植物名 | フィカス・リラータ・バンビーノ |
学名 | Ficus lyrata ‘bambino’ |
英名 | Fiddle leaf fig |
科目/属性 | クワ科/フィカス属 |
原産地 | 熱帯アフリカ |
フィカス・リラータ・バンビーノの特徴
フィカス・リラータ・バンビーノは、観葉植物として人気のあるゴムの木の1種です。光沢のある波打つダークグリーンの葉姿が魅力的で人気があります。
フィカスの中でも葉が大きい品種なので、お部屋に飾ると存在感抜群の植物です。
ゴムの木の仲間は、乳白色の樹液をしています。この樹液には肌が弱い方やラテックスアレルギーの方は、触れないように気を付けましょう。
肌荒れや皮膚炎を引き起こす可能性があるためです。剪定などのお手入れの際には、ガーデングローブやアームカバーをするとよいでしょう。
暑さや乾燥に強く耐陰性もあるので、初めて植物を育てる方にも育てやすいですよ。
フィカス・リラータ・バンビーノの花言葉
フィカス・リラータ・バンビーノには「永久の幸せ」という素敵な花言葉があります。この花言葉は、生命力の強さが由来になっているんですよ。
生命力の強いフィカス・リラータ・バンビーノの鉢植えは、適切に育てることで15年もの歳月を過ごすことができます。地植えの場合は50年も育つとも言われているんです。
そのため、大きな葉を広げ、長く育つことのできるフィカス・リラータ・バンビーノには、「永久の幸せ」という素敵な花言葉が名付けられています。
フィカス・リラータ・バンビーノの風水
フィカス・リラータ・バンビーノの風水効果は、「リラックス」「金運up」です。
「陽の気」を持つので、家中の気を良くしてくれます。家族を明るい気持ちにさせてくれたり、不安感を拭いリラックスさせてくれたりするでしょう。
西や北東の位置に置くことで、さらに効果を期待できるんですよ。
また、大きな丸い葉が手のひらをイメージさせ、お金を包む形にも見えることから、金運upの効果も期待できます。
部屋のドアと対角線上の角が「財気位」のため、その場所に置くとさらに金運upの効果が上がることでしょう。
フィカス・リラータ・バンビーノの育て方
日当たり | 日当たりのよい置き場所(室内) |
温度 | 最低10℃以上をキープ |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後 |
肥料 | 液体肥料、緩効性肥料 |
剪定時期 | 5~10月 |
観葉植物の全体的な育て方の基本については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:観葉植物の育て方|コツや管理法について
置き場所と日当たり
フィカス・リラータ・バンビーノは、一年を通して日当たりの良い環境を好みます。日陰にも強い耐陰性を持つので、明るい室内であれば問題なく育てることができるでしょう。
しかし、あまりに暗い場所で管理すると、葉が柔くなり枝垂れて調子を崩すので注意が必要です。その場合は、屋外の直射日光が当たらない場所に移動してあげると葉が元気になってくるので安心してくださいね。
温度
フィカス・リラータ・バンビーノは熱帯アフリカ原産ということもあり、高温に強く日本の夏にも適応することができます。その反面、寒さには弱く生育最低温度は5℃以上です。
温度が15℃を下回ると生育が緩慢になり、10℃を下回ると生育が止まります。そして、5℃以下になると枯れてしまうので、最低温度は5℃以上をキープする必要があります。
そのため、屋外で育てる場合は、冬は最低温度が15℃以下になり始めたら室内の明るい場所に移動させてくださいね。
水やりの頻度
生育期の春から秋は土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるくらいにしっかりと水やりを行いましょう。ただし、受け皿に水を溜めていると根腐れの原因になるので、溜まった水は小まめに捨てることが重要です。
最低温度が15℃以下になると生育が緩慢になるので、フィカス・リラータ・バンビーノは水を必要としなくなります。その場合は、土が乾いてから2~3日後に、土が少し湿るくらいの控え目な水やりをしましょう。
フィカス・リラータ・バンビーノは乾燥に強い反面、生育が緩慢な冬に多湿になることを嫌います。冬に水をやりすぎないようにすることが、上手に育てるポイントです。
もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。
肥料
フィカス・リラータ・バンビーノはあまり肥料を必要としない植物です。植え替えの時に土に混ぜ込む緩効性肥料を与えている場合は、その後1年間は肥料は必要ないでしょう。
植え替え時や購入後に肥料を与えていない場合は、生育期の5月~10月に水やり代わりに水で薄めた液体肥料を2週間に1回与えてあげると良いですよ。
液体肥料を与えるのが難しい場合は、土の上に緩効性の置き肥を置くと、株が健康的に育ちます。
剪定方法
フィカス・リラータ・バンビーノの剪定時期は生育期の5月~10月に行いましょう。ただし、10月以降は気温が徐々に下がってくるので、気温の高い9月までに行うのがベストです。
伸び過ぎた枝や茂りすぎた枝葉、枯れ枝などを切って風通しが良くなるように剪定しましょう。
フィカス・リラータ・バンビーノはゴムの木の仲間なので、肌の弱い方はガーデングローブなどして、樹液に触れないようにしてくださいね。
【参考】症例画像
フィカス・リラータ・バンビーノは、葉に赤い斑点のような症状が現れることがありますが、これは病気ではなく育つと自然に消えます。
そのため、切らずにそのまま放置しておいて大丈夫です。
フィカス・リラータ・バンビーノのよくあるトラブル
ダークグリーンの葉がかっこいいフィカス・リラータ・バンビーノですが、育てていく中でトラブルも存在します。
ここでは、トラブルが起きたときの対処法について解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとフィカス・リラータ・バンビーノに悪影響です。
対処法はフィカス・リラータ・バンビーノの植え替えをすること。
フィカス・リラータ・バンビーノを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
フィカス・リラータ・バンビーノのよくある質問
最後に、フィカス・リラータ・バンビーノのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- カシワバゴムと何が違うの?
- フィカス・リラータ・バンビーノの適切な増やし方は?
- フィカス・リラータ・バンビーノの曲げ方は?
- フィカス・リラータ・バンビーノが枯れる原因は?
それでは、具体的に見ていきましょう。
カシワバゴムと何が違うの?
フィカス・リラータ・バンビーノはカシワバゴムと違い、成長速度が遅く、葉も少し小ぶりです。
バンビーノとは、赤ちゃんという意味を持ち、フィカス・リラータ(カシワバゴム)のコンパクトで小さいタイプということになります。枝の成長が遅い分、枝につく葉同士の間隔が狭く、葉がまとまるので花のようにも見えておしゃれですね。
フィカス・リラータ・バンビーノの適切な増やし方は?
フィカス・リラータ・バンビーノの増やし方は、5月~6月に行う「挿し木」「取り木」の二通りがあります。
挿し木は、伸びている枝を切り、樹液が止まったら切った枝を挿し木します。その時に葉を半分に切って水分の蒸散をコントロールしてあげましょう。
後は、土が乾燥しないように明るい日陰で管理してください。1か月ほどで新芽が出てくるでしょう。
取り木は、枝節のすぐ下を環状に薄くカッターで切れ込みを入れて皮を剥ぎ、その部分に水苔を巻きます。水苔が乾燥しないように、上からビニールなどで包んでおくと良いですよ。
その後1か月ほどすると、枝節の部分から根が出ていますので、根を切らないように切り取り新しく植えつけてあげてくださいね。
フィカス・リラータ・バンビーノの曲げ方は?
フィカス・リラータ・バンビーノの枝は、秋に太め(3~4㎜)のワイヤーと細め(1㎜)のワイヤーを使用して曲げていきます。
まず、太いワイヤーを曲げたい形にして、その太いワイヤーごと幹や枝を細いワイヤーで巻きましょう。無理に曲げると折れてしまう可能性があるので、その点は注意が必要です。
新芽が出る前の春に取り外すことで、フィカス・リラータ・バンビーノの曲がりが完成します。
フィカス・リラータ・バンビーノが枯れる原因は?
フィカス・リラータ・バンビーノが枯れる原因は「日当たり不足」「水のやりすぎ」です。
フィカス・リラータ・バンビーノは耐陰性があるといっても、本来は日当たりを好む植物なので、あまりに暗い場所に置くと枯れてしまいます。葉が枝垂れている場合は、屋外の明るい日陰においてあげると元気になるでしょう。
この時に、いきなり直射日光に当てると葉焼けの原因になるので、注意してください。
フィカス・リラータ・バンビーノは乾燥に強い植物です。生育期は水が必要ですが、気温の低い冬に水をやりすぎると枯れてしまいます。
そのため、冬は水を控え目に与えることが大事です。
フィカス・リラータ・バンビーノのまとめ
フィカス・リラータ・バンビーノは、ダークグリーンの波打つ大きな葉がシックでかっこいい観葉植物です。お部屋に飾ることで存在感もあり、アイキャッチにもなることでしょう。
フィカス・リラータ・バンビーノは日当たりの良い環境であれば、初心者の方にも非常に育てやすい植物です。さらに、素敵な花言葉に家庭環境を良くしてくれる風水効果もあります。
小さなサイズや大きなサイズ様々あるので、お部屋にあったサイズを選んで、フィカス・リラータ・バンビーノを楽しんでみてはいかがでしょうか。