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葬儀に贈るスタンド花

葬儀に贈るスタンド花|手配方法や相場について

通夜や葬儀で、お世話になったり親しかったりした故人に、お花を贈りたい方は多いと思います。しかし、「どんな花を贈ればいいのか」「手配方法がわからない」と悩むかもしれません。

そこで、今回は葬儀に贈るスタンド花の手配方法や相場について詳しく解説します。お悔やみの気持ちをしっかりと届けるためにも、失礼のないようにお花を準備しましょう。

通夜や葬儀で飾るお花は、「供花(くげ/きょうか)」と呼びます。そのため、葬儀で飾るスタンド花も供花の1つです。

葬儀の供花はスタンド花がおすすめ

葬儀に贈る供花はスタンド花がおすすめです。スタンド花は飾りやすく見栄えもあるため、お悔やみの気持ちをしっかりと伝えることができます

また高さがあるため、葬儀をより厳かな雰囲気にしてくれるでしょう。供花としてフラワーアレンジメントを贈る場合もありますが、スタンド花に比べると見劣りしてしまいます。

フラワーアレンジメントが悪いわけではありませんが、スタンド花が並んでいる中に飾るわけにもいかないので、ご遺族が困るかもしれません。そのため、葬儀の供花としてスタンド花を贈ると安心です。

葬儀におけるスタンド花の手配方法

葬儀におけるスタンド花の手配方法

葬儀におけるスタンド花の手配方法には以下の3つの方法があります。

  1. 葬儀屋
  2. 花屋
  3. インターネット通販

スタンド花の手配方法について、それぞれ見ていきましょう。

葬儀屋

スタンド花の手配方法として、葬儀を行う葬儀屋に依頼する方法があります。葬儀屋に依頼することで、宗教や地域の違いによるお花のトラブルを防ぐことが可能です。

まずはご遺族の方に供花としてスタンド花を贈りたい旨を伝えて、葬儀を取り仕切る葬儀屋を確認してください。葬儀屋に電話をしてスタンド花を注文しましょう。

スタンド花は葬儀全体の雰囲気を崩さないことが重要です。色合いや高さが大きく異なると、違和感が出てしまいます。

葬儀屋に依頼すれば、祭壇とのバランスも含めてスタンド花を作ってくれるので安心です。ただし、スタンド花は決まった形で祭壇とのバランスを考えて作られるため、花の種類や色の指定は難しいでしょう。

花屋

葬儀のスタンド花は、花屋に依頼する手配方法もあります。花屋であれば、予算や花の種類、色合いに柔軟に対応してくれるでしょう。

まずはご遺族の方に供花を贈る旨を伝え、日程や時間帯、葬儀会場を確認してください。その後、花屋に日程や時間、葬儀会場を伝えて、届けてもらえるかどうか確認します。

日程や時間帯によっては、花を準備することができない可能性もあるためです。また、葬儀会場は、花屋からのスタンド花の持ち込みが可能かどうかも調べてください。

葬儀会場によっては、花屋のスタンド花は持ち込み禁止の場合もあります。せっかく、お悔やみの気持ちを込めて贈るのに、届かないことにならないように気を付けてください。

インターネット通販もアリ

葬儀のスタンド花は、インターネット通販もアリです。インターネット上での一括決済が可能で、店舗を訪れる必要がありません。

手配方法としては、お届け先や日程、札などの情報を打ち込み送信する形です。しかし、葬儀に間に合うのか、宗教の違いや地域の風習に対応してもらえるかどうかの確認をしてください。

また、インターネット通販のスタンド花やアレンジメントなどは個性的なものも多いです。ご遺族の気持ちを考えて、雰囲気を壊さないスタンド花を贈ってください。

葬儀会場によっては、スタンド花の持ち込みができない場合もあります。花屋で注文する場合も同様ですが、あらかじめ葬儀会場に確認しておくとよいでしょう。

葬儀でのスタンド花の相場

葬儀でのスタンド花の相場

故人との関係性で贈るスタンド花の価格帯は異なります。スタンド花には「1基1段」「1基2段」「1対1段」「1対2段」と、花の量や飾り方にバリエーションがあるためです。

ここでは葬儀で贈るスタンド花の相場を解説します。

  1. 親族以外|15,000円~20,000円
  2. 親族|20,000円~30,000円
  3. 高額なスタンド花は控える

親族以外|15,000円~20,000円

親族以外の方は、15,000円~20,000円が葬儀でのスタンド花の相場です。故人とより親しかった方でも、この価格帯に抑えてください。

親族の方が贈るスタンド花よりも目立たないようにします。15,000円~20,000円の価格帯であれば、1基1段のスタンド花です。

スタンド花は、1つを「1基」と呼びます。「1段」とは、スタンド台の上部にお花を活けている標準的なスタイルです。

手配方法や使用する花材によって価格帯が異なることもありますが、葬儀で親族以外の方が贈るスタンド花は、およそ15,000円~20,000円が相場と考えてよいでしょう。

親族|20,000円~30,000円

親族の方は、20,000円~30,000円が葬儀でのスタンド花の相場です。伯叔父母の3親等までが、この価格帯で贈ることが多いです。

20,000円~30,000円の価格帯であれば、「1基2段」のスタンド花になります。1基2段とは、1つのスタンド台の上下部に花を活けているスタイルです。

または「1対1段」のスタンド花になることもあります。1対とは、1基を左右対称に作った2つのスタンド花であり、祭壇を挟んで両側に飾られます。近年では葬儀会場のスペースの問題で1基2段で贈る方が多いです。

ご兄弟でスタンド花を贈る際は、1基2段を対として贈り、それぞれの札に兄と弟の名前を記載する形で贈られることもあります。

高額なスタンド花は控える

スタンド花は使用する花や大きさによって、価格が異なります。故人を思って、高額なスタンド花を贈りたい気持ちがあるかもしれませんが、相場以上の高額なスタンド花は控えてください。

ご遺族の方に気を使わせてしまったり、他のスタンド花との差が大きくなり雰囲気が崩れたりするためです。通常、葬儀屋や花屋、インターネット通販では、葬儀用のスタンド花の価格帯は設定されているため、あまり差が出ることはありません。

しかし、故人を思うばかりに「大きなサイズで作ってほしい」「高価な花をたくさん入れてほしい」などの要望は、葬儀会場やご遺族の方にかえって迷惑をかける可能性があります。

相場に合った素敵なスタンド花を、故人への最後の贈り物としてください。

葬儀に贈るスタンド花の注意点

葬儀に贈るスタンド花の注意点

葬儀に贈るスタンド花の注意点を解説します。

  1. ご遺族の確認する
  2. 葬儀の形式を確認する
  3. 持ち込み可能か確認する
  4. 立札を付ける
  5. 通夜の前に葬儀場に届ける

ご遺族の確認する

供花としてスタンド花を贈る場合は、まずはご遺族の方にスタンド花を贈ってもよいかどうか確認をしてください。葬儀のスタイルや宗教、地域の風習でスタンド花がかえって迷惑になることもあるためです。

葬儀には一般葬以外にも、ご遺族だけで行う家族葬や簡略化した一日葬など種類もさまざま。葬儀のスタイルによって葬儀会場の広さは異なるため、スタンド花を置けない場合もあります。

また、スタンド花を贈ってもよいことが確認できたら、葬儀会場や日程、宗教なども聞いておきましょう。

葬儀の宗教形式を確認する

スタンド花を贈る前に、ご遺族の方に葬儀の形式を確認してください。葬儀は宗教によって使用する花が異なるためです。

異なる宗教形式のお花を使うと、ご遺族の方に失礼になるので気を付けてください。さまざまな宗教がありますが、ここでは仏教・神道・キリスト教で使用する花について見ていきましょう。

  • 仏教:キクやユリ、コチョウラン、カーネーション、トルコキキョウなどの白花
  • 神道:キクやユリ、カーネーション、トルコキキョウなどの白花
  • キリスト教:ユリやコチョウラン、カーネーションなどの白い洋花

葬儀で使用する花は、どの宗教でも白い花がメインですが、地域の風習や宗派によって色味はやや異なります。仏教と神道で使用する花は似通っていますが、神道ではコチョウランを使うことは少ないです。

キリスト教の葬儀では、スタンド花を含む供花は教会には届けません。仏教や神道と違い、故人の自宅にアレンジメントを贈ります。

持ち込み可能か確認する

スタンド花が葬儀会場に持ち込み可能か確認しましょう。葬儀屋に依頼する場合は問題ありませんが、花屋やインターネット通販を利用する場合は、持ち込めないこともあるためです。

また、持ち込めても追加料金が発生することもあるので、予算を超えるかもしれません。故人を思って贈ったスタンド花がトラブルになる可能性があるため、あらかじめご遺族の方や葬儀会場に確認してください。

スタンド花を届ける花屋や配達員にも迷惑がかからないように配慮をしましょう。

▼筆者からのひと言

筆者が花屋時代の時に、ご依頼を受けてスタンド花を葬儀会場に届けましたが、設置料金として追加料金が発生しました。依頼者は追加料金が発生することを知らなかったようで、葬儀屋とトラブルになったそうです。

立札を付ける

スタンド花には贈り主がわかるように立札を付けましょう。ただし、お祝いの札とは異なり、贈り主側の名前だけを記載します。

故人や遺族の方の名前は記載しません。立札の一番上の部分の「頭書き」は、「供」または「御供」の文字を記載してください。

個人で贈る場合は個人名を、法人として贈る場合は会社の正式名称を記載します。

スタンド花1基に立札は一枚です。一枚の札に2名であれば連名で記載しますが、3名以上であれば代表の名称を記載して「〇〇〇一同」として記載してください。

通夜の前に葬儀場に届ける

親族や故人と親しい関係であれば、通夜の前にスタンド花を届けます。仕事関係者であれば、告別式の前までに届ければ問題ありません。

通夜にスタンド花を届ける場合は、通夜の3時間~5時間前くらいに届けましょう。葬儀会場に届くのが早すぎると、まるで亡くなることを待っていたように思われてしまうかもしれません。

故人の遺族の方とも親しい関係であるほど情報は早く伝わりますが、スタンド花の準備は訃報を正式に受けてから行ってください。

葬儀のスタンド花に関するよくある質問

葬儀のスタンド花に関するよくある質問

最後に葬儀のスタンド花に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. 葬儀に贈るスタンド花は白で統一した方がいい?
  2. 葬儀に贈るスタンド花は1段と2段のどちらがいいですか?
  3. 葬儀に贈るスタンド花が間に合わなかった場合は?
  4. 葬儀に贈るスタンド花の高さは高い方がいい?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

葬儀に贈るスタンド花は白で統一した方がいい?

葬儀に贈るスタンド花は白色をメインとしますが、宗派や地域の風習によって異なります。そのため、「必ず白で統一しなければならない」といったことはありません。

もし不安な場合は、葬儀屋にスタンド花を依頼すると安心できます。宗派や地域の風習に合わせて作ってくれるためです。

また、葬儀会場近くの花屋も地域の風習に合わせてスタンド花を作ってくれるので、安心して注文できるでしょう。

筆者は九州在住ですが、葬儀のスタンド花は真っ白ではなく、差し色として薄い紫やピンクなどが入ります。九州に比べ関東は白花で統一されていることが多く、北海道はカラフルな色合いのスタンド花とされているそうです。

葬儀に贈るスタンド花は1段と2段のどちらがいいですか?

葬儀に贈るスタンド花は、故人との関係性によって1段で贈るか2段で贈るかは変わります。そのため、「1段よりも2段が良い」といったことはありません

故人と3親等内の親族であれば、1基2段または、1対1段を贈ってください。より親しかった友人でも1基1段のスタンド花に抑えます。

2段の方が見栄えはよいですが、ご遺族の方よりも目立たないように配慮しましょう。金額の相場でも、親族以外は15,000円~20,000円程度なので、1基1段のスタンド花が適切です。

葬儀にスタンド花が間に合わなかった場合は?

葬儀までにスタンド花の準備が間に合わなかった場合は、祭壇に備える卓上の供花を故人のご自宅に贈ります。白花をメインとしたアレンジメントを贈るとよいでしょう。

葬儀が終わった後に、自宅にスタンド花を飾ることはありません。間違っても自宅にスタンド花を贈らないでください。

大変失礼な行為ですので、注意しましょう。葬儀後に何を贈ったら良いのか迷う場合は、花屋に相談すると安心です。

葬儀に贈るスタンド花の高さは高い方がいい?

葬儀に贈るスタンド花の高さは、葬儀会場に飾られる際に調節されて差が出ないようにされます。スタンド花の高さは高い方が良いということはありません

葬儀屋が準備したスタンド花や他の方がお届けしたスタンド花と高さが異なると、葬儀全体の統一感がなくなるためです。また、他のスタンド花を贈った方にも良い印象を与えません。

葬儀屋や花屋、インターネット通販などで「葬儀に贈るスタンド花に高さを出してほしい」と注文しても、飾られる際は高さに差がないように設置されます。スタンド台は高さが調節できるものも多いです。

高さ調節ができないスタンド台であっても、生ける花の高さを調節して周囲と合わせます。スタンド花の高さについては、おまかせしておくとよいでしょう。

まとめ

葬儀に贈るスタンド花の相場や手配方法について、解説させていただきました。年齢を重ねるにつれて、葬儀に供花を贈る機会も多くなります。

重要なライフイベントであり、マナーを求められる場です。ご遺族や葬儀の参列者に失礼がないように注意してスタンド花を贈りましょう。

故人を思って贈った花がトラブルの元になったり、遺族の方を不快にさせたりしないように注意してください。葬儀に贈るスタンド花は、故人への最後のプレゼントでもあります。

手配方法や相場などに気を付けて、ぜひ素敵なスタンド花を故人へ贈ってください。 

田中 秀和
小さな時から花や観葉植物が好きで、田舎の野山を駆け回っては植物を採集して育てていました。 今でも自宅では多肉植物やサボテン、コーデックスを中心に様々な観葉植物を育てています。 総合園芸店で働いていたこともあり、植え替えやお水やりなどの管理、販売、お客様からのご相談ご依頼を経験。観葉植物の素敵な魅力や育て方を、目の前にいるような感覚でお届けできればと思います。 一緒にかけがえのない一鉢を見つけましょう。