項目 | 詳細 |
植物名 | ポトスエンジョイ |
学名 | Epipremnum aureum “N’Joy” |
英名 | Pothos N’joy |
科目/属性 | サトイモ科エピプレムヌム属 |
原産地 | ソロモン諸島 |
日当たり | 日当たりの良い室内 |
温度 | 最低10℃以上をキープ |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:土の表面が乾いて2~3日後 |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5月~10月 |
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[https://andplants.jp/collections/pothosenjoy]ポトスエンジョイの特徴
ポトスエンジョイは、しっかりと入る白斑と優しいグリーンのコントラストが美しいで植物です。ツルが伸びて広がるポトスの中でも、成長がゆっくりでコンパクトにまとまる性質を持っています。

通常のポトスよりもスマートな葉姿をしてるため、スタイリッシュなインテリアと相性が良いです。数あるポトスの品種の中でも、最も美しいポトスとも言われています。
2007年にオランダで開催された世界最大規模の花の品評会では「2007 FLORA HOLLAND AWARD」を受賞しているポトスです。ハンギングポットで吊り下げたり、プラントスタンドの上に置くと、絵になる美しさを楽しめます。
葉姿がコンパクトにまとまる性質なので、棚や机、窓辺などに置くインテリアグリーンとしてもおすすめです。蛍光灯やLED電球が長時間点灯しているお部屋であれば、明るい窓際でなくとも育ちます。
耐陰性やローメンテナンス、美しい葉色の特徴から、ちょっとしたプレゼントにも喜ばれるでしょう。
ポトスエンジョイの育て方

ここでは、ポトスエンジョイの基本的な育て方を6つのポイントに分けて紹介します。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
- 植え替え方法
ポトスエンジョイの育て方の確認前に、美しい斑入り葉が気になる方は以下をクリックしてみてください。
置き場所と日当たり

ポトスエンジョイは日当たりの良い室内を好む植物です。ただし、窓辺で真夏の直射日光に当たり続けると葉焼けする可能性があります。
特に葉緑素を持たない白斑部分は葉焼けしやすいので注意しましょう。直射日光が当たる場合は、レースカーテンやシェードなどで光を和らげて育ててください。
比較的強い耐陰性をもつため、窓際から離れた暗めの環境でも十分に育てられます。
しかし、日差しが入る窓がないような暗いお部屋では生育できません。暗すぎる環境では、ヒョロヒョロと徒長したり、白斑が少なくなったりして見栄えが悪くなります。
本来、太陽の薄日が4時間ほど入る環境であれば育つほど強健な品種です。光が差し込む窓がない場合は、蛍光灯の光が常に当たるような場所に置いてください。
温度

ポトスエンジョイは寒さに弱いため、最低10℃以上をキープして育ててください。より安全に冬越しさせたい場合は、温度を15℃に保っておくと、葉傷みの心配が少ないです。
ポトスエンジョイは室内で冬越しさせる植物ですが、窓際には注意してください。暖かい室内であっても窓際の近くは屋外の寒さの影響を受けやすいためです。
窓から30~40㎝ほど距離を取っておくと冷気の影響を受けにくいでしょう。お部屋の中心の位置に朝晩だけでも移動させておくと、より寒さの影響を受けにくいため安心です。
暑さには比較的強い植物ですが、30~35℃以上の夏の高温に当たり続けると根傷みや蒸れの影響によって根腐れを引き起こす可能性があります。
サーキュレーターやエアコンなどの空調で、風通しの良い環境を作りながらお部屋が高温にならないように気を付けてください。
水やりの頻度

ポトスエンジョイの季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:土の表面が乾いて2~3日後
春夏の生育期は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いたら)鉢底から水が流れるほど水やりしてください。ただし、受け皿に水を溜めたままにしておくと根腐れの原因になるため、溜まった水はこまめに捨てましょう。
気温が下がり始める秋は、土の乾き具合を確認しながら徐々に水やり間隔を調整します。冬の水やり頻度は、土の表面が乾いて2~3日後に与える程度です。
水やりと一緒に霧吹きで葉水をすると、ポトスエンジョイの葉はイキイキとした状態を維持してくれます。ただし、冬に水やりと葉水行う場合は、室温に気を付けてください。
室温が低いタイミング、または暖房を切った後に水やりや霧吹きを行うと、根を傷めやすいためです。冬は室温が10℃以上になってから水やりや霧吹きをします。
季節に応じた水やりが苦手な方は、水やりチェッカーの利用をおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合を確認できるため、気温や成長具合、鉢の大きさによる水やり間隔による悩みが少なくなるでしょう。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

ポトスエンジョイには、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。
ポトスエンジョイは、斑入り葉が美しい品種です。肥料をしっかり与えた方が、葉色のコントラストがはっきりと出ます。
AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。匂いが少ないため、室内のインテリアグリーンに人気のポトスエンジョイにも安心して使用できるはずです。
葉色やツヤの向上にも効果があるので、ぜひ使ってみてください。
[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]剪定方法

ポトスエンジョイの剪定は、枯れたり伸びすぎたりした葉やツルを切る程度です。
通常のポトスに比べてコンパクトに育つ品種ですが、ツルが全く伸びないわけではなりません。日当たり不足で徒長したり、長期間育ててツルが伸びたりしている場合は全体のバランスが整うように剪定してください。
葉の付け根部分にある節から新芽が出てくるので、剪定する際は葉や節の上部分で切ると見栄えが良くなります。
AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。軽くて切れ味抜群の使いやすい剪定ハサミを使って、ポトスエンジョイを美しく剪定してみてはいかがでしょうか。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]植え替え方法

ポトスエンジョイは1~2年おきに生育期の5~10月に植え替えをしましょう。ただし、真夏は生育が緩慢になるので、30℃を超えるような猛暑日が続く場合は植え替えを控えます。
育てている年数だけでなく、主に以下の3つの症状が現れた時にも植え替えをします。
- 根腐れしている
- 鉢底から根が出ている
- 土に水が染み込まない
鉢からポトスエンジョイの根鉢を取り出し、黒ずんだりしわしわになったりしている根は取り除きます。根をほぐした後は、1回り~2回り大きな鉢に新しい土で植え替えましょう。
植え替え後は、しっかりと水やりしてください。その後は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で1週間ほど様子を見ます。
新芽が出てきたり、株がグラグラしなくなったりしたら、元の場所に戻して育ててください。
初めての植え替えで不安な方は「観葉植物の植え替え」の記事で植え替え方法や注意点などを詳しく紹介しています。ぜひ確認しておきましょう。
AND PLANTSでは、以下の植え替えセットをご用意しています。土や鉢底石を余らせることなく植え替えができるので、「1鉢だけを植え替えたい」といった方におすすめです。
[https://andplants.jp/products/andplantsrepotset-s]ポトスエンジョイのよくあるトラブルと対処法

ポトスエンジョイは育てやすい植物ですが、トラブルが全くないわけではありません。ここでは初心者が育てていてよくあるトラブルと対処法を解説していきます。
ポトスエンジョイによくあるトラブルは以下の5つです。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
- 葉が小さい
- つるが伸びない
対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。
根腐れ
ポトスエンジョイの根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 株がグラグラする
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 葉が元気なく枝垂れている
- 葉先が枯れている
- 葉が一斉に落ち始める
- 株元が柔らかく黒ずんでいる
- 株元がグラグラして安定しない
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
- 古い土を落として新しいものに交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与える
- 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
- 殺菌剤に浸す
根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。
ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。
ポトスエンジョイは、挿し木や水挿しで増やせるため、元気な部分があれば剪定して復活させることが可能です。根腐れしていると株元から状態が悪くなるので、元気なツルの先端部分を2~3節切り取って復活させるのも良いでしょう。
根腐れの予防には水はけのよい土に植えることが重要です。その他の予防や対策については、「観葉植物の根腐れ」の記事を参考にしてみてください。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。
ポトスエンジョイは根詰まりすると、以下のような症状が見られます。
- ツルが伸びなくなる
- 葉が大きくならない
- 葉色が薄くなる
- 葉色のコントラストがはっきりしなくなる
- 古葉からポロポロと落ち始める
根詰まり自体は、すぐに枯れる原因にはなりません。しかし、生育スピードが遅くなり、徐々に元気をなくしていくので注意が必要です。
対処法は、植え替えです。
5月~7月、または9月~11月に、土を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。株の大きさにもよりますが、1回り大きな鉢への植え替えで十分です。
急に大きな鉢に植え替えると、根腐れする原因になります。5号鉢であれば6号鉢に、大きくても7号鉢以内の大きさに留めてください。
植え替えするだけで、根詰まりが引き起こす上記の症状は解決します。「もしかしたら根詰まりしているかも」と不安な場合は「観葉植物の根詰まり」の記事を参考にして判断してみてください。
葉焼け
ポトスエンジョイが葉焼けすると、以下の症状が出てきます。
- 葉先や葉の縁が茶色くなる
- 白斑部分に茶色いシミができる
- 葉全体が焦げたように茶色~黒色になる
強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。
対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- レースカーテンやシェードなどで遮光する
- 葉焼けした葉やツルは剪定する
葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。
株全体が強い直射日光で枯れていなければ、日差しの対処をすれば自然と新芽が出てきます。葉焼けした部分は元には戻らないので、株全体のバランスを見ながら剪定してください。
暗い室内から急に直射日光に当たる窓際や屋外に移動させると、葉焼けしやすいです。置き場所の移動には注意しましょう。
また、葉焼けは直射日光だけでなく、冬の急激な寒さによっても引き起こされます。冬の寒さにも注意すると、葉焼けに悩まされることは少なくなるはずです。
葉焼けが起きた際の対処法や予防法について詳しく知りたい方は、「観葉植物の葉焼け」の記事の確認もおすすめです。
葉が小さい
ポトスエンジョイには、葉が小さくなるトラブルが起きることがあります。考えられる原因は、主に以下の3つです。
- 日当たり不足
- 水のやりすぎ
- 肥料不足
- つるを下に垂らしている
ポトスはつるを下に垂らすほど、先端に近い葉はどんどん小さくなっていきます。エンジョイはコンパクトに育つ品種ですが、つるを下に伸ばし気味にすると葉が小さくなるので、気を付けましょう。
葉が小さくなる際の対処法は、以下の通りです。
- 日当たりの良い環境で育てる
- 風通しを良くする
- 水を与えすぎない
- 肥料を与える
- 剪定して株元から新芽を出す
- 伸びたつるは支柱で上に仕立てる
ポトスエンジョイのつるを上に仕立てると、新葉に栄養が溜まるため大きくなります。葉を大きくして楽しみたい方は、支柱でつるを上に仕立ててみてください。
また、細いつるからは小さな葉しか出てきません。普段から日当たりや風通し、肥料を意識して育てると太く元気なつるになります。
基本的な育て方を守って、葉が小さくならないようにも気を付けてください。
つるが伸びない
ポトスエンジョイを育てていると、つるが伸びずに悩むことがあるかもしれません。元々、コンパクトに育つ品種であるため、通常のポトスよりはつるが伸びにくい特徴があります。
それでも、長く育て続けるとつるは伸びてくるはずです。長期間育て続けているにも関わらず、つるが伸びない場合は以下の原因が考えられます。
- 根傷み
- 根腐れ
- 根詰まり
- 水不足
- 寒さや暑さ
つるが伸びない理由として、最も考えられるのが根の異常です。根傷みや根腐れ、根詰まりをしている可能性があります。
一時的につるが伸びなくなったのであれば、水切れや生育適温外の低温・高温が考えられます。
つるが伸びない場合の対処には以下の方法があります。
- 植え替え
- 適切な水やり
- 15~25℃の適温管理
根の異常が原因の場合は植え替えをすると、ゆっくりとつるが伸びてくるので安心してください。真夏や真冬は、お部屋の温度を生育適温内で管理するとつるが伸び始めます。
ポトスエンジョイの害虫トラブルと対処法

ポトスエンジョイに発生しやすい害虫は以下の4つです。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- コバエ
それぞれ見ていきましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点やカスリのような傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉は取り除く
- 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。
2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。
ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。
大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。
カイガラムシ
カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や鉢、床がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
風通しの悪い環境で育てていると、葉の裏側や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。
見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。
しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。
カイガラムシが増えすぎている場合は、一度株元近くでバッサリと切り戻して再生させるのも一つの手です。切り戻した後は、株元にいるカイガラムシにこまめに殺虫剤をスプレーしながら様子を見ましょう。
カイガラムシに悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容も、ぜひ参考にしてみてください。
アブラムシ
徒長させると、アブラムシが増えやすくなります。徒長したつるの先端や生育不良の新芽は柔らかく、アブラムシが吸汁するのに好都合であるためです。
アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。
- 新芽にアブラムシが密集している
- 新芽の葉の形がゆがんでいる
- 白~茶色い脱皮殻が目立つ
- 葉や鉢、床がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。
脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- ゆがんだ新芽は取り除く
- アブラムシを取り除く
- 枯葉は取り除いて風通しをよくする
- 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
- アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。
アブラムシは増えすぎると、周囲の植物に移動します。アブラムシの発生に悩んでいる方は、「観葉植物に発生するアブラムシ」の記事を参考に対処すると安心です。
コバエ
コバエの症状は以下の通りです。
- 土から虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、私たち人間にとっては不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 新しい土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
ポトスエンジョイを育てるうえで、土に堆肥を混ぜ込んだり有機質肥料を与えたりするとコバエが発生する原因になります。
コバエをどうしても発生させたくない方は、無機質用土の使用がおすすめです。筆者はコバエ対策として、基本的に無機質用土で植物を育てるようにしています。
もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らすのも一つの手です。
コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで簡単に作ることができます。また、市販のコバエトラップも簡単に手に入るので、利用すると良いでしょう。
土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。
コバエは有機質の匂いに反応して集まってきます。コバエの発生を避けたい方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認しておくと対策に役立つはずです。
ポトスエンジョイの育て方に関するよくある質問

最後にポトスエンジョイの育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 初心者が育てるには難しいですか?
- 成長速度は?
- 水耕栽培(ハイドロカルチャー)できる?
それでは具体的に見ていきましょう。
初心者が育てるには難しいですか?
ポトスエンジョイは、初心者にとって育てやすい植物です。耐陰性も強く、コンパクトに育つため、頻繁な剪定が必要ありません。
広いスペースを釣る必要がない点やお手入れのしやすさもあって、初めて植物を育てる方におすすめです。明るいお部屋で季節に合った水やりを心がけて育てれば、きっと一年中美しい葉を維持してくれます。
成長速度は?
成長速度は比較的遅いタイプです。本来、ポトスは成長が早い植物ですが、ポトスエンジョイはコンパクトにゆっくりと育つように品種改良されています。
とはいえ、まったく成長しないわけではありません。ゆっくりとつるを伸ばすので、伸びすぎた場合は、剪定して形を整えましょう。
飾ってすぐに草姿が乱れることがないので、初めて植物をお部屋に飾る方も安心して育てられます。大きく育てたい方は、生育期に肥料を与えながらじっくりと管理してください。
水耕栽培(ハイドロカルチャー)できる?
ポトスエンジョイは水耕栽培(ハイドロカルチャー)できます。水挿しで簡単に発根するので、そのまま水栽培で楽しむことも可能です。
セラミスやハイドロボールを使ったハイドロカルチャーとしても楽しめます。通常のポトスより、つるが伸びすにコンパクトに収まるので、省スペースにも飾りやすいです。
リビングやキッチン、寝室などに可愛らしく飾ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
ポトスエンジョイは、はっきりとした白斑と爽やかなグリーンのコントラストが美しい葉を持つ植物です。コンパクトに育つので、「伸びすぎて困る」といったことも少なく、初心者にも育てやすい特徴を持っています。
お部屋をさりげなくおしゃれにしてくれるので、ぜひ一鉢飾っておきたい植物です。ハンギングポットで空中に吊り下げると、よりおしゃれに空間を彩ることができます。
おしゃれで育てやすい植物を探している初心者の方にピッタリです。初めて育てる植物として、ぜひお部屋に迎え入れてみてください。
何気ない日常が、ポトスエンジョイのお世話で楽しくなるでしょう。
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