植物名 | コニファー |
学名 | なし(針葉樹の総称のため) |
英名 | Conifer |
科目/属性 | マツ科・スギ科・ヒノキ科・イチイ科など |
原産地 | アメリカ〜メキシコ(ヨーロッパで園芸品種化) |
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[https://andplants.jp/collections/plants]コニファーの特徴
コニファーとは、マツ科・スギ科・ヒノキ科などの常緑性の針葉樹の総称です。そのため、何か一つの植物を示す言葉ではありません。
園芸分野では、ヨーロッパから渡来してきた地植え鉢植えに適した品種のことを示します。特に、ヒノキ科のゴールドクレストはコニファーの一つとして有名です。
品種によって樹高や葉色は様々ですが、一年中美しい葉を保つ特徴があります。爽やかな香りを持つ品種も多いので、生垣やシンボルツリーにおすすめです。
コニファーの花言葉
コニファーの花言葉は「不変」「永遠」です。秋冬になると多くの植物は落葉していく中で、美しい葉を維持する針葉樹の姿が由来となっています。
古くから不滅の愛や再生の象徴とされている針葉樹。その影響を受けている花言葉には、神秘さを感じます。
友人や家族、恋人へのプレゼントに、永遠という花言葉は愛情を伝える言葉としてぴったりです。爽やかな香りを持つコニファーは、特に喜ばれるでしょう。
コニファーの風水
コニファーには「邪気払い」の風水効果があります。針葉樹林の細かく尖った葉は悪い気の侵入を防ぐので、気の入り口の玄関に置くのがおすすめ。
お庭の北や南西の方角に植えると、子宝に恵まれるとも言われています。もしお庭に植える場合は、大きくなることを考えて広いスペースが必要です。
スペースがない場合は、鉢植えとして屋外で育てると外からの悪い気を防いでくれるでしょう。新築祝いや結婚祝いにいかがですか。
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コニファーの育て方
日当たり | 日当たりのよい置き場所 |
温度 | 最低0℃以上をキープする |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の表面が乾いてから |
肥料 | 緩効性肥料、液肥 |
剪定時期 | 3~6月 |
置き場所と日当たり
コニファーは屋外の日当たりのよい環境を好みます。耐陰性はありますが、暗い日陰では葉色が悪くなったり軟弱に育ったりするので注意が必要です。
地植えする場合は、真夏の西日が当たらないような場所に植えると元気に育ちます。鉢植えの場合は、夏の西日が当たらない場所に移動させてください。
温度
コニファーは寒さに強いですが、生育適温は15~20℃です。最低0℃以上をキープして育ててください。
寒さには強い反面、暑さには弱いです。特に日本の高温多湿の夏を嫌います。
鉢植え、地植えともに風通しの良い場所で管理することが重要です。葉が細かく風通しが悪くなりやすいので、剪定時期に葉を整理して熱がこもらないようにしましょう。
水やりの頻度
- 春夏:土の表面が乾いてから
- 秋冬:土の表面が乾いてから
一年を通して、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。
コニファーに水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨てることが重要です。気温の下がる秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりのペースを調節しましょう。
コニファーは多湿を嫌いますが、土の乾燥が長く続くことも嫌います。そのため、水不足で土の中まで乾燥した状態にならないように、気を付けてくださいね。
もし、鉢植えの水やり頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。
肥料
コニファーには、植え替えの時に長期間ゆっくり効く緩効性肥料を、土に混ぜ込んでおくだけで十分です。土に肥料を混ぜ込んでいない場合は、置き肥や液肥を与えます。
生育期の3~6月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。夏や冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。
地植えの場合は、3月に油粕のように窒素分の多い肥料を、土にすきこむと効果的です。
剪定
コニファーは3~6月の生育期に、風通しがよくなるように剪定します。特に3~4月の時期に剪定するのが良いでしょう。
コニファーの多くは、金物を嫌う性質があります。金属性の剪定鋏で切ると切り口が赤褐色になってしまうんです。
そのため手摘みが一番良いですが、大きい株ほど大変な作業になります。最近ではセラミック製の剪定鋏があるので、そちらを使うと安心です。
幹の中の枯葉や込み合った枝葉をしっかり剪定してください。
コニファーのよくあるトラブルと対処法
爽やかな香りに様々な種類のあるコニファーですが、トラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとコニファーに悪影響です。
対処法はコニファーの植え替えをすること。
コニファーを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
コニファーのよくある質問
最後に、コニファーのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- コニファーの冬の育て方は?
- コニファーの寿命はどのくらい?
- コニファーは室内と屋外どちらを好むの?
- コニファーは地植えできるの?
- コニファーに種類はあるの?
- コニファーが枯れる原因は?
- コニファーの根の深さはどのくらい?
- コニファーの植え替え時期/植え替え方法は?
それでは、具体的に見ていきましょう。
コニファーの冬の育て方は?
冬のコニファーは、日当たりの良い屋外で土が乾いたら水やりをして育てます。水やりは気温が高いお昼の時間帯にしてください。
気温が下がる夕方に水やりをすると、凍結の恐れがあるので注意が必要です。寒さには強い植物ですが、雪や霜が続く場合は株元に腐葉土や敷き藁をすると根の凍結を防ぐことができます。
鉢植えの場合は、寒風が当たらない場所に移動させると管理しやすいでしょう。
コニファーの寿命はどのくらい?
コニファーの寿命は品種により様々ですが、原産地では数十年単位で生育します。
日本には高温多湿の夏があるので、コニファーは長く生育しにくいです。しかし、地植えで環境に適応した場合は20年以上育つこともあります。
鉢植えの場合は、生長に合わせて鉢を大きくしていくとよいでしょう。上手に育てることで、一生を共にするパートナーになることもあります。
コニファーは室内と屋外どちらを好むの?
コニファーは屋外の日当たりのよい環境を好みます。
小さな株であれば、室内の直射日光の当たる窓際でも育てることもできます。しかし、日当たりが良いほど生育が良いので、屋外管理がおすすめ。
室内と屋外に入れたり出したりすると、紫外線量に変化が生じ生育によくありません。そのため、初めから屋外で管理したほうが上手に育てることができます。
コニファーは地植えできるの?
コニファーは地植えができます。ただし、高温多湿を嫌う性質があるので、風通しと水はけが良い場所に植えることが重要です。
コニファーの種類によっては、非常に大きくなることもあります。そのため地植えをする前に、植えるコニファーの品種を確認して、どのくらい大きくなるのか把握しておきましょう。
コニファーに種類はあるの?
コニファーとは、ヨーロッパから渡来した針葉樹の園芸品種の総称です。種類としては500以上あります。
「ゴールドクレスト」と呼ばれるヒノキ科のコニファーは有名です。葉色や香りもよく、美しい円錐状に育つのでシンボルツリーとしても人気があります。
シルバーブルーの葉が特徴的なスギ科の「ブルーアイス」も人気のコニファー。そのほか、樹高5~10mにもなる「ヨーロッパゴールド」や、這うように広がる「ゴールデンモップ」など様々です。
コニファーが枯れる原因は?
コニファーが枯れる原因には、「高温多湿」「水のやりすぎ(やらなすぎ)」が考えられます。
コニファーは高温多湿の環境を嫌うので、日本の夏は生育が難しい時期です。そのため、春の剪定時期にしっかり風通しがよくなるように、枝葉を整理することが重要。
鉢植えの場合は、涼しい場所に移動させるように心がけてください。
土が常に湿っているような状態は、根腐れの危険があります。水のやりすぎや受け皿に溜まった水はこまめに捨てることに注意が必要です。
土の多湿は根腐れの原因ですが、土の乾燥が長く続くと今度は水不足で葉が枯れていきます。水やりは、必ず土の乾燥具合を確認して行いましょう。
コニファーの根の深さはどのくらい?
根の深さは、植物の生長に伴って伸びていくので一概にはお答えできません。ただし、幹や枝葉の大きさや量は根の長さや量に比例します。
つまり、1mのコニファーであれば、細根を含めて1m以上伸びると考えても問題ありません。鉢植えでは土の量が限られるので、鉢内で根がぐるぐると回ります。
地植えの場合は、根がぐんぐん伸びるでしょう。土の性質にもよりますが、地植えするときには鉢の2倍の深さと広さを掘って、土づくりをして植え付けてください。
コニファーの植え替え時期/植え替え方法は?
コニファーは春の3~4月または秋の9~10月に根鉢を崩さず植え替えます。高温多湿を嫌うので、夏は避けてください。
鉢植えは2~3年ごとに植え替えます。また、水やり後に土の吸水が悪かったり、鉢底から根が出ていたりした時も植え替えタイミングです。
コニファーの根は繊細なので、植え替えの時は根鉢を崩さないことがポイント。根鉢を崩して根を傷めると、植え替え後に葉が枯れるので気を付けてください。
コニファーのまとめ
コニファーは、屋外の日当たりのよい環境であれば簡単に育てられる針葉樹の植物です。季節問わず、さわやかな香りと美しいグリーンを屋外で楽しむことができます。
「不変」「永遠」という花言葉は、結婚祝いや新築祝いに喜ばれるでしょう。また、お庭や玄関の外で育てることによって悪い気を寄せ付けない風水効果は、ご自宅用だけではなくプレゼントにも最適です。
ぜひ、屋外で楽しむ素敵な植物として育ててみませんか。