撮影のために貸し出されるハウススタジオでは、インテリアコーディネートがとても大事です。撮影のバックグラウンドとして映り込む家具類は、被写体をより美しくさせる要素でもあります。
見栄えが重要な場所であるハウススタジオなので、観葉植物を飾ってより印象深い空間を演出してみましょう。インテリアを美しくコーディネートすれば、雰囲気も良くなり温かみを感じるような空間を演出できます。
では、どんな観葉植物がハウススタジオに良いのか。
この記事ではハウススタジオに置くおすすめの観葉植物の種類を詳しく紹介します。ハウススタジオ内でのインテリア例も解説するので、観葉植物のコーディネートに悩んでいる方も、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
ハウススタジオでは、被写体よりも目立たないように主張し過ぎず、空間全体の見栄えを良くする観葉植物がおすすめです。
筆者個人的にはフィカス・ウンベラータがぴったりです。葉や幹は落ち着いた色合いでナチュラルな雰囲気があり、さまざまなインテリアになじみやすく、被写体を美しくさせます。
AND PLANTSでは、オフィス・店舗に大型の観葉植物の導入を検討されている方におすすめのXLサイズも取り揃えています。大型の観葉植物を飾りたい方は、ぜひご覧ください。
[/collections/plants-xl]ハウススタジオに置く観葉植物の選び方
撮影する場所であるハウススタジオでは、できるだけきれいな状態で観葉植物を飾っておきたいと思います。美しいフォルムで写真映えするようなものを選びつつ、落葉しにくくて、害虫も付いていない、きれいな状態が長く保てる植物がおすすめです。
ここでは、ハウススタジオに置く観葉植物の選び方について詳しく解説します。
- 樹形や葉が印象的なもの
- 葉が落ちにくいもの
- 虫が寄り付きにくいもの
樹形や葉が印象的なもの
ハウススタジオでは、樹形や葉が印象的な観葉植物が部屋の景観を良くしてくれます。写真や動画もいつも以上に映えるはずです。
丸みのある葉が出る・曲線を描くように幹が伸びる観葉植物は、控えめでしとやかな美しさがあり、やわらかくて温かみのある雰囲気を表現します。
一方で先端が鋭くとがった葉が出る・しゅっとした細身の樹形になる観葉植物は、スタイリッシュなクールさで、インテリア性が高く、人をひきつけるような美しさがあります。
どちらも印象に残りやすい植物なので、ハウススタジオ内のインテリアデザインを強調させ、動きのある空間を演出してくれるでしょう。
葉が落ちにくいもの
ハウススタジオでは、葉が落ちにくい観葉植物もおすすめです。枯れた葉が床にたくさん落ちていると、撮影のたびに掃除をしなければならず、仕事の量が増えます。
また、環境によっては葉が落ち過ぎて、撮影に影響するような悪い見た目になってしまうことも。交換しなければならない場合もあるので、葉が落ちにくい種類を選びましょう。
大きい葉・長細い葉・硬い葉を展開する植物は、小さい葉をたくさん出すものよりも比較的葉が落ちにくいです。
また、基本的に観葉植物は、冬に葉を一斉に落とさない常緑性の多年草や樹木ですが、生理現象や生長の流れによって、葉が入れ替わります。春から夏頃にかけて葉が入れ替わる特徴があり、植物によって入れ替わる量が違います。
虫が寄り付きにくいもの
観葉植物には害虫が付くこともあります。どんなに気を付けていても、窓やドアをあけたときに入ってきたり、購入したときにはすでに葉や幹などに潜んでいたりして、繁殖してしまうことも。
できるだけ害虫が寄り付きにくい観葉植物を選んで、清潔なハウススタジオをつくりましょう。
比較的、葉の薄いものよりも厚みのあるものや、多肉植物の方が害虫が寄り付きにくいです。また、葉に香りがあるものなども忌避効果があり、虫が寄り付くことが少ないです。
ただし、コバエは土の匂いで寄り付きやすく、土の中に卵を産みつけて繁殖することもあります。植物の種類とはあまり関係がないので、鉢の表面にココナッツファイバーやウッドチップを被させたり、赤玉土などの無機質な土を敷き詰めたりして、土の匂いをカバーしましょう。
ハウススタジオにおすすめの観葉植物
ここでは、ハウススタジオにおすすめの観葉植物を5つ紹介します。
- フィカス・ウンベラータ
- フィカス・ベンガレンシス
- フィカス・アルテシーマ
- サンセベリア・ゼラニカ
- フィロデンドロン・バーキン
①フィカス・ウンベラータ|ナチュラル感のある観葉植物
日当たり | 日当たりのよい置き場所(直射日光は避ける) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の中が乾いてから2〜3日後 |
地面からなめらかな曲線を描くように幹が伸び、丸やハート型の大きな葉を傘のように広げるフィカス・ウンベラータ。白みを帯びた灰色の幹と鮮やかな黄緑の葉が相まった姿が美しく、まるで自然の中にある木のようなたたずまいです。
美しい幹肌とそのたたずまいは、部屋のシンボルツリーにもなり、撮影のときにはおしゃれなバックグラウンドにもなります。
熱帯アフリカに自生するフィカス・ウンベラータは、暑さや乾燥に強い樹木です。生長期である春から夏の間は、直射日光が当たらない日当たりの良い場所で育てましょう。
ただし、寒くなると生長が緩やかになり葉を落とす場合も。冬の間は直射日光の当たる場所へ移動させ、夜は外気に近い窓辺からは距離を離して管理しましょう。
[https://andplants.jp/collections/umbellata]②フィカス・ベンガレンシス|白い幹とマッドな緑の葉がおしゃれ
日当たり | 日当たりのよい置き場所(直射日光は避ける) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の表面が乾いてから2〜3日後 |
なめらかに伸びる細い幹から、濃緑の葉をたくさん出すフィカス・ベンガレンシス。丈夫で育てやすく、植物を育てたことがない初心者でも、枯らす心配が少なくておすすめです。
地面から伸びる白みがかった灰色の幹と、マッドな質感の濃緑の葉の組み合わせが美しく、部屋のインテリアによくなじみます。ハウススタジオでも主張し過ぎず、モダンで品のある空間を演出できるでしょう。
インドやスリランカに自生するフィカス・ベンガレンシスは、日光がよく当たる場所を好み、風通しを良くして育てると、病害虫の被害にもあいにくいです。
ただし、薄暗い場所で育てていると、幹が間延びしやすく、つるのように伸びてしまうことも。できるだけ、カーテンで遮光した窓際で育てましょう。
[https://andplants.jp/collections/bengalensis]③フィカス・アルテシーマ|明るい雰囲気づくりにおすすめ
日当たり | 日当たりのよい置き場所(直射日光は避ける) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから 秋冬:土の中が乾いてから2〜3日後 |
地面から軽やかな曲線を描くように幹が伸び、緑の斑がライムグリーンの葉に入るフィカス・アルテシーマ。白みがかった淡い茶色の幹と鮮やかな発色の強い葉のコントラストがポップで明るく、温かみのある部屋を演出してくれます。
また、幹の株元は、がっしりと太く生長して背が高くなるのでハウススタジオ内のシンボルツリーにもなり、撮影では欠かせない存在になるかもしれませんね。
インドや東南アジアに自生するフィカス・アルテシーマは、高温多湿な環境が大好きな樹木です。春から夏の間は日当たりの良い場所で育てると、幹がよく伸びて元気に生長します。
ゴムの木なので多湿な環境に置いておくと、「気根」と呼ばれる根を幹や枝から伸ばすので、より自然に近い状態で生長していくユニークな姿を楽しめます。
[https://andplants.jp/collections/altissima]④サンスベリア・ゼラニカ|丈夫で枯れにくい
日当たり | 明るい日陰 |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:土の表面が乾いてから2〜3日後 秋冬:葉の表面にしわが寄ってから(10月以降はほぼ断水) |
定期的な管理が難しいハウススタジオでは、丈夫で枯れにくいサンスベリア・ゼラニカが生命力が強くておすすめ。観葉植物の中でも特に枯れにくい性質をもち、植物を育てたことが1度もない人や、管理に自信がない人でも育てやすい観葉植物です。
しゅっと長く伸びた剣(つるぎ)のような濃緑の葉に、白い斑が横しま状で入る姿が美しく、スリムなフォルムでスタイリッシュです。
部屋の空いた小スペースに置きやすく、植木鉢 スタンドをセットした床や棚などの上に飾るとより際立ちます。
熱帯アフリカやマダガスカルなどに生息するサンスベリア・ゼラニカは、厚みのある葉にたくさんの水分を含み、暑さや乾燥にとても強く葉焼けや水切れを起こしにくいです。
季節や置く場所によって違いますが、水やりは1ヶ月に1〜2回のペースで乾燥気味に育てます。
基本的に直射日光が当たる場所でも育ちますが、土が湿った状態では蒸れやすく根腐れを起こしやすいです。水やりから数日後に、陽の当たる場所に移動させましょう。
[https://andplants.jp/collections/sansevieriazeylanica]⑤フィロデンドロン・バーキン|和風・洋風のインテリアになじむ
日当たり | 日当たりのよい置き場所(室内) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
黄色みがかった白い斑が、葉脈・縁(ふち)に沿って濃緑の葉に入るフィロデンドロン・バーキン。螺旋(らせん)を描くように伸びた太い茎の先に、光輝くような葉が展開する姿が美しく、1鉢置いてあるだけでアクセントカラーにもなります。
個体によって、白い斑が多く入るものと少ないものとあります。斑の量が少ないと、光沢のある濃緑の葉が際立ち、上品な和の雰囲気が。反対に斑が多ければ多いほど明るくてナチュラルな雰囲気が増し、洋風テイストの部屋にあいますよ。
園芸品種のフィロデンドロン・ロホ・コンゴ(Philodendron ’Rojo Congo’)の突然変異で誕生したといわれるフィロデンドロン・バーキン。原種の多くは、熱帯アメリカ大陸や西インド諸島の多湿な熱帯林に自生しています。
フィロデンドロン・バーキンは湿った土で涼しい風が吹く半日陰で良く育つので、できるだけ直射日光の当たらない暖かい場所に置き、定期的に葉水や水やりをしましょう。腐葉土・赤玉土・ピートモス、または黒土を混ぜた、排水性・保水性のある土で育てるのがベストです。
[https://andplants.jp/collections/philodendronbirkin]ハウススタジオに観葉植物を置くときに考えるべきこと
ハウススタジオに観葉植物を置くときは、以下3つのポイントについて考えてみてください。
- 観葉植物を育てられる環境であるか
- 導線やスペースがあるか
- 観葉植物に機能性を持たせられるか
観葉植物を育てられる環境であるか
ハウススタジオに観葉植物を置く場合は、すくすくと育つ環境づくりを心がけましょう。日当たりや風通し、温度や湿度など、植物が元気に育ちやすい環境に整えることがポイントです。
植物に適した環境ではないと、葉が変色したり落ちたりして、ハウススタジオ内の美観が損なわれる場合も。ハウススタジオのイメージや雰囲気が悪くなってしまうこともあるので、必要であれば冷暖房器・除湿加湿器・グローライトなど設置して設備を整えてから観葉植物を置きます。
また、常に人が駐在して管理するのが難しい場合もあると思うので、できるだけ環境を良くし、長く美観を保てるようにしましょう。
植物のケアができる時間があるか、管理する人がいるかなど条件にも着目して観葉植物を購入するといいです。
導線やスペースがあるか
観葉植物や家具のコーディネートにおいては、ゾーニング(配置)計画が大切です。どこに植物やものを置くか決めて配置することで、人が歩く導線を決められ、家具をすっきりと納めることもできます。
ハウススタジオ内でも導線がしっかりと決まれば、無駄なスペースを取られることが少なくなり、余ったスペースを有効活用することも可能です。すっきりとしたインテリアを演出でき、家具の配置も自由にセットしやすくなります。
観葉植物に機能性を持たせられるか
ハウススタジオに観葉植物を置くときは、防音や目隠し効果などの役割を持たせて配置することもポイントです。
樹高が高くて、幹が太い・葉がたくさん出る植物は、窓際に置くと外からの雑音を遮断する効果があります。
細かい・細い葉がたくさん出て密集する植物は、ベッドのそばに複数並べて置くとパーテーションのようになり、透け感のある目隠し用の観葉植物にもなります。
もともと防音や吸音素材を使った建物でも、窓やドアからは雑音が入りやすい、または出やすいです。観葉植物を置くことで音をより軽減でき、近所に迷惑をかけずに撮影に集中できるでしょう。
また、レースカーテンやブラインドなどで目隠し・遮光することもできますが、光が差し込むやわらかな雰囲気をつくれないこともあります。雰囲気づくりとして窓際に適切な数で観葉植物を置けば、必要以上に外からの目線を遮断しにくく、木漏れ日が差し込むような美しい風景を演出できます。
ハウススタジオに置く観葉植物のレイアウト|インテリア例
ここでは、ハウススタジオに置く観葉植物のレイアウト方法を3つ紹介します。
- ラインをそろえて飾る
- キャスターを付けて飾る
- 色合いを意識して飾る
ラインをそろえて飾る
観葉植物や家具は、縦・横のラインをそろえて配置すると、統一性・一貫性を持たせられ、きりっとしたスタイリッシュな空間に仕上げられます。
背が高くなる大型の観葉植物は、壁の縦のラインとなる角隅にあわせると、視線を上部に促すことができ、空間を広く見せることが可能です。
また、ウォールシェルフやテレビのトップである横のラインとそろえて飾ることで、空間がより引き締まり、すっきりとした部屋を演出できます。
ただし、トップラインをそろえずに観葉植物や家具を置いてしまうと、でこぼこになり統一感のない空間に見えてしまう場合も。ラインが一直線にそろえられない場合は、階段のよう段々と並べましょう。
キャスターを付けて飾る
観葉植物が大きくなるほど、鉢や土が重くなります。水やりをしたあとは、両手で抱えきれないほど重くなることもあります。
鉢を動かしてコーディネートするのも難しいので、キャスター付きの台に乗せて飾ってみましょう。手で簡単に移動しやすくなり、撮影の準備等での時間削減にもつながります。キャスター付きの受け皿や鉢とセットになったもので観葉植物を置くのもおすすめです。
また、鉢を少しでも浮かせて飾ることで床が見え、空間が広く感じやすくなります。床面積が増えると錯覚によって広く見え、開放感のある空間を演出できます。
色合いを意識して飾る
インテリアコーディネートにおいて、色の組み合わせは大切です。天井・壁・床・柱などの構造物とカーテンやソファーなどの家具類は、統一感をもたせて配色し、観葉植物の鉢カバーにもこだわって選びます。
モノクロカラーを基調とした部屋であれば、構造物と家具は白と黒で配色し、アクセントカラーとして色味のあるライトブラウンなどを配色します。
観葉植物は緑の葉を出すものが多いので、壁飾りやクッションなどの小物はグリーン系の色を選び、アクセントカラーとしてコーディネートするのもおすすめです。
ハウススタジオに置く観葉植物の育て方
定期的に管理ができたハウススタジオでも、間違った育て方をしていては、観葉植物は元気に育ちません。黄変や落葉してしまい、ハウススタジオ内の景観を悪くさせることもあります。
撮影に影響しないために、観葉植物の基本的な育て方について知っておくことが大切です。
ここでは、ハウススタジオに置く観葉植物の育て方について、基本的なポイントを4つ紹介します。
- 葉水や掃除を定期的に行う
- 水やりをする週を決めておく
- 日当たりや光を調整する
- 大きくなったら植え替えと剪定を行う
関連記事:観葉植物の育て方|コツや管理法について
葉水や掃除を定期的に行う
ハウススタジオに飾った観葉植物は、定期的に葉水や掃除をしてきれいにしましょう。葉にはチリやホコリが積もりやすく、見た目が汚く見えることもあります。光の加減によっては撮影したときに、葉の表面のホコリやゴミが写り、作品の質が下がってしまう場合も。
光合成の阻害にもなるので、できるだけ週に1回のペースで葉水と掃除をします。
また、定期的に葉水を行えば、極端に乾燥しにくくなるので、葉焼けや水切れを起こすことも少なくなります。夜は気温が低く寒さで株が弱る場合もあるので、植物の活動が盛んになる午前中に行いましょう。
水がたっぷりとかかれば、葉がみずみずしくなり、鮮やかな緑を観賞できます。葉に付いた水滴は汚れになることもあるので、撮影前にタオルなどで拭き取って、きれいにしてくださいね。
水やりをする週を決めておく
シフト制で日々人が入れ替わり、植物を管理する人を決めるのも大変だと思います。忙しい日が続いてしまうと、誰が行ったのか、何回水を与えたのか、わからなくなってしまう場合もあります。
定期的な管理が難しい場合は、水やりをする週をあらかじめ決めておきましょう。ハウススタジオのクリーニングを行うときや、撮影の準備をするときなどに行うと良いかもしれません。
水やりがうまくできていないと、観葉植物は乾燥して水切れを起こしたり、過湿になって根腐れを起こしたりして枯れてしまいます。水を与える前に一度、土の中の乾燥具合を確かめてから水やりしましょう。
例えば、春から夏の暖かい時期は観葉植物の生育が旺盛になるため、水をたくさん必要とします。春は1〜2週間に1度、夏は1週間に1〜2度のペースで水を与えるといいです。
一方で秋や冬は気温が低くなり、観葉植物の生育の流れが落ち着くので、月に1〜2度のペースで土の乾燥具合を確認しながら水を与えます。
ただし、環境や観葉植物の種類や品種によっては水を吸収する量が違うので、あらかじめ温度や育て方をチェックしておくといいですよ。また、水やりの面倒な手間を省きたい場合は、下記のお水やりチェッカーもおすすめします。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]日当たりや光を調整する
直射日光の当たり過ぎや日照不足は、観葉植物の生長不良の原因となりやすいです。
日中の直射日光に当たり過ぎてしまうと、葉焼けや水切れを起こしやすく、鉢の中が蒸れて根腐れすることがあります。特に夏の西日の当たり過ぎは、観葉植物を弱らせて枯らしてしまう場合も。
反対に日照不足になると光合成ができず、十分に栄養をつくれないため、葉が黄色くなったり、落ちたりします。
できるだけ、育てる植物にあわせて日当たりや光を調節しましょう。午前中に陽の光が当たって、午後は日陰になるような半日陰な場所に置くのがベストです。植物は午前中に光合成を活発に行い、午後になるにつれ流れが鈍くなります。
ハウススタジオ内に直射日光が差し込む場合は、鉢を移動させるか、カーテン・ブラインド・すだれなどで日陰をつくります。また、窓数や照明の関係上で暗過ぎる場合は、園芸用のグローライトを設置して、光を当てて管理してあげてください。
大きくなったら植え替えと剪定を行う
鉢植えで育てる店内の観葉植物は、基本的に2年に1回のペースで植え替えや剪定をします。
根鉢がパンパンに固くなってしまうと、土中の酸素濃度が薄くなるため、植物の根が窒息状態に陥りやすくなります。根詰まりを起こして枯れてしまう場合もあるので、鉢底・土の表面から根が出たときにも植え替えをしましょう。
剪定は、植物の生長をコントロールするのと環境を良くするために行うものです。枝葉がたくさん伸びて大きくなり過ぎたときや、株の内側に光や風が当たりにくくなったときにも行うといいです。
ただし、植物によって生長スピードが違うので、生育にあわせて植え替えと剪定の頻度を変えてくださいね。
まとめ
雑誌や番組制作など、撮影に使われる場所であるハウススタジオ。被写体の後ろに写るバックグラウンドが、美しければ美しいほど写真や動画のクオリティーが上がり、より人をひきつけるような作品になるでしょう。
そのため家具の一部でもある観葉植物は、できるだけきれいな状態を維持し、被写体を美しくさせるようなバックグラウンドになるように心がけることが大切です。
それは、植物選びからはじまり、管理や配置にも気を付ける必要があります。存在感が強過ぎるものは、被写体よりも目立ちやすいため、撮影場所としてはふさわしくないです。
また、管理ができていないと植物の状態が悪くなり、枯れてしまうこともあります。撮影に影響する場合もあるので、できるだけ週に1〜2回のペースで植物を観察してください。
今回紹介した観葉植物でどれがハウススタジオに良いか迷ってしまったときは、スタイリッシュな白みがかった灰色の幹と緑鮮やかな大きな葉のコントラスト美しいフィカス・ウンベラータを選んでみましょう。大型のサイズのものなら、部屋のシンボルツリーにもなり、印象的な作品ができるかもしれません。