項目 | 内容 |
植物名 | オキシカルジューム |
学名 | Philodendron oxycardium |
英名 | Philodendron oxycardium |
科目/属性 | サトイモ科フィロデンドロン属 |
原産地 | 熱帯アメリカ |
日当たり | 日当たりの良い室内 |
温度 | 最低10℃以上をキープ |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後 |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 5月~10月 |
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[https://andplants.jp/collections/oxycardium]オキシカルジュームの特徴
オキシカルジュームは、ポトスに似たハート型の葉が特徴的な植物です。「ヒメカズラ」とも呼ばれており、這うようにツルが伸びて成長します。

同じ「サトイモ科」のポトスと間違われやすいですが、属名は異なる植物です。ポトスに比べて、葉が薄く茎も細いので、繊細で柔らかい印象を与えます。
ぐんぐんと伸びる茎は、鉢から枝垂れるように生育します。そのため、ハンギングポットやプラントスタンドなどを利用して飾ると、より優しい雰囲気を演出できるでしょう。
茎の節から気根を伸ばすので、ヘゴ支柱やコルク板などに活着させることも可能です。固定させながら、上に伸ばしてタワーのように楽しむ方法も面白いかもしれません。
耐陰性を持つので、初めて観葉植物をお部屋で育てる方にもおすすめです。「ポトスのように育てやすくて、可愛らしさが強調されている植物」をお探しの方にピッタリ。
品種によって葉色が異なるため、好みの葉色のオキシカルジュームを理想の姿に育ててみてはいかがでしょうか。
オキシカルジュームの種類
オキシカルジュームはフィロデンドロン属の植物です。フィロデンドロンには650を超える種類があるとされ、オキシカルジュームも品種改良によって、多くの種類が生まれています。
ここでは、人気のオキシカルジュームを紹介します。
- ブラジル(バリエガータ):緑葉に黄色の斑模様が入る
- ライム:明るいライムグリーン色の葉
- クリームスプラッシュ:緑葉にライムグリーンと白色の斑が不規則に入る
クリームスプラッシュは、ブラジルの枝変わり(突然変異)です。非常に珍しく美しい品種なので、見つけた際はぜひ育ててみてください。
その他の品種も、個性的な特徴を持っているので、お部屋やインテリアに合わせて飾ると、よりおしゃれな空間を演出してくれます。
オキシカルジュームの育て方

オキシカルジュームは、ポトスと同じくらい育てやすいです。しかし、基本的な育て方を守っていないと、枯れる可能性があるので注意してください。
ここでは、以下5つの基本の育て方を見ていきましょう。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
それぞれのポイントを守って育てれば、色つやのある可愛いオキシカルジュームを育てられます。育て方の確認前に、インテリアとの相性や飾った際のイメージをしたい方は以下をクリックしてみてください。
置き場所と日当たり

オキシカルジュームは日当たりのよい室内を好みます。ただし、窓から差し込む真夏の直射日光に当たると葉焼けしやすいため、真夏は窓際から離しておくと安心です。
耐陰性はありますが、日差しが入らないような暗い室内では育ちません。葉は黄色っぽくなり、ひょろひょろに徒長した姿になります。
真夏に直射日光が当たる場合は、レースカーテンやシェードを利用して光を和らげてください。また、窓からの一方向の光だけでは、綺麗な姿を維持できません。
定期的に鉢の向きを変えて、株全体にまんべんなく光が当たるようにしましょう。
温度

オキシカルジュームは寒さに弱い植物なので、最低10℃以上をキープして育ててください。気温が低い冬は室温を15℃程度で維持できると、より安心して冬越しできます。
寒さに当たり続けると、葉が黒く枯れていきます。ポトスのように葉に厚みがないので、寒さには敏感です。なるべく暖かい場所で管理してください。
室内であっても、冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込みます。窓から30㎝ほど離した明るい場所に置くと安心です。
オキシカルジュームに暖房の風が直接当たると、急激な乾燥によって葉先がチリチリと茶色く傷んでしまいます。暖房の風が直接当たらない場所に置きましょう。
水やりの頻度

季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2~3日後
春夏の生育期には、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。流れ出た水を受け皿に溜め続けると、根腐れする可能性が高いので、注意してください。
水やりは屋外のベランダやテラス、お庭の日陰で行い、水が流れ切った後に元の場所に戻しましょう。
気温の下がる秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えてください。春夏と同じ感覚で、水やりすると根腐れの原因になりやすいです。
冬は「土がしっかり乾いてから2~3日後」を基準に水やりをします。ただし、室温が15℃以上と暖かったり、水耕栽培で育てていたりする場合は、水やりはこまめに与えてください。
冬は水やりは少なめにして、暖かい時間帯に霧吹きや加湿器で空中湿度を維持すると、より元気な状態で冬越しできます。
土の乾き具合の確認が難しい場合、水やりチェッカーの利用もおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合を確認できる溜め、水やり忘れを予防できます。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

オキシカルジュームには、生育期の5~10月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。
オキシカルジュームは肥料が少なくても十分に育ちますが、葉の色つやを出したり斑入り模様をはっきりとさせたい場合は、土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。
ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、薄める濃度や与える量、時期はしっかり守ってください。
AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。においが少なく、室内でも快適に使える肥料です。
マグネシウムは葉緑素生成に関与し、腐食酸は団粒構造を維持する効果もあるので、オキシカルジュームはより元気に育つでしょう。
[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]剪定方法

オキシカルジュームの剪定時期は生育期の5~10月です。傷んだり伸びすぎたりした茎を剪定します。
伸びている茎は、どこから切っても問題ありません。切り口から新しい葉を出すので、理想の株姿をイメージして剪定すると良いでしょう。
オキシカルジュームはサトイモ科植物なので、シュウ酸カルシウムを含んでいます。肌が弱い方が樹液に触れると、痒みを感じる場合があるので、手袋をして剪定すると安心です。
樹液に触れた手で目や口を触らないように気を付けてください。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]オキシカルジュームの増やし方

オキシカルジュームは、5月~10月に挿し木や水挿しで増やします。簡単な手順は以下の通りです。
- オキシカルジュームの茎をカットする
- 肥料の入っていない土に挿す(水挿しの場合は、水に茎を浸ける)
- 土が乾かないように明るい日陰で管理する
- 発根して新芽が出てきたら植え替える
オキシカルジュームは茎の節から気根が出る植物です。もし、剪定の際に気根が出ている部分があれば、気根を残して切ってください。
気根がある状態で挿し木や水挿しをすると、より早く発芽・発根します。オキシカルジュームは増やしやすい植物なので、ぜひ増やして仕立て方や飾り方を変えて楽しんでみてはいかがでしょうか。
水挿しのまま水耕栽培でも育てられる

オキシカルジュームは、水挿しをしていると茎の節から発根します。そのまま水栽培や、ハイドロボールのような無機質資材を使用した水耕栽培として育てることが可能です。
水栽培や水耕栽培でオキシカルジュームを元気に育てるポイントは、以下の3点です。
- 容器に直射日光を当てない
- 水切れさせない
- 温度変化の激しい場所に置かない
透明な容器で水栽培や水耕栽培をする場合、オキシカルジュームの根に直射日光が当たりやすいので注意してください。根は光が当たるとうまく生育しません。
さらに、容器内の水温が上がって傷む場合もあります。また、完全に水がなくなってしまうと枯れるため、水切れには気を付けてください。
水は気温の影響を受けやすいので、室温が上がったり下がったりする環境では、水温もコロコロと変わります。そのような環境では、オキシカルジュームは枯れてしまうので、なるべく室温が一定の場所で育てるようにしましょう。
オキシカルジュームのよくあるトラブルと対処法

耐陰性もあり初心者にも育てやすいオキシカルジュームですが、思わぬトラブルが発生する場合もあります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。
オキシカルジュームによくあるトラブルは以下の3つです。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。
根腐れ
オキシカルジュームの根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 株がグラグラする
- 株元の葉や茎が茶色・黄色に変色している
- 葉の先端・新芽から枯れ込む
- 株元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
- 悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与える
- 傷んだ葉を取り除く
根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。
ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れがしにくくなります。
株元から腐っている場合は、葉に張りがある部分を切り取り、挿し木や水挿しで回復させましょう。
観葉植物の根腐れについて詳しく知りたい方は、「観葉植物の根腐れ」の記事を確認してみてください。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状。オキシカルジュームが根詰まりすると、以下のような症状が現れます。
- 水が浸透しづらくなる
- 鉢底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 新芽が出なくなる
春夏の成長期で、根が一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうと生育が悪くなるので注意してください。
繊細な印象を持つオキシカルジュームの根は、意外にも太く生育期によく伸びるので、小さな鉢だと根詰まりの状態になりやすいです。伸びた気根が土に根付くと、より根詰まりしやすくなります。
対処法は、オキシカルジュームの植え替えです。長年植え替えておらず、根鉢が固まっている場合は、根をよくほぐします。
現在の鉢より1~2回り大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えは真夏を除いた5月~10月に行ってください。
支柱に伸びた茎を巻き付けている場合は、一度外して植え替えることをおすすめします。伸びた茎の整理も併せて植え替えた方が、その後の生育が良いためです。
ヘゴやコルクに活着させている場合は、活着させたまま植え替えて、余分な茎を切り戻すようにした方が形が良くなります。
根詰まりをしているかどうか心配な方は、「観葉植物の根詰まり」の記事も併せて確認すると分かりやすいです。
葉焼け
オキシカルジュームが葉焼けすると、以下の症状が現れます。明るい環境を好みますが、真夏のような強い直射日光は苦手なので、注意しましょう。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色くカラカラに枯れている
- 斑入り部分のみが茶色くなる
強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。
対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- レースカーテンやシェードなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、当てないようにしたりしてください。
また、葉焼けした葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
葉焼けの症状は、気温が高いほど発生しやすいです。なるべく風通しがよく涼しい場所に移動させることも重要です。
オキシカルジュームは、葉が薄いため、強い直射日光に当たり続けると葉焼けしやすい植物です。さらに、斑入りの品種は葉緑素が少ないため、より葉焼けしやすいので、注意してください。
具体的な葉焼けの症状が気になる方は、「観葉植物の葉焼け」の記事を見て対処法を考えましょう。
オキシカルジュームの害虫トラブルと対処法

オキシカルジュームは育てやすい植物ですが、害虫トラブルに悩まされる場合もあります。対処法を知っておくと、いざ害虫トラブルが起きた際に、落ち着いて対処できるでしょう。
オキシカルジュームに発生しやすい害虫は以下の4つです。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- コバエ
それぞれ見ていきましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点やカスリのような傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。
2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法がおすすめです。
そもそもハダニは、湿度が高い環境を嫌う害虫です。普段から霧吹きで葉水をしていると、ハダニの被害も避けられます。
月に一度、屋外で株全体をシャワーで洗い流す管理もおすすめです。筆者は生育期間中に雨が降る場合は、あえて植物を雨に当てるようにしています。
株全体のホコリや汚れを流し落とすと同時にハダニ対策にもなります。ただし、何日も土砂降りが続く場合は、雨に当て続けないようにしましょう。
ハダニに悩まされている方は「観葉植物に発生するハダニ」の記事では、対処と予防について、より詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
カイガラムシ
カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫が葉についている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や鉢、床がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
放っておくとオキシカルジュームの生育が弱まり枯れる恐れもあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている葉は剪定して風通しをよくする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。
しかし、カイガラムシの成虫には殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、幼虫時期である5~7月に殺虫剤使用と布での拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。
カイガラムシは、茎と葉柄の隙間にも付き始めます。葉が多いオキシカルジュームほど、駆除が大変な作業になりやすいので、見つけ次第すぐに対処して大発生しないようにしましょう。
対処法一つ一つの詳しいやり方が気になる方は、「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事を参考に、実際に対処してみてください。
アブラムシ
葉が柔らかく薄いオキシカルジュームは、アブラムシの被害に遭いやすいです。特に、柔らかい新芽には、アブラムシがよく発生します。
アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。
- 新芽が萎縮している
- 葉が縮れている
- 白~茶色い脱皮殻が目立つ
- 葉や鉢、床がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
脱皮を繰り返し短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。
脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくとオキシカルジュームの生育が弱まり枯れる恐れもあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 縮れた葉はカットする
- アブラムシを取り除く
- 茂り過ぎている葉は剪定して風通しをよくする
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。
また、風通しの良い環境で基本的な育て方を守り、元気にオキシカルジュームを育てていれば、アブラムシはあまり発生しません。被害に遭わないためには、元気に育てることが重要です。
アブラムシはどの植物にも発生しやすいため、原因や対処法、予防法は必須で知っておくべきだと筆者は考えています。詳しくは「観葉植物に発生するアブラムシ」で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
コバエ
コバエの症状は以下の通りです。
- 土に虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、オキシカルジュームを育てるうえでの不快害虫です。
放っておくとコバエは増えていくので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 新しい土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
コバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。しかし、飛び回るコバエにスプレーするのは難しく、土にかけても飛んでいるコバエには効果がありません。
スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らしましょう。コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで作ることができます。
植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるでしょう。コバエは、発酵不十分な腐葉土やバーク堆肥、有機質肥料の匂いに引き寄せられます。
そのため、有機質肥料を取り除いたり土の表面に赤玉土や鹿沼土などを3~5㎝程度敷き詰めたりすると、コバエの発生を防ぐことが可能です。
そもそもコバエは、完熟たい肥を使用した質のよい土であれば発生しません。また、土が常に湿っている状況を避ければ、発生する可能性は低いです。
筆者はコバエの発生を防ぐために、無機質用土で観葉植物を育てています。さらに乾燥気味で育てるように心がけています。
コバエ対策は無機質用土の使用以外にもあるので、気になる方は「観葉植物に発生するコバエ」の記事を参考に対策してください。
オキシカルジュームの育て方に関するよくある質問

最後にオキシカルジュームの育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 猫や犬などのペットには害はない?
- 枯れる原因は?
それでは具体的に見ていきましょう。
猫や犬などのペットには害はない?
猫や犬などのペットが、誤って多量に摂取してしまうと、手足のしびれや口回りの痒み、腹痛などの症状が起きます。猫や犬などのペットが、オキシカルジュームを齧らないように気を付けてください。
オキシカルジュームを育てる場所と、猫や犬などのペットが生活するスペースをしっかりと分けておくと安心です。
もし葉や茎を食べてしまい、様子がおかしい場合は、かかりつけの動物病院へ連絡しましょう。動物病院の先生に診てもらうようにしてください。
枯れる原因は?
オキシカルジュームが枯れる主な原因には、以下が考えられます。
- 日当たり不足
- 水のやりすぎ(やらなすぎ)
- 冬の寒さ
耐陰性を持っているとは言え、まったく日差しが入らない場所では育ちません。次第にヒョロヒョロと徒長しながら、弱々しくなって枯れます。
また、水のやりすぎによる根腐れや、やらなすぎによる根の乾燥・根傷みも枯れる原因として多いです。冬の寒さにも弱いため、寒い玄関や窓際に置いておくと枯れます。
一年を通して、明るい室内で適切な水やりを心がけてください。冬は10℃以上をキープできる暖かい室内で管理しましょう。
まとめ
オキシカルジュームは明るく風通しの良い室内であれば、一年を通して簡単に育てられます。繊細で柔らかい印象を与える植物なので、よりナチュラル感を演出したい時に活躍するでしょう。
伸びた茎は枝垂れさせたり、支柱で上に伸ばしたりしてみてください。インテリアに絡めてみるのも面白いかもしれません。
剪定した茎は、挿し木で簡単に増やせるので、植物を増やす楽しみにも触れることができます。ぜひ初めて育てる植物として、オキシカルジュームを選んでみませんか。
[https://andplants.jp/collections/oxycardium]