹の先端を剪定する芯止めを毎年繰り返してください。
パキラ実生のよくあるトラブルと対処法

育てやすいパキラ実生であっても、トラブルが発生する場合があります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。
パキラ実生によくあるトラブルは以下の4つです。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
- 幹がヒョロヒョロ(徒長)
対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。
根腐れ
パキラ実生の根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 株がグラグラする
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 葉が枝垂れている
- 葉先が枯れている
- 幹や株元が柔らかく黒ずんでいる
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
- 古い土を落として新しいものに交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与える
- 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
- 殺菌剤に浸す
根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。
ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。
パキラは根があまり伸びない植物です。そのため、植え替えの際には大きすぎる鉢には植え替えないようにしてください。
根の伸び具合にもよりますが、土だけを入れ替えて同じサイズの鉢に植え替えるだけで十分です。大きな鉢に植え替えるほど、水やり後に土が乾かずに根腐れしやすくなります。
根腐れの症状や具体的な対処法が気になる方は、「観葉植物の根腐れ」の記事を参考に対処してみるのもおすすめです。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。パキラは根が伸びるのが遅い植物ですが、何年も同じ鉢に植えっぱなしにしていると、さすがに根詰まりします。
パキラ実生は根詰まりすると、以下のような症状が見られます。
- 新芽が出てこなくなる
- 葉色が全体的に薄くなる
- 葉がポロポロと落ち始める
根詰まり自体は、すぐに枯れる原因にはなりません。しかし、生育スピードが遅くなり、徐々に元気をなくしていくので注意が必要です。
対処法は、植え替えです。
5月~7月、または9月~11月に、土を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。前述した通り、パキラの根は生育スピードが遅いため、根を整理して同じ鉢に植えなおすか一回り大きくするかで十分です。
急に大きな鉢に植え替えると、根腐れする原因になるので気を付けましょう。植え替えするだけで、根詰まりが引き起こす上記の症状は解決します。
根詰まりが具体的にどのような症状を引き起こすのか、その対処法などが気になる方は「観葉植物の根詰まり」の記事をチェックしてみてください。
葉焼け
パキラ実生は葉が薄く柔らかいので、強い直射日光で葉焼けしやすい植物です。葉焼けすると、以下の症状が出てきます。
- 葉先が茶色くなる
- 葉が茶色く焦げたようになる
- 葉の色素が抜けたように一部分だけ白くなる
強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。
対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- レースカーテンやシェードなどで遮光する
- 葉焼けした葉は取り除く
葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。
株全体が強い直射日光で枯れていなければ、日差しの対処をすれば自然と新芽が出てきます。葉焼けした葉は、元には戻らないので、株全体のバランスを見ながら切り取ってください。
葉先だけが黒く葉焼けしている場合は、葉の形状に沿って葉焼けした部分だけを剪定すると、見栄えが悪くなりません。葉焼けは気温が高いほど、発生しやすいトラブルです。
夏は直射日光だけでなく温度にも注意して置くと葉焼けトラブルを回避しやすくなります。
大事なパキラ実生が葉焼けすると非常にショックを受けます。葉焼けさせないためにも、「観葉植物の葉焼け」の記事も併せて対策すると安心です。
幹がヒョロヒョロ(徒長)
パキラ実生を育てていると、幹がヒョロヒョロになる徒長トラブルが起きることがあります。考えられる原因は、主に以下の2つです。
- 水のやりすぎ
- 日当たり不足
幹がヒョロヒョロと徒長すると、株元が太りにくくなり見栄えも悪くなります。また、葉や幹、葉柄などの細胞組織が軟弱になるため、病害虫の被害も発生しやすいです。
徒長トラブルの対処法は、以下の通りです。
- 日当たりの良い環境で育てる
- 水やりを控える
- 風通しを改善する
- 伸びた幹を切り戻す
ヒョロヒョロと徒長した幹は、日当たりの良い場所に移動させても残念ながら元には戻りません。株姿が切り株姿になりますが、完全に木質化(もくしつか)していない幹部分まで切り戻してください。
切り戻した場合、葉がなくなりますが、生育期であれば、剪定口の下部分から新芽が出てきます。土が常に湿っている状態で徒長している場合は、水やり頻度にも問題があるかもしれません。
日当たりも含めて、基本的な育て方を見直しましょう。
パキラ実生の害虫トラブルと対処法

パキラ実生に発生しやすい害虫は以下の4つです。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- コバエ
それぞれ見ていきましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点やカスリのような傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉は取り除く
- 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。
2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。
普段からベランダやテラスなどの屋外で株全体に水を浴びせるように、ホースシャワーで水やりして管理しているとハダニの予防になります。
ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。
大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら要注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。
カイガラムシ
カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や鉢、床がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
風通しの悪い環境で育てていると、葉と葉の隙間や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。
見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。
しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。
パキラは幹の先端部分、葉柄が密集する部分にカイガラムシが発生しやすいです。日頃から幹の先端部分を確認しながら、見つけた場合はすぐに殺虫剤を噴霧したり、取り除いたりするようにしましょう。
カイガラムシに悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容も、ぜひ参考にしてみてください。
アブラムシ
パキラ実生を徒長させると、アブラムシが増えやすくなります。徒長した幹の先端部分は柔らかく、アブラムシが吸汁しやすい部分でもあるためです。
アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。
- 新芽にアブラムシが密集している
- 新芽の葉の形がゆがんでいる
- 白~茶色い脱皮殻が目立つ
- 葉や鉢、床がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。
脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- ゆがんだ新芽は取り除く
- アブラムシを取り除く
- 枯葉は取り除いて風通しをよくする
- 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
- アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。
パキラは花外蜜腺(かがいみつせん)から蜜のような分泌液を出す性質があります。この分泌液はベタベタするので、アブラムシが排出するベタベタな甘露(かんろ)と間違われやすいです。
そのため、パキラにおいては「ベタベタ=アブラムシがいる」とはならない場合があるので注意してください。
アブラムシを見たこともない初心者の方は、「観葉植物に発生するアブラムシ」の記事を一読しておくとよいかもしれません。
コバエ
コバエの症状は以下の通りです。
- 土から虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、パキラ実生を育てるうえでは不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 無機質用土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
パキラ実生を育てるうえで、土に堆肥を混ぜ込んだり有機質肥料を与えたりするとコバエが発生する原因になります。コバエをどうしても発生させたくない方は、無機質用土を使って育てることをおすすめします。
もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らすのも一つの手です。
コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで簡単に作ることができます。植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるはずです。
土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。
コバエは有機質の匂いに反応して集まってきます。特に完熟していない不完全なたい肥には注意が必要です。
コバエ発生の理由や対処法を詳しく知りたい方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認しておくと対策に役立つでしょう。
パキラ実生の育て方に関するよくある質問

最後にパキラ実生の育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 成長速度は?
- 花は咲く?開花時期は?
- 幹を枝分かれさせる方法は?
それでは具体的に見ていきましょう。
成長速度は?
パキラ実生の成長速度は適切な環境であれば速いです。接ぎ木苗や挿し木苗よりも大きくなります。
1年で20~50㎝ほど大きくなることもあるので、パキラを大きく育てたい方は実生を選ぶと良いでしょう。ただし、幹を太くしたい方は剪定や風通し、植え替えなどによる刺激が必要です。
刺激が多いほど幹は太くなりやすい反面、樹高が伸びるスピードは遅くなる点には注意して育ててください。
花は咲く?開花時期は?
花は6月~7月に咲きやすいです。ただし、パキラ実生が花を咲かせるためには成熟した大株である必要があります。
さらに、適切な環境下でないと花は咲きません。種まきから10年ほどで咲くとされていますが、10年以上経っても咲かないこともあります。
パキラ実生の花を咲かせたい方は、まずはじっくりと大株になるように大事に育ててください。
幹を枝分かれさせる方法は?
枝分かれさせる方法は幹の剪定です。パキラ実生を、そのまま育てても幹がまっすぐ伸びて、枝分かれすることはほとんどありません。
稀に、幹の先端部分が害虫や病気によって傷がつくことで枝分かれすることがありますが、確率は低いです。幹を枝分かれさせたい場合は、幹の先端部分を剪定して芯止めした方が良いでしょう。
ただし、芯止めしたからと言って、2本の枝が必ず出てくるわけではありません。幹を剪定した後に、複数の新芽が出るようにしっかりと光を当てることが重要です。
まとめ
パキラ実生は、株元や幹がぷっくりと膨らむ姿から人気のある植物です。希少性も高く、一株一株に個性があるので、ついコレクションしたくなる魅力があります。
ユニークな幹姿や曲がり方をしている株は、特にインテリアグリーンとして活躍するでしょう。水やりしすぎると根腐れや株腐れが起きやすい点に注意して育てることが重要です。
パキラ実生は、数ある植物の実生株の最初の一鉢にぴったり。プレゼントとしても喜ばれるので、ぜひご自宅用として育てるだけでなくお祝いにも贈ってみてください。
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