植物名 | 旅人の木 |
学名 | Ravenala madagascariensis |
英名 | Traveller's Tree |
科目/属性 | ストレリチア科タビビトノキ属 |
原産地 | マダガスカル |
AND PLANTSの人気観葉植物を下記ページにまとめました。
デスクや小窓に置けるものから、インテリアの核となる大型サイズまで揃えていますので、ぜひご覧になってみてください。
[https://andplants.jp/collections/plants]旅人の木の特徴
旅人の木は、バナナの葉を扇形に広げたような姿が特徴的な植物です。幼木はオーガスタに似ているため、間違われることがあります。
旅人の木はコバルトブルーの種が美しいので、割れた鞘に種が付いている状態でインテリアとして飾られていることが多いです。観葉植物としても人気がありますが、流通量が少なく希少な植物とされています。
耐陰性があり乾燥にも強いため、初めて植物を迎える方にも育てやすいでしょう。根が多肉質で大きくなりやすいため、植え替えを定期的に行わないと根詰まりしやすい傾向があります。
根詰まりの症状が確認出来たら、早めに植え替えをしてください。
旅人の木の花言葉
旅人の木の花言葉は、「何ものも恐れぬ精神」「緑いっぱいのトロピカル気分」です。
花言葉「何物も恐れぬ精神」は、恐れずに先に進んでいく旅人を思わせます。また、扇形に成長した姿はエキゾチックな南国の雰囲気を持っているため、「緑いっぱいのトロピカル気分」の花言葉は旅人の木にぴったりと言えるでしょう。
陽気でポジティブな花言葉は、開店祝いや新築祝いの贈り物に最適です。旅行が好きな方に、インテリアグリーンとして花言葉とともにプレゼントしてみてはいかがですか。
旅人の木の風水
旅人の木には、無駄遣いをふせぎ「金運」を上げる風水効果があるとされています。また。真っすぐ上に成長する植物は陽の気を発してくれるため、落ち込んでいるとき元気づけてくれるでしょう。
金運を高めたい場合は、財運を司る方角の西に飾ると効果的です。旅人の木は大きな葉を持つため、鬼門の方位と相性がよいとされます。東北に飾ることで悪い気を払い、家庭を守ってくれるでしょう。
ただし、植物を置くだけでは風水効果は不十分です。風水効果を高めるためにも、置いた場所の整理整頓やこまめな手入れをして元気に育ててください。
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旅人の木の育て方
日当たり | 日当たりのよい置き場所 |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5~7月 |
置き場所と日当たり
旅人の木は、日当たりと風通しのよい環境を好みます。真夏の直射日光は葉焼けの原因となるので、室内で窓際に置く場合はレースカーテン越しの光を当ててください。屋外で管理する際は真夏は半日陰に移動、10月以降は屋内に取り込みます。
耐陰性が強いので、明るい室内であれば問題なく育ちます。ただし、置いた場所が暗すぎると、軟弱に育った茎が途中で折れるなど生育が悪くなるので気を付けましょう。
日当たり不足で生育が悪い場合は、明るい窓際でレースカーテン越しに日光浴させると元気になります。暗い場所から急に直射日光に当てると葉焼けしやすいので、場所を移動させる際は日差しの当たり方に気を付けてください。
温度
旅人の木は寒さに弱い植物です。最低10℃以上をキープして育ててください。乾燥気味に育てることによって、5℃程度でも越冬します。
屋外で育てている場合は、気温の下がる秋に室内に移動させましょう。室内の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離れた場所に置きます。
明るく暖かい場所に置き、暖房の風が当たらないように気を付けてください。暖房の風が当たると急激な乾燥によって、旅人の木が傷むので注意します。
水やりの頻度
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
春夏の生育期には、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。
ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨ててください。
旅人の木の根は多肉質であり乾燥に強い反面、土が常に湿っていると根腐れしやすいです。土の乾湿にはメリハリを持たせましょう。
気温の下がる秋以降は徐々に水やりを控えます。暖房によって冬も15℃以上ある場合は土の乾き具合を見て、暖かい時間帯に葉水と水やりをしてください。
もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめです。
肥料
旅人の木には、生育期の4~6月、9~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。
旅人の木は肥料が少なくても十分に育ちますが、葉を大きくしたり茂らせたりしたい場合は土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。
葉の栄養素であるチッソを与えると、葉が茂りやすくなります。
剪定方法
旅人の剪定時期は5~7月です。枯葉や茂り過ぎた葉柄を剪定します。
葉先が枯れている程度であれば、枯れた部分だけハサミで切り取ります。葉が折れたり枯れたりした場合は、根元の部分から切り取りましょう。
残った葉柄は、完全に枯れてから取り除いてください。枯れていないときに無理に剥ぎ取ると株が傷むので注意が必要です。
旅人の木のよくあるトラブルと対処法
エキゾチックで南国の雰囲気がある旅人の木ですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下の通り。
- 鉢や地面から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、土を入れ替えて環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すために古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状。根詰まりの症状は以下の通りです。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうと旅人の木に悪影響です。
対処法は旅人の木の植え替えをすること。
旅人の木を現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下の通り。
- 明るい日陰にならして直射日光に当てる
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
旅人の木のよくある質問
最後に旅人の木のよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 旅人の木の葉が枯れる原因は?
- 旅人の木とオーガスタの違いは?
- 旅人の木は地植えができる?
- 旅人の木は種から育てられる?
- 旅人の成長速度は?
- 旅人の木が大きくなりすぎた時はどうする?
- 旅人の木は花が咲く?
それでは具体的に見ていきましょう。
旅人の木の葉が枯れる原因は?
旅人の木の葉が枯れる原因は、「日当たり不足」「根腐れ」「寒さ」が多いです。
日当たりを好む植物であるため、日差しが入らないような暗すぎる場所では葉色が悪くなり、枯れてしまう恐れがあります。日当たりのよい場所で育ててください。
多肉質な根は乾燥に強い反面、土が常に湿っているような多湿環境では根腐れしやすい特徴があります。根が傷むと葉が枯れる症状が出るので注意してください。
水やりは適切に行い、生育が緩慢な冬は乾燥気味に育ててください。根腐れした場合は、状態の悪い根を取り除いて早めに植え替えることが重要です。
寒さに弱いので、冬は最低10℃以上をキープした明るい場所で管理してください。
旅人の木とオーガスタの違いは?
旅人の木とオーガスタは同じストレリチア科植物ですが、タビビトノキ属とストレリチア属と属名に違いがあります。
旅人の木の幼木はオーガスタに似ていますが、オーガスタよりも明るい葉色で柔らかいです。また、20mほどの大株に成長し大きな葉を揃えて扇型に広げる特徴があります。
旅人の木はオオギバショウと、オーガスタはオオギバショウモドキと呼ばれるほど似ています。間違えないように注意しましょう。
旅人の木は地植えができる?
旅人の木は寒さに弱いため、地植えは難しいです。沖縄などの最低温度が10℃以上ある地域では地植えができます。
そのため、基本的には鉢植えで管理してください。春~秋は屋外で育てることができますが、気温の下がる秋以降は明るい室内に移動しましょう。
旅人の木は種から育てられる?
旅人の木は種から育てられます。
コバルトブルー色の種は、インテリアとして人気があるため雑貨屋でも購入することが可能です。しかし、古い種では発芽率が悪いため、なるべく新しい種を手に入れましょう。
種を手に入れたら、鞘から種を取り外してコバルトブルー色の毛を取り除きます。その後、一晩水に浸けて種まきすると2~3週間ほどで発芽するでしょう。
種まきは生育期の5~7月の気温が上がる時期に行うと発芽しやすいです。ぜひ種から旅人の木を育ててみてください。
旅人の木の成長速度は?
旅人の木の成長速度は早いです。
日当たりと風通しのよい環境で、肥料を与えながら育てるとぐんぐん葉を大きくして育ちます。ただし、扇型の大きな姿になるには地植えする必要があるので注意してください。
また、日本は寒い冬があるので原産地のように大きくなることは難しいでしょう。しかし、沖縄は冬も最低10℃以上あるため、庭木として植えることもあり大きくなります。
旅人の木が大きくなりすぎた時はどうする?
旅人の木が大きくなりすぎた時は株分けをしてください。樹木のように節から脇芽が出る植物でないため、株をバッサリ剪定すると枯れる恐れがあります。
旅人の木は、根元から子株が出てくる植物です。原産地のような大株でなくとも子株が出てきやすいので、植え替えのタイミングで株分けします。
地下茎が伸びて子株ができるので、根が付くように切り分けてください。大きな旅人の木の草丈を小さくすることはできないので、子株から育てなおしましょう。
旅人の木は花が咲く?
旅人の木は、生育期の5~9月に花が咲きます。しかし、日本では沖縄を除いて原産地のように大きく育たないため、花を咲かせることが少ないです。
花はオーガスタの白い花に似ていますが、旅人の木の大きさに比べ小さいため目立ちません。花が咲くと、その後はインテリアにも人気のコバルトブルーの種ができます。
沖縄では地植えで大きくなるので、花を見ることができるでしょう。
旅人の木のまとめ
旅人の木は日当たりと風通しが良い場所であれば、一年を通して簡単に育てることができます。バナナのような大きな葉が特徴的で、南国の雰囲気を持つインテリアグリーンとして活躍するでしょう。
花言葉「何物も恐れぬ精神」は、開業祝いや開店祝いなどのお祝いのプレゼントに最適です。金運を上げる風水効果があるとされているため、多くの方に喜んでもらえます。
ぜひ、おしゃれなインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。