お彼岸は日本ならではの伝統的な行事です。お供えしてお参りをするのは知っているけれど「お供えは何をあげればいいのだろう?」と悩む人は多いのではないでしょうか。
特に進物として贈る場合は失礼がないように気をつけたいものです。
この記事では、お彼岸のお供えにおすすめの品を紹介します。定番かつ失礼のないお彼岸にふさわしい品を選びました。あわせて、お供えの選び方やマナーについても解説するのでぜひ参考にしてください。
お彼岸は春と秋の年2回
春分の日・秋分の日の前後3日を含めた期間がお彼岸となります。年に2回ある雑節のひとつです。初日を「彼岸の入り」、最終日を「彼岸の明け」、真ん中の春分・秋分の日を「中日」と呼びます。
- 雑節|暦上で季節の変わり目の目安を示す日
- 春のお彼岸|春分の日を中心に前後3日を含む一週間
- 秋のお彼岸|秋分の日を中心に前後3日を含む一週間
お彼岸はこの世と悟りの世界(彼岸)が最も近くなる時期とされています。このことから、お墓参りをして御縁や御恩に感謝をする日になったと考えられているようです。
仏教行事としてお彼岸にお参りするようになった理由については諸説あるので、情報のひとつとしてお役立てください。
お彼岸におすすめのお供え
お彼岸のお供えには「五供(ごく・ごくう)」がおすすめです。五供とは、仏前に供える基本的なお供えのことをいいます。五供に当てはまる品はお彼岸のお供えにふさわしいでしょう。
- 香|お線香
- 花|お花
- 灯明|ろうそく
- 浄水|お水
- 飮食|ご飯などの食べ物
飮食については、肉や魚などの生ものは避けます。
次の項目から、五供を念頭に置いたお供えの選び方とおすすめ品を紹介しますので、お供えを選ぶ際のヒントとしてご活用ください。
また、選び方については「お彼岸のお供えの選び方」でも解説します。
お彼岸のお供えにおすすめ|お菓子
お彼岸のお菓子は春の「ぼたもち」・秋の「おはぎ」が定番ですが、進物としては菓子折りが定番といえるでしょう。お参りに伺う際の手土産としても持参しやすく失礼がないため人気です。
贈る際は、仏壇に供えることを念頭において選びます。常温保存で日持ちがする品のほか、故人が好んだお菓子もおすすめです。
また、お供え物は、仏壇からさげたあといただくのがよいとされているので、個包装が喜ばれるでしょう。お菓子の種類は和菓子でも洋菓子でも問題ありません。
佐屋街道菓撰 大|不朽園
戦前の1927年に創業し、戦中・戦後を経て独自の餡の製法を確立させた「不朽園」さん。戦火で一度は全てを失いましたが、昭和21年に営業を再開し、今日にまで至ります。歴史ある逸品は、お彼岸のお供えに最適でしょう。
こちらのセットは、大納言小豆ならではの風味と食感が楽しめる「大納言最中」や、あんをパイ生地で包んだ「パイ納言」など、2種類の最中と3種類の焼き菓子が味わえます。特に自家製餡が用いられたものは絶品で、不朽園ならではの味と言えるでしょう。
また、最中以外は賞味期限が一ヶ月以上と長いので、安心してお渡しすることができます。
焼き菓子詰め合わせ 大(20個入)|シェ・シバタ
テレビなどでも活躍している、柴田武氏が手がける「シェ・シバタ」さん。海外でも展開しており、そのブランド力は国内外で高い評価を得ています。
こちらはスペシャリテの焼菓子「ヴィジタンティーヌ」のほか、マドレーヌやガレットなどの焼菓子を詰め合わせた定番のギフトです。様々な種類のお菓子が取り揃えられているので、相手の様々な好みに対応することができるでしょう。
また、6個入・10個入・20個入と個数を選べるので、お相手や予算に合わせて贈ることもできます。賞味期限も20日間と長めなので、食べたいタイミングで適度に楽しんでいただけるでしょう。
お彼岸のお供えにおすすめ|お米
地域や宗派によって異なりますが、食事ができることや生かされている感謝を伝えるためにご飯をお供えすると言われています。仏壇があるご家庭の場合、毎日ご飯をお供えしている可能性があるので、お彼岸の進物に最適です。
また、一般的に日々の食卓に並ぶ機会が多く、日持ちが長いので実用的な贈り物になるでしょう。
自由にえらべるPeboRa|KOMEKUUTO
全国のお米ブランド約40種類の中から、好きな銘柄を選んで贈ることができるサービス、「PeboRa」。2本組〜最大10本組で好みのお米を選ぶことができ、一つのサイズも2合入りと食べ比べにピッタリの商品です。
お米は全て無洗米なため、サッと水に濯ぐだけで、簡単にふっくらとしたお米を炊き上げることができます。また脱炭素剤の入ったペットボトルを使用しているため、賞味期限が精米日から一年間と、保存が効くのも便利でオススメです。
発芽玄米 120g×4パック|日本盛
お酒が有名な「日本盛」さん。化粧品などを制作する傍ら、お米も取り扱っており、健康に気が配られた商品を多数揃えています
ご紹介する「発芽玄米」は、カルシウムやマグネシウムなどの栄養成分が豊富で、美容にも良い商品です。また「ギャバ」というアミノ酸は白米の10倍含まれており、普通のお米よりも貴重な一品となっております。
召し上がり方はそのまま食べるのはもちろん、白米と混ぜても美味しくいただけます。さらに1パックが120gとちょうど良いサイズなので、量をパック数で調節できるところも、便利なポイントです。
お彼岸のお供えにおすすめ|果物
お彼岸のお供えに向いている果物は、常温でも日持ちが長いりんごやみかんなどです。加えて、通年手に取りやすいバナナやオレンジ、グレープフルーツもお供えに向いています。また、春の彼岸にはデコポン、秋の彼岸には柿など季節に合わせた果物もおすすめです。
そのほか、果物を用いたゼリーもお供えに適しています。日持ちが気になる場合はゼリーにするのもよいでしょう。
基本的にお供えしてはいけない果物はないですが、お供えには向かない品はあります。下記に当てはまる果物は、お供えとして贈るのは避けるのが無難です。
- 常温保存できない果物
- 日持ちが短い果物
- においが強い果物
- 果汁がでやすい果物
- 曹洞宗の場合の桃
各家庭で異なり、故人が好きな果物であればお供えする場合もあるので、必ず避けなければいけないわけではありません。臨機応変に対応しましょう。
また、宗派によってはタブーがあるので確認してから贈ると安心です。
お彼岸のお供えにおすすめ|お花
仏壇にお供えする花を仏花、お墓にお供えする花を墓花といいます。お彼岸に供える花は仏花や墓花として販売されている品以外でも問題ありません。故人が好きな花をお供えするのもよいでしょう。
ただし、お供えとしてはタブーな花があるので、進物として贈る場合は避けます。
お供にはタブーの花 | 品種 |
トゲのある花 | バラ・アザミなど |
毒のある花 | ヒガンバナ・スズランなど |
香りの強い花 | キンモクセイ・カサブランカなど |
ツルがある花 | アサガオ・スイートピーなど |
花粉が落ちやすい花 | ユリ・ヒマワリなど |
花びらが落ちやすい花 | ツバキ・サザンカなど |
ユリは香りが強く花粉が落ちやすいですが、お供えとして人気がある花です。進物として贈る場合は、花粉を取り除き、香りが控えめの品種を贈るようにします。購入の際にお供えであることを伝えるとよいでしょう。
そのほか、近年はバラをお供えすることもあります。 バラを贈る際は、トゲのない品種やトゲを取り除いたものを贈りましょう。
関連記事:お彼岸のお花|お墓や仏壇に供えるお花の選び方と、贈る時のマナー
関連記事:仏花に適したお花の種類|お花の選び方や自分で作る方法
【お供え用】胡蝶蘭 3本立 -purple-
開店や就任など門出のお祝いで贈るイメージがあるかもしれませんが、フォーマルな場に向いています。胡蝶蘭は落ち着きのある上品な華やかさなので、仏前にもふさわしいです。
乾燥に強く、水やりは10日前後に1度と、ほかのお花と比べると手間のかからない点もお供えに向いています。また、花持ちがよいので、お彼岸期間を彩ってくれるでしょう。
そのほか、仏教だけでなくキリスト教や神道など、宗教を問わず問題ないとされています。
AND PLANTSでは、お供え用の大輪のほか、省スペースで飾れる胡蝶蘭ミディもご用意しています。胡蝶蘭が気になる方はぜひご確認ください。
[https://andplants.jp/products/phalaenopsis-m-purple]【お供え用】おまかせアレンジ S - ホワイト -
お花ギフトとして人気のアレンジはお彼岸の進物にも選ばれています。活ける手間がなく置くだけで飾れるので、忙しいお彼岸期間でも負担になりにくいでしょう。
進物として贈る際は、白や淡い色合いのアレンジメントを選ぶと、仏前にもよく調和します。そのほか、ご家族や親しい友人への贈り物であれば、故人が好きな色や花を選ぶのもおすすめです。
お彼岸は弔事とは異なるので、色や花に決まりはありません。とはいえ、派手すぎるアレンジは避けるのが無難です。
AND PLANTSのお供え用アレンジはS・M・Lと3サイズ展開。お相手のご自宅に伺う際はS、彼岸法要がある場合はLなど、状況に合わせて贈れます。
[https://andplants.jp/products/offering-arrangement-white-small]ガーベラのブーケ 5本 - ホワイト -
お供えの花は菊やユリなどが印象的かもしれませんが、上述した避けた方がよいとされている品種以外であれば問題ありません。
明るいイメージが強いガーベラですが、お供え用のアレンジメントに用いられることもある品種です。キク科の花で春と秋に開花時期があるため、お彼岸のお供えにも向いています。
お彼岸の進物には白や淡い色を選ぶのが無難ですが、黄色や紫など色を組み合わせたブーケでも大丈夫です。故人の好きな色をメインに用いたブーケであれば、哀悼を込めつつ思い出に寄り添うお供えになるでしょう。
[https://andplants.jp/products/5-white-gerbera-series-bouquet]お彼岸のお供えにおすすめ|ろうそく
五供の“灯明”にあたるろうそく。仏教のお参りの際に欠かせない品です。ろうそくには、和ろうそく・洋ろうそく・絵ろうそく・LEDろうそくなどがあります。近年では食べ物や飲み物を模したタイプもあり、種類が豊富なので迷うかもしれません。
お彼岸の進物には、和ろうそくをおすすめします。加えて、無香料や香りが控えめのタイプを選ぶのが無難です。
そのほか、お彼岸は神道にもあります。神道でもろうそくはお参りの際に欠かせない品です。お彼岸のお供えのひとつとして覚えておくとよいでしょう。
和ろうそく 櫨ろうそく HINOTO セットB <ご進物用>|大與
大與さんは1914年から続く老舗です。国産かつ天然の植物ろう100%でつくられた和ろうそくを扱っています。
職人たちの手で丁寧につくられたろうそくは、ろうがたれたり油煙が立ちあがったりすることが少なく、においもほとんど無いそうです。そのため、仏壇やお墓が汚れにくいので、お彼岸の進物に向いています。
「櫨ろうそく HINOTO セットB」はシンプルな和ろうそくなので、日常から法要までシーン問わず使用可能です。ろうそくのサイズは、一般的と言われている仏壇サイズで使いやすい0.5号〜1号から選ぶとよいでしょう。
5匁 和蝋燭 6本箱入り|大森和蝋燭屋
江戸時代から続く、大森和蝋燭屋さんの「和蝋燭」。ろうを素手で塗り重ねる日本古来の伝統的な「生掛け製法」で作られおり、こだわり抜かれた灯し火を、見て感じることができます。
こちらも少量しかすすが出ないため、実用的に優れており、暮らしを暖かく照らしてくれます。また、芯が炭化する性質を持っており、「芯切り」の作業を通して、火を体験的に感じることもできるでしょう。
花あかり桐箱|高澤ろうそく
1892年創業の高澤ろうそくさん。植物ろうを用いた和ろうそくを扱っています。ろうだけでなく芯にも天然素材を用いているとのこと。手巻きで芯をつくり、一つひとつ職人の手で仕上げられるそうです。
「花あかり桐箱」は絵ろうそくのギフトセット。1号と5号のセットなので、仏壇のサイズがわからない場合でも贈りやすいでしょう。
1号には桜・桔梗・菊・椿、四季の花が咲いています。季節問わずお供え品として贈れるデザインです。
絵ろうそくは、生花が手に入りにくい冬にもお花をお供えできるようにつくられたと言われています。お花の代わりとして渡すこともできるので、お彼岸のお供えにふさわしい品です。
お彼岸のお供えにおすすめ|お線香
お線香は贈ることで弔慰をあらわせるので、お彼岸の進物に適しています。また、使用期間がなく、保管状況さえよければ長く使えるので、複数あっても困りません。
進物として贈る際は、化粧箱入りを選ぶとよいでしょう。加えて、煙の量を意識して選ぶのがおすすめです。
お線香は香りが残りやすいので、煙が好まれないこともあります。特に集合住宅にお住まいの方に贈る場合は、煙や香りが少ないタイプを選ぶのが無難です。
そのほか、天然香木(白檀・伽羅・沈香など)を用いたお線香を選んでみてはいかがでしょう。天然香木のみでつくられた線香は希少性が高く最高級とされています。
諸説ありますが、お線香をお供えする行為は、仏さまとお話する・心を通じ合わせるという意味があると言われています。また、仏さまにとって香りは最上級の食事とされているので、お彼岸の進物にふさわしいです。
せんりの香|薫物屋香楽
「もっと自由に気楽に楽しむ和の香り」をコンセプトに、お線香からお香キット、さらには手作りお香教室まで展開されている薫物屋香楽さん。
「せんりの香」は白檀や龍脳・丁子・甘松など、仏前に相応しい伝統天然香料を各種配合しながらも、ふと懐かしい記憶がよみがえるパウダリーな薫りを体感することができる一品です。
焚き終えられた後に残る、お部屋の余香も楽しむことができるでしょう。仏前はもちろんの事、和洋問わずお部屋香としても使用することができます。
御進物A 花薫る小|蘭と月
栃木の伝統工芸士、樋口喜巳さんの香・線香を伝えるために誕生した、お香ブランドの「蘭と月」さん。長年受け継がれてきた香文化を受け継ぎつつ、新しい在り方にも挑戦されています。
「花薫る」は、瑞々しい季節の花束を贈るように、香りで感謝の心を届けるといった意味のこもった商品です。茉莉香(まつりか)、小手毬(こでまり)、伽蘭(からん)といった人気の香りが、感謝の心を静かに、そして優雅に伝えてくれます。
また熨斗をご希望の際には、「御供」「御仏前」「御霊前」と用途に合わせて対応していただけるため、贈り物としても便利な一品です。
hito/toki ひととき 30本入|なごみ工房
創業約200年の老舗仏壇店が作ったお線香の「hito/toki」。祈る人に寄り添った商品が作りたいという、願いとその必要性から作られた一品です。
特筆すべきは、その香り。果物や自然、香料など、心地よい香りが発されるよう作られており、安らぎを与えてくれます。
セットで一つ一つ手作業で形作られた香立ても付属しており、この商品単体で、お相手には便利に使っていただけるでしょう。
お彼岸のお供えの選び方
お彼岸のお供えの選び方について、下記の項目にわけて解説します。
- 基本は消えもの(消耗品)
- 食べ物の場合は日持ちがするもの
- 個包装になっている食べ物が理想
進物としてだけでなく「お供え」全般についてなので、実家や他家など、さまざまな状況に当てはまります。気になる方はぜひ参考にしてください。
基本は消えもの(消耗品)
お供えは「消えもの」が理想とされています。不祝儀が続かないよう、長引かないよう、悲しみが残りませんようにという気持ちを込めて贈りましょう。
- 菓子折り(焼き菓子やようかんなど)
- 飲み物(お茶やジュースなど)
- 花
- 果物
- お線香
食べ物の場合は日持ちがするものを選ぶ
お彼岸は進物を受け取る機会が多くなるかもしれません。仏壇やお墓からさげたあとにいただくことを念頭に置き、ゆとりをもって食べられるよう賞味期限が長い品を選びます。お彼岸は一週間あるので、短くても7日以上の賞味期限だと理想的です。
ただし、故人の好物や実家に供える品は賞味期限に併せて、早めにさげるケースもあるので臨機応変に対応しましょう。
また、お彼岸の期間中は、一般的に常温の場所にお供えします。仏壇やお墓などにお供えしていても傷みにくい品が最適です。
個包装になっている食べ物は理想的
お供えしたあとの食べ物は「おさがり」と言って、いただくのが良い行為とされています。おさがりは家族でいただくだけでなく親族に配る場合もあるので、わけやすいよう個包装を選びましょう。
また、個包装であれば、仏壇に供える際の衛生面も安心です。
お彼岸のお供えを贈る際のマナー
お彼岸のお供えを贈る際にはマナーがあります。覚えておくと失礼なくお渡しできるでしょう。
- お彼岸のお供えの予算相場
- お仏壇へのお供えとしては避けるのがよい品
- 掛け紙をかけて贈る
- お供えを送る場合
次項目から、上記について解説します。必ず守らなければならないものではありませんので、肩の力を抜いてご覧ください。
お彼岸のお供えの予算相場
お彼岸のお供えの一般的な予算相場は、3,000円〜5,000円とされています。この金額は実家でも他家でも違いはありません。相場より高い金額で渡したい場合でも、1万円以内におさめるのが無難です。
現金で渡す場合は、結び切りの不祝儀袋を用意します。表書きは「御供物料」や「御仏(佛)前」などにすると失礼に当たらないでしょう。金額は品物と同額の3,000円〜5,000円が一般的です。ただ、親しい方やお世話になった方には5,000円〜10,000円と多く包むケースもあります。
現金と品物の両方を渡す場合は、総額が5,000円におさまる程度で用意するのが無難です。高額すぎると負担をかけてしまう可能性があるので気をつけましょう。
- 進物の場合|3,000円~5,000円程度
- 現金の場合|3,000円~5,000円程度・親しい関係性5,000円~10,000円程度
- 進物と現金の場合|合わせて5,000円程度
予算相場は状況(初彼岸)・関係性・宗派・地域などによって変動します。過去の贈答歴を参考にしながら、相場にとらわれすぎず臨機応変に対応するとよいでしょう。
お仏壇へのお供えとしては避けるのがよい品
お仏壇やお墓へのお供えとしてタブーとされる品があります。下記に当てはまる場合は、お供えの進物としては避けましょう。
- 生もの(肉・魚・卵など)
- 五辛(ニラ・にんにく・ねぎ・らっきょう・のびる)
- トゲ・毒・ツタのある植物
- 香りの強い品
- 日持ちがしない品
このほか、アルコール類も避けるのがベターです。仏教には不飲酒戒といったお酒を飲まないという戒めがあります。しかし、故人がお酒が好きな場合は供えるケースもあるので、贈っても問題ないかご家族に確認してから贈りましょう。
掛け紙をかけて贈る
お彼岸のお供えは、掛け紙をかけて贈ります。「のし」は不要です。
- 水引|結び切り・色は黒白や双銀
- 表書き|御供や御供物
- 名前|フルネームまたは家を代表する場合は〇〇家
水引の色については、宗派や地域で色が異なります。黄白を使用することもあるので、不安な場合は宗派や地域ルールの確認をしてから選びましょう。また、四十九日前の場合、表書きは「御霊前」とするのが無難です。
外のし・内のしは決まりがないのでどちらでも問題ありません。一般的には手渡しは外のし、送る際は内のしが多いと言われています。
どちらにするか迷ったら、購入店にお彼岸のお供えであることを伝えてお任せしたり、身近な方に話を聞いてみたりするとよいでしょう。
実家のお供えの場合は、ご家族が気にしないのであれば掛け紙をかけなくても問題ありません。お供えして欲しい旨を伝えて渡しましょう。
お供えを送る場合
離れていて直接渡せなかったり都合がつかなかったりする場合は、お彼岸のお供えをお送りしても問題ありません。発送する場合は、彼岸の入りから中日(春分の日・秋分の日)までに届くように手配します。
また、可能であれば、お供えを送った旨をお相手に前もってお伝えするとよいでしょう。
そのほか、現金を送る場合は、不祝儀袋に包んで現金書留で送ります。
お彼岸のお供えについてよくある質問
この項目では、お彼岸のお供えについてよくある質問をまとめました。
- いつまでお供えする?
- お彼岸にしてはいけないことはある?
上記の2点について解説していますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
いつまでお供えする?
仏壇の場合は、彼岸の入り(春分・秋分の日の三日前)にお供えし、彼岸の明け(春分・秋分の日の三日後)にさげるのが理想です。
お寺や墓地などの場合は、お供え方法に決まりが設けられていることもあります。帰宅の際に持ち帰りが推奨されているケースもあるので、決まりがないか確認するのがおすすめです。
また、さげた食べ物は家族や親族で食べて構いません。「仏さまのおさがり」なのでありがたくいただきましょう。
お彼岸にしてはいけないことはある?
お彼岸は故人を偲んだり供養したり、ご先祖さまや日常に感謝をあらわす期間です。弔事とは異なるので「してはいけない」という決まりはありません。しかし、お参りの際にマナーとして注意したいポイントはあります。
- 香水は控える
- お参りの際に派手な服装や露出度の高い服装は避ける
そのほか、合同法要に参加する場合は、落ち着いた色合いの平服が無難です。どれも決まりではありませんが、失礼にならないよう気をつけるとよいでしょう。
まとめ
お彼岸のお供えは、故人やご先祖さまに感謝や敬意の気持ちを込めて選びましょう。選ぶ際に、当記事をお役立ていただければ幸いです。
迷った場合は、お供えに欠かせないお花をおすすめします。そのほか、日持ちがして常温保存可能な菓子折りも定番です。お花とお菓子の両方を贈るのもよいでしょう。
お供えには不向きな品があるため不安もあるかもしれませんが、絶対に駄目というものはありません。心を込めてお供えして、故人やご先祖さまに思いを馳せ、感謝の気持ちをお伝えしましょう。